旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

田川線・伊田線・糸田線

2024-10-31 21:00:00 | 鉄道

JR九州 日豊本線 行橋駅《西口》 (福岡県行橋市西宮市)

令和6年10月15日火曜日。福岡県行橋市の行橋駅に来ている。駅前のホテルをチェックアウトして昨日出場した改札口に向かっていた。


平成筑豊鉄道 田川線 行橋駅 (福岡県行橋市西宮市)

今日利用する平成筑豊鉄道の駅入口はこちらだった。JRと別にあるとは知らなかった。




JRとの乗り換え改札

平成筑豊鉄道の改札はなく、そのままプラットフォームに上がってきた。


平成筑豊鉄道 田川線 普通 2411D列車 [400形] (行橋)

行橋直方行普通列車(1両編成)。平成筑豊鉄道の路線は非電化で気動車が走る。ワンマン運転の運転士さんに声を掛けて1日乗り放題となる切符を購入する。


1日乗り放題「ちくまるキップ」(1,000円)

平成筑豊鉄道の伊田線・糸田線・田川線が乗り降り自由。沿線温泉施設の入湯料無料の特典も付いている。行橋直方間の片道普通運賃が990円なのですぐに元が取れる。


車止め

5番線から田川線の列車は発着する。日豊本線上り線の3・4番線プラットフォームの鹿児島方が切欠きホームの5番線となっている。日豊本線上り線に挟まれる位置。


宿泊していたホテルが目の前に


(日豊本線)鹿児島方、(田川線)田川伊田方を望む



少し遅れていた日豊本線の接続をとって出発する。


metro 田川線で行橋を出発symbol6


日豊本線と並んで今川を渡る (行橋-令和コスタ行橋)

田川線は今川に沿って筑豊地区に向かう。単線非電化である。


日豊本線と分かれる


東九州自動車道と交差 (今川河童-豊津)

以前、東九州道が宮崎県まで通じたので走ってみたがよかった。かつて高速がない頃に国道10号で渋滞にはまっていたのでありがたい。往復2車線の区間もあり、無料区間ではSA・PAがないのでICで流出して港に面した道の駅のような施設を利用した。当時は清武南IC(宮崎県宮崎市)までの開通だったが、今は日南東郷IC(日南市)まで繋がっている。広島から日南まで高速だけで行けるのか。


稲刈りも終わった田圃(新豊津-東犀川三四郎)


東犀川三四郎に停車中

随分長い駅名だが夏目漱石『三四郎』に因むのだそう。三四郎は福岡県京都郡(みやこぐん)の人とある。汽車で食べていた弁当殻を窓から放り捨てたら京都(きょうと)から乗り合わせた女の顔にかかったり、名古屋の宿屋でその女と相部屋で一枚の蒲団で寝る事になった挙句何事もなく、翌朝別れ際に「あなたはよっぽど度胸のないかたですね」と言われるところまでは読んだ。さわりしか読んでないな。

田川線の話に戻る。車内は空いていたが途中駅から幼稚園か何かの遠足なのか子供さんが何人も乗ってきた。子供さんはお行儀よく着席しているので何の問題もないのだが、引率の大人が何人もいて車内で立ったままなので車窓を見るのに大いに妨げとなる。田園の広がる平野部から山間に入ってゆく丁度いいところなのに。運転士は沿線の神社の狛犬が逆立ちしているとか、九州初の鉄道トンネルとか、放送で観光案内をしてくれる。京都郡から田川郡に入ったから筑豊に来たのか。源じいの森に到着。子供さんと大人の一団が降りてゆく。駅の近くに温泉施設があり、「ちくまるキップ」の特典で入浴無料となる。温泉に入る行程も考えたが今回は入らない。柚須原に停車。未成線の柚須原線が分岐する予定だった。広い構内。明治の開業時からの木造駅舎。降りてみたい駅だが今日は降りない。


彦山川を渡る (上伊田-田川伊田)

山間を抜けて筑豊の街に入ってきた。


田川伊田に到着

これで田川線の乗りつぶし終了。実は乗っている時には何線か曖昧なままだった。




(田川線)行橋方、(日田彦山線)城野方を望む


隣のプラットフォームはJR九州の日田彦山線

ともに国鉄→JR線だったが、伊田線・糸田線・田川線の三路線は平成元年より平成筑豊鉄道に移管された。平成のうちに乗る事なく令和になってしまった。


直方行橋行普通列車が先に出発する

乗車中の列車も出発する。行橋田川伊田間は田川線だが、直方田川伊田間は伊田線である。


伊田線は複線だった (下伊田-田川伊田)

糸田線の接続する金田に到着する。平成筑豊鉄道の本社や車両基地があり、運転士が交代する。


稲穂の実る田園を行く (中泉-市場)

田川郡福智町より直方市に入る。国境であり豊前国より筑前国に入る。


遠賀川を渡る (南直方御殿口-あかぢ)

複線電化の筑豊本線と並走する区間となる。伊田線側だけにある南直方御殿口を出ると終着の直方に到着する。下車する。


平成筑豊鉄道 伊田線 普通 2411D列車 [400形] (直方)

これで伊田線の乗りつぶし終了。1本の列車で二線区を完乗した。


metro 伊田線で直方に到着symbol6

田川線 普通 2411D 行橋(9:28)→直方(10:59) 409
※直方-田川伊田間は伊田線。
◆「ちくまるキップ」(1,000円)を利用




田川伊田方を望む

右側は筑豊本線。


車止め


改札はない


平成筑豊鉄道 伊田線 直方駅 (福岡県直方市大字山部)


JR九州 筑豊本線 普通 6646M列車 [BEC819系Z002編成] (直方)

駅の外から筑豊本線の列車が見える。筑豊本線の内、電化されているのは折尾桂川間に限られる。この電車は若松折尾間は非電化区間を走る。その間の電力はどうするのかと言うと蓄電池から供給する。DENCHAの愛称がある。


電化区間ではパンタを上げて架線から集電する




JR九州 筑豊本線 直方駅 (福岡県直方市大字山部)


駅頭の様子

以前来た時と大きく様変わりしている。平成12年に西日本鉄道北九州本線が廃止となる前に乗りに行ったが、その時に筑豊電気鉄道の乗りつぶしで筑豊直方駅に来て筑豊本線の直方駅まで歩いた。当時の直方駅は木造駅舎。駅頭ではやんちゃな男子高校生が煙草を吸っているのを年配の女性が叱っていて高校生は一応素直に聞いていたのを思い出す。




(伊田線)田川伊田方、(筑豊本線)原田方を望む




平成筑豊鉄道の駅に戻る


平成筑豊鉄道 伊田線 普通 1315D列車 [400形] (直方)

乗ってきた列車で折り返す。直方田川後藤寺行普通列車(1両編成)。行橋行ではない。


車内掲示の路線図

これでどの区間が何線なのかはっきりした。路線の位置関係は実際と異なる。


metro 伊田線で直方を出発symbol6


車両基地には気動車の姿が


(左の2線)筑豊本線複線電化 (右の2線)伊田線複線非電化
(直方-南直方御殿口)

堂々たる複々線。かつて石炭輸送が盛んだった頃を思わせる。



博多直方行普通列車とすれ違う。


筑豊本線と分かれる (南直方御殿口-あかぢ)


遠賀川を渡る


中泉に停車中

雰囲気のいい木造駅舎があちこちに。


直線区間を快走する (中泉-市場)

筑前国より豊前国に戻る。


平成筑豊鉄道 伊田線 普通 1315D列車 [400形] (金田)

列車は金田に到着。8分間停車するので車外に降りてみる。



乗り降り自由の「ちくまるキップ」なので、駅舎からも出てみる。

伊田線 普通 1315D 直方(11:16)→金田(11:37) 409
◆「ちくまるキップ」を利用


平成筑豊鉄道 伊田線 金田駅 (福岡県田川郡福智町金田)


駅頭の様子

金田駅は「かなだえき」と読む。先程まで「かねだ」と読んでいたのは内緒だ。平成18年に福智町が発足する前は金田町。大分県にUSAがあるのは有名だが、福岡県にはCANADAKANADAがあったのか。鳥取県にはHAWAIIHAWAI町があったしな。






出札口あります


平成筑豊鉄道 糸田線 普通 1315D列車 [400形] (金田)

金田から列車は糸田線に入る。出発する。


伊田線と分かれる (金田-豊前大熊)

糸田線は単線。ローカル線らしい雰囲気。


まつやま MATSUYAMA 松山に停車

伊予松山、台湾の松山には行っているが、豊前にも松山があったのか。


豊前松山を後にする…


平成筑豊鉄道 糸田線 普通 1315D列車 [400形] (田川後藤寺)

終着の田川後藤寺に到着。下車する。


metro 糸田線で田川後藤寺に到着symbol6

糸田線 普通 1315D 金田(11:45)→田川後藤寺(11:59) 409
◆「ちくまるキップ」を利用


車止め これまで令和6年10月15日撮影

これで糸田線の乗りつぶし終了。平成筑豊鉄道全線完乗かと言うとまだ一線区残っている。


平成筑豊鉄道 門司港レトロ観光線 〔潮風号〕12列車
(九州鉄道紀念館-出光美術館) 令和元年8月16日撮影

九州鉄道記念館関門海峡めかり間の2.1kmも平成筑豊鉄道の路線である。関門海峡めかり駅は先日、資さんうどん本店に行く途中で駅前を通ったのに。一人で乗るというのはいかがなものか。


車体に描かれているのはへいちくキャラクター「ちくまる」 これより令和6年10月15日撮影

何はともあれ「ちくまるキップ」で乗れる三線区を409号「なのはな号」だけで乗り終えた。




JR九州 日田彦山線 田川後藤寺駅・平成筑豊鉄道 糸田線 田川後藤寺駅 (福岡県田川市大字奈良)




駅頭の様子

今乗ってきた糸田線のほか、日田彦山線、後藤寺線の駅でもある。この後は後藤寺線に乗車する。
(つづく)