旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

ようやく実現した「五能線・金木の旅」

2013-06-23 17:04:45 | 

 

 2007年11月10日…といえば5年半も前の話。私は五能線の旅を計画した。弟(5番目の弟)が経営する秋田県八郎潟にあるY社の会議に出席し、翌日の空きを利用した計画であった。それは何か月も前から綿密に練られ、朝九時前に「リゾートしらかみ」に乗り込み、五所川原を経て金木に太宰治を訪ね、帰りの「リゾートしらかみ」が十二湖あたりを通過するころには、日本海に夕日が沈むはずであった。
 ところがその計画は出発30分前に取り消された。前日の会議が長引き、重要な議題の論議が翌日にずれ込んだためである。弟はそれを重く受け止め、ずっと忘れずにいたらしい。今回Y社の株主総会出席を機に、「そのツケを払おう」ということになった。
 
私に異存のあろうはずはなく、この計画は一挙にまとまった。

 かくして、昨6月22日、5年数か月を経て「五能線・金木の旅」が実現した。朝8時50分、八郎潟駅から「リゾートしらかみ“青池”号」に乗り込むと、弟の用意した私の席は、「1号車1番A席」という、いわば特等席であった(弟がB席)。この席は海側に面し、前は展望室から運転席があるのみ、この展望室と自席を行き来しながら、いわゆる270度の展望を十分に満喫した。

  


      

 因みに付言すれば、弟は「5年前のツケを払う以上、兄貴に払わせるわけにはいかない」と、運賃から飲食代に至るまですべて払った。つまり私は大名旅行をしたわけである。

  
         


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