豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

自分のアイデンティティは何処に…北斗市

2009-08-12 15:08:56 | ファース本部
この時期なれば大勢の帰省客で何処の空港ロビーや駅ターミナルはいっぱいになります。昨日は、静岡県で起きた地震で高速道路や新幹線が不通になり、故郷へ帰る人々に多大な影響を与えたようです。駅で何時間も待ち、渋滞で何時間かかり、それでも帰省します。

目指す先には待っている人や、包み込んでくれる自然があるからでしょうか。
いつかこのコラムで「故郷は人の心に住まうもの」と言うテーマで記述した事があります。山本勘助が主君、武田信玄公とが交わした会話から引用したものです。

今の自分が此処に存在する事実を見出そうとした時、そのアイデンティティをもう一度、振り返ってみてると様々な背景が回想され、自分の進むべき道が見えてくるものです。今日はBSテレビで「遥かなる絆」と言うドラマが放映さていました。

1930年代に中国北部に入植した日本人が、終戦と同時に参戦してきたロシア軍に追われ、家族がバラバラに離散した事があります。私の父親も当時ハルピンのセメント会社の経営に携わっており、民間同僚がロシア軍に惨殺された光景を見にしたとの実話を聞きました。

ドラマは離散孤児なった少年が、両親の祖国日本に帰国する際の葛藤を描いたものです。自分には日本人の血が流れており、祖国や出来れば実の両親を見てみたい、しかし苦労して育ててくれた養父母の存在もあるのです。

ドラマでの青年は、実の日本人両親が熱心に自分を探していた事が幸いでした。
離散し直ぐに子供の事を忘れたと知ったら逢いたいとも祖国だとも思わなかったでしょう。その場合、自分の食い物をその子に与え、身体を張って育ててくれた中国人の養父母こそが真の親なのです。

アイデンティティとは、現在の自分が此処に在ると言う事実があり、その自分に関ってくれた人々、その時代環境、その大自然、そして経過した時間などの全てだと思うのです。

ダムの底に沈んだ故郷を持っている人もいるでしょう。その故郷は永遠に心の中に昔のままに存在します。それもまた美しい故郷の持ち方のように感じます。

写真は昨日、関西空港で函館空港行きの搭乗ゲートで撮ったものです。
みんなの行く先には、人や自然が待っていてくれます。
そしてまた、その人の人生に次々と物語が綴られて行くのでしょうか。

カラッと晴れ上がり函館山もスッキリ見えます。明日は父親の墓前に行くつもり…
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