6月1日の日曜日は、世田谷区民会館で「世田谷合唱フェスティバル」が催された。ワイフが所属するコーラスグループが毎年出演するので、聞くことにしている。
今年の5月は雨の日が多く、しかも週末になると雨で、前日の土曜日も鬱陶しい天気であったが、6月を迎えたところで明るい日差しが戻ってきた。ワイフのグループが出演する時間に合わせて出かけ、フェスティバルの最終までを聞いた。60歳台後半になってもコーラスを続け、したがって唱学の先生へのレッスンも続けているワイフの歌唱力は、最近になって若いときより向上したように思える。わずか10人の女声合唱では、一人一人が手を抜けないだろう。そのようなグループで頑張り続けるワイフの姿を、愛しく思いながらフェスティバルを聞いた。
会場を出ると五時をだいぶ回っている。乗換駅の下高井戸にあるベルギービール屋で食事をとることにする。ワイフは酒は飲まないのだが、ようやく初夏の陽気になってきて、「ビールを飲みたい」という私に付き合ってくれたのだ。歌い疲れ、喉をからしたワイフも席に着くや「喉が渇いた」と飲み物を注文したが、それはビールならぬジュースであった。
久しぶりに「ムール貝のワイン蒸し」をはじめ、チーズやセロリ、ピザなど盛りたくさんに取ってベルギービールを飲んだ。まず店が薦める「ヒューガルデンの新着白ビール」、それに「セゾンビール」、「ウェストマルのトリペル」、「レフのブラウン」と4種類も飲んだ。
前回のブログで「夏はやりビールだ」などと書いたが、ベルギービールはあまり季節性はないような気がする。イギリスのエールも同じ印象を抱くが、喉越しよりも味を楽しみ、豊富なベルギー料理とマッチする酒だけに、シーズンを問わず味わえる。
しかし「セゾンビール」はその名のとおり「シーズン(季節)ビール」で、夏の農耕の後に農夫たちが飲むビールとして育ったもの。その日飲んだセゾンも酸味がほどよく、喉の渇きに最適だった。セゾンビールの中には、農耕後の栄養補給のために蜂蜜を入れたものもあると聞く。しかも特殊な酵母で辛口に仕上げ、「栄養補給と喉の渇き」の双方に効果のあるものとなっていると言う。
こうなるとビールはまさに食品であり、薬でもあるのだ。