光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

エンドウのDD51・おかわり(汗)

2024-12-07 05:27:46 | 車両・ディーゼル機関車
 これまた先日の帰省入線のひとつ。

 前にも1両目を入線させていたエンドウのDD51
 今回わざわざ入線させたのはお値段の安さもあるのですが、9600同様に手持ちのモデルよりもボディコンディションが良かったからだったりします。

 エンドウのDD51は登場当初からTOMIXと競作になってしまったのと、定価が高かった割に細密感に欠けたせいもあってか、終始目立たないモデルとしてエンドウのNゲージ撤退とともにひっそり消えたモデルでした。

 ただ、改めて手に取ってみると細密感こそ薄いもののプロポーションと印象把握には優れた造形で遠目で眺める分には他社モデルに引けは取りません。
 ボディの白帯がシール表現ですが、それを逆手に取って「2号機」風に帯を張り直す事も出来そうな気がします(笑)

 前に入線したモデルにはなかったので気が付かなかったのですが、このDD51には「後付けのナンバープレート」が付属していました。
 これがアップで見るとなかなか細密な造形で、他社モデルに転用しても様になりそうな感じがします(勿論当のエンドウ製品に付けてもそれなりに印象が改善するのではないでしょうか)

 走行性は「1980年代のNゲージの走り」という感じで繊細ではないものの力技で引っ張るようなパワフルさを感じさせるものです。
 おなじエンドウの24系25型ブルトレとの相性は最高に良いと思います。

トミーナインスケールのDD13 旧国鉄色

2024-10-25 05:45:24 | 車両・ディーゼル機関車
 帰省往路での予定外散財のはなしから。

 今回入線のモデルの中ではヴィンテージ度は随一の車両です。

 トミーナインスケールのDD13、国鉄旧塗装の仕様です。
 この型のDD13はTOMIXになってからも暫くリリースされていたのですが、TOMIX時代は新塗装の仕様だけになっているので旧塗装はそれなりにレアではあります。
 (KATOやTOMIXの新モデルにも旧国鉄色はまだ出ていないと思いますし。そういえばマイクロにはあったかな?)

 造形は今の眼で見れば思いっきりラフで大雑把(特に激太な手すり類は人によっては拒絶反応が出そう)に見えるかもしれませんが、この趣味に入った時に新塗装のDD13を転がした思い出のあるものからすれば、旧塗装の仕様はそれなりに琴線を刺激されます。
 ナインスケールのDD13は昔のおんぼろバスの様なノイズと大雑把かつ豪快な走り(でもスローが意外に効く)というイメージがあるのですが、それは今回のモデルでも変わりません。

 やっぱりガラガラした走りで繊細なスピード調節とは無縁な感じなのに、MAXがそれほど速くない代わりに「じりじりしたスロー」を見せてくれる時もあります。
 
 さすがに今どきのモデルと並べると見た目が相当にしんどいのも確かですが、一方で何か妙に憎めない雰囲気も持ち合わせているのがこのDD13の面白いところではないでしょうか。
 模型というには細密さが足りず、玩具と斬って捨てるには模型らしさの方が強いという絶妙な立ち位置故にこのDD13の存在感は意外に大きいものがあります。

JAMの戦利品から・KATOのDF200と水野良太郎氏の思い出(笑)

2024-09-12 05:45:14 | 車両・ディーゼル機関車
「JAMには魔が潜む」
 2,3度このイベントを訪れて毎度帰途に就くたび、わたしが痛感する事がそれです。
20240818SE (53).jpg
 会場限定品のグッズやモデルを買うつもりもなく、見学さえできればそれだけで満足できるイベントの筈なのに、帰り道には決まって「パンパンに膨れる買い物袋」
 そしてそれに反比例して寒くなっている財布の中。

 秋葉や中野の数年分の質の品揃えの中古モデルが並び、普段手に取る事の出来ない様なサードパーティ品が次から次へと袖を引っ張ってくるのですから、その誘惑に打ち勝つには相当の精神力が要ります。しかも集まってくる客筋がこれまた秋葉数個分の人数と熱気とディープさの持ち主ばっかりですから、殊に中古モデルなんかだと下手に見逃すと次に回る頃にはもう買われているなんて事もざらなのがJAMと言う場所だからたまったものではありません。

 まあ、わたしの買う様な物はライバルがあまりいないジャンルの物ばっかりなのが取り柄と言えば言えますが(汗)

 そんな訳で今回からしばらくはその散財の中身を紹介する事になりますがご勘弁を。

 前振りはそれくらいにして

 今回購入した中古モデルは前回おはなしした「鉄道模型の先人たちの回顧」が微妙に絡んだ物です。

 とあるブースで売られていた「箱なしハダカ売りのジャンク品」の中で目についたもの。
 それがKATOのDF200でした。
 実車はもとより模型でも現住地や故郷の中古屋でも出物を見かけないモデルだったので、最初は物珍しさから手にとって見たものです。

 (そういえば、今年のグランシップトレインフェスタで隣接する貨物駅に実車が展示されていましたが)
 同じJREのEH200とか500に比べて流麗かつ力強さを感じるフォルム、DF50や90よりも伸びやかなプロポーションにオレンジ基調のカラーリングがこれまたよく似合います。
 で、「これはなかなか」と思いながら手に取っていた時に思い出したこと。

 故・水野良太郎氏が今世紀の初め頃に出していた「鉄道模型を愉しむ 実践応用編」(東京書籍)という本の中でこのDF200に触れていた事でした。
 水野氏自身は外国型中心のHOゲージメインの方でしたから本書で取り上げられているご自身のコレクションで紹介されているモデルも90%がHOなのですが、その中にあって数少ないNゲージモデルの中で氏自身が走行性、造形の良さで手放せないと書かれていたのがこのDF200だったのです。

 発売時期から言ってNゲージの動力車が走りの質で満足行くレベルとなった頃の製品であり、造形面でもほぼ現在のレベルに近づいた物と言えます。実際わたし自身の印象もそれに近い物でした。
 ただし模型としてのコンディションは前述の通り箱なし丸裸の状態な上に、ナンバーは付いていても手すり類の取り付けなし(勿論同梱のパーツもありません)で褒められたものではありませんが破損リスクの大きいパーツやパンタグラフが元からないですから持ち帰るのはそう難しくありません。
 お値段は税込み3500円とどうにか手の出るお値段(笑)

 早速店員さんに包んでもらいました。

 鉄道模型と言うのは基本趣味の高額商品ですから、自分の趣味性に合致すれば高価な物でも手が出てしまうものなのでしょうが、その視点からすれば「誰か(有名人)が気に入っていたモデルだから買った」というのは本来邪道もいいところです。
 ですが、そういう買い物を敢えてさせるのがJAMと言う場所の持つ魔力の様なものかもしれません(と、言い訳してみる)

 帰宅後走行性をチェックしましたが旧製品のEF200よりも若干スムーズさに欠ける物の、水準内の走りは見せてくれました。
 このロコの様にフォルムそのものに魅力が感じられると、手すりが無いのも意外と気になりませんし(まあ、これからASSY探しはやりそうな気はしていますが)

津川洋行の自走する「モップくん」

2024-07-20 05:20:41 | 車両・ディーゼル機関車
 先日、トレインフェスタへの往復で東海道線の東静岡駅に降り立った際にふと見えた事業車に視線が止まりました。
 普段ならこういうのが一つや二つ居てもあまり気にはしないのですが、その時ばかりは「思いがけない所で知り合いに出会った様な」気分になったものです。

 というのも先月、これとよく似た形状の車両を入線させていたからです。

 その車両というのが津川洋行の「モップくん・自走仕様」
 モップくんは以前から津川の定番商品だったレールクリーニングカーでしたが、従来はダミーのロコにモップを装着し他の車両の牽引させる形式でした。

 これ自体はそう気になるものではなかったのですが、ミニカーブ車体のレイアウトで使う時には連結部が神経質になりがちであまり使えない印象があったのも確かです。
 今回のモデルは最近の津川お得意の小型動力を装備した自走式。恐らく日本型のレールクリーニングカーとしては最小の自走モデルと思います。
 (これより小さいものだと外国型ではフライッシュマンの乾式クリーニングカーがあります)

 スペック上は140Rのミニカーブまでなら対応可能との事。
 先端にクリーニング液を染み込ませたスポンジを噛ませてあとは走らせるだけ。
 スポンジの腰が結構強いので車輪が浮き上がる事もありますがこれは調整可能です。

 とりあえず自宅レイアウトの本線から使用してみましたが、効果はそれなりなもののクリーニングのたびに一々編成を組む手間がいらないお手軽さは大きなメリットと思います。

 で、このクリーニングカーの形が先に触れた事業車に似ていて、入線からひと月もせずに出会うことが出来たというのも偶然としてはまあ出来過ぎたはなしかなと(笑)

5月3日なのでDD53のはなし

2024-05-22 05:42:18 | 車両・ディーゼル機関車
 今回の元記事は去る5月3日にメインブログに上げたものです。

 さて、今回はGW恒例の日付語呂合わせネタから

 今回は今日が5月3日なのでDD53を取り上げようかと思います。

 DD53はマイクロからモデルが出ていますが、他のどれにも似ていない迫力もののフォルムに、これまた迫力もののロータリーヘッドを装備した仕様でいつ見ても圧倒されます(Nゲージのモデルなのにw)
 箱型DLで丸目二灯、運転台の下に貫通扉が付いたお面は一度見たらなかなか忘れそうにないユニークさの塊ですし、横からのフォルムもエアフィルタとモニタ窓の配列が独特で、全く見飽きないデザインと思います。

 ロータリーヘッドも黙って見ていたらこれ単体が走り出しそうな勢いのある(というか自動車にもこういうのがありそうな)フォルムが個性的です。

 実車はDD14では対処しきれない湿雪対応の除雪車としてDD51のエンジンを二基搭載した除雪用DLでしたがたまに客車の牽引などにも充当され21世紀以降でも「ばんえつ物語号」を牽引したりしていたそうです(今度やってみようかな)
 (因みにラッセル車ですがDD18もまたDD51ベースの除雪車でした)

 わたし個人は実車への馴染みは薄いのですが、この独特なフォルムを眺めていると「これに何を牽かせようかな」と空想させてくれるユニークなロコと思います。
 ばんえつ物語号をはじめOE88とかブルートレインとか候補は次々に出てくるのですが、最近は「SL銀河」を牽かせてみたいとか思う様になりました(笑)

RocoのDB BRV215ディーゼル機関車

2024-03-23 05:33:29 | 車両・ディーゼル機関車
 先日の渋谷行きでの拾い物からNゲージの外国型機関車です。

 RocoのDB BRV215ディーゼル機関車です。
 実車はドイツ連邦鉄道の中型機関車で1968年から1971年にかけて製造され、旅客・貨物はもとより本線・支線のどちらでも使えるという一種の便利屋的存在らしいです。
 モデルのカラーリングは、カタログなどでよく見かけるえんじ色のほかベージュに青帯の仕様もありますが今回入手したのはベージュにえんじ色の帯を纏った036-4の仕様です。

 ドイツ型ですがカラーリングがシックなのとなんとなくDD54をお洒落にした様なサイズとデザインが魅力的で、これならうちのレイアウトにも使えそうな感じがして手を出してしまいました(これがV200辺りだったら多分手を出さなかった気がします笑)
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 モデルとしては相当な年代物ですが、走行性は滑らかさに欠けるもののそれ以上の問題はありません。
 ところで、このモデルはボディとシャシのはめ込みが若干甘かったので割合簡単にボディが分離できたのですが、その下から現れた動力ユニットが結構迫力ものでした。

 モータの径が日本型では見ないほどの大型な上に片側にフライホイールまで装備されていて、質実剛健と言いますか豪快と言いますか(それでいて精密な雰囲気も漂う)
 これなら安心して使い倒せるような気分になってくるから不思議なものです。

 当鉄道で使うなら私有貨車の専用編成みたいな用途でなら結構重宝しそうな感じがします。

今月の「TEZMO SYNDOROME」とマイクロースのミニ機関車のはなし

2023-11-30 05:28:16 | 車両・ディーゼル機関車

 WEBコミックの「TEZMO SYNDOROME」の今月号かアップされました。
 題材がこれまたわたしに刺さる「Nゲージのミニ車両」それもマイクロエースの「フリースタイル3軸機関車」と来ています(笑)

 できれば今回の記事はコミックを見てから読んでいただけると有り難いです。
 
 小さいことはいいこと!ミニマムな鉄道模型を嗜む… TEZMO SYNDROME(テツモ・シンドローム)33話

 今回の題材に選ばれたマイクロエースの「工事用凸型ディーゼルタイプ」ですが、このモデルはわたしも今は無き天賞堂エバーグリーンで他の機関車と共にまとめ買いをした事があります(その理由は後述)

 マイクロのCタイプ機関車は、いわゆるショーティタイプのフリー機関車をNゲージで本格展開した最初のケースでしたが、DD51みたいに一瞬使い道に困る様な中途半端なデザインのもあれば、ED91タイプの様に「2両合わせてスケール機を作ってみたくなる」と「鉄道模型考古学・N」で書かれたような(で、わたしみたいなボンクラが実際にやってみたりする)大穴モデルもあり、わたし的には憎めないシリーズではあります。

 これらはミニSLレイアウトの「棚幡線」を製作したあたりから注目していたシリーズでした。
 が、お手軽度は非常に高かったものの走行性に難のあるモデルが多かったのもこのシリーズの特徴でして、コミック本編でも触れられている様にモータは回るのに動きがぎこちない→シャシの変形でモータがギアから浮き上がって空転してしまい、事実上不動品と化している確率が非常に高いシリーズでもありました。

 上記の凸型機関車も一緒に買った3両中1両が不動だったので1両を動力ドナー用に追加購入したものです(尤も1両1200円でしたから悲壮感もそうなかったですが)

 この種のモデル、それもマイクロのCタイプが出ていた頃は、作中で風奈が語っている様に「小さく可愛らしい車両がちょこまかと走る小動物的な魅力」がありました。
 が、それは同時に大型車(あるいは標準車)の様なスローな走行が困難だったという事でもあり、小レイアウトでもある程度勢いをつけないとポイントやクロッシングの無通電区間で立ち往生したり、急カーブの抵抗に負けてしまったりしやすく、結果として「小動物みたいな走りにならざるを得なかった」面もあります。


 このジャンルは後にトミーテックのノス鉄が追随したり、津川洋行やワールド工芸がスケール機でこれより小さい機関車を製品化したりして以前には考えられない活況を呈しています。
 とどめにKATOのちびロコシリーズが動力をリニューアルしてこの種の小型機の泣き所だった走行性を劇的に改善させるに及び、新たな楽しみとしてこれにオリジナルの車体を載せたり他社の動力とコンバートする様な楽しみ方も出てきています(ノス鉄の動力もマイクロに比べると走行性はかなり良いですし)

 まあ、わたし的には、トラブルが多いとはいえマイクロのこのシリーズは他社の小型機シリーズにない独特の地位と魅力を感じているのも確かで、そうでなかったら不動モデルの多さを承知で買ったりすることもなかったでしょう(苦笑)

今月の入線車・マイクロのDD12タイプ

2023-07-15 05:29:17 | 車両・ディーゼル機関車
 先日、近所にハード〇フの新店舗がオープンし、開店当日の夕方に早速押しかけました(笑)

 前にも書いた気がするのですが、オープン前後のこの種のチェーン店は変わり種のアイテムが並ぶことが多く、掘り出し物の狙い目になるからです。
 (ただし、ここでいう「掘り出し物」とは「あの人気モデルがこんな値段で!」という意味ではなく専ら「ジャンク狙いの変わり者がニマニマする」といったレベルのはなしなのですが)

 その意味で言うなら今回はなかなか面白いものがいくつか拾えたと思います。

 今回はそれらの戦利品の中から。

 マイクロエースの3軸小型機関車から「DD12タイプ・国鉄色」
 このメーカーの同種の機関車はED91、DD51、ED14などがリリースされていますがDD12は後から追加された車種で、しかもプラの量産品では競合モデルとなるオリジナルが存在しない機種です。
 実車は戦後すぐのタイミングでアメリカから持ち込まれた狭軌仕様のGE製8500型機関車。国鉄に貸与され後に国鉄及び一部私鉄にも譲渡されましたが、電気式とはいえ前後にエンジンを搭載した凸型のフォルムはDD13以降のDLのプロトタイプの趣を持っている一方でアメリカ流の「ボンネットが異様に高く両側の窓から前を見る」文法も踏襲されているので結果として「後にも先にも似た機関車が存在しない」一種孤高の地位を占める変わり種DLでもあります。

 全長10MちょっとのDD軸配置なので既存の動力ユニットを使ったモデル化が困難だった(ついでにマイナー過ぎてスケール機の売れ行きに自信が持てなかった?)せいか、マイクロでは既発売の3軸ショーティ機シリーズのバリエーションとして製品化したようです。

 帰宅後実際に線路に乗せてみるとサイズを超えた存在感を感じたのには正直驚かされました。
 特に斜め前からのフォルムはスケール機に勝るとも劣らない堂々とした佇まいを見せます。

 走行性ですが、実を言いますとマイクロのこのシリーズの動力は信頼性が今ひとつというのがわたしの中での常識でして過去に入線させたロコのトラブル率は40~50パーセントくらい。
 しかも大半が「モーターがシャシから微妙に浮き上がってギアが空転するパターン」なので構造が簡単な割に修正も難しいのです。
 その基準からすると今回のモデルについては「及第点ギリギリ」のレベル。
 どうにか走ることは走るといった感じでした。

 とはいえ、今回の個体は(箱なしという条件からか)1500円でおつりがくるレベルだったので、まあ掘り出し物と言っていいレベルと思います。

5月6日でDD56のはなし

2023-05-26 21:43:11 | 車両・ディーゼル機関車
 今回の元記事は5月6日にメインブログに上げたものです。

 GWの語呂合わせネタから

 昨年、一昨年のこのネタではC56、EF56と取り上げてきましたが今年も56ネタはないかと思って探してみたのですが、なかなか見つかりません。

 確かにED56もクハユニ56も実車は存在するのですが、当鉄道の在籍車にない事もあって改めて取り上げるのにはやや躊躇します。

 そんな訳で何か56ネタはないかと思って調べていたら、(わたし的に、ですが)意外に身近なところに「56」の機番がありました。

 故郷の私鉄という事で時々取り上げる「岩手開発鉄道」の主力機関車がその名も「DD56」だったのです。
 更に調べてみたら「DD56」を名乗る機関車は他に八戸臨海鉄道、福島臨海鉄道、秋田臨海鉄道とまあ出るわ出るわ(笑)

 これらのDD56はそのどれもがDD13の私鉄仕様で現在は各私鉄で独自カラーを纏っているものの、当初は国鉄カラーかそれに近いものだったロコも存在していました。

 実際にはフォルムはともかく細部の造形が各私鉄ごとに異なるなかなか曲者のロコなのですが、今回出すのは最も市販のDD13に近い格好の秋田臨海鉄道DD56−1(と思ってご覧ください汗)

 まあ、個人的には岩手開発仕様のモデル化を期待したいところですが難しいでしょうね(あるいは鉄コレなんかで「DD13私鉄仕様シリーズ」でも出してくれればあるいはという気もしますが)

マイクロエースの912

2023-04-07 05:59:52 | 車両・ディーゼル機関車
 先日の上京の戦利品から

 前回はDD13の仙台臨海鉄道仕様を取り上げましたが、中野のショップでもう1両DD13のバリエーションを入線させています。

 一応国鉄仕様ですが、一般知名度の低さは折り紙付ではないでしょうかw
 物はマイクロエースの912−2号機。

 東海道・山陽新幹線を中心に事業用機関車として活躍したDD13の標準軌仕様です。
 最初の頃は1灯式の初期型をベースにしていましたが、のちに2灯式の後期型ベースのものが増備され昭和52年頃にかけて20両前後の数が作られました。

 カラーリングも初期のものは通常のDD13と同じ(当時は2000形と呼称)でしたが、のちに911と同様の青地ボディに黄色帯の物になりのちの増備型のカラーもそれに準じます。
 実車は2011年までに廃車され後期型ベースの60番代の顔だけが京都の鉄道博物館に展示されています。

 912のモデルは大昔にトミーナインスケールでDD13初期型の色変えとしてリリースされ、のちに後期型ベースのものがラウンドハウスで製品化されています。
 今回紹介するマイクロの製品はトミーとKATOのちょうど中間くらいの時期に出たもので初期型の2000形も同時期に製品化されました。

 モデルとしての出来はKATOのものの方が良いと思いますが、マイクロの1灯式のフェイスはトミー仕様のそれを彷彿とさせ、悪くありません。

 店頭でこれを見つけた時、昨年入線させたTOMIXの911タイプ(DD54の色替えなのですがw)のことを思い出したのが運の尽き。
 911があるなら912もという衝動買いに近い買い方になりました(尤も、KATO仕様の半額以下というお値段も物を言っていますがw)

 走行性は十数年前のマイクロの機関車の水準で可もなく不可もないものでした。

 これで今回の上京は「DD13の派生機」ばかり2両も買う羽目にw

TOMIXの仙台臨海鉄道SD55

2023-03-16 05:15:08 | 車両・ディーゼル機関車
 先日の上京の戦利品ネタから。

 今回の戦利品は中古ばかりとはいえ、ジャンルの偏りが結構目立つものになっていますが、その理由のひとつが「DD13の派生車をショップ違いで2両入線させている」事にもありそうです。

 そのひとつがTOMIXの「仙台臨海鉄道SD55」
 以前店頭で新車を見た時、欲しかったモデルですが財布の問題から見送らざるを得なかった一品でした。
今回八王子のショップで手頃な出物を見つけ、ようやくその夢が実現できました。

 外見上は国鉄仕様のDD13後期型に準じますが、群青のボディカラーに白のラインという組み合わせが独特の端正さを感じさせるロコです。

 モデルの造形は最近の模型らしく細密感も上々です。
 尤も、最近ではメーカー間の造形力の差が縮まっているせいか「これはKATOのモデルです」と言っても騙されそうですがw

 青のボディカラーに赤いナンバープレートがいいアクセントになっていると思います。
 もちろん貨物専業鉄道らしいゼブラカラーもいい味を出しています。

 走行性についてはいつものTOMIXという感じのスムーズさで文句はありません。

 DD13派生の私鉄仕様はかつてKATOが初代DD13の時にいくつか出して以来のこのロコならではの特徴ですが、TOMIXでも本機の他に秋田の小坂鉄道の仕様が出ています。
 このジャンルは非常にバリエーションの幅が大きいので今後要注目かもしれません。

トミーナインスケールのスピリットオブ1976

2022-09-20 05:52:24 | 車両・ディーゼル機関車
今回はおめでたい車両のひとつとして当鉄道では古参クラスの珍車(だと思う)を紹介します。

 この趣味を再開してこの方、帰省や旅行の折などに田舎の中古ショップも覗く様にしているのですが、時折おもしろいものを見つける事があります。今回のモデルもそうした中のひとつで確か15年位前の入手品でしたか。

 ナインスケール時代のトミーからかつて出ていたディーゼル機関車
シーボードコーストラインが使用していたU36Bのスピリットオブ’76仕様です。

 これはブランド名こそトミーですが製造はバックマンです。

 アメリカ形でありながら当時のナインスケールのカタログにも日本型に混じって堂々と掲載されていましたが、恐らくその理由のひとつはこの機関車が「アメリカ建国200年記念塗装」だったからではないかと思います。
 1976年に建国200年を迎えた当時のアメリカでは何から何までこのカラーリングにする事が推奨されていて、戦闘機なんかまでもがこのカラーリングにしていたのですから凄い話です(このモデルのリリースももちろん1975年頃)
 勿論その余波は当時の日本でも見られまして海の向こうのはなしでありながら彼の地のお祭り騒ぎは連日報道されていたものです。

 尤もこのモデル自体は私自身大昔のナインスケールのカタログでしか見た事がありませんでした。

 これを買った店ではジャンク扱いで一部パーツが欠落していましたが、それでも線路に載せてコントローラをひねるとモータが唸りを上げつつ豪快なスロー走行を見せたのには感動しました(この「豪快なスロー走行」は当時のバックマン製品の特長のひとつで初代のDD13なんかもこれに近い走りを見せるモデルがあります)

 こんなのも車両のキャラクターには合っている様に思います(牽引力は期待できそうにありませんが)

 さて、この機関車もそのカラフルさゆえにレイアウト上ではもっぱらイベント列車に使われています。
 例えば、OE88にスピリットオブ76なんてレイアウト上のお祭り騒ぎ意外の何物でもありません(笑)

 最近はやりのラッピング車両のルーツのひとつにこういうのもあるかもしれませんね。

ノス鉄第2弾から「富井電鉄DB30」

2022-08-02 05:32:32 | 車両・ディーゼル機関車
 ノスタルジック鉄道コレクション第二弾ネタから。

 今回のラインナップで注目度が高かったのは恐らくDB30ではないでしょうか。
 この機関車、設定上は「富井電鉄」とか「富井化学工業」とか名乗っていますが、この手のL字車体のDB機関車は専用線のあるところなら、どこにでも居そうな存在と思います。
 実際、今回のシークレットはDB30のオレンジ・ゼブラ塗装だそうですが、こう言う仕様の実車が存在するらしいとか小耳に挟みましたし。

 色はブルーとアイボリーの2色がありますが、アイボリーの方は確か河合商会がナインスケールのDCで同じようなカラーリングのモデルを出していたはず。
 もしそれがあるなら、小型DLのバラエティのある運用ができると思います。

 今回のDB30は第一弾のEB10に比べると近代的なデザインであるのもレイアウトの時代設定を広げる意味では良いのではないでしょうか。
 人によってはデッキ周りに手すりを追加するとか、ヘッドライト位置の変更、もっと簡単にテープなんかで帯を加えるだけでも個性を出せる機関車だと思います。

 わたしも今回のラインナップの中で当初はこれだけを動力化する方針でいました。
 でも蓋を開けてみたら他の気動車群も動力化しているのですから現金なものです。
 

 余談ですが今回の第二弾の車両ケースにはDB30の無塗装車が付いています。
 この車両ケースは最近の鉄コレには珍しく「全車両を収納してもまだ3両分余裕がある構造」なのでなかなか重宝します。

ポルシェじゃない「911」(タイプ)のはなし笑

2022-07-16 05:58:21 | 車両・ディーゼル機関車

 クルマの世界で「911」というとそれはポルシェのスポーツカーという事になりますが、鉄道の世界でも「911」が存在します。
 但しこちらは「シンカンセン専用のディーゼル機関車」の名称ですが。

 (尤も今では「911」というと別の大事件の方が一般には有名になってしまいました)

 機関車の911の方はDD51をベースに開発された「工事・保線・救援」のどの用途にも対応できる万能機なのだそうです。
 勾配区間で(当時のフル編成だった)12連の新幹線を牽引でき、軌道検測車を牽くときには時速160キロで走行可能という、ある意味昭和の和製DLの頂点に立つ機関車と言えたのかもしれません。

 DD51ベースとはいえこちらは6軸全軸駆動の箱型車体。欧州でも見掛けそうな垢抜けたデザインがなかなか魅力的なロコでもあります。

 とはいえ実車の活躍そのものは地味だったのも確かで、3両製造されながら現在は保存機もないという不遇をかこった機関車でもありました(そういえば同じDD51ベースのDD18は今どうしているんだろう?)
 前振りが長くなりましたが、実は先日中古ショップでその911のモデルを見つけてめでたく入線させたというのが今回のはなしです。

 とは言ってもオリジナルの911ではありません。
 だいぶ前にTOMIXが記念モデルか何かでオリジナル塗装のレールクリーニングカーのセットを出した時に、その牽引機として用意した、いわゆる「タイプ」という奴です。
 (同様のパターンとして1号機の塗装で仕上げたEF30というのもあります)

 とは言ってもモデルのベースになったのは911同様に欧州風の箱型ボディが魅力の「DD54」

 これを新幹線同様に青20号と黄色の前面帯でリペイントした物なのですが、これが見ていてハッとするくらいにかっこいいのです。
 素人ならこれを911そのものだと言ってもごまかせそうですし、鉄道ファンにも「実はDD54にも改軌して新幹線で使われた仕様がある」と言って通用しそうな説得力を感じました。

 走行性は年式を考慮するとスムーズな方。まあ、前のユーザーもクリーニングカーの後補機(TOMIXのクリーニングカーは後押しで使うのが原則)くらいしか使っていなかったのかもしれません。
 わたしの場合でも普通に使うなら「0系新幹線が走る脇の置物」くらいしか思いつきません。


 ですがこれは模型です。モデルとしても「タイプ」なのですからもっと自由な使い方をしたくなります(考証とセンスが許す範囲で、ですが)
 そう思うと本機にはOE88とか20系ブルトレとか、牽かせたい編成が山ほど出て来そうな気が(爆笑)

5月4日でDD54のはなし

2022-05-04 05:58:24 | 車両・ディーゼル機関車
 日付絡みの形式こじつけネタ。
 昨年の5月4日はC54でしたが今回は「DD54」をば。

昨年も書きましたが「54」の型番の付いた機関車は不幸の星の元に生まれたのではないかと思えるほど残念な一生を終えるロコばかりでした。
 DD54も例外ではなかったわけですが、反面、ファンの間で実車の人気があると言う点では他の機種ほど不幸でもなかった気がします(あくまで模型での話ですが)

 山陰方面の無煙化のスターとして企画されたDD54は変速機に新機軸を打ち出しDD51の3速に対し4速の変速機を装備して登場しました (クルマの世界に例えると「3速ATよりも4速ATの方が高性能に見える」と言うのに近い)

 ですがこの新基軸が結果的にDD54の運命を変えてしまった様な気がするのも皮肉です。設計のミスか、製造上の問題かともかく近代型DLのなかでDD54は変速機や動力伝達系統で高い故障率を記録。
 何しろ走行中にドライブシャフトが線路の上に落ちてしまうなんてトラブルもあったくらいです(またクルマの例えになりますが、同時期に日産のマイクロバスが走行中に折れたドライブシャフトが道路に刺さりクルマが転倒、犠牲者を出したことがありますからこのトラブルがいかに深刻かお分かり頂けるかと)

 そんなこんなでDD54の活躍期間は近代型DLの中でも短いもので、あっさり後任のDD51に取って代わられてしまいました。

 とは言うものの、模型の世界ではDD54が故障しやすいなんてことはなく、それどころか学研の「タイプ」を含めると都合4社以上のメーカーで競作される人気モデルとなっています。
 やはりヨーロッパの機関車を思わせるモダンなデザインと佇まいが今でも人気を呼んでいるのではないかと思います。
 個人的な推察ですが、今NゲージのDD54を買っているユーザーの大半が実車を見た事がないのではないかと。かく言うわたしもそのひとり汗

 ですが模型としてのDD54は微妙な仕様違いまでも律儀にモデル化されている上に、オレンジ色の車体がブルトレにも旧客にも合うフレキシビリティを持っているので結構使いでのいい機関車の一つではないかと思います。
 (そういえば以前、DD54の牽くOE88なんていう夢編成もやったことがありますが実車でも一度見てみたい組み合わせではありました)