ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ダッカの55日とマイブーム

2011-07-10 19:19:31 | 
「ダッカの55日」大嶽秀夫・洋子著を読んだ。

京大の教授夫婦がバングラディッシュのダッカ大学へ赴任した
時の滞在記である。何かバングラディッシュに関するものを読
もうと探していたのだが、中々バングラに関する本自体がなく
「まぁ、こんなんでもいいか」と、いう感じで手に取ったのだが、
予想以上におもしろかった。

「ダッカの55日」というタイトルは、その昔、「北京の55日」
という映画があったが、そのタイトルをもじったのかもしれない。
旦那さんのほうは大学教授なので、文章が上手いのはわかるが、
奥さんの方も詩人クラブに属し、これまで何冊か本を出してい
るそうなので、やはり上手だった。

このような方々の観察の視点は言わずもがな上流階級からの目
線だが、知識と教養のある人は、それを嫌味に感じさせない伝
え方ができるものなのだなと思った。

しかし、こうやって駐在員として派遣されるそれなりの地位の
ある方々にとって開発途上国は、まるで未知の惑星にでも来た
かのような捉え方で接しているのがよくわかる。
在バングラ日本大使館をはじめとする国のバックアップ的な機関
のほぼ全てが、ひとりで出歩かないから始まるあらゆる自由を拘
束するような、しかも恐怖感を植えつけるような注意事項を日本
を発つ前から洗脳することによって、邦人保護としているのであ
る。

これでは、そこに暮らす人々との交流など怖くてできないだろう
し、過剰な偏見を持ったまま帰国することになってしまうだろう。

まぁ、そんなことはいいとして、今密かに自分の中でバングラディ
ッシュがマイブームだ。なぜかわかならいが、行きたくて仕方ない。
かつて2度ほど訪れたが、見るところはないし、暇な老若男女は
ぞろぞろついてくるし、物乞いのバクシーシ攻撃にはうんざりする
が、この歳になっても、あんなひどいところでも居心地の良さを感
じるのかどうなのか、ちょっと試してみたいのである。

そして、ひとつだけ決めていることがある。

子供が物心付いたら、多分、小学校に上がってからだとは思うが、
一番に連れて行こうと思っている外国が、ここバングラディッシュ
なのである。

その理由として、自分の置かれている環境が、いかに恵まれて
いるのか(物質的だけだが)、また、世の中には厳しい環境で暮
らしている人が、こんなにもたくさんいるのだ、ということを理
解してもらう為である。

そして、これによって心を入れ替え、贅沢品をねだらなくなる
などの副産物的効果と日本ではまったく頼りにならない父親が
こんなところでは「結構、頼りになるのね…」という、あわよ
くば楽して尊敬を勝ち取ることができるかもしれないという、
棚から牡丹餅的効果も期待できるからである。

なんだか、どうでもいい話になってしまったが、私にとってバ
ングラディッシュマイブームはしばらく続きそうな気がしている。


コメント