光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

鉄コレの「埋蔵金編成」から・一畑電気鉄道編

2015-04-30 09:52:33 | 車両・私鉄/民鉄
 鉄コレの埋蔵金編成のはなしから
 今回は一畑電気鉄道編です。

 鉄コレの第3弾で「黄色のボディに青いラインが入った派手な南海ズームカー」が出ているのを見た時の衝撃は今でも忘れられません。
 これが一畑電鉄への譲渡車と知ったのはその時が初めてです。
 それまで地方私鉄への譲渡車と言うとオリジナルよりも地味なカラーリングになるものと勝手に思っていたのでこれは結構な驚きでした。

 そのインパクトゆえに(笑)第3弾の中では割合早く動力化して楽しませてもらいました。

 後にえちぜん鉄道や三岐鉄道なんかのかなり派手なモデルも出ましたが、これらが積み重なるにつれて免疫(笑)と同時にオリジナルとは別の魅力を感じるようになりましたが。
 その一畑電鉄ですが鉄コレでは結構コンスタントにモデル化されている部類です。


 京王5000系ベースの2104&2114形が最近ではポピュラーですが、それ以前の西武451系ベースのデハ80&クハ180(第7弾)やデハ3(第12弾)もアイボリーに青い線というカラーリングが中々シックで西武の仕様より好ましいくらいです。
 後はこの頃の鉄コレでは珍しかった荷物電車のデハニ52もリリースされており、先ずはバランスの取れたラインナップと思います。

 とはいえ並べて見ると16M級と17・18・20M級電車の混成軍ですが(笑)
 この中ではデハニ52が今の目で見ると結構面白そうです。当初は制御車としてスタートしながら後に電装化されパンタを搭載、運用中はドアが自動でなかった為に他と異なるカラーリングで区別された上に末期にはお座敷電車に改装、その後も映画の撮影用に使われるなどその変転ぶりが面白い(笑)

懐かしの入門書から「16番鉄道模型とレイアウトの製作」

2015-04-29 09:42:18 | 書籍
 今回は先日の秋葉行きの折某古書店で入手した入門書から。

 誠文堂新光社の「16番鉄道模型とレイアウトの製作」
 この本の存在は40年ほど前に科学教材社のカタログに掲載されていたので知っていたのですが、あの頃でさえNゲージが勃興期だった折、わざわざ16番の入門書を買う意味を見つけられずこれまで見送ってきた経緯のあるものです。
 ですが前述の古書店で現物がリーズナブルな値段で並んでいるのを見つけ、帰りの電車の中で読むつもりで購入しました。
 この本、ファンの持ち物というよりも学校図書館辺りの蔵書と推定されハードカバーの表紙はくたびれている物の中身の方は割合ちゃんとしたコンディションでした。


 車両工作の項では「模型と工作のハンドブック」の印象から漠然とペーパー車体の車両工作がメインかと思っていたのですが前半にかなりのボリュームで「既存キットの組み立て方」が載っていたのには意外な感じがしました。
 プラモデルとは異なり配線部分で最低限のハンダ付けさえできればあとはドライバーとやっとこで組み上がるのがあの当時のキット品でしたからこの構成自体は当然だったとは言えます。

 その記事の中にはカツミのED70も掲載されていますがこれは3年位前に私自身が中古のモデルを入線させていたものです。
 あの時点でも16番モデルにしてはなかなか朴訥な感じがして好きなモデルなのですが「まさか昭和37年に既に出ていた模型」だとは思いませんでした。
 とすればあの当時ならかなりのハイディテーリングモデルだった事になります。



 後半のレイアウトの製作記事の方はごく俯瞰的に技法が語られており、Nゲージの様に「本書の為にオリジナルのレイアウトを作って見ました」なんて展開ではありません(笑)
 あの当時レイアウトの持つステイタスが

 ここで眼を引くのはファンの作例写真です。
 作者の名前が名字しかないので確定的な事は言えませんが折り畳み式レイアウトの「中村氏製作」というのは中村汪介氏、組み立て式レイアウトの「山崎氏製作」というのは山崎喜陽氏と推察されます。
 恐らく折り畳み式レイアウトはTMS別冊の「小レイアウトと小型車両」に出ていたそれと同じものでしょう。

 ですが最後に出てきた「鴨居の上のレイアウト」で紹介されたアメリカ風を中心とした雰囲気のレイアウトにはどこかで見た様な不思議な印象を感じました。
 作者の名前を見ると「関沢氏製作」とあります。
 これは関沢新一氏の事ではないかと思います。

 関沢氏のレイアウトと言うと家の中を一周しながら四季を巡る16番のそれが有名ですが恐らくそれ以前に作られた第一次がこの鴨居の上のレイアウトだったのではないでしょうか。
 本書の初版が昭和37年ですからその可能性はかなり高いと思います。

 どこかで観た様なというのも道理、この写真に出てくる建物類やパーツの一部が後の家を一周するレイアウトや関沢氏が編集していた時期の「季刊蒸気機関車」に掲載されているのを見たからではないかと思われます。
 まさかこんな写真に出会えるとは思っていませんでしたからこれが本書での一番の収穫でした。

鉄道模型にふと欲しくなった物(笑)

2015-04-28 09:40:29 | 思いつくままに・考察
 今回の話ははっきり言って酔っぱらいの戯言に近い内容ですがご勘弁を。
 第一実現の可能性が全く考慮されていません(汗)

 レイアウトで列車を走らせていてふと「あったらいいな」と思ったもの。
 そのひとつに「どの車両にも使えるスケールスピード準拠の速度計」があります。

 レイアウトで列車を走らせる時はスケールスピードに基づいて運転するというのは一種の原則みたいなもの(あるいはそれ自体が憧れと言う事もあるかもしれません)ですがなかなかこれが客観的に見られないものです。

 昔のレイアウト本なんかでは「1秒間に何センチ走るか」を基準にスケールスピードを割り出す図表が付いていましたが「ストップウォッチ片手に同時に走る列車を計測する」と言うのは案外難しいものですし、加速中、減速中だとこの手は通用しません。

 勢いスケールスピードが見る者の主観に近いものになってしまいある人には丁度良い速度が他の人から見れば速すぎるという事にもなりがちです。
 一部のパワーパックでは電流計や電圧系で速度計の代用に近い物がありますがこれもギア比やコンディションの異なる動力車で同じ速さでも異なる数値が出たり、あるいはその逆に同じ表示で異なる速度となる弱点があると思います(速度計と言うよりタコメータに近い)

 実車の速度計の様な物はNでは難しいでしょうがごく小型の物ならHOでもできそうな気がしますし、Nでもレイアウト上ならループコイル式オービスの要領で線路の側にいくつもセンサを仕込む事で擬似的に速度計の代わりができるかもしれない(但し計測区間が限定される弱点はありそうです)
 技術上の課題は多いでしょうが個人のお座敷運転レベルでは無理でも大掛かりなレンタルレイアウトのコントローラにでもこれがあれば走行距離が長い分それなりに面白そうな気もします。

3社競作の京阪テレビカーを比べてみる

2015-04-26 09:25:38 | 車両・私鉄/民鉄
 先日入線したエンドウの京阪テレビカー3000系の話の続きです。

 この3000系、だいぶ以前にマイクロエースから、ごく最近にも鉄コレでそれぞれモデル化されています。
 以前だったらNゲージの私鉄の車両で3社競作なんて考えられませんでしたが最近は阪急6300系の様にエンドウ、しなの、KATO、鉄コレの4社競作、最近では小田急NSEがマイクロとKATOで競作などという夢のような時代になりました(まあ、発売時期がかなりずれているケースが大半ですが)

 当レイアウトでもマイクロの仕様は3年ほど前に中古モデルで、鉄コレについては富山地鉄と大井川の譲渡車の仕様ですが昨年の夏に入線させています。
 エンドウの仕様をレイアウトのエンドレスで周回させているうちに他の二つも比べてみたくなりました。

 早速それぞれのモデルを引っ張り出してテレビカーの競演と相成った訳です。

 ですが今回はプロトタイプに対する相違や細密度の比較というよりは単純い製造時期によるモデル造形や走りっぷりの違いという観点で見た方が良さそうです。


 3000系という車両は当時の私鉄の特急車両の中では良く言えばシック、悪く言えば特徴に乏しいデザインですがそれだけに造形での印象把握が重要になる機種であるとも思います。
 個人的に・・・ですが今回の3社を比較してみると一番印象が的確に感じられたのが実は一番古いエンドウの3000系でした。
 細密度の点ではマイクロや鉄コレの方がはるかに上なのですが、殊先頭部ではプラ造形の為か窓周りの肉厚感が意外に気になる感じがします。この印象は特に斜め上から眺めたアングルで顕著でした。
 


 とはいえ、肝心の走行性では最新のユニットを使っている鉄コレやマイクロの圧勝です。
 エンドウは年代の差を考慮に入れても加速時のもっさり感が抜けません。ディーゼルカーでは良い印象ですが私鉄の優等列車がこれだけガラガラノイズを出して走るのは感心しない物があります。
 ウエイトは室内を完全に塞ぐタイプで気にし出したら気になって仕方ない感じです(笑)
 とはいえ、マイクロは床下機器のかなりの部分をユニットが侵食しており非動力車との床下機器の表現のギャップが大きいですし、鉄コレは逆に室内にモーターやウェイトのシルエットが侵食します。

 なお、ライト点灯するのはマイクロとエンドウ。鉄コレは最初から非点灯の仕様です。
 但しマイクロはライトが点灯するもののユニットは意外に大きく客室扉の直前までユニットが侵食しています。もちろん運転席内部も前照灯ユニットで完全に埋まっており印象面で大分損をしています。

 ただ、鉄コレやマイクロの場合、かなり細密な表現がされているがゆえに相対的に上述の弱点が目立ってしまう要素が大きいと感じました。エンドウの3000系が同じ構造だったとしても案外大目にに見てもらえそうな気もします。


 こうして比較してみると年代差も感じられますがエンドウの3000系が未だにプレミアが付くほどの支持を得ている理由の一端が垣間見られた気がしました。基本的な印象把握の良さとディテーリングの取捨選択で誰が見ても3000系に見える造形になっている所がモデルとしての人徳を感じさせます。
 エンドウの場合は同時期の16番モデルも細密さより印象一発な造形を特徴にしていましたが(それ故に時折空振りもあったのですが)殊Nの私鉄電車ではその特性が良い方に発揮されている気がします。

 してみるとこの3000系、やはり掘り出し物でした。他のモデル共々大切にしたいと思います。

鉄コレの「埋蔵金編成」から・上田交通編

2015-04-25 09:20:16 | 車両・私鉄/民鉄
 鉄コレ埋蔵金編成のはなし。

 今回は上田丸子鉄道~上田交通の電車から。
 鉄コレ第1弾から登場している上田の電車ですが後に第8弾と第17弾といった具合に思い出したように車種が追加されています。
 調べたところでは上田交通は過去に置いては蒸気機関車が中心で電化後も機関車などが在籍していたものの電車は大概在籍数が4両前後だったようです。

 時代の差があるとはいえ、これまでのラインナップも4両ですから史実並みの在籍数の電車は揃っている事になります(笑)

 さて、上述の通り上田の電車は2~3年に一度くらいのペースでリリースされています。
 そのため3世代を並べて見るとこの10年間の鉄コレの造形の進化を最小の数で俯瞰できるという思わぬ楽しみもあります。

 第1弾のモハ4255&モハ2321は細密度の点では正直言って劣るのですが造形自体はしっかりしているので価格相応(当時は1両500円)かやや上回る出来栄えといった所でした。

 それが第12弾のモハ4257では少し色差しが増えたり微妙に細密化され始め、現在最新の第17弾のモハ5250に至っては下手な他社製品よりも細密感のあるディテーリングとレタリングが施されています。
 (その代わりに1両辺りの価格はそろそろ1000円をうかがう勢いですが)

 ところで上田の鉄コレはこれまでラインナップに時間が掛かっていた事、「いつのまにか4種に増えていたのを知らなかった」という理由からこれまで押し入れの隅で死蔵されていた「埋蔵金」でした。
 今回の展示で初めて4両が一堂に揃ったのですが、残念な事に動力化された物がありません。

 今回の再発掘もかなり偶然の要素のある気まぐれからのスタートでしたから動力ユニットや車輪パーツの当てがある訳でなし、単純にディスプレイで終わるかに思われました。

 ですがそこで思い出したのが以前の「週刊SL鉄道模型」の購読・製作時に付録として入手した12M級の動力ユニットが2年前から宙に浮いていた事です。
 早速再び押し入れをひっくり返してユニットを発掘。モハ2321に充当されました。
 こうして「購入から10年目にしての動力化」がようやく実現したわけです。

 たった4両で他の車両が自走できない側線の飾り物なのに1両だけでもその脇を自走する電車があるというのはそれだけでレイアウトを活性化させます。

カーブの質感向上へのアプローチを考える9・とりあえずの考察(汗)

2015-04-24 09:30:13 | 思いつくままに・考察
 緩和曲線を中心にレイアウトのカーブの質感の実験をいくつかしてきましたが、ここらでいったん中締めの私見みたいなものを。

 これまでにメーカー製のレイアウトプラン集などを見ていてストレスを感じさせられてきた事があります。
 その理由のひとつが「幾何学的なエンドレスとそれを中心に纏められた線路配置」にあったと思います。

 カーブの径の分割で15°とか30°とかの規格に縛られた組線路はデジタル的になりがちですし、それゆえにメーカーが出すレイアウトプランが幾何学模様の組み合わせ的な物になってしまうのはやむを得ません。
 ですがそんな幾何学的なトラックプランでただ列車を走らせるのがいつまでも楽しいでしょうか?

 ただひたすらに直線とリバースカーブの組み合わせだけをぐるぐる回るだけというのは飽き易いだけではなく傍から見ても「異様」にしか見えない気がします。
 これまではその不自然さを車両の細密化とか、シーナリィの充実である程度カバーできましたがやはり根本の問題は「走りの質を語れるトラックプランの不在」に行き着いてしまいます。

 実は「レンタルレイアウトで列車を暴走させる直線番長」的な行為の根底にもそれがあると思います。ぐるぐる直線だけのエンドレスを廻ってばっかりだと特に趣味の世界ではいつかは「暴走させたくなる」のは理の当然ですし。

 正直な話私もこれまでレイアウトを作り、走らせ続けている内に徐々にくすぶってきた不満の正体が「走りの質感を楽しめないトラックプラン」だったようです。
 そしてそれを組線路だけで向上させる事は上述の規格の問題もあって不可能とは言わないまでもどうしても限界があるのではないかと感じました。


 ですがそれでもフレキシブルレールを組み合わせる事でアナログ的な心地よさのあるトラックプランを作る事は可能だし、むしろこれからのレイアウトはその方向を目指さざるを得ないのではないかと思います。
 これはレイアウトが大型化すればするほど(つまりはデモ用やレンタルレイアウト、クラブ所有のレイアウトなど)顕著になるのではと思います。

 こんな事を書いたところでお座敷運転主流のこの世界では依然として組線路のメリットは大きいですし固定式レイアウト前提でないと使えないフレキシブルレールが再び主流に行く事もないと思います。
 ですが組線路に飽き足りなくなる層は徐々にではあってもこれから増えてゆくでしょうし、そうした層の受け皿として鉄道バーとか個人の固定レイアウト、一部のレンタルレイアウトはフレキシブル主体のトラックプランに流れるのではないでしょうか。

 この辺りはもう少し考察の要素があると思うので今後も実験を継続しつつ考えてみたいと思います。

今月のサプライズ・エンドウの京阪テレビカー

2015-04-23 09:26:34 | 車両・私鉄/民鉄
 今回は春のサプライズ入線、またまたエンドウ製の電車から。

 ものは京阪テレビカー3000系。これも奥や中古市場では結構な人気モデルで最近も上京の折にとある中古ショップで4両組が4万円台前半というNゲージのモデルとしては常識外れな値付けで陳列されているのを見た事があります。
 もちろん奥でもエンドウ製だと2万円前後で落札される事が多い様です。

 同じテレビカーでもマイクロや鉄コレのそれがそこまで高騰するのは見た事がありませんからエンドウ製には何か特有の魅力でもあるのかもしれないとかねて思っていました。
 それが先日、近所の某中古ショップチェーンの開店セールで袋詰めジャンク状態で売られていたのには心底驚きましたし、次の瞬間には手に取ってしまっていたというのも無理からぬ話ではあります(同じ事を近鉄3000系でも書いたような気が)

 価格は袋詰めジャンクと考えると高価な部類(同系列店でよくある様に誰でも手にとれる状態に置かれずショーケースの中に収まっていた辺りにも普通のお値段でない事がお分かり頂けるのではないかと)ですがそれでも手が出ない値段ではありませんでした。
 外函が無かった事、前ユーザーによる色刺しがされていた事が安かった理由(それともうひとつ、この中古屋が鉄道模型専門で無かった事も大きく影響していると思えます)と思われます。

 これだから中古屋の開店セールは侮れません。

 さて、肝心の模型の方ですがブラスモデル故に塗装の擦れ跡が散見されますが個人的には気にならないレベルでした。
 前ユーザーの色刺しは主にパンタのシュー部分が中心でむしろ好ましく思えます。
 走行性は以前紹介の京成AEとどっこいどっこいというレベル。京成より編成が短い分運用は楽です。

 このテレビカー、上述の様にマイクロや鉄コレで同じタイプが製品化されており細密度や走行性の点ではエンドウ製は全く勝負にならないはずです。
 ですがブラスボディの持つかっちり感のある造形や塗装の上品さは確かに後発のプラ車両と伍していけるだけの存在感を感じました。
 細かな点ですがテレビのアンテナも金属パーツでマイクロより好ましい位です。
 なるほど、これならファンが多いのも少しうなづけます。

 ただ模型として楽しむならこの頃のエンドウ特有の問題ともいえるトレーラーの台車の転がりの悪さは依然として大きなマイナスポイントです。
 動力車単体なら結構よく走る方なので、ここだけGM辺りの台車と交換しようかと思えるほどで(笑)

鉄コレの「埋蔵金編成」から・京福電鉄福井支社編

2015-04-22 09:24:09 | 車両・私鉄/民鉄
 鉄コレ埋蔵金編成から


 富山地鉄に続き今回は京福電鉄福井支社の電車たちです。
 この会社は今世紀初頭に一旦廃業したあと第3セクターのえちぜん鉄道として復活した経緯があります。

 鉄コレではえちぜん以降の電車もいくつかモデル化されていますが京福時代のシックなカラーリングも地方私鉄の雰囲気に似合うので個人的には好みです。

 鉄コレで出ているのは第16弾、18弾、20弾から3編成4両がリリースされていますが何れも車体サイズが異なり普通に見れば同じ私鉄の車両には見えません。
 ですがカラーリングのおかげでそこそこ統一感が出ているのが取り柄です。

 このうち購入時に動力化したのは17M車の1003形ですが単行でも結構見られる外観なので結構重宝しました。

 ですが元南海系の3001&3002形は20M級2連の長躯が災いし棚幡線での運用が難しい為にこれまで死蔵されてきた編成でした。

 実際今回も側線の飾り物扱いです。
 しかしそれでも動く車両と組み合わせると地方私鉄の車庫周辺みたいな雰囲気は良く感じさせると思います。

鉄コレの東武ヨ101形

2015-04-21 09:21:43 | 車両・客車・貨車

 鉄コレの東武ED5060と組み合わせる貨車としてヨ101がリリースされました。
 鉄コレなのに貨車1両が1500円とは相当に躊躇させられる値付けですが、形状の面白さに惹かれてつい・・・というノリです。

 鉄コレの貨車というと第1弾や第2弾に出ていた好ましい形態のフリーの二軸貨車以来という事になりますが今回のはれっきとしたスケールモデルです。

 しかもこのヨ101、買って単に箱から出しただけだとご覧の通りの半完成状態。
 付属の手すり類や標章プレートなどは自分で取り付けなければなりませんしきちんとやろうとしたら素組みでもピンセットは必須。
 ED5060同様、手先を使うのが苦手な人には敷居の高いモデルです。

 ですがひとたび組みあがればかなり細密感のあるモデルになります。
 やり終えてみると不思議な達成感が味わえる意味で、従来の鉄コレとはやや異色とも言えます。
 
 貨車としては外見上手すりの細密感がキモになるという性質の車両なだけに効果は絶大ですが、ここまでやるならウェザリングのひとつもやりたくなります。

 最近の鉄コレはマイクロやGMと競合する機種がどんどん出ていますがこのヨ101は何とワールド工芸と競合しています。モデルの細かさを見ると確かにワールド辺りがやりそうな題材なのですがよもや鉄コレでもこういう細密さを売りにするモデルが出るとは思いませんでした。
 尤も、殊この機種の場合の細密さは「必要悪」とも言えますが。

 このヨ101、その形態からしてフリーの事業車、或いは保線用車両として適当な小型機に牽かせてもなかなか様になる機種と思います。特に東武ファンでなくともレイアウトでそうした車両を楽しみたい向きにはお勧めできるのではないでしょうか。

趣味の原点を振り返る42・「遅乗り競争」のはなし

2015-04-19 08:57:12 | 趣味の原点をふり返る
 今回は昔の思い出ばなしから。

 40年近く前、最初にNゲージをやっていた頃は動力車の増備などは早くても3カ月から半年に1両と言ったペースでした。
 線路もエンドレスを常設するという訳には行きませんでしたから精々が窓際に2,3本直線レールを置いておくと言った程度。

 その頃は運転も直線を行ったり来たりというのが中心でしたし、走行も単機回送ばかりでした。
 それでも機関車が徐々に増えてくると走り比べ等もやって見たくなります。
 ですが直線距離が短いですし、鉄道らしい走りを楽しむとなると単純に全開走行やゼロヨン加速と言う訳には行きません。

 そこでよくやっていたのが「遅乗り競争」
 パワーパックのつまみを可能な限り絞り込み、実車と同様にスケールスピードで「人が歩く」位の遅さを目指してどれが一番スローが効くかを試したものです。

 あの当時はKATOのEF65、C11、D51にトミーのED75、DD13、DC、それとアーノルドのT2といったエントリー、
 後にKATOのDD13とエンドウのEF58が加わった程度です(結構なペースで増えている様ですが当時はそこまで行くのに5年位かかりました)

 さて、この手の遅乗り競争は動力車の性能だけではなくパワーパックや線路状態によっても左右される性質のものですが当時はそこまで考える余裕もなく(汗)結構やみくもなチェックでした。
 あの頃はKATOの新鋭機でも発進時はラビットスタート、停止時はカックンストップというのが普通でした。
 巡航中ならそれなりに列車らしい走りになるのですが駅周辺の走りの質感がああの頃のNゲージに共通したウィークポイントだった訳です。
 実はその走りの質感の低さも20年以上この趣味が中断した理由のひとつです。

 話を戻すとあの当時最もスローが効いたのはトミーナインスケールのDD13でした。
 モデルの性能が良いというよりも「たまたまギアやモータの組み合わせでスローができた」といった感じでしたが。
(事実、同じメーカーのED75やDCはもっとがさつな走りでした)

 ですが、上述の様な「人が歩く程度の速さ」をNゲージサイズの機関車で見られるというのはあの当時でも結構な感動でした。
 趣味の再開以降、新車を買う限りはスローに難のある様なモデルに当たる事は激減しましたしあの頃ほどの感動を感じる事もめっきり少なくなってしまいました。
(Nゲージのモデルの性能向上に慣れてしまったという事でしょうか)

鉄コレ埋蔵金編成・富山地方鉄道編

2015-04-18 08:48:22 | 車両・私鉄/民鉄

 先日紹介した「鉄コレの埋蔵金」
 初期の頃のままですと「1社にひとつの単編成のみ」が災いして中々走らせたりする楽しみに欠けるのですが今の様に第20弾プラスオープンパッケージでラインナップが充実してくると、一社で複数の編成が揃うようになりレイアウトで走らせる上で統一性のある運用がしやすくなります。

 この10年で拡充の著しい私鉄の車両を一堂に集めて飾ったり走らせたりするという楽しみ方はまさに鉄コレならではのものであり、従来の鉄道模型とは異なる新鮮さを感じさせるものでした。
 そこで今回から私鉄各社ごとに編成を集めてそのバラエティを楽しみつつ紹介するという流れで当レイアウトでの「埋蔵金編成」を紹介していきたいと思います。

 最初は「埋蔵金編成」のメリットが一番大きかった富山地方鉄道から。
 この会社のモデルはごく最近にオープンパッケージでいくつかリリースされ、その中に元京阪3000テレビカーがあったりするなどして注目度も高まっています。
 現に今も元レッドアローが活躍中ですし、地方私鉄らしい「玩具箱をひっくり返したような走る博物館」がとみに楽しめる鉄道と言えます。

 その一方で旧型車の殆どは自社オリジナルの独特の魅力のある車両も多く、地方私鉄の中でも独自のファンを擁するという意味でも稀有な存在です。

 この会社の車両は鉄コレでのリリースは比較的遅い割には一度にリリースされる数が多く、通常品では第16弾、18弾でそれぞれ3形式づつ出ています。
 具体的には14753、10025&26、14791、14718&クハ18
 何れも単行か2連程度で成立するのでレイアウト向けの編成と言えます。
 (しかもそれぞれ1形式づつシークレットがあるそうなのでトータルでは8形式)

 これに以前GMのキットメイク品を入手していた10020系(鉄コレ版とは前面が異なる初期型)とオープンパッケージの14760系、10030系を合わせるとこれだけで結構なボリュームとなります。
 私自身まさか通常品でこんなに出ているとは思いませんでしたからこれは意外な、嬉しい誤算でした。

 なにしろこれらを全部並べるとちょっとした電車区状態ですから(笑)
 因みに現在人気の16010系もベースのレッドアローのジャンクを1両持っていますが簡易的に台車を485系用に振りかえる事で富山仕様に見せかける事は出来ます(笑)

機関区風セクションの衣替え

2015-04-17 08:45:07 | セクション

 ここ2,3年くらい改修を加えつつ蒸気機関車用の機関区にセッティングしてきた機関区風セクション。

 件の「埋蔵金発掘」に伴う電車の増備(実際はそうではないのですが)に伴い、いい機会なので久しぶりにストラクチャーやアクセサリを差し替えて電車区風に変更しました。
 線路配置が特殊でないのでこの種の差し替えでも違和感は最小限にできるのがこれの良い所ではあります。

 早速埋蔵金編成を中心に富山地方鉄道の車両を並べました。

 同一私鉄の車両、それも形式や仕様が微妙に異なるものが並ぶだけで相当活気が感じられます。
 この種のセクションはまさに車両が主役。車両が少ないときの寂寥感と言ったらありません。

 前回書いた様に鉄コレの埋蔵金編成のおかげで大概の地方私鉄の編成が複数揃うので定期的に模様替えするとかなり雰囲気が変わるものと思います。
 個人的に嫌いな私鉄(サービスは別として純粋に車両の好みで言うなら)というものがありませんから色々と試せると思います。

 それにしても鉄コレの箱買いにこういうご利益があるとは思いませんでした。
 つくづく捨てたり売ったりしなくてよかったと思います。

鉄コレの「埋蔵金モデル」のはなし(汗)

2015-04-16 08:43:29 | 鉄道模型 
 先月発売の「N」を久しぶりに購入しました。
 お目当ては鉄コレ特集でこれまでに発売された製品や動力ユニットを俯瞰できるのでとても重宝しそうです。

 帰宅後さっそく読みふけりましたが、この10年間に発売されたアイテムの多い事には圧倒されました。
 通常品のブラインドパッケージだけでも既に20弾まで行っていますからこれだけで220種類(シークレットを含む)
 それに加えてオープンパッケージや事業者特注品などまでありますから「走る地方私鉄大全」の様相です。
 (まあ、大手私鉄や国鉄もそれなりに増えて来てはいるのですが)

 売る側にしても文字通りコレクターズアイテムとして流通させているのですからこれ位のボリュームやレア物がないとコレクションにならないのでしょうが、それにしても凄いボリュームです。
 最初は私自身そのボリュームに圧倒される思いで読み進めていたのですがある所まで見てふと思い出した事があります。

 私の場合、通常品の鉄コレはレールバスの第15弾を除いて殆どが箱買いをしています。
 欲しい車両だけを狙い撃ちするにははっきり言って非効率なやり方ですが、最初の頃は物も安価でしたし動力化さえしなければ今でもそこそこリーズナブルな事から毎度箱買いを繰り返してきた訳です。
 買われたパッケージは中身を確認後、お目当ての何両か(あるいは全部)を動力化・トレーラー化して残りは戸棚に仕舞われ、事実上の「積み鉄」化していました。
 前述の様に通常品の鉄コレは昨年暮れに20弾が出た位ですから仮にひと箱に1両「積み鉄車」があったとしても単純計算で20両。
 ですがこのシリーズは2両ひと組が原則ですからどうかすると「40両位が余りになっていた」筈です。

 よく考えたら(否、考えなくても)これは凄い話です。
 そればかりか、何しろ20弾も続いたシリーズですからラインナップの220種全てを記憶できている筈もなく(恥)私自身、何を残したかもよく記憶していないのです。
 (それはそうでしょう、ひとつひとつ欲しい機種を選んで買っている訳ではないのですから)

 鉄道模型の買い方としてはこれは空前の事態(笑)であるとも言えます。
 自分の好みの機種かどうかわからないで買っている訳ですから。

 その事に気付いてから三日くらい掛けて押し入れや戸棚をひっくり返して「積み鉄コレ」を発掘しました。
 総数は何と71両。KATOやTOMIXの6両セットなら11セット分に相当します。

 もしこれらが1両残らず自分の好みでない、あるいは役に立たないと判断される機種ばかりならばこのブログの内容も変わってしまうところなのですが。
 実際は違いました。

 それらのパッケージを開いてチェックして見ると「ゴミの山」どころか「埋蔵金」でも掘り当てたかのような感動だったのです。

 鉄コレがスタートしてから10年。最初の頃は地方私鉄をここまで網羅するシリーズになるとは思っていなかったので1社1両といった感じのラインナップでした。
 ですからレイアウトで使うにしても「1両しか電車が在籍していない私鉄」にならざるを得ずこれが私にとって「積み鉄」化の原因になっていたと思います。

 ところが「N」の今月号を見て頂ければお分かりのようにシリーズを重ねる間にどの私鉄も複数の異なる機種がラインナップされ、琴電や富士急の様に鉄コレだけで電車区が組めるボリュームになっていたのです。
 今回の再発掘で「埋蔵金化」していた編成が特に多いのは富山地方鉄道、京福電鉄、大井川鐡道などです。
 いずれも2編成から3編成がいつの間にか集まっており、中でも富山地方鉄道はここ2年位でオープンパッケージでラインナップを拡げている所でしたから一気に(鉄コレとしては)大私鉄化していました。

 やはりレイアウトで使うなら運転用にひと編成しかないとしても「側線に別な編成が留置されている」だけでもかなり活気が出て見えます。
 勿論どうしても好きになれない様な車両もあるにはあるのですが、予想していたよりはるかに少ないものでした。

 これらの編成をいくつか組み合わせてレイアウトで運行させたり私鉄ごとに纏めて電車区のセクションに並べるだけでもかなり楽しめそうです。
 全く予想外の「埋蔵金」ではありました。

TOMIXの36-700入線のはなし

2015-04-15 08:40:57 | 車両・気動車
 今回は久しぶりに新車の話を。

 先日TOMIXの三陸鉄道36形700番台が入線しました。
 実車の方は開業直後からずっと運行されてきた36形の後継機と目される機種ですが、まずは先の震災で廃車になった車両の充当から入ってきています。
 昨年秋の「SL銀河」のツアーで釜石駅の構内に留置されているのを見ましたがあっさり目のデザインながら旧型に対するバージョンアップ感は十分感じさせる車両と思います。

 今回のモデルはM+T車の2両セット。T車の方はライトも片方だけ点灯という割り切った構成です。
 これまで出ていた36形(TOMIX、鉄コレ共)に比べて白が強いトーンですがこれは実車もそうなので仕方ないとはいえ、他の車両と並べると少し統一性が薄い気もします。
 まあ、そこは気にしなければどうという事のない所ではあります。
 カプラーはTNが標準装備。これの2連で140RのミニカーブやポイントのS字がクリアできるか少々気をもんでいましたがカプラーが良く伸びてくれるので車体のずれこそ凄まじい物の楽にクリアしてくれました。
 
 それにしても開業以来ほとんど同じ顔の36形ばかりというイメージのあった三陸鉄道ですが最近のNモデルを見るだけでもずいぶんボディバリエーションが増えたものですね。

 さて、前述の充当車をはじめこの形式の5両はいずれもクゥェートの援助によって購入出来た車両でボディの側面にアラビア語で謝辞が書かれています。
 アラビア語が書いてある気動車という自体が相当に珍しい一方で、車両のアクセントとしてもなかなか面白い意匠だったのですが今回のモデルには車番インレタのみでこの謝辞の物はありませんでした。
 自分で書くのが凄く大変そうなのでせめてインレタが欲しかったところですが…

カーブの質感向上へのアプローチを考える8・緩和曲線とシーナリィ3

2015-04-14 08:38:20 | 思いつくままに・考察
 緩和曲線とシーナリィの関係からその3です。
 それにしてもこのタイトル、後になるほど煩雑なネーミングになって行く気が(汗)

 前回の実験線でもそこそこの効果が見られましたが風景の差し替えた場合はどうでしょうか。
 そこで再度山や建物類を変えて確認してみました。

 今度はコーナー手前側にも山を配列し「曲がってゆく線路が山と山の間に隠れてゆく」感じを狙いました。
 今回使ってみて思ったのですがカポックをベースにした物でもきちんと植生を加えた「可搬式の山(笑)」というのは意外と重宝します。
 元々はメインのレイアウトでシーナリィの差し替えを楽に行うための物でしたがお座敷運転や今回の実験の様な即席のジオラマにはかなり威力を発揮しています。

 手前側の建物も前回のビル街主体の物から住宅を主にする形でより遠くを見通しやすい組み合わせにしています。

 この配置で同様の実験を行いました。
 ただし組線路の方は317-354Rで少し径を拡大しています。

 結果、配列そのものに大きな変化はありませんが 直線線路に沿った配列ではどうしても団地みたいな堅苦しさが感じられます。緩和曲線を組み合わせた方が線路のラインが滑らかな分建物の配列にも堅苦しさの無い感じがします。
 

 更に遠くの線路の見通しの点でも遠くに行くほど径がきつくなる形式の緩和曲線だと線路の遠近感を強調する効果があるようです。
 同じシーナリィ配列でも組線路の場合は平原をまっすぐ突っ走る、良く言えば大陸的な雰囲気です。

 余談ですが実はこれらの組み合わせはテレビの怪獣物の特撮からヒントを得ています。
 予算やスケジュールの制限が映画以上に大きいテレビ特撮では毎週新しいシーナリィのセットを組む手間が馬鹿にならないのでこの種の「可搬式の山」「配列自由な出来合いの建造物」を用意してその配列を変える事で毎回異なる印象のセットを組んでいます。

 この辺りのノウハウは意外とお座敷運転でも使えそうな気がするのでどなたか特撮畑の方からレクチャー頂けると有難いのですが・・・
 (最後にずいぶんと勝手な事を汗)