豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

トタン屋根の色々…北斗市

2009-08-24 18:23:21 | ファース本部
北国に建つ家の屋根の多くは、トタン葺(薄いカラー鉄板)となっています。
これは重量を出来るだけ軽くして積雪に対応する事が大きな目的でもあるのでしょう。㎡当たりのトタン屋根材の重量は、50kg近くに及ぶ瓦と比べ10分の1の僅か4kgです。何百キロにも及ぶ積雪量を考慮したら屋根を軽くするに越した事はありません。

写真の屋根は、平成元年に施工したファースの家1号棟です。ファース本部本社の隣に建っており築20年のファースの家です。この屋根は勾配付き無落雪方式を採用しています。この屋根の場合は、降った雪を滑り止め状のハゼ屋根に積載したまま、風で吹き飛ばせる事が前提です。降った雨は、縦に下に流れ落ちるのでなく、横に流れて妻側から落ちます。

平成12年施行の住宅品質確保促進法では、竣工までの期間に雨漏りと構造体に関する瑕疵があった場合、施工者や販売者がその責任を10年間、負う事が義務付けられました。雨漏りを絶対にしない屋根を施工しないければなりません。

トタン板葺き屋根は、トタン板の短部を折り曲げて、ハゼと言う重ねヒロをつくり組み合わせて参ります。その重ねハゼに毛細管現象などで雨水が回り漏水する事があります。ハゼの山を越えるような大雨が降った場合は、多くのトタン屋根は漏水する理屈です。

瑕疵担保責任が問われるようになってからは、単にトタン板だけで漏水を止めるのでなく、屋根材を受ける野地板の上に敷き込む防水層が重要となってきました。トタン板の上から吊子を止める釘の効くタイプの防水粘着シートなどが開発されています。

また同じトタン板でも福岡市の㈱栄住産業さんは、水勾配ていどのフラットな屋根やバルコニーにでも使用出来るように二重三重に漏水対策を行ったトタン屋根を作っています。この栄住産業さんの技術は、30年もの期間において漏水の発生しない信頼性を保持していると言う事で、寒冷地の屋根にも採用しようと試みを行っております。

雨漏りと言う事象が発生しますと建主さんは、内装部材の汚れ、カビ、構造体の腐食などとその不安やストレスが増大します。また雨漏り要因や特定箇所を見つけるのに相当の苦労を要します。

私達は温熱環境の性能に特化した技術を持っていても、家づくりにおいては総合的な気配りの必要性をも感じています。今日は秋風を感じる北斗市の本社にいます。
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