(前回より続く)
ウエイト部分の削りだしが大体整いましたが、この作業は一旦動力ユニットを完全に分解した上で行ないました。というのもモーター部分に永久磁石が使われておりそのままでは切り出した鉄粉を吸い付ける恐れが大きかったのと、左右分割のブロックの隙間が大きくギアに鉄粉を吸い込む可能性が高かったからです。
(実はこの隙間の大きさにも意味がありました)
さて切削を終えてギアとモータ、車輪やロッド類を取り付けて試走です。D51と違いC62はテンダーが無くても自走可能(テンダーから集電していない)なのを確かめていたのでここまでやれば一安心とばかりにレールに載せてパワーパックのスイッチを入れると・・・
たちまちパックのブレーカが落ちました。何度やっても結果は同じ。どこかでショートしているのです。
原因は左右分割のウエイトにあったようです。
二つのパーツの間にプラのスペーサー(うっかりすると見落とすほど小さい奴があります)が挟まり二つをつなぐねじも金属製ながら一旦プラのカップリングに挿入してからつなぐようになっていました。最初はこの意味が解らなかったのですがよく考えるとこれらの装備は左右のブロックを完全に絶縁する為の物でした。
つまりウエイトの部分を通電材として使っていたようなのです。
(スペーサ部分以外は単に「隙間」で処理されていたのでよもや通電しているとは考えませんでした。我ながら間抜けな話です)
更に切削したブロックがD51の車体より微妙に大きかったので被せた車体がブロックを締め付ける形となったために予想外の処で左右のブロックが接触していた可能性もありました。
結局再度ばらして切削・組み建て直しです。
何度かショートさせた末やっと走るようには調整できました。
ここでとりあえずD51の車体を被せます。
これだけでは単にD51の車体のままなのでC61風に見せるには若干ながら車体の加工が必要でした。