またまた休みが無くなってしまった。日本を離れている間に
アスパラ名古屋店のアルバイトの女性が急に辞めることになり、
急遽、穴埋めに借り出されることになってしまった。これにより
またしばらくの間、無休状態に…。
早いところ次の人を探さなければ…。
そのような中、昨日、ユネスコの世界遺産委員会が、
新たにタイ、カンボジア国境に位置するカンボジアの歴史遺産
「カオブラビハーン寺院」を世界遺産リストに登録することを
決めたそうである。しかしこの裁定にタイは猛反発している
そうであるが…
「カオブラビハーン寺院」と聞いてすぐにわかる人はおそらく、
アジア好きな人くらいなものだろうか。数年ほど前から訪れる人は
増えているようであるが、私が訪れた昨年でも外国人の姿はほとんど
なかった。遺跡自体はアンコールワットが崩れた感じのようなものである。
しかし、どちらかというと遺跡そのものよりも、そこから見渡せる
カンボジアの大平原の眺めのほうが、より印象に残るだろう。
しかし何よりも面白いのは、この遺跡はカンボジア領にあるにも
かかわらず、基本的にはタイ側からしか行けないことにある。
というのも、遺跡群は断崖絶壁の崖の上にあり、この崖の上の遺跡部分
だけがカンボジア領となっており、その部分以外は全てタイの領土となっている。
従って、寺院遺跡に通じる道はタイ以外にはないのである。カンボジア領は
この断崖絶壁の下の地域部分であり、どうしてもカンボジア側から行きたければ、
断崖絶壁を登らなくてはならないのである。現実にはもちろん遺跡に通じる
道はあるにはあるが、麓の小さな村から登ってくるのは至難の業であろう。
従って、以前からカンボジアとタイの間でこの遺跡群を巡って領有権争いが
あり、一度は1962年に国際司法裁判所がカンボジア領と裁定したにも
かかわらず、未だに国境線が画定していないそうである。
そんな理由からも、今回のカンボジアの世界遺産としての登録をタイは
面白くないのであろう。
しかしである…
タイはすでにある程度の経済発展を遂げている。GDPもすでに
1000ドルを超え、数字だけで見れば立派な中進国である。
しかしカンボジアはどうであろう。タイと比べればまだまだである。
長いこと内戦に苦しみ、復興し始めたのはほんの15年くらい前の
ことである。アンコールワット以外には観光客を呼べる場所も
ほとんどなく、タイと比べても観光資源には歴然の差がある。
この際、一つくらい譲ってもいいのではないか、と個人的には思うのだが…。
しかし、いずれにしても「カオブラビハーン」が世界遺産になることで、
今後はさらに観光客が増えるであろう。当然タイ側からしか行けないのだから
タイにも十分お金が落ちるわけで、両国にとって結して悪い話ではあるまい。
また、寺院遺跡自体の崩壊が、かなりひどい状態であったが、今回、
世界遺産に登録されたことによって、今後、修復などに力が入れられる
のは良いことであろう。
その反面、あの断崖絶壁の麓の村の有力者たちが、大量に落ちるだろう金に
よって立てられた立派な豪邸が、あのすばらしい遺跡群からの眺めの中に
近い将来、お目見えすることにならなければ良いのだが、と思うのは
余計なお世話というものか…。

アスパラ名古屋店のアルバイトの女性が急に辞めることになり、
急遽、穴埋めに借り出されることになってしまった。これにより
またしばらくの間、無休状態に…。
早いところ次の人を探さなければ…。
そのような中、昨日、ユネスコの世界遺産委員会が、
新たにタイ、カンボジア国境に位置するカンボジアの歴史遺産
「カオブラビハーン寺院」を世界遺産リストに登録することを
決めたそうである。しかしこの裁定にタイは猛反発している
そうであるが…
「カオブラビハーン寺院」と聞いてすぐにわかる人はおそらく、
アジア好きな人くらいなものだろうか。数年ほど前から訪れる人は
増えているようであるが、私が訪れた昨年でも外国人の姿はほとんど
なかった。遺跡自体はアンコールワットが崩れた感じのようなものである。
しかし、どちらかというと遺跡そのものよりも、そこから見渡せる
カンボジアの大平原の眺めのほうが、より印象に残るだろう。
しかし何よりも面白いのは、この遺跡はカンボジア領にあるにも
かかわらず、基本的にはタイ側からしか行けないことにある。
というのも、遺跡群は断崖絶壁の崖の上にあり、この崖の上の遺跡部分
だけがカンボジア領となっており、その部分以外は全てタイの領土となっている。
従って、寺院遺跡に通じる道はタイ以外にはないのである。カンボジア領は
この断崖絶壁の下の地域部分であり、どうしてもカンボジア側から行きたければ、
断崖絶壁を登らなくてはならないのである。現実にはもちろん遺跡に通じる
道はあるにはあるが、麓の小さな村から登ってくるのは至難の業であろう。
従って、以前からカンボジアとタイの間でこの遺跡群を巡って領有権争いが
あり、一度は1962年に国際司法裁判所がカンボジア領と裁定したにも
かかわらず、未だに国境線が画定していないそうである。
そんな理由からも、今回のカンボジアの世界遺産としての登録をタイは
面白くないのであろう。
しかしである…
タイはすでにある程度の経済発展を遂げている。GDPもすでに
1000ドルを超え、数字だけで見れば立派な中進国である。
しかしカンボジアはどうであろう。タイと比べればまだまだである。
長いこと内戦に苦しみ、復興し始めたのはほんの15年くらい前の
ことである。アンコールワット以外には観光客を呼べる場所も
ほとんどなく、タイと比べても観光資源には歴然の差がある。
この際、一つくらい譲ってもいいのではないか、と個人的には思うのだが…。
しかし、いずれにしても「カオブラビハーン」が世界遺産になることで、
今後はさらに観光客が増えるであろう。当然タイ側からしか行けないのだから
タイにも十分お金が落ちるわけで、両国にとって結して悪い話ではあるまい。
また、寺院遺跡自体の崩壊が、かなりひどい状態であったが、今回、
世界遺産に登録されたことによって、今後、修復などに力が入れられる
のは良いことであろう。
その反面、あの断崖絶壁の麓の村の有力者たちが、大量に落ちるだろう金に
よって立てられた立派な豪邸が、あのすばらしい遺跡群からの眺めの中に
近い将来、お目見えすることにならなければ良いのだが、と思うのは
余計なお世話というものか…。
