光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

2011春の運転会から

2011-04-30 07:21:03 | 旅行・探訪・イベントなど

 昨日は所属クラブの運転会に参加してきました。
 例によって近所のショッピングセンターでの一般公開形式ですが連休初日という事や自粛ムードが十分抜けきっていないのかいつもより心なしかギャラリーが少ない気もしました。
 実は私も改修途上で今回はモジュール出品が間に合いませんでした(汗)

 ですが、中身の方はいつにない充実振りです。

 今回一番の目玉と言っていい「大吊橋」モジュール3枚分約2メートル強の大スケール構造物です。
 頂部にストロボ式の点滅回路を備え、中央部のしなりもきちんと再現された力作です。運転会用という事で構造上長距離の可搬に耐える様強度を確保した構造なので宙吊り状態でもきっちり安定しています。
 (とはいえ、作者の言によるとその図体ゆえに搬送はやっぱり大変だったようです)

 以前のショッピングセンターに続くレイアウトの新たなるランドマークの登場です。

 本モジュールとは別に一般の運転コーナー用に作られた専用レイアウト。
 かなりの突貫工事で作られたようですが複々線で4本同時運転が可能なためこのコーナーもかなりの賑わいでした。


 運転会ではメンバーの持ち寄り車両が大量に走行するのですがそのせいか毎回のようにどれかの車両がトラブルを起こします。
 で、それらの修理やメンテが会場内で行われる事も多いです。

 普通の一般客も見ている中でマイクロの動力車ばらしとメンテの実演(笑)が行われるイベントというのも早々無い気もします(笑)


 会場では募金も行っています。私も些少ながら醵金しました。

 次回こそは私も改修なったモジュールを持ち込みたいものです。

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「蒸気機関車」という雑誌の話・3鉄道模型の記事

2011-04-29 07:09:28 | 書籍

 雑誌「蒸気機関車」の話。今回は鉄道模型誌としての本誌のスタンスで感じたことを。

「ボクは本物の鉄道写真も好きであるが、模型を使ったミニチュア鉄道写真を撮るのも好きである。本物では味わえない、格別のフンイキがある(中略)如何にらしく撮れていても模型は模型であるからだ(中略)しかし、ボクは模型でしか表せない世界の写真に興味がある。(中略)全てが合理化され、機械化され人間さえもそうなりかねない時代である。夢だけは残しておきたいと思うのである。その一つに模型鉄道写真がある!というようにしたい」

 こういうキャンプションと共に列車と建物・人形を中心としたアクセサリを配置してミニシーンを構成したページがあります。執筆・撮影は本誌の監修の関沢新一氏です。

 こうして撮られた関沢氏の模型写真、何処かで見た雰囲気と思っていたのですがJOHN ALLENのGD LINEのそれに似ていることに気が付きました。

 手持ちのアイテムを並べてドラマを演出するだけなら最近の作例でも見掛けるようになって来ていますが関沢氏やALLEN氏の場合、単なる「リアルを超えるイメージの飛躍」がごく自然に溶け込んでいる事が大きな特徴と思いました。

 例えばアメリカ西部のミニシーンの中に「観光ニッポン海外紹介のために」祭りの山車を配置したり、あおりで宇宙ロケットの発射台を捉えながら足元にシェイギヤードを同居させてみせる。
 それらがよく見ると市販のアイテムやおもちゃの組み合わせで成立しているのです。
 つまり、必ずしも自作一辺倒ではなく手持ちのアイテムの組み合わせでも自分の表現したいモチーフさえしっかりしていれば表す事が可能と言う事です。

 特撮映画の脚本を多数手がけている方でもあるだけに市販のアイテムの配置にドラマを感じさせる演出が感じられます。

 ALLEN氏のレイアウトでも人形の効果的な配置(こちらは殆どが自作ですが)と同時に「ステゴザウルスがレイアウト上で仕事をしたり」「列車事故のミニシーンが構成されたり」していますが自作か市販品を使うかの違いがあるだけで本質的な遊び心という点では共通点が多いと感じました(尤もGD LINEの方が20年以上先行しているので関沢氏がGD LINEに触発されて今回のようなミニシーンを作ったと見るのが正しいかもしれませんが)

 実在の風景の単なる引き写しではなく作者のイメージの世界観を優先させ「夢の世界を現出させる」のがレイアウトの本質の重要なひとつ(これは海外の著名なレイアウトビルダーの大半が何らかの形で語っている事でもあります)であるなら関沢氏やALLEN氏のこのコンセプトはとても大切なことではないかと思えます。

 これに限らず鉄道趣味人としての関沢氏の語る事には今でも学ぶべき事が多かったです。
 関沢氏の本誌の監修とほぼ同じ時期にTMSでも関沢氏を招いて座談会を組んでいますが、その内容から言って関沢氏の趣味観やポリシーへの共感が特に主筆の山崎氏にもあったのではないかと思えますが考え過ぎでしょうか。

 本誌ではもうひとつかつてのTMSで一コマ漫画で、RMM誌で随筆を持っている水野良太郎氏も1ページをもらって当時の鉄道模型界を皮肉った様なコラムを書いていますが当時の氏の年齢のせいかどれよりも率直な書き方で新鮮でした。

 今回のチェックで「蒸気機関車」は鉄道模型雑誌としても侮れない事もよく認識できました。

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「蒸気機関車」という雑誌の話・2

2011-04-28 06:47:03 | 書籍
 前回に続いて雑誌「蒸気機関車」の話です。
 本書は元々「キネマ旬報」の別冊・増刊の扱いとしてスタートした物で当初はキネ旬同様の通巻番号が振られていました。
 後に一時月刊化されていましたが数号で季刊化され昭和56年頃まで続いていたようです。

 これを見ると分かるように本書の出ていた時期は大雑把に言っていわゆる「SLブーム」と呼ばれた時代と完璧にシンクロしておりブルトレブームと入れ替わりに終刊した事になります。

 さて私自身は子供の頃は主に「ジャーナル」を読んでいたのでそれに近い内容を漠然と想像していたのですが実際はジャーナルはもとよりピクトリアルやファンと比べてもかなり趣味性の強い雰囲気の洒落た雑誌という印象でした。

 元々が映画雑誌からスタートしているせいか専門誌ではまず見られない(笑)「映画シナリオ集」の広告(そのくせ裏表紙は天賞堂だったりします)があったりしますが、巻頭の蒸機のグラビア写真に当時の文化人・芸能人のエッセイを組み合わせているのが先ず新鮮でした。
 最近のこの種の本ではマニアの自慢話みたいなのしか見掛けないだけに尚更です。
(とはいえ、時代を反映して登場するのが大空真弓とか園まり、伊東ゆかりとかだったりするのですが)

 当時のブームが「失われてゆく蒸気機関車に詩情を重ね合わせてノスタルジーに浸る」雰囲気に支えられていた事が感じられます。

 これだけだったらブームに便乗した一般向け雑誌にも見えるのですが本誌の真骨頂は実はここからだったのでした(汗)
 
 手元の数冊を見ると特集が「台湾のシェー式(笑)機関車」「メソポタミア平原を蒸気機関車は行く」「24時間ルポ・北千住踏切」「南大東島の軽便鉄道」など当時国鉄の蒸機中心のムーブメントに棹差すような国際色と鉄道全般に気配りされた編集が目を引きます。さらに座談会形式でファンや鉄道マン・あるいは戦時中の鉄道部隊の話を毎号掲載したり、鉄道模型や鉄道映画、こぼれ話などの随筆も非常に充実しており狭いジャンルに縛られず鉄道趣味そのものの幅とファンの視野を広げようとする造りの雑誌でした。

 そのせいか読後感は非常にさわやかでとても40年以上前の雑誌とは思えないものでした。
 正直、最近の妙にセクショナリズム化した専門誌でも読んでこれほど溌剌とした気分になれるものは非常に少ないと思えます。

 ですが当時はこうした編集方針が受け入れられていたとはとても言い難かったようで43年6月号を境に「普通の専門誌」に近い雰囲気になってしまったようです。
 以前入手していたC52の特集号はその過渡期に当たるもののようですが、今回入手したものに比べると写真やデータこそ豊富ですが全体としての面白さの点では劣る印象でした。

 

 この雑誌が受け入れられなかった事はそのまま今に続く「鉄道マニア」のあり方の問題そのものを象徴している様に思えてなりません。
 それをおぼろげにに示している箇所があるのですがそれについてはまた。

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「蒸気機関車」という雑誌の話・1

2011-04-27 00:05:34 | 書籍


 この間の話ですが、以前お話した事のある親類(故人)の家族の方から「物置を整理していたら汽車の雑誌が何冊か出てきたので」と宅急便が届きました。

 向こうは直接被災こそしていませんが(それでも震度6強でしたし、以後の余震でも震度5・6クラスが続いていました)途中の地域が鉄道不通の状態で物流も完全とは言えない状況と思っていましたからやや意外に感じるとともに有難い気持ちもあります。

 さて、最初の連絡では単に「汽車の雑誌」としか聞かされていなかったのですが梱包を解いてみると中身はキネマ旬報別冊の「蒸気機関車」でした。
 それも関沢新一氏が監修をしていた時期の昭和43年頃の物です。

 正直、これには驚きました。

 というのも先日のブログでお話していた様に最近私の好きなC52の特集があるというだけの理由で(笑)同誌の一冊を古本屋で購入していたばかりだったからです。
 
 驚き、且つわくわくしながら合わせてページをめくると期待にたがわぬ内容でした。
 監修の関沢新一氏については2月頃にレイアウトやその趣味観について色々とリスペクトされる事のあった話を書いたばかりです。それだけに本書でもその内容には期待が高まりました。

 以来、毎晩寝る前の読書がこの本という状態です(笑)

 内容・感想についてはこれから追々触れて行きたいと思います。
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もう一度リニューアル

2011-04-25 07:00:07 | その他

 突然ですが本日からまたブログのテンプレートを変えることにしました。

 2月にリニューアルしたばかりなのでどうかとも思うのですが・・・
 当初、黒を基調としたデザインのクールさ(実際のブログの内容とは真逆な世界だったのですが)にかなり惹かれていたのですが、デザインを変えて半月しない時期に例の震災。

 故郷の方は被害こそありませんでしたが激震地で停電や物不足にも悩まされた様子でした。現住地も被害こそ少なかったもののその後の原発問題に端を発する計画停電や物不足でその後の半月以上振り回されました。
 今も原発や余震で安心できない状況です。

 更に桜が咲く季節だというのにこれまた例の自粛ムードと節電の影響で明るさをなかなか感じられない雰囲気でした。

 そんな目で今のこのページを見るととても暗くてやっていられない気持ちになってきたのが正直な所です。
 再リニューアルは何回か検討しましたが前のリニューアル自体は気分と同時に機能改善の意味もあったので前と同じ機能を保ちつつ少しでも明るい(または落ち着いた)雰囲気のあるテンプレートを物色していました。

 今回のテンプレートは前とはまた違う雰囲気です。
 本来ならば鉄道やレイアウトに使えるようなデザインが自分でできるといいのですが今はこれが精一杯です。

 ともあれこれからも宜しくお願いします。

<object width="480" height="390"><param name="movie" value="http://www.youtube-nocookie.com/v/zaesgQ7DahY?fs=1&amp;hl=ja_JP"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube-nocookie.com/v/zaesgQ7DahY?fs=1&amp;hl=ja_JP" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="480" height="390"></embed></object>
 年越し運転の動画です。

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今月の入線車・長野・・・もとい山梨コンビ

2011-04-24 15:12:08 | 車輌・電車

 今年に入ってから中古ショップなどの出物を漁る事もめっきり少なくなっていました。
 又、実際これはと私が思うような出物になかなか当たらなかった事も一因ですが、最近は中古でも安価な処分品が少ない事も関係あるかもしれません。
 つくづく貧乏性ではあります。

 そんな訳で昨年に比べるとかなり少ない入線数ではありますが、先日久しぶりにまとまった入線がありました(笑)

 TOMIXの115系(?)長野色とKATOの189系あずさカラー。編成物ですが動力車を含めて1両辺り3桁価格は最近見なかった物です。が、それ以上に目を引いたのは同じ地域を走る二つの編成を一度に入手できる点でした。
 この誘惑には勝てません。

 帰宅後の動力チェックでも特に問題なし。

 ところで、この2編成の組み合わせなら松本近辺の中央線をイメージした走行を・・・となるのですが今回はそうは行きません。
 といいますのも189系のヘッドマークが

 「ホリデー快速河口湖」となっていたからであります(笑)
 このカラーの115系も甲府近辺では馴染みのあるカラーのはずですので「長野コンビ」というよりも「山梨コンビ」と考えた方が良いかもしれません。
 このヘッドマークの189系だと富士急行の電車との組み合わせも楽しめそうですし。

 いずれにしろ最近なかった大量入線でした。
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今月の思い出話・C52と「蒸気機関車」

2011-04-23 21:07:09 | 書籍

 前回の続きです。
 上の写真はC52の原型である8200のマイクロのモデルです。これだけ見ると見るからにアメリカからの輸入機という風情ですがこれが後の改造でスチームパンク風味のサイボーグみたいになってしまうのですから不思議なものです。

 今回はまず、余談から始まりますが河野転生の「機関車、草原に」というSF小説で近未来、極冠崩壊による高潮で放棄され廃墟と化した東京で、元機関士の老人が浮浪児たちと共にレストアした蒸気機関車で旅に出るという話があります。この作品ではD51・C62・C57と共にC52も登場するのですが、扱いは小さいものの恐らく小説でC52が登場するのはこれ位ではないでしょうか。
 ただ、残念な事にはこれが書かれた当時ですら当のC52は全機廃車され現存していない上に重量などの関係で元々東海道・山陽本線しか走れなかったらしいC52が沿岸部のローカル線を走ろうとするという設定にも無理があるのですが、それでも私にとってはこの作品もC52に関心を持つきっかけとなったものとして印象に残ります。

 さて、モデルは入線させたもののその時点でもC52の実物の手元にある写真は「昭和鉄道史」掲載の一枚だけでした。
 モデルを入線させて改めてC52の魅力を確かめた私でしたが、どうしても実物の写真や資料が欲しくなりいろいろ探したのですが、見つからなかったりとんでもなく高価だったりとこれまた難航しました。

 それでも探し始めて2年位経った今年の初めにやっと「蒸気機関車」という雑誌でC52・53の特集号があるのを見つけました。定価より高かったですがそれでも他の資料や写真集に比べるとはるかに安価だったので助かりました。

 この雑誌では補機として活躍するC52の姿が数ページに渡って記載されていますが機関車の性格上列車を後ろから押す姿(つまり前面がまるで見えない)が多かったのが残念でした。
 それでも他の機関車とは違うC52の魅力に酔っ払うには十分なものでした。

 これによると補機として峠での後押しを専らやっていたC52ですが頂上まで列車を押し上げた後は下り坂を単機で一気に駆け下りていた(ただしバックでですが)とか。なにやら頭文字Dの86トレノを連想しますが単機で疾走するC52というのは一度見てみたかった気がします。

 さて、この特集が載っていた「蒸気機関車」ですが、このとき始めて手に取って見た雑誌です。
 他の記事などにも目を通してみたのですがマニアックさとポエジーさのバランスがよく取れている印象で最近のはもとより当時のジャーナルやファンとも違う雰囲気のあるものでした。
 
 実はこの雑誌そのものについても後に展開があったのですがそれについてもいずれまた。

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今月の思い出話・C52に誘惑される・1

2011-04-22 23:29:40 | 車両・蒸気機関車

 今回は久しぶりに思い出話をします。長い上にまとまりに欠けますがご容赦を。

 「好きな蒸気機関車は何ですか?」と訊かれた時、皆様は何を挙げられるでしょうか?
 昔の私ならばおそらくD51かC58辺りを挙げたと思います。ですが今の私は迷わずC52を挙げます(笑)

 この機関車は当初8200としてアメリカから6両輸入された3シリンダ機。聞くところでは国鉄最後の輸入蒸気機関車だったそうで後のC53を作る際の手本となった機種だそうです。
 後に改造されて瀬田ー八本松間の補機として活躍。もともと実験機としての輸入機だったせいか廃車時に1両も保存されなかった残念な末路を迎えたとの事です。

 ところがこのC52、ご存知の向きも多いと思いますが書籍・雑誌に写真が載る事の実に少ない機種である意味「幻の機関車」ともいえるものでした。
 私も子供の頃は当時の図鑑や入門書などを見ながら「C51やC53は見るのになぜC52だけ無いのだろう?」と不思議に思ったものです。

 そんな折に(確か誕生日のプレゼントだったと思いますが)「昭和鉄道史」という本を買ってもらいその本に1枚だけですがC52の写真が載っているのを見つけました。
 ですが子供のこととて当時は「なにかぱっとしないSL」という感じを持ったのを覚えています。

 何しろ当時はSLといえばデゴイチ、シロクニという大スターの人気が最高潮だった時期(当時の関水金属ーKATOのラインナップもこの2機にC11があっただけでした)補機専門のC52がぱっとしない印象を持ったとしても仕方が無かったかもしれません。しかもC58やC51などの純国産機に比べるとC52のデザインはどことなく異様な感じがあったのも事実です。
 とにかくその時はC52との邂逅はやや期待はずれに終わり、私の記憶からもC52は急速にうすれて行きました。

 そして20年以上の時が流れ、中断していた鉄道模型も再開してしばらくしたある時に何の気なしに「昭和鉄道史」を読み返して再びC52をみた時、
 「こんなにかっこいい機関車が日本にあったのか!」とショックを受けました(笑)

 子供の頃には気付きませんでしたが、元々がアメリカンなロコで国産機にない独特なプロポーションだったのが改装によってあちこちに和風(笑)味付けが加えられた事で日本ともアメリカともつかない独自の個性と不思議なかっこよさを身につけた機関車、それがC52だったのでした。
 思えば、あの頃は蒸気機関車といっても形式を覚えるのが精一杯で機種毎の個性なんていうものをなかなか把握できなかった(大体当時はC55とC57の区別がつかなかった位ですし)訳で、プロポーションと補機類・パイピングのバランスで機関車の美しさ(好み)を捉えられる様になるにはそれなりに経験と知識の積み重ねの期間(笑)が必要だった気がします。

 それは置いておいて、とにかく40過ぎになって改めてC52にとりつかれた私がマイクロのC52と元の8200を入手するまでにはそれほど時間は掛かりませんでした(笑)


 ですがC52の探索はこれで終わりませんでした。これについては最近思いかけない展開があったのですがそれについてはまた。

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震災の本を読み返して・2 青空文庫と田山花袋

2011-04-21 20:56:08 | 書籍
 長い事不通だった東北本線もやっと開通し新幹線の全線再開もやっと目処が立ってきた様子です。
 長い不通期間とそれに伴う物流の滞りを見るにつけ、鉄道の役割の大きさも再認識させられる今回の災害でした。



 さて、今日は前回の震災の本の話の続きです。

 以前から大地震関連の本や読み物はいくつか読んでいたのですが、青空文庫(私は主にPDAにダウンロードして読んでいます)で関東大震災に実際に遭遇した文士の書いた記録は特に興味を持ってチェックしていました。

 この種の災害の記録はドキュメントではどうしても災害全体を俯瞰で見たものが多く、個々の事象への突込みが不足しやすいですし、記録写真は一瞬を切り取るだけで災害発生時からの時系列的な流れを感じるには無理があります。

 関東大震災は当時の文学者も多く遭遇・被災していた事から文士のそれぞれが「その時何をしていたか、震災をどう感じたか、その後どうしたか」について日記や随筆という形で色々と残されており、そのうちのいくつかは青空文庫でも拾う事ができます。

 私のこれまでに読んだ範囲では

   若山牧水の「地震日記」
   田中貢太郎の「変災序記」
   寺田寅彦の「震災日記から」
   岡本綺堂の「震災の記(綺堂昔がたり所収)」
   徳富蘆花「みみずのたはごと」のあとがき

 などが主なものですが、実際にはまだまだ他にもあると思います。

 何れも震災の瞬間の対応、その時の被災地の印象、災害直後からその後何があったか、何をしたかを生き生きと後世に伝えてくれています。

 又、青空文庫ではまだ取り上げられていませんが田山花袋の「東京震災記」はこの種の文の中でも最も分量が多く震災直後からその3ヵ月後位までの世の流れを作者の目でよく捉えている点で何度も読み返させる本でした。

 特に震災直後の廃墟の町で壊れた水道管から噴出す水を見た作者がそこに生命の新たな息づきを感じるくだりは今も強い印象を残しています。

 これらの本や随筆は直接防災に役立つという性質のものではありませんが今回のものも含めて震災というものを各個人が自分なりに理解するには有効なものと思えます。

(写真は本編と関係ありません)
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モジュール改修計画2011から・屋上遊園地へのアプローチ・3

2011-04-20 18:22:15 | モジュール.1

 今回はモジュールの屋上遊園地の続きです。
 モノレール・ティーカップと並んでデパートの屋上にメリーゴーランドを配置したいと考えています。

 先日のブログでも上げましたが、馬はプライザーの未塗装フィギュアからの切り出しです。ただし使えるポージングの物が意外に少なかったために鹿も混ざりました。
 回転台(今回もダミーです)はデパートの屋上の広さから逆算して直径4センチ内外。工作用紙の切り出しです。

 デパート屋上へ仮配置してみましたが、ほかの遊具の邪魔にならず且つそこそこ目立つようなサイズという条件はクリアできそうです。
 ボール紙切り出しの屋根を仮に乗せてみましたが、サイズ的にはまあまあです。
 後はこれをどう「らしく」見せるかと乗馬の人形をどうするかが課題です。

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鉄コレの北陸・福島の話

2011-04-19 21:44:49 | 車両・私鉄/民鉄
 昨日は近所の火災の話をしましたが、今日の昼頃にも又一件ありました。ボヤとはいえこの春はどうにも火事が多くて困ります。


 昨夜は福島と北陸の元東急7000系の編成をNゲージ化しました。

 工程は説明書通りにやっただけなので特筆する物はありません。
 レイアウト上を試走させてみると2連基本とはいえ、元々東京近辺を走っていたステンレス車だった事もあって都会風の風景とのマッチングも悪くない印象でした。

 こうなると水間や弘南の仕様も期待したくなります。
 実は東急7000のコンバージョン車はあちこちに実例があったので鉄コレの14弾辺りは(福島・北陸も合わせて)このシリーズで行くかと思っていたので少し意外な気もしました。
 そういえば鉄コレの事業者特注品に京急がありましたが、たしかこれも琴電への譲渡車があった気がしますし阪急も能勢電仕様がありました。
 それらを勘案すると次のシリーズ展開がおぼろげながら見えてくるような気もします。

 さて、どれ位実現しますか。

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銀行のリバーシブル化・2

2011-04-18 17:48:20 | ストラクチャー
 4月に入ってから雨らしい雨がなかった事もあるのでしょうがこのところ近所で土手や畑の火事が相次いでいます。
 大概がタバコの不始末やごみ焼きの延焼なのですが、夕方になると風が出やすくちょっとした火種でも間単に延焼するので油断なりません。


 前回に続いて街コレ銀行の加工(リバーシブル化)です。
 銀行は裏面パーツをカットしましたが壁面の羽目合わせで屋根が合わずこちらも若干寸を詰めています。

 出来上がりを見ると表面が見るからに銀行っぽかったのに対し裏面は3階建てで上部に飾りのついた堂々たる面構えとなりました。
 銀行と言うよりも町の商工会議所といった趣で京福や名鉄の路面電車とのマッチングも悪くありません。

 このパーツ、やや高価だった記憶があるのですが他にも魅力的な物が(もし港湾関係のレイアウトをやっていたら必ず手を出していたであろうアイテムが満載でした)あった記憶があるので次回に又漁ってみようかと思います。

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銀行のリバーシブル化・1

2011-04-17 16:16:11 | ストラクチャー
 今回はレイアウトの併用軌道のある通りのバージョンアップの続き。

 消防署の隣にある銀行の改修です。
 とはいえ、元の銀行を全く変える訳ではありません。この建物はこれまで街コレの地方銀行の建物をそのまま使っており、製品そのままとはいえ周囲にうまく溶け込んでいる物でした。
 ですからこれを全く違うものに変えてしまうのは気が進みません。

 そこで思い出したのが数年前秋葉のポポンデッタでいつか使うだろうと購入していたARTITEC MODELS社のロウレリーフ用の壁面パーツです。
 手元のカタログを見るとARTITEC MODERUS社というのはHO/N/Zの各スケールで戦車や船舶、港湾関係の建造物などを手掛けているオランダ(?)のメーカーのようです。

 さすがレイアウトの本場だけあってこの種のパーツも充実していると当時は感心しましたし、ヨーロッパの街並み風とはいえ古風な作りが気に入っていたのですが、いざ買ってみると塗装が大変そうなのとどう使うかが思いつかずいつしかジャンク箱の奥にしまいこまれていた物です。

 これを元の銀行の裏の壁面と差し替え、気分に応じて裏表を使い分ける事を考えました。

 羽目合わせてみると銀行に比べてやや狭い寸法ですがこれはスペーサーを挟むとどうにかなりそうです。

 パーツの塗装ですが先ずラッカーでグレーを吹いた後に窓の部分をダークブルーに、ドアと窓枠をデッキタンで塗り分けました。最初は面倒そうでしたがやってみると余計な凹凸が意外に少なかったため30分ほどで出来ました。


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モジュール改修計画2011から・屋上遊園地へのアプローチ・2

2011-04-14 18:54:31 | モジュール.1
 先日のニュースで東北新幹線も福島まで開通し福島~仙台間はリレー号を運用すると知りましたが、聞く所ではその車両に583系が充当されている様子。
 全線開通までのつなぎ運用の様ですが折角の583系の運用も車両自体の懐かしさはあるものの、その事情を思うと複雑な気分ではあります。


 今回はモノレール製作の続きです。
 モデルのモノレールは当初、元の0系の屋根を削ってオープンルーフとし乗客のフィギュアを接着するつもりでしたが、先日の製作過程を見るとどうにもさまにならない気がしました。
 そこで急遽屋根を追加して遊具らしく仕立ててみました。

 ですが何しろ急な思い付きだったので屋根は工作用紙、支柱に至ってはステープラーのピンを植え込んだだけという安直さです。
 それでもどうにか遊園地の電車臭くはなった気がします(汗)


 軌道のほうはデパート屋上を一周するエンドレスで仕立てました。

 支柱部はまだ仮止め段階なので一部傾いているものがありますが(恥)5ミリ径のプラ棒を使っています。

 本来ならば乗降場も必要ですが幸い(?)にしてエンドレスの角に元々あったデパートの広告塔が当たる形となったためこの部分を乗降場に見立てる方向で加工する事にします。
 その前段階としてKATOのプラットホーム用の待合室部分を屋上の上屋部分に流用し、広告塔とL字状になる様につなげてみました。

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震災の本を読み返して・1

2011-04-13 18:16:22 | 書籍


 今日はいつもとやや違う内容です。

 あの震災以来、手持ちの地震・災害関係の本を読み返したり用心したりする事が多くなりました。

 今回はそんな中から昨年買っていた「地震の日本史」から。

 これは昨年夏頃に買っていた古書ですが、縄文時代から2007年の新潟県中越地震までに発生した大地震を古文書や遺跡の発掘結果をもとに俯瞰したものです。
 昨年の時点では 半額以下でしたが、今では結構な値段になっている様で今の時点での入手は難しいようです。
 初めてこれを読んだ時に興味を持ったのはこれまで史書に残されていない大地震が意外に多いという事実でした。

 これら記録に表れない自信の大半はは過去の遺跡の発掘過程で集落や建物の遺構に液状化に伴う噴砂、断層のずれなどの痕跡を調べる事で明らかになったという事ですが、中には津波に伴う堆積物の痕跡から過去の津波の浸入距離を割り出す物も含まれています。
 こうした物も含めると日本では殆どすべての地域で大地震が起こっている事、その頻度が一々覚え切れないほどである事を思い知らされます。

 現に山崩れで城が城下町ごと一夜で埋没した帰雲城のようなケースや地盤の陥没や隆起で海岸線が変わってしまったケースなど、現地以外ではあまり知られていない故事がこの本の中でいくつも取り上げられていました。

 たとえば今回の震災で仙台平野のかなり奥まで津波が浸入していますが、869年の貞観地震の際にも海岸から数キロ内陸まで波が遡上したという痕跡があったことが本書でも書かれています。

 この点は最近の新聞などでも大きく書かれていますが、2007年に出版されたこの本ではこの点の記述は8行弱。

 おそらく今回の震災が起こらなければいつまでも注目されない事実だったのではないでしょうか。


 それを思うと地震の被害予測の難しさを見る思いがします。

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