夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

ファンム・ファタール

2005年12月13日 14時01分47秒 | ファンム・ファタール

今日も東京に雪がちらついた。
雪国の雪ん子よりもほそぼそと。



彼女が家に来てからまもなく、ショップへ聞いた。
「ねぇ、このサイズのスタットレスってあるの?」
「お客さん、この車で雪の中を運転したら、死にますよ」ってありがたいお墨付きをいただいたな。
雨の日も乗らないでください。
カーブではスピードを十分に落として、、、、

じゃぁ、なに。直線だけで走れって言うの?



早い車が好き。
でもいかにもスポーツカーってゴキブリのような車は嫌い。
それが合理的な形であることはわかるけど、
どうもオーナーの「さあ、見てみろ」ってな臭さがして。

どこから見てもセールスマンが乗り回すような車であって欲しい。
普通の、ごく普通の。

ただ周りに人がいないようなときに、悪女に声をかける。
ちょっと行ってみようか。
そしてその真価を垣間見る。
互いに目を交わして、ニヤリ。
なんてね。

その彼女が全身目も当てられないような症状で、
ただひたすら眠りについている。

「イタリアの女なんか駄目だよ。なんて車を買うんだよ」
友人たちの蔑みの言葉と目線。
でも惚れちゃったら、どうしょうもないじゃん。

悪女はそんな魅力があるから悪女なんだ。

それにしても、エンジン載せ換え、ショックアブソーバ、オルタネータ交換、左右のドアのオルタネータ交換、、、、、
本妻号がもう一台買える。


持ち主と心中する気?

黒の光

2005年12月13日 13時43分00秒 | 私も作ってみました
12/13/2005 09:32:28

ふと通りすがりの山の神社で見た大きな黒い石
何かその石に惹かれるような思いで、
そこを通るたびにその石と対座する

石が何かをささやきかける
そして周りの景色が見えなくなり
気がつくと
黒い空間を漂っている

熱くもなく、寒くもなく

そこはまったくの黒い空間なのだけど、遮るものさえない空間のすべてが見渡せる

明かりはない、でも明かりはいらない
そこには私以外は何もない空間だから

手を伸ばしても、どこまでいってもかぎりがないことを知っている
でもどこまでいっても、ちゃんと自分を見守っている目がある

まったくの無音であるはずなのに、何か常に心に響いてくる
まったくの一人であるはずなのに、寂しさもない

嬉しがらせることもないが、心を乱すできごともない

母の胎内であれば、私は望まれた存在なのだろう
でもそこにはそんな懐かしさは感じない

立ち去り難い思いがするけど、
でも私の存在そのものが、そこには無縁のもの

疎まれもしない、でも歓迎もない

久米仙人のブログから


岬への郷愁
今思えば、それは何もない(つまり自分の気持ちをいらだたせ、駆り立てるもの、自分の心を動かすもの)空間に身を置き、自分の最後を飾りたいという気持ちだったのかもしれない
岬の「お気に入りの椅子」それはその空間の見立て


仲間内のブログで岬を売りたいと書いたら、心配した友人たちからたくさんメールをもらった。
心の余裕があれば、彼らの気持ちを有難いと思うだろう
でも今はそんな余裕がない
ただ煩わしいだけ


岬はもう安寧を与えてくれる空間ではなくなった
あまりにもしがらみと思い出が詰まりすぎた

こんどは人に会わなくてもいい山の中か、小さな南の島にしたい
しばらくは山や川とは無縁のものかもしれないけど、
そのうちに受け入れてもらえるだろう
そして山や川の一部になれるだろう