旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

続台湾日記 南迴線

2007-03-11 15:00:00 | 台湾日記

台鐵 南迴線 普快車 353次 (枋寮)

區間車171次の機関車を撮影しようと思い先頭に向かうと、機関車はすでに切り離してた。なんと迅速な機回し。撮影は諦めて改札口から出場する。乗り換える列車は入線しているが、切符を持っていない。枋寮の自動券売機で枋山までの切符(15元)を買い、改札で切符に鋏を入れてもらい入場する。次に乗る普快車353次の車内に荷物を置き、月台に出てゆっくり撮影する。今回はこの列車に乗るために台湾に来ているようなものである。国鉄の旧客車のようなのかと思っていたが想像していたのと違う。もっと新しいのに草臥れている。もちろん扉は手動で、誰かが閉めなければ走行中も開いたまま。


往台東(台東行) (枋寮)


普快車 353次 車内 (SPK32628)

高雄から枋寮までは屏東線、枋寮から台東に至るのが南迴線。民國81年(1992)全線開通の南迴線は比較的新しい路線で、同線の開通により台湾を一周する鉄道が完成した。一度、ぐるりと旅をしてみたいが、今日は10数キロを乗るだけである。


車窓には台湾海峡

枋寮7時25分発。各駅に停車してゆく。車内は空いている。窓を開けて車窓を楽しむ。朝風が入ってくるのが気持ちよい。線路は少し高い位置に敷かれているので眺めはよい。青い台湾海峡も見えてきた。トンネルに入ると機関車のすぐ後ろの車両なので騒音が凄まじい。やむなく窓を閉める。海岸に並行していた線路も左に折れて、枋山に到着した。座席はよくないが、もっと乗っていたくなる列車だが、予定通りに下車する。降りたのは自分一人だけ。普快車353次は太平洋岸の台東へ向け、枋山を7時44分に発車した。


発車する普快車353次 (枋山)


枋山 - 台灣最南端鐵路車站


南迴線 枋山車站 (台灣省屏東縣獅子郷)

台湾最南端の駅、枋山には立派な駅舎があるが、無人でシャッターは閉じており、中には入れない。省道1号沿いの集落からは離れた、山の斜面に位置している。その駅の裏の斜面は果樹園か何かの畑があり、人の声がする。新しい立派な路線だが、列車は1日2往復4本というローカル駅で暫し過ごす。


線路の先に青い台湾海峡が見える (枋山)

普快車352次で枋寮に折り返す。駅にはこども2人を連れた母親がやってきた。乗るのではなく列車を見に来ただけのようだ。乗ったのは自分一人だけ。枋山8時03分発。


眼下には枋山の街 (内獅-枋山)


台湾でも数少ない窓の開く客車 SPK32717 (内獅付近)

台東行と違って、枋寮行には団体さんが乗っていて賑やかだ。再び窓を開けて車窓を楽しむ。今度は機関車から離れた最後尾の箱なので、トンネルも大丈夫だ。無人駅だったから切符を持っていないのだが、車掌が回って来ない。

終着の枋寮に着くと列車から降りた団体さんが「おはようございます」と言っている。日本語の単語がいくつか飛び出しているが、台湾の人だろう。日本人が無意味に英語で挨拶しているようなものなのか。団体さんと一緒に改札を出てしまったので、枋山からの精算を済ませていない。窓口へ行き精算する。爺さんが国鉄だから無賃乗車なぞしない。枋寮-枋山間往復という事情を説明するのに手間取ったが、なんとか15元払ってきた。往復で切符を買っておけばよかった。駅舎を出ると、団体さんの記念撮影の真っ最中だった。 (つづく)


屏東線 枋寮車站 (台灣省屏東縣枋寮郷)
いずれも民國95年11月26日撮影