スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

風光る&意志と身体

2010-05-08 19:23:27 | 競輪
 S級S班18名のみが走ることができるSSカップ風光る。今年は静岡競輪場を舞台に争われ,決勝は5日でした。
 並びは山崎-伏見-成田の福島,武田-神山の茨城栃木,村上義弘-村上博幸-加藤の近畿中部で海老根が単騎。
 村上博幸が出て行きましたが成田が前に入って山崎の前受け。村上義弘が中団で7番手に武田,海老根は最後尾で周回。武田の上昇に村上義弘も車を上げ,バックでは山崎を叩いて先頭も打鐘から武田がさらに叩き,引いた山崎の巻き返しに合わせるように抑え先行。3番手を村上義弘と山崎で取り合いましたが,やや強引に村上義弘が取りきって捲り発進。しかしこれは神山の牽制に遭い,前には出られず。武田が逃げ込みを図りましたが直線で外を強襲した村上博幸がゴール寸前でこれを捕えて優勝。武田が2着で村上義弘が3着。
 優勝した京都の村上博幸選手は3月に日本選手権を優勝,続くいわき平記念も制していました。ビッグは3勝目でGⅠは2勝目。その後の2場所は決勝は外していましたが最終日は1着をとっていて,好調はまだ持続していたようです。前がある程度まで連れて行ってくれれば直線の差し脚は堅実。展開には左右されますが兄と連係できる利は大きく,すぐに大きく落ち込んでしまうということは考えづらいように思えます。

 第二部定理七により,観念と物体はその秩序において平行関係にあります。そして第二部定理一三により,ある人間の精神とその人間の身体は同一個体ということになりますから,この両者の間では平行関係が成立します。さらに第二部定理四九系により,知性と意志,いい換えれば個々の観念と個々の意志作用とは同一ですから,意志作用と物体,現在の考察に合わせてもっと具体的にいえば,ある人間の精神のうちに生じる何らかの意志作用とこの人間の身体の何らかの運動の間においても平行関係が成立するということになるでしょう。そしてこのことは,まさに僕たちが排尿という運動を我慢するような場合において,経験的にはっきりと裏打ちできるものだと思います。
 どういうことかといいますと,僕たちの精神のうちに現実的に排尿という運動を我慢するような意志作用が生じるとき,あるいはもっと限定的に第二部定理二二を利用して僕たちがその意志作用を意識するときといってもいいですが,このときに僕たちの身体がどのような運動をなしているかといえば,実際に排尿という運動を我慢しているのではないでしょうか。よく自分自身の経験を思い出していただきたいのですが,確かにこの意志作用は実際に身体が排尿を我慢しているときにのみ自分の精神のうちに生じたのであって,そうでない場合,すなわち身体が排尿を我慢していないときには精神のうちに生じたことなどただの一度もなかったのではないでしょうか。少なくとも僕自身はそうですし,きっとこれはだれでもそうだったのではないかと思います。そしておそらくはだれの場合でも同様と思われるこの経験こそは,個々の意志作用が,この意志作用によって肯定されるような観念の対象となっているもの,この場合には自分の身体,もっと確実を期していうならば自分自身の身体のある運動と同一個体であるということの,何よりの経験的観点からの証明ではないかと思うのです。
コメント
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