

先日、私の加入しているSNSで「購入したばかりの店ではきちんと走ったレールバスが家では走らない」という記事を見かけました。
私も鉄道模型を再開した時に最初に購入した車輌がKATOの広島電鉄ハノーバーでその時の走りの不安定さには悩まされました。その後TOMIXの南部縦貫鉄道のキハ10も購入しましたがその時も同様の印象を持ち、以来この二車は余り活躍していませんでした。今回のSNSの記事を見てこれ等の二軸動力車の走りを再確認してみたくなり久しぶりに引っ張り出してみました。
線路はユニトラックR216とファイントラックのスーパーカーブレールR140を用いたふたつの線路で試しています。
又、それぞれに併用軌道があり前者はボール紙の自作、後者はTOMIX純正の路面電車パーツです。

KATOのハノーバーの方ですが、低速でがくがくする傾向が目立ちます。ある程度電圧を上げればちょこまか走りますが路面電車らしい低速での走りの質感が今一つの印象でした。尤もそのコミカルさが逆に好ましいともいえます。
この車輌を購入した当時ショップの店長さんから「このままだと軽すぎるから何か錘を入れたほうが良い」旨のアドバイスを頂きましたが、確かにその方が良いかもしれません。
又、TOMIXの併用軌道走行時、ポイント及び十字クロスの部分で引っ掛かりやすかったのですが、これは車輌の最低地上高の低さから来ると思われます。

続いてTOMIXのキハ10。こちらは2両セットですが両方とも動力車です。又、それぞれに別パーツでウェイトが付属しており
後から取り付けができる様になっています。今回はウェイト有と無しとで比較しました。
走らせてみるとウェイト付の方が明らかにスムーズな走りでした。低速のがくがく感はあるもののハノーバーや同じキハ10のウェイト無しより目立ちません。ウェイト付にすると窓が抜けない外観となる欠点がありますが走行性重視ならこちらの方が良さそうです。
こちらの方ではKATOと逆にユニトラックの4番ポイント通過時に凸凹に引っ掛かりやすかったようです。フランジがKATOより大きい関係でしょうか。
又、ハノーバー、キハ10に共通してR140のカーブでやや抵抗感が強い感じがしました。普通のボギー車よりも軸間距離が長いのが関係しているのかもしれませんが、トンネルのあるカーブなどでは注意が必要かもしれません。
ウェイトの威力はあるようですが、全般にこの種の2軸動力車は線路の状態にシビアに反応しやすいようです。走らせる際には線路状態の調整や車輌のメンテナンスが普通の車輌以上に必要と感じました。
・・・等と文句じみた事を言ってはみましたが、久しぶりに走らせるとあまりこれ等の問題が気にならなかったのも事実です。
走りがちょこまかしていてもこのサイズなら結構可愛らしく見えるので少し位かくかくしても大目に見るくらいの気持ちでいた方が精神衛生上は良いかもしれません。