今日の毎日新聞夕刊のトップ記事に「クラスター爆弾禁止条約イラク批准」という見出しが載っている。それによれば、2003年のイラク戦争で、米英軍はイラク国内に200万発のクラスター爆弾を投下したという。
クラスター爆弾というのは、親爆弾に数千個の子爆弾が入っており、空中で爆発させてその子爆弾をあたりかまわずまき散らす爆弾である。正に国民皆殺し方式の爆弾である。いまなお不発弾が多く残り被害が続いているという。
今回の批准により、イラクは10年以内にその不発弾の処理と、被害者の支援が義務付けられることとなり、国際社会がどう支援するか問われそうだと書かれている。
ところが、アメリカはこの条約にそもそも加盟してない。クラスター爆弾の多量保有国は米、露、中、イスラエルで、そのいずれも加盟していないという。加盟していないアメリカは、イラクの後始末の義務は当然負わないのだろうか?
とすれば、何か話がおかしくないか? イラクの200万発の大半を撒いたのはアメリカだ。その後始末の責任はアメリカに一番あるのではないか? あれは戦争で、しかも「ならず者国家イラク」をやっつける「正義の戦争」であったので、その後始末など知らない、というのだろうか?
「国際社会の支援が問われる」という記事の国際社会の中には当然アメリカも存在し、しかも中心的な大国だ。
アメリカが支援にどうかかわるか見つめたいものだ。
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