先日の中小企業家同友会の分科会で私は、講話で20年前、弊社に多額のベンチャーキャピタルから投資があり、株式店頭公開のチャンスを自ら放棄した話を致しました。(写真)
講話終了後に質疑応答で、「優れた住宅工法ならハウスメーカーとして全国展開を行ない、もっと多くの人々を幸せにすべきだったのではないか」、との質問がありました。
経営者の方々の勉強会ですから参加者全員が自分の会社を発展させようと必死です。
私も当初は同じように思ってベンチャーキャピタルからの投資を受け入れました。
一方店頭公開を果たした多くの経営者の方々の心労も一緒に目にする事にもなります。
テレビのCMを頻繁に行っている会社が立派で信頼できる企業だと思う人がいます。
立派な社屋ビルを持っている会社が優秀だと思っている人もいるのでしょう。
企業業態が拡大して行くと自社ビルを持ちたくなるものです。
果して自社ビルがお金をどれだけ稼いでくれるでしょうか。
粗末なプレハブ社屋でも優秀な業績をあげている企業も多く存在します。
私も器が先か、中身が先かをもっと吟味すべきでした。
小規模な企業でもとても心豊かに経営している方々も多くおります。
上場や店頭公開した瞬間から会社は、社員や建主のモノでなく株主の会社になります。
あまりにも浅はかな動機だった事に気付き、店頭公開しない宣言を行い、ベンチャーキャピタルには、長期プライムレート+2%を加えて償還することになりました。
その時点から債務超過になり、それから抜け出すのに10年の歳月を要しました。
ハードとソフトを有した地域工務店は、「小さい事は良い事だ」が信念となりました。
今、全国に200社近い工務店仲間がいて、常に一緒にユーザーの幸せを念頭に仕事の出来る環境があります。
ユーザー様の幸せは全て自分の幸せなのだと思えるようになりました。

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