スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ヴィクトリアマイル&一般的帰結

2010-05-16 19:11:04 | 中央競馬
 現役牝馬2強の4度目の対戦となったヴィクトリアマイル
 ベストロケーションが逃げてこれにブラボーデイジーが絡み,この2頭で後ろを少し引き離す展開。レッドディザイアは10番手前後,ブエナビスタはその2,3頭後ろからの追走。前半の800mは45秒5で,最近のレースからすればハイペースかもしれませんが,極端なものではありません。
 ここのところの東京競馬場は飛ばしていってもそんなには止まらない馬場状態。このレースも前の2頭がかなり粘りましたが,力尽きたところで抜け出したのは先行勢の後ろからレースを進めていたヒカルアマランサス。これに大外に持ち出したブエナビスタが襲い掛かり,捕えたところでゴール。3着は大接戦でしたが,ブエナビスタと前後する位置からうまく内目を捌いてきたニシノブルームーンでレッドディザイアは4着まで。
 優勝したブエナビスタは前々走の京都記念以来の7勝目。大レースは昨年のオークス以来の4勝目。ここは力量は最上位。現状はおそらくもう少し距離があった方がよく,そのために苦しい位置取りとなったものと推測されますが,最後はその力を見せつけた形。牡馬を相手にしても活躍が期待されます。父はスペシャルウィーク,母はビワハイジ,祖母がアグサン。馬名はスペイン語で絶景。
 鞍上は横山典弘騎手で昨年のマイルチャンピオンシップ以来の大レース優勝。管理している松田博資[ひろよし]調教師は昨年のオークス以来の大レース優勝。ヴィクトリアマイルは共に初制覇です。

 ここまでの考察により,次のことまではすでに明らかになっています。
 まず,自分の身体の排尿という運動を我慢する観念は,実際に自分の身体が排尿という運動を我慢している状態の知覚です。いい換えればこの両者は平行論における同一個体の関係にあります。よって実際にこの運動が自分の身体のうちに生じないのであれば,この観念はこの人間の精神のうちに生じることがありません。逆にもしもある人間の精神のうちにこの知覚が生じているなら,この人間の身体は実際にこの運動をなしているということになります。これは膀胱に一定以上の量の尿が溜まった身体の状態と,その人間の精神によって知覚される尿意という観念との間でも同じです。僕たちがそれを意志作用としてではなく,観念自体として意識するのは,尿意の方ですから,経験的には後者の方が理解しやすいでしょう。
 次に,排尿を我慢することを肯定する意志作用というのは,排尿を我慢している自分の身体の観念を力という観点からみた思惟の様態です。いい換えれば,この両者は同じ思惟の様態です。よって,この意志作用と排尿を我慢している自分の身体も同一個体であるということになります。したがってこの意志作用もまた,実際に身体が排尿を我慢するという運動をなす場合にしかこの人間の精神のうちに生じません。そして逆に,ある人間の精神のうちにこうした意志作用が生じる場合には,この人間の身体は実際に排尿を我慢しているということになります。
 したがってこのことから,一般的に次のことが帰結します。ある延長の様態AとAの観念は同一個体であり,さらにAの観念を肯定する意志作用もAと同一個体です。したがって実際にある人間の身体のうちにAがなければこの人間はAを知覚したり意志したりしません。そしてある人間の精神のうちに自分の身体のうちのAの知覚や意志作用が生じる場合には,この人間の身体のうちに実際にAが生じているということになります。
コメント
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