「イスラム飲酒紀行」高野秀行著を読んだ。
タイトル通り、酒を求めてイスラム圏を彷徨い歩いた彼の体験を
綴ったものである。訪れた国は、カタールにアフガニスタン、イ
ランにソマリランド(ソマリア北部)そしてバングラデシュなど
である。
イスラム教を国教とする国では、表向きは飲酒は厳禁である。
中には、マリファナなどのナチュラル系ドラッグよりも厳しく
罪に問われる国も存在する。
私はめったに酒を飲まないので、この手の国を訪れても何ら
不自由することもなかったが、酒飲みにしたらやはりどこに
いようが飲みたくなるものらしく、そうすると何とか手に入
れようと、あれこれ探し回ったりするそうだ。
しかしこのような国でも、表向き酒が禁止されているにも拘ら
ず、自国で酒を作り、かなりの数の人々がこっそり飲んでいる
ことがこの本を読むと良くわかる。
根気良く探せば「必ずどこの国でも酒はある」と筆者は言う。
ただ、表向きは違法な行為なので、捕まればやはりめんどうな
ことになるので、多少のリスクは伴うと想像できるものである。
筆者自身も、どんなに苦労して手に入れても、飲みきれなかっ
た分はきっぱり捨て、移動するときは荷物検査のリスクを考え、
絶対に持ち歩くことはなかったと書いている。
この辺は、モノは違えど、外国で違法なものに手を出す方には
必須なことである。
運び屋さんはともかく、こういう「基本的なことを抑えられな
い人」また「自分だけは大丈夫だろう…」と、考える超ポジティ
ブ的楽天主義な方々が、ちょっとした量のマリファナなどを持ち
込もうとして、日本の税関に捕まるのである。日本の税関を侮っ
てはいけない。
私はこれまでに3度、帰国した折、税関で別室に呼ばれている。
1回目と2回目はいずれも20代の時に成田でだった。
別段、何も持っていなかったが、長旅でよほど風貌が怪しかっ
たと思われる。
当時、「しりの穴まで見せろ!」と言われ、何も出てこなかった
ら「御内密に…」と5万円の謝礼がもらえると噂されていたのだが、
何も言われなくてちょっとがっかりしたのを覚えている。
最近では2年前にセントレアで別室に呼ばれた。「なぜ私が…」と
理解できなかったが、荷物をすべて開けられ、細かくひとつひと
調べられた。また、荷物チェックの間、ひとりの税関員が私の一挙
一動を凝視していたのが、気にはなった。40分ほどで「ご協力、あ
りがとうございます」と無罪放免されたが、やはり「しりの穴」の
チェックはなかった。
やはりあれは、「噂ばなし」なのだろうと思う。
何だか、話がずれてしまったが、とりあえず「イスラム飲酒紀行」
は面白かった。ついでに、違法行為について思いを巡らせてしま
った次第である。
タイトル通り、酒を求めてイスラム圏を彷徨い歩いた彼の体験を
綴ったものである。訪れた国は、カタールにアフガニスタン、イ
ランにソマリランド(ソマリア北部)そしてバングラデシュなど
である。
イスラム教を国教とする国では、表向きは飲酒は厳禁である。
中には、マリファナなどのナチュラル系ドラッグよりも厳しく
罪に問われる国も存在する。
私はめったに酒を飲まないので、この手の国を訪れても何ら
不自由することもなかったが、酒飲みにしたらやはりどこに
いようが飲みたくなるものらしく、そうすると何とか手に入
れようと、あれこれ探し回ったりするそうだ。
しかしこのような国でも、表向き酒が禁止されているにも拘ら
ず、自国で酒を作り、かなりの数の人々がこっそり飲んでいる
ことがこの本を読むと良くわかる。
根気良く探せば「必ずどこの国でも酒はある」と筆者は言う。
ただ、表向きは違法な行為なので、捕まればやはりめんどうな
ことになるので、多少のリスクは伴うと想像できるものである。
筆者自身も、どんなに苦労して手に入れても、飲みきれなかっ
た分はきっぱり捨て、移動するときは荷物検査のリスクを考え、
絶対に持ち歩くことはなかったと書いている。
この辺は、モノは違えど、外国で違法なものに手を出す方には
必須なことである。
運び屋さんはともかく、こういう「基本的なことを抑えられな
い人」また「自分だけは大丈夫だろう…」と、考える超ポジティ
ブ的楽天主義な方々が、ちょっとした量のマリファナなどを持ち
込もうとして、日本の税関に捕まるのである。日本の税関を侮っ
てはいけない。
私はこれまでに3度、帰国した折、税関で別室に呼ばれている。
1回目と2回目はいずれも20代の時に成田でだった。
別段、何も持っていなかったが、長旅でよほど風貌が怪しかっ
たと思われる。
当時、「しりの穴まで見せろ!」と言われ、何も出てこなかった
ら「御内密に…」と5万円の謝礼がもらえると噂されていたのだが、
何も言われなくてちょっとがっかりしたのを覚えている。
最近では2年前にセントレアで別室に呼ばれた。「なぜ私が…」と
理解できなかったが、荷物をすべて開けられ、細かくひとつひと
調べられた。また、荷物チェックの間、ひとりの税関員が私の一挙
一動を凝視していたのが、気にはなった。40分ほどで「ご協力、あ
りがとうございます」と無罪放免されたが、やはり「しりの穴」の
チェックはなかった。
やはりあれは、「噂ばなし」なのだろうと思う。
何だか、話がずれてしまったが、とりあえず「イスラム飲酒紀行」
は面白かった。ついでに、違法行為について思いを巡らせてしま
った次第である。