お父さんと話してごらん！

🌸裁判長の泣けちゃうお説教１５

⛳待ち伏せを止めない女性
　☆あるマンションの敷地内に、立ち入っていたとして

　＊４０代の女性が、建造物侵入の現行犯で逮捕された
　＊その女性の行為には、目にあまるものがありました

　☆立ち入っていた現場のマンションに

　＊ジャニーズを引退し一般企業に勤務する男性が住んでいた
　＊女性は、彼を追っかけてきたファンのひとり

　☆追っかけがさらにエスカレートする
　＊男性が会社への通勤電車の同じ車両に乗りこむ

　＊何通もの手紙を自宅へ送りつづけたり

　＊やがて、男性の居住マンションの近くへ引っ越してまで

　＊仕事から帰つてくるのを毎日のように待ち伏せたりしていた
　☆男性は警察に被害届を出しても待ち伏せは止まらない

　＊女性は禁止命令に違反しついに逮捕される

⛳東京の裁判所までやってきた父親
　☆被告人として裁かれることになった女性
　☆検察官が冒頭陳述で

　＊被告人による執拗なストーカー行為の実態を主張していく
　☆娘の更生を誓うため、父親が、証言台に立った
　＊「親として、本当に情けないかぎりです」
　＊父親は、「情けない・情けない」を繰り返すばかり
　☆裁判官が「お父さん、落ち着いてくださいね」と声をかけると

　＊父親は、覚悟をきめた様子で答えた

　＊私は娘を実家に連れて帰ります

　＊毎日の生活を見守り、監督します

⛳裁判官被告人の歪んだ考えを尊重しながら説得
　☆法廷での話によると、女性はかつて結婚していた

　＊しかし、病気を患って子どもが産めない体になっていた

　＊夫との関係もギクシャクし、離婚が成立
　＊勤めていた会社のリストラにあってしまった
　☆女性は、ジャニーズＪｒに夢中になることで

　＊日常を忘れ将来に対する不安を拭い去りたかったのでしょう
　☆被告人質問も終盤に差しかかり、裁判官が女性に問いかける
　＊彼がイケメンタレントかどうか、私は知らないけれども

　＊彼が芸能活動をひたむきに頑張っていた姿を見て

　＊そこから感情が入っていつたわけですか
　（被告人は、黙ってうなずきました）
　＊あなたの年齢だと、生きている世界が違う彼のような人間とは

　＊一般の接し方として一線を引くことができると思うん
　＊なのに、ここまでするとは尋常じやないよね

　＊それにあなた自身が気づいていないんだよ
　☆裁判官は「ワガママ、ただっこだよね」と一刀両断
　＊あなたの個性だけど、そういう自分の感情が優先して

　＊爆発させてしまうってところを、直せとは言わないけど、

　＊せめて自分で気づいてほしいよね

　＊社会人の先輩としては、そう思うけどね
　☆村上裁判官は被告人質問の終了を宣言

　＊検察官の論告求刑と弁護人の最終弁論の手続きも終わらせた
　＊ちょっと待っていてくださいね、これから判決を出します

　＊お父さんが東京まできてくれてるんだから

　＊あなたは今日じゅうに名古屋に帰ってもらいます
　☆この発言の時点ですでに

　＊判決で執行猶予をつけることをほのめかしている
　＊被告人に懲役１年の刑を言い渡し、３年間の執行猶予をつけた
　☆右手の人さし指を立てながら
　＊「帰りの電車の中で、お父さんと一緒に話してごらんなさいよ」とも
　＊被告人は心を入れ替えて、村上フアンになるべきかもしれません

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（敬称略）
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⛳出典、『裁判長の泣けちゃうお説教』