光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

運転会で思ったこと・模型の「テイストとバランス感覚」に思う

2014-01-31 21:12:38 | 思いつくままに・考察


 先日の運転会を中心にふと思った事から

 一般の人も数多く集まるイベントなどでの運転会ではメンバーの様々な車両や編成が走行します。
 もちろん新幹線や特急などに人気が集まるのは予想できる事なのですが、たまにメンバーの趣味で編成された昔の編成とかマニアックな列車とかが運行されても反応が悪くなるという事はそれほどありません。

 さて、先日「巨神兵東京に現る」と言う特撮映画について書かれた考察を読む機会がありました。
 私もわざわざ東京に出向いてまでして観た作品ですがこれでもかという位に精緻に表現されてミニチュア世界の中に独特の別乾坤を見る思いがして好きな作品です。
(レイアウト派の方なら必見の値打ちは確かにある作品です)

 ですがその話によると当時の観客に一番評判が良かったのは精緻なミニチュアセットや巨神兵の大破壊シーンを差し置いて「ミニチュアの中で玩具然として尻尾を振っていた犬」だったのだそうです。
 その文章の中で筆者が語っていた事ですが「ミニチュア特撮と特撮の味と言われるラインのギリギリを攻めつつそれを破壊の勢いと外連味でぐるぐる巻きにした本編にあってあの犬は明らかに浮いていた。でも特撮に興味のない人ほどあの犬が良かったよねと言う。これは非常に複雑な気持ちになった(中略)要は作品のテイスト上のバランス感覚なんだろう。たぶん、自分自身が「巨神兵東京に現わる」のシリアスな雰囲気とあの犬の組み合わせに違和感を覚えていただけなのだ(田口清隆「80年生まれが歩む特撮」より引用)」

 それでふと連想したのが2、3年前の運転会でのひとこまです。

 運転会ではメンバーの持ち込んだ迫力物の編成やら手を掛けた加工・自作車両たちが行き交ったのですが、その路面電車線の中で登場当時ブログや専門誌で酷評されたMODEMOのグリーンムーバーが予想外に人気を集めていた事です。
 あれについては私自身あまりいい評価を書かなかったので汗顔ものですが、事実走行時の車体のずれや頭が上を向いた挙動などはお世辞にもほめられたものではありませんでした。

 にもかかわらず観客の皆さん(子供だけでなく年配の方々やアベックなども含めて)はまるでそんな事を気にしている様子はなく二編成(実は私も持ち込んでいたので実現したのですが)のグリーンムーバーが行き交う所を楽しんでいたようです。
 これも上述の「テイスト上のバランス感覚」みたいな物が関係していたのかもしれません。

 ある意味鉄道模型のファンとかマニアと言うのは私も含めて針小棒大に細かな粗や欠点をあげつらってしまう傾向がある様に思います。
 その結果として「理想の鉄道模型」というのが実物の縮小コピーの様な可愛げのない上に触っただけで壊れてしまいそうな線の細い(これは模型店のショーウィンドウなどを覗くとよくわかります。専門誌などでどアップの写真を見慣れていると実物を見た時に『こんなに小さかったのか』と拍子抜けしてしまうことがしばしばあります)モケイばかりという事になってしまいます。
 そこには実物に似せる事ばかりに囚われすぎて観る者に何のイマジネーションも与えない寒々としたイメージしか感じられません。

 むしろ粗はあってもそれを上回るインパクトやキャラクター性がある事が重要なのではないかという気が最近しています。
 人によってはそれを幼稚だとかギミックだとかいう向きもあるかもしれない。

 ですが幼稚には「オトナ」にはないパワーと成長力があります。
 その前では醒めたオトナの感性など一気に霞んでしまいます。なぜなら醒めた感性には「生命力」がないからです。

 この辺で一旦「鉄道模型=紳士の趣味」と言う妙な頚木を一時考え直す時期なのかもしれません。

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 HPです。先日「車両紹介・気動車」の項追加しました。

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ナインスケールのED75から

2014-01-30 22:15:12 | 車両・電気機関車
今回はジャンクのNゲージから。

 ナインスケールのED75、今回は初期モデルですが、この年式にしては走行性能が良く拾いモノでした。


 国産モーターになってからの後期型は1両持っていたのですが、横っ腹にでかでかと「日立」と書かれている初期型は私がNゲージを始めて間もない時期に入線させていた時期があったので出物があれば欲しかったモデルです。
 とはいえこのモデル、動力部を中心にダイカストの劣化、変形が激しいモデルが多く奥でもショップでもこれといったモデルに当たらなかったため再入線にはなかなか至りませんでした。
 (発売直後の75年頃ですら専門誌のある記事で既にダイカストの変形をうかがわせるものがあります)



 後期型と異なり前面の窓のHゴムに白の色刺しがしてあるのがポイントです。
 これがあるために正面から見た場合は意外に実物に似ている印象がありました(色刺しのない後期型は一気にトイ的に見えてしまい損をしています)


 今回のモデルは純粋にノスタルジーで買ったような側面が大きいです。
 単純に出来だけで言うなら現行のHGモデルの方が圧倒的に良いに決まっていますから。
 ですがこのモデル、車体のそこここに見られる経年劣化や埃がそのまま40年近い車歴を物語っている所があります。
 しかも走行性は年式相応と言うか40年前とほとんど変わらない印象でした。よく考えるとこれは凄い事だと思います。

 こういうのはもろに「骨董趣味」以外の何物でもないのですがそれでも今の私には惹かれるものがあります。
 言い忘れましたが値段は3桁でした。

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今月の一冊・その2「鉄道模型カタログ」

2014-01-28 21:24:01 | 書籍
 前回に引き続いて故郷の押し入れから引っ張り出してきた一冊から。

 ワールドフォトプレスの「鉄道模型カタログ」
 前述の「世界の鉄道模型」とほぼ同時期に出ていたもので今でもポポンデッタ辺りの古本コーナーで(以下略w)

 

 本書の白眉(というか最大の特徴)は「カタログ」の名の通りあの時点で売られていた鉄道模型のモデルを東西問わずオールカラーで掲載していた事です。
 「東西」という位ですから半分以上がアメリカ型や欧州型、それもHO・N・Zと網羅しているのですからそのスケールたるや只者ではありません。
 このボリュームには今でも圧倒されますし見ていて楽しいところでもあります。

 と、言いますか余りにボリュームがあり過ぎて読む側が消化不良になる様な所もあって先述の「世界の~」と同様中断前にあまり読まなかった一冊でもありました(汗)
 何より本書に掲載の海外モデルの殆どが私の故郷ではまず入手できず、それどころか実物を見るのもままならない様なものばかりだったのもその一因だったりします。

 ところがあれから30年以上経過して中古モデルを中心に外国形が少しづつ増えて来た事で本書の実用書としての一面ががぜんクローズアップされてきました。
 何しろ先日買ったリリプットの38型テンダー機の写真とイラストもしっかり掲載されていますし(笑)

 日本形でも80年初頭の時点で入手できたほぼ全てのモデルがカラーで掲載されています。
 ですから例えば「金属モデル時代のしなのマイクロ」とか「GAKKEN-N」とかもカラーで載っている訳です。
 写真の物量の点に限れば恐らく本書に匹敵する本と言えば先日カラー版が復刻された「鉄道模型考古学」位ではないかと(笑)

 そんな訳で今回の帰省で実家から本書を持ち帰ったのも当然と言えば当然と言えます(爆)
 なお、本書では水野良太郎氏のレイアウト関連の随筆も掲載されておりこちらも読みごたえのある内容でした。

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 HPです。29日・気動車の項更新しました。

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DD50を塗り直す(大汗!!)

2014-01-27 16:31:54 | 車両・ディーゼル機関車

 先日紹介したワールドのDD50のリペイントを行ないました。
 普通なら国鉄色にする所でしょうがきれいに塗り分ける自信が無かったのと既にマイクロの後期形が国鉄色だった事から今回は旧塗装風(笑)のオリジナルで行く事にします。

 「風」と書きましたが今回はブラスボディという事もあって塗膜を薄く出来るラッカー系を選びました。
 ただ、田舎でも入手可能なカラーとなるとタミヤカラーしかない為その中から旧塗装に一番近そうなマルーンとしています。
 
 ボディ塗装自体はそれなりにスムーズに行きましたしディテーリングを生かせる程度に塗装も薄く出来たのですが問題は帯やHゴムへの色差しでした。
 何しろこれが無いとただの「紫色の文鎮」になってしまいますので面相筆で慎重に色差しをしなければなりません。
 ただ、ここで帯の白をアクリル系にしてしまったのはまずかった。塗りむらが半端なく目立ちます。

 結果は御覧の通り見るからに「素人が手で塗りました」と言った風情の代物になっています。
 他にアクセントが無いだけにかなり目立ちます(大汗)

 まあ、このDD50も一応は「自分が手を掛けたモデル」の仲間入りはできました。
(こうとでも書かないと単に「塗りの下手なモデル」で終わってしまいますし)
 本来ならこんなのは恥ずかしくて到底公開できる代物ではないのですが下手なりにここまではやったという意味でご勘弁願います。

 さて、このDD50ですが運転会ではマイクロのヲキ・ヲキフの編成を棚幡線で運転させました。
 ところがカプラーの高さが微妙に違っていた為にカーブで自然開放を連発。結局単機回送モードでの運用に終わったのは残念でした。
 おまけにワールドオリジナルの動力は集電板が台車の裏に露出した構造だった為に少しでも集電版が両方の線路に触れれば「脱線即ショート」というおまけ付き。
 ミニカーブが鬼門の機関車なのを確認しました(汗)

 先程気付きましたが、当ブログの訪問者数が60万を超えていました。

 この6月までにはサービスが終了してしまうので、以前激励を頂いたような「100万越え」は事実上「目指しただけ」に終わりそうです(汗)
 とはいうもののこのブログを立ち上げて6年半ほどになりますが、我ながらよく続いたものという感慨が先に立ちます。

 これもこんなブログでもお付き合い頂いている皆様があってこそでしょう。
 改めてお礼を申し上げます。

 そして新しいサービス(現時点でどこにするか決めていないのですが)へ移行するのも近いですがそれまでよろしくお願いします。


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今月の訳あり品(?)ワールドのDD50

2014-01-26 18:13:56 | 車両・ディーゼル機関車
 今年最初の入線車その3こちらは一種の訳あり品といえます

 何とこれもワールド工芸のモデルです。
 それもDD50という大物。
 同じプロトタイプのモデルが隣にあったのですが何とそれの3分の1以下という驚きの安さ(!)でした。
 隣のモデルだったらまず私には手が出せません。

 ではなぜそんなに安かったか。

 理由はご覧の通りです。
 隣のモデルは塗装済み完成品でこちらは未塗装のキット組み立て品だった訳です。種を明かすとどうという事もありません。

 とはいえ、走行性は全く問題なし。
 塗装と一部の工作を施せば全く問題ありません。

 それにしてもNでこういうモデルにお目に掛かろうとは思いませんでした。
 この手のブラスの地肌むき出しの(未塗装)完成モデルというのは16番の車両工作マニアの定番みたいな存在なのですが同じ事をNゲージでやったとなるとその精密さ加減は想像を絶します。

 ワールドのモデルは基本的に瞬間接着剤でもある程度は組み立て可能だそうですがこのモデルをよく見るとよくぞここまでという位に狭い範囲にハンダ付けを施してあり素組みであってもかなりの力作である事が見てとれます。
 カプラーの開放てこ以外は全てついているようですし。

 ひょっとしたら、ですが本機は前のユーザー(製作者)がハンダ付け工作を愉しむためだけに購入し組み立て、出来上がった所で満足してそのまま売りに出した個体ではないかとも推察されます。
(16番モデラーにはしばしばあるパターンですが)

 ですがこうして私の手に入った以上はレイアウトでの使用を前提に塗装は施す積りです。
 (エアフィルターだけは塗装後でないと付けられないのでそこはハンダ付けしますが、開放てこと併せてどうにかしたいところです。

 ちなみにこのDD50は前面窓の形状から初期型と推定されます。後期の大窓に比べて微妙に野暮ったい外見ですがこれはこれで味を感じます。

 今年最初の入線車たちは癖物だらけというか「今年の宿題」を自らに課している様なものばかりですね(汗)
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今月の不動品2・しなのマイクロのED15(涙)

2014-01-25 20:48:02 | 車両・電気機関車
まず、下の写真をご覧ください。

「走行ユニットの中は開封しないでください。開封された場合の修理は有料となります」
先日入手したしなのマイクロのED15の動力ユニットに貼り付けられていた注意書きです。

これも先日東京で入手したもののひとつです。
そして、こちらの方にも「不動品」という但し書きがありました。これまでの例から言ってこの店では「不動品」と書かれているモデルの何割かはちょっとした調整で走行可能になるものばかりでした。
とはいえ、しなのの動力ユニットは以前入手の185系の様にどうやっても駄目なものもありましたから一種の賭けのつもりで購入したものです。

帰宅後のチェックでは確かにうんともすんとも言いません。
これまでのケースを見ても普通なら最悪でもギアかモーターの通電時に一瞬「かたり」と反応するものですが、これだけ反応のない動力ユニットはありません。

購入後一週間位は寝かせていたのですが先日の就寝前のひと時を使っていじってみました。
上記の「注意書き」は80年代のしなのの電機機関車を中心によく貼られていたものだそうです。
いまやしなのマイクロというメーカーもありませんし、後を引き継いだマイクロエースが35年前のモデルの補修をやってくれるとは考えにくいので少し躊躇した後はがしてしまいました。

ですがユニット自体はとてもきれいで一見して故障品には見えません。
早速分解してみましたが構造自体は以前いじった185系のそれに酷似しており意外と単純なものです。
ですがそれだけに却って故障の原因がますます分からなくなりました。
この場合、考えられるのは

1モーター自体のトラブル(以前復活できなかったエーダイのDD54がこれに該当します)
2通電がされていない(同、某社のEF80がこれに該当します)
3ギアがかみ合っていない(上述の185系がこれでした)

のどれかでしょう。

このうち1ですが取り外したモータを通電すると元気良く回転します。
ところがダイカストユニットにモータを組み込んで通電しても反応がありません。これは2の可能性が高そうです。
このユニットの場合、左右に分割されたウェイト兼用のダイカストがそれぞれプラスとマイナスの電線代わりにモータに通電する構造です。

そこで片方だけモータを組み込んだ状態で通電するとモータは回ります。
ところが反対側のダイカストにモータを組み込んで通電すると今度は反応が無くなりました。
どうやら片側のダイカストが曲者の様です。早速クリーナで接点部を洗浄、更に軽くやすりがけもして見ました。

 今度は両方のダイカスト装着でモータに通電すると回りだしました。
 ですがちょっと衝撃が加わるとまた止まります。停まってはまた回転するのが何回か繰り返されました。
 こうなると片側のダイカストユニットの微妙な変形が考えられるのですがさすがにこれに手を打つのは難しい気がします。

 とはいえ購入時よりは少しましになったのでギアを組み込んで元に戻しました。
 この機会に以前入線させている同じしなののED17と比べてみたのですがED17の方は台車の集電ブラシがダイカストユニットをこすった後がはっきり出ていたのに対してED15のそれはピカピカの状態でした。
 推察ですがこのED15、前のユーザーの購入直後から殆ど走っていない、つまり購入直後から不動だった可能性が高いと思われます。

 (写真のED15は少し車体が傾いていますがこれは調整中にボディを軽く載せただけの状態にしているものです。実際はねじ止めできちんとはまります)
 分解整備しようにもあの「注意書き」に脅かされればなかなかできないでしょう(笑)
 まあ、昔はNの動力ユニットはどこのメーカーのも事実上ブラックボックスでしたから無理もないのですが。

 完動からは程遠いとはいえED15はどうにか動くレベルにはなりました。が、また不動になるリスクは依然として付きまといます(汗)

 動力の話ばかり続きましたが、モデルとしてのED15には悪い印象はありません。
 一枚の板を折り曲げて車体を構成する金属ボディなのでディテールはエッチングによるルーバーなどの凹凸のみで細密な印象はありません。
 が、一番見られる機会の多い屋根上の造形はかなりメリハリがあり好感が持てる物でした。

 これできちんと走れるモデルであれば棚幡線などで大活躍していた事でしょう。

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今年初の「不動車(笑)」キハニ5000から

2014-01-24 22:27:12 | 車両・気動車
 今回は今年初めての入線車の話から。
 この趣味を再開して大分経ちますが、そのせいか最近の入線車は曲者が多い気がします。
 今回のもご多分に漏れません。

 まずはワールド工芸のキハニ5000から。

 このモデルは以前何度か首都圏の中古ショップで出物を見かけていますが、どれもこれも私には手の出ない値段のものばかりでした。
 ではなぜそれが買えたかというと一言で言って「不動品」だったからです。

 お陰で以前見掛けたモデルの3分の1位の値段で買う事ができました。
 これで走ってくれれば文字通りの掘り出し物です。

 さて、このモデル一応は「不動品」となってはいますがその原因はショップでも不明とのことでした。
 実を言いますとモデルをチェックしていて気付いたのですがこのキハニの動力は昨年入線させていたAB10とほとんど同じ構造の様でした。
 これならばどこにトラブルがありそうか見当がつけやすいと踏んだ訳です。

 帰宅中為氏に床下に露出しているモーターを手で回してみましたが抵抗がありません。
 という事は、以前のエーダイのDD54の様なモーター自体のトラブルではないようです。
 更にギアを介して動輪が僅かですが回りだしているので伝達系統までは異常が無いようです。

 となると残るのは集電系かギアのかみ合わせが渋くてモーターのトルクが追いついていないかのどちらかだろうと思います。
 帰宅後、
 線路に載せて通電すると確かに反応がありません。
 台車をはずし接点を清掃、再度載せても動きません。

 ところが車体を指で上から押さえて通電させると元気よく走りだしたのには驚きました。
 ですが指を離すと再び停まります。

 何の事はない、ウェイトの不足が原因だったのです。
 この種のトラブルはTOMIXのレールバスやKATOのハノーバーなどで一応経験していましたが今回はさすがにそこに思い至りませんでした(汗)

 早速手持ちのウェイトを全て載せて補重。ややぎこちないながらもどうにか走りだしました。
 とはいえ、ミニカーブの抵抗に抗するほどではないので「直線番長」状態ですが。

 モデルそのものに話を戻しますと、
 下手なワムよりも小ぶりの車体に両運転台、客室、荷物室を全て詰め込んでいるので見た目に非常に凝縮感のある車体です。
 これでプラ成形の車両だと肉厚の胴体やガラスのせいでぼってりしがちになるのですが今回のはブラスボディなだけに精密感を持ちながらすっきりした造形でした。
 そこへ持ってきてワールドお得意の細密なディテーリングが加わっているので非常に密度の濃いモデルになっています。

 何れにしても拾い物でしたが、今年最初の入線車がいきなり「不動品のレストア」からというのも何か最近の私の趣味を象徴している気もします。

 そのキハニですが今回の運転会ではネコバスに混じって元気の良い走りを披露してくれました。
 自宅で調整した時ですらここまで走りませんでしたから、事によると「ジャンクの花道」をキハニ自らが意識してくれたのかもしれません(笑)
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今年最初の買い出しにて

2014-01-23 20:26:32 | 旅行・探訪・イベントなど
 今回は運転会のはなしから前後した所から始まります。

 運転会の前の週に、研修会にかこつけて今年最初の東京買いだしツアーを敢行しました。
 とはいえ、今回は特に欲しい新製品や予めのお目当てのアイテムもない(そもそも会場の都合で秋葉に行けない)ので何か面白いアイテムでもあればと言った程度の軽い気持ちではあります。
 ところがこういう時に限って興味をひいたり琴線に引っかかるアイテムに当たってしまうのが東京の怖さです。

 毎度こうしてお上り気分を味わって帰ってくる訳ですが。

 何しろ今回は昨年来のジャンク品レストア旋風の真っただ中の買い物なだけに故郷や現住地のショップめぐりでは見つからない様な物に当たります。

 今回は何と「不動品が2機、訳あり品が2」という前代未聞な内容になりました。
 要するに「まともなものがひとつもない」という事です。安い事は安かったですが。
 この種の訳あり品は田舎ではなかなか見かけない物が多く、都会ならではの愉しみと言えるかもしれませんが、一方でそれだけそれらを買う層も厚い事を意味するので私にもどうにかなる様なコンディションの物を見つけるのはそれなりに大変かもしれません。

 これらは単に古いからとか安いからだけではなく昨年開業の棚幡線に似合いそうな小型車やそれに準じる機種が中心になりました。
 とはいえ、上述の様に故郷や現住地ではまず見つかる事がないであろう代物なのでそう後悔もしていません。
 が、それもこれもちゃんとレストアできればの話です。

 それらの紹介は改修の状況に応じて順次紹介したいと思います。
 とか言いつつ運転会で走らせたものもあったりするのですが(汗)
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レイアウトを持つことのはなし・2 ・運転会と自宅のレイアウトの運転の違いに思うこと

2014-01-21 20:27:31 | 思いつくままに・考察
 今回は1月7日に上げた事の続きです。先日の運転会でふと思った事を含めて考えます。

 「自分のレイアウトとレンタルレイアウト、あるいは運転会で走らせる編成や車両が同じになるとは限らない」というのが前回の結論のひとつでしたが、
 では、レイアウトを所有する事で鉄道模型ライフ(笑)がそれまでと変わる事があるのだろうか?」という命題を考えてみます。

 運転会やレンタルレイアウトでは自分の好きな、あるいはご自慢の編成を持ち込んで走らせる頻度が高くなるという事が経験上から言えます。
 これは運転することそれ自体が一種の「お祭り」「イベント」的な要素が強いからで(列車の持ち込みの手間や設営の工程も含めて)どうしても肩に力が入った運転になりがちな気がします。
 もちろん渋めの鉄道バーなどで渋めの短編成をゆっくり走らせるというのも大いにアリですが生憎田舎ではそこまで期待できません(涙)

 運転会と私有のレイアウトの中間的な形態として「お座敷運転」というのもあります。
 これは自宅で行なわれる事が多い分私有のレイアウトに近いとはいえ、やはり設営の手間を考えるとどうしても「自宅のイベント」的な要素が強くなります。

 いずれにしても上記の様なイベント的な運転形態だとどうしても自慢とか目立つ事、あるいは観客の見たい編成といった要素が大きくなりそれが自分の本来求める嗜好とのずれを生じさせることもある気がします。
 逆に個人的に気に入ったものであっても「他よりみずぼらしいから恥ずかしくて運転できない」といった要素も出てくるかもしれません。
(実際運転会などでは3両以下の短編成でメインラインを走らせるのは許可を得ていても気が引けるものがあります。でも時々はやってしまいますがw)

 してみると
 レイアウトの私有のメリットのひとつであり重要な要素として
 「他人を気にせず自分の好きな編成を走らせられる」というのは確かにあると思います。
 実際今年になって思うのですが「ジャンク一歩手前の車両やレストア車」が増えてくると「見ようによってはごみにしか見えない」それらを嬉しそうにレンタルレイアウトに持ち込むのはかなり気が引ける所業ではあります(汗)

 これなどは自分の運転空間あって初めて思う存分に楽しめるお遊びではあります。
 この場合、規模は関係なく「いつでも運転できる場がある」というのが重要であり例えば20M級の6連であっても600×900のスペースでも「やろうと思えば走れる」というのが重要になってきます。
 先日開業の棚幡線などは最急曲線140RですがそこをクリアできるGMの155系とかKATOのEF70とかを平気で走らせました。
 これは多分に中古モデルの性能チェックという要素も大きいのですがカーブでは確かに相当に無様な曲がりっぷりになるもののそれでも「自分の風景の中を列車が走る」という素朴な嬉しさには勝てない気がします。
 (もっとも、そればかりがメインになっても困るのですが。「想定したシーナリィに対して一番似合う編成を走らせてこそ」レイアウトのメリットは100%引きだせる事をここで強く申し添えておきます)

 上記の話は極端な例ですが「レイアウトを持つ事で鉄道模型そのものを肩ひじ張らずに素朴に付き合える心構えができた」というのは私にとっても発見であり、レイアウトの御利益だったと思います。


 さて、退屈な話でしたのでおまけとして
<object width="560" height="315"><param name="movie" value="//www.youtube.com/v/QcfXuwdM4rI?hl=ja_JP&amp;version=3"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="//www.youtube.com/v/QcfXuwdM4rI?hl=ja_JP&amp;version=3" type="application/x-shockwave-flash" width="560" height="315" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true"></embed></object>
 運転会の定点撮影です。
 メインラインで5列車の同時運転(体験運転コーナーを含む)が出来るだけに眺めているだけで結構癒されます。
 こんなのは自宅のレイアウトではまずできません。これこそ運転会やレンタルレイアウトのメリットではあります。
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今年最初の運転会・3・ミニSLレイアウト上の百花繚乱(笑)

2014-01-20 18:25:24 | 旅行・探訪・イベントなど


 今年最初の運転会には私の所のミニSLレイアウト「棚幡線モジュール」も参加しました。


 このモジュールは元々ミニSL主体の使用を想定していたので私の持ち込み車両は小型機関車やレールバスなどを持ち込んでの運転となりました。
 中でも先月入線の上信デキ1などは車両自体が軽いにもかかわらずマイクロのヲキ・ヲキフの編成を軽々と牽引してくれます。
 本来ならばワールドのAB10なども好適なはずですが、生憎カプラーが首を振らない機種が多いのでミニカーブ主体の棚幡線ではもっぱら単機回送での使用にとどまります。
 同様にカプラー形状が特殊なアーノルドのT2なども単機での運用でしたが目立つ色だけに注目はされたようです。


 ですが、実際の運転会では年少者のメンバーが多かったのと、ギャラリーの反応の良さなどから専らBトレ等の車両が中心になりました。
 中でも評判が良かったのがクラブメンバーがスクラッチした「ネコバス」だったりします。
 予備機も入れて2両存在するのですがこれが機関区に並んだ様はなかなか画になったりします(笑)運転会の隠れた主役の一人かもしれません。

 しまいにはメンバー持込みによる「EH500牽引のコキ」なんてのまでもが走行して見せたりします(TOMIXのEH500はミニカーブ対応。KATOのEH200は行けそうに見えましたが車体がぶつかって不可でした)
 理論上はTOMIXの「115系の4連」も可能なはずなのですがさすがにそこまで試す人はいませんでした(笑)

 二日間の運転会での棚幡線は普段走らせない車両のオンパレードの様相を呈し、まさに百花繚乱でした。
 こういう楽しみもあるのでレイアウトはやめられないですね。

 ネコバスの動画です。
<object width="560" height="315"><param name="movie" value="//www.youtube.com/v/du1Lh8cKm2M?version=3&amp;hl=ja_JP"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="//www.youtube.com/v/du1Lh8cKm2M?version=3&amp;hl=ja_JP" type="application/x-shockwave-flash" width="560" height="315" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true"></embed></object>


 さて、今回の棚幡線の運転では「ジャンクの花道」を飾った機種もありました。それについては次の機会に。

 他の参加車については以下のリンクもご参照ください
ホビーのごった煮・今年最初の運転会から・参加車両ギャラリーその2
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今年最初の運転会・2・「線路上のお祭り騒ぎ」に感じること

2014-01-19 21:55:24 | 旅行・探訪・イベントなど

 今年最初の運転会、先ほど撤収も含めた全日程を終了しました。
 今回も例によって例のごとくの盛り上がりぶりで充実した日が過ごせたと思います。

 メインラインでは様々な列車が走行し、体験運転コーナーのコースと並行するポイントでは最大5列車の行き違いが楽しめ、ちょっとしたお祭り騒ぎです。
 このバラエティに富んだ行き違いの楽しみは運転会ならではのもので、個人のレイアウトの運転だとどうしても自分のトーンで編成が統一されがちです。それはそれで当然なのですが、たまにはこういう弾けた形のお祭りが同好の士とともに行えるところに意義があると思います。

 もうひとつ、気づく事を。
 外部のギャラリーが存在する事が前提の運転会ですから「観客が望むような地元の編成や人気車の編成」が数多く運行されます。
 その一方で各メンバーが拘る様な編成や車両を走らせたくなるのも当然のことです。

 これまでの運転会に参加してきて感じるのはその二つの要因のバランスがとても取れている気がします。
 たとえば


 こういう新幹線や最新型の列車が走行する一方で


 ある意味地域や時代を限定した編成も入り混じったり


 自作車や骨董品(笑)なんかも同じ線路を等しく走行できたりします。

 内輪だけの運転会ではあまり考えられない様な「お祭り騒ぎ」の楽しみを感じる事ができるのは、普段個人レベルでの工作や運転しかしない身としてはとても有難い事だと思いました。
 同時に他の趣味、嗜好から新鮮な刺激を受ける事の有難味も同時に感じます。

 他の列車編成については以下のリンクでも上げていますので宜しければどうぞ。
ホビーのごった煮・今年最初の運転会から・参加車両ギャラリー

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今年最初の運転会

2014-01-18 23:26:44 | 旅行・探訪・イベントなど

 今日は日付の変わる直前の更新となりました。
 というのも今年最初の運転会、夜の部に参加して今さっき帰宅したところだったからです。


 このところの寒さのせいか会場は人も少なかったのですが、その分メンバーの持ち込む車両のバラエティが楽しみやすい所は毎度の事とはいえ、夜の部ならではの楽しみと言えます。

 例によって私の棚幡線モジュールも参加しました。で、例によってネコバスとBトレの研修区の様相を呈しております(笑)
 明日は二日目ですが続きや詳報は明日また。
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「松尾鉱業鉄道のED502」だったロコの入線

2014-01-16 20:31:28 | 車両・電気機関車
 ここ最近入線した機関車の中でかなりのサプライズ度のロコです。
 ワールド工芸の秩父デキ108…いや、「松尾鉱業鉄道のED502」と個人的には呼びたいところです。


 このロコのリリースは以前から知ってはいたのですが如何せん予算の都合で躊躇しているうちにモデル自体がさっさとなくなってしまった(涙)と言う経緯のあるものでした。
 先日ようやく中古品を某所で見つけたものです。
 ただ、お値段は・・・「新品よりは安いけど・・・」と言ったレベルです

 松尾鉱業鉄道のED50は岩手で唯一の直流1500V電化がされていた同鉄道末期の主力機でした。
 その後同鉄道の廃止に伴い僚機と共に秩父鉄道へ譲渡されデキ108となったものです。

 青地に白い帯のボディカラーは元々は松尾鉱山鉄道のオリジナルカラーだったのですが向こうで気に入られたのか、以後の秩父鉄道の電機が揃ってこのカラーリングになったと言う曰くがあります。
 当のデキ108自体も最初は秩父カラーの茶色になったのを後から元の色に戻されたという履歴があるそうです。

 さて、秩父の電機と言うと当レイアウトでは既にデキ300が入線していますし、それらに似合うヲキ、ヲキフの編成もありますからデキ108が加わっても問題のない環境ではあります。
 それらを比較してみると秩父オリジナルのデキ200や300が角を丸めたまろやかなボディなのに対してデキ108はカクカクした武骨なボディなのがまず特徴的です。
 更に前面窓の廂(つらら切り?)など随所に「岩手の機関車」っぽさをも感じさせます。
 ある意味鉱山鉄道の機関車らしいデザインともいえ、悪い印象はありません。

 こうしたデザインのボディはデキ200や300よりもブラスのボディの相性が良い様で、実にかっちりと再現されていますしディテーリングもバランス良く上品にまとまっています。一言でいえば「ゴテゴテしていない」ですね。
 走行性はKATOやTOMIXほどスムーズではないですが必要にして十分。何より140Rのミニカーブもすいすい行けます。

 ワールドの製品と言う事で、飾ってもそこそこ楽しめましょうが、私としてはこいつを棚機線や葉純線などの小型機に似合う風景で活躍させたい、特に冬景色をバージョンアップさせた葉純線で運行させてありし日の松尾鉱山鉄道の雰囲気に浸りたい。

 そういう気持ちがこのロコを買わせました。
 殆ど衝動以外の何物でもないのですが(大汗)

 で、あんまり嬉しかったので屋外撮影などもやってみたりします。
 ブラスボディのロコの真骨頂は屋外撮影かもしれません。質感が非常によく出る気がします。

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お知らせです

2014-01-15 18:04:45 | その他
 現在利用しているブログサービスが今年の6月いっぱいで閉鎖になるとの通知が先程参りました。

 3月以降に他社への移行ツールが使えるとの事ですのでその辺りをめどに当ブログも移設開始という事になりそうです。
 これまで6年以上続いてきたブログなのでそれなりに愛着もあったりするのですがサービス終了となるとそうも言っていられませんので早めに手を打つつもりでいます。

 次はどこのサービスにするか物色を始めていますが出来るだけ今のと使い勝手の変わらない所(特に以前アップロードした写真を後から使いまわしやすい事。今のサービスは一度に100枚表示できたのでその意味では使いやすい)を選びたいと思います。

 それまではとりあえず今のペースで更新は続けるつもりですのでよろしくお願いします。

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今月の一冊・「世界の鉄道模型」から

2014-01-14 21:03:49 | 書籍
 今回は帰省の折に故郷の押し入れから発掘してきた本から。

 朝日新聞社刊「世界の鉄道別冊・世界の鉄道模型」
 たしか80年代初頭あたりの発行で今でもポポンデッタの古本コーナー辺りではちょくちょくお目に掛かります。

 「朝日新聞社」の鉄道模型の本というだけでもそれなりに違和感はあるのですが、装丁も当時の鉄道も駅の本の中ではかなり豪華な方で私なんかよりもどこかのお金持ちの家の書斎辺りに並んでいるのが似合う様な本です。
 実を言いますとこの本は私が見つけて買ったものではなく30年位前の誕生日の折に亡父がプレゼントと称して買ってくれた一冊でした。

 内容ですが装丁にふさわしいというか、ラージスケールモデルから16番辺りまでの車両モデルが中心でオールカラーで精密モデルの作り込みを存分に堪能できる物でした。
 以前から折に触れて紹介している原信太郎氏の電車モデルやシャングリラ鉄道なども紹介されており他のものも今となっては貴重なモデル類が多数紹介されています。

 また製作法についてはブラスモデルやペーパー車体などを中心に実に懇切丁寧に書かれており車両工作の入門書としてのメリットも大きいものがあります。
 読んでいて先日書きましたブラス工作への誘いが更に加速しそうな気も(笑)
 中ほどにはTMSのスタイルブックさながらにED75や77などの細部の写真集をはじめとした実車、実景の資料などもあってなかなかの充実ぶりです。

 その一方で発行当時小ブームの最中で急速にシェアを伸ばしていたNゲージの扱いは全体で2,3ページほどで他のゲージのモデルの落差は凄まじい物があります(笑)

 亡父がいかなる意図でこれを買い与えたのか、今となっては謎ですが事によると「大人になったらこれ位のモデルを作る様になれ」とでも言う積りだったのかもしれません。
 だとしたら私はとんでもない親不孝者という事で(大汗)

 上記の点からも明らかですが、本書(というか筆者連が)が紹介したかったのは「オモチャではない大人の趣味としての鉄道模型、(イメージとしての)紳士の高級道楽としての鉄道模型のアピール」にあったらしい事は明らかです。
 実際、本書の中の随筆のいくつかについて店頭でNゲージの走行に興じる小学生を指して「バカバカしい、こんなのが鉄道模型なのか」と書いた一節があったりしてNゲージに対する悪印象を隠さない描写が散見されます。

 この本の存在意義は大いに認めますし、資料としても貴重なのも確かなのですがこれらの点が鼻についたせいか、趣味の中断前にこれを読んだ事は殆どありませんでした。
 実際、今読み返してみても余りその印象は変わらなかったりします。
 個人的に思うのですが80年代のあの時点で必要だったのは16番始め他のゲージのファンが大人ぶって精密モデルを自慢する事よりももっと素朴な所で「鉄道模型の楽しさ」それ自体をアピールする事だったのではないでしょうか。

 その意味では本書が今出ていれば私ももう少し違う評価をしていた気もします。

 とはいえ、今だったら逆にNゲージしか知らない様なユーザーも多数いる訳ですから、そうした人がカルチャーショックを受ける刺激剤として読むにはとても好適な一冊だとも思います。

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