光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

年代順にNゲージのC55を並べてみる

2023-03-30 05:01:39 | 車両・蒸気機関車
 先日入線したTOMIXのC55に関連して。

 当鉄道には同じC55でもKATOとワールド工芸の仕様が既に入線しています。
 今回のTOMIXも含めて3通りが揃った事にはなりますが、それぞれのモデルで出自が異なり発売時期もかなり開いているのでメーカー毎の比較というよりもここ30年のNゲージの造形の進歩を比較するようなノリで眺める事ができます。

 そこで今回は各メーカーのC55の三者三様について感じたことを。

 KATOのC55はワールド工芸よりも後のリリースですが、モデル化の文法は旧世代のKATO蒸機に準じるものでサイズが微妙に大きいのが第一の特徴です。

 こうして同じ線路にTOMIXと並べて見ると「TOMIXのC55が奥にいる様に見える」程度のサイズ差があります。
 細部の造形は今どきのモデルほどには細かくはないのですがモデルとしての印象は非常によく、あっさり仕上げながらもC55っぽさがよく出ていると思います。塗装も艶を落として落ち着いたものでそのままレイアウトに持ち込んでも年代を経た現役機の様な印象で走らせる事ができます。

 ワールド工芸のC55は以前紹介した様にこのメーカーとしては初めての完成品の制式蒸機モデルなのだそうです。プロトタイプが「元流線形の改造後」の仕様というのが実にマニアック!
 ですから細密度や造形は現行のものとは比べ物にならないレベルだそうですが(何しろ現行モデルの実物を見た事がないので汗)、それでもリリース当時としては細密系Nゲージの最右翼と言えるモデルでした。
 金属ボディに金属のディテーリングですから、特に手すりやパイプ周りの表現は流石。当時のプラ蒸機は造形の関係上「真横から見れば丸い管に見えるのに上から見たら実は板でした」なんてのがざらでしたから、これだけでも大変なアドバンテージだった訳です。

 ただ、今回の個体に限って言えば塗装の色つやが強すぎて「博物館からそのまま直行してきた様な」ふうにも見えますw

 こんな風にKATOとワールドでは造形や仕上げにそれぞれの特徴が感じられるのですが、今回のTOMIXはディテーリングやプロポーションの取り方のトータルバランスが良く、現時点では決定版と呼んでもいいレベルと思います。

 ところでボディの造形とは別な所で気になった点は(KATOが特に目立ち、ワールドでもそこそこ気になる)のが「フランジのでかさと車輪のぶ厚さ」

 TOMIXのC55で「独特の水かき付き車輪が良いアクセントになっている」と書いたのですが、同じ様に水かきが付いている筈のKATOやワールドではそれが感じられなかったのです。というのも動輪のフランジがでかすぎてそちらの方に目が行ってしまい、せっかくの輪芯の表現が目立たなくなっているからの様です。
(また、この2車はいわゆる「黒染め車輪」でない事も影響している気が)

 同じ事は前から見た時の先輪の部厚さについても言える事で、なまじ上屋が細密なだけに落差が大きく感じられてしまいます。
 (個人的にはこれを「Nゲージの大根足現象」と呼んでいるのですが、NゲージやZゲージでは今後モデルが細密化すればするほどクローズアップされてくる弱点ではあります。一方でそこまでしているから安定した走行が可能な訳ですから、そこを割り切れるか否かが評価の分かれ目の様にも思います)


 この点でTOMIXの場合は水かきに注意が向く程度にはフランジが小さくなり先輪周りもごく自然に見える様になりました。プロトタイプが北海道型で「スノープラウが標準装備」なのも車輪の分厚さをいい具合に隠してくれます(ひょっとして、そうしたくて北海道型にした?)

 これらの要因が絡み合って現行型のTOMIX C55はトータルでは最もよくできた造形には感じられます。ですがワールドの現行品も造形面ではこれに匹敵するでしょうし、もしKATOが今C55を製品化してもこれくらいのレベルの造形にはなるだろうと思えます。

 走行性についても同様で、造形以上に進化が著しい走行系を比べるなら最新型が一番いいに決まっていますし。

 ですが旧モデルとは言ってもそれぞれのメーカー毎の個性や造形センスが好ましく感じられる事が多く一概に優劣を付けられないというのが今回3社を並べて感じた一番の印象でした。

カラーブックスの「日本の私鉄 神戸電鉄」

2023-03-29 05:57:04 | 書籍
 鉄道カラーブックスネタから。

 今回紹介するのは「日本の私鉄23 神戸電鉄」(神鉄編集委員会 小川金治共著)です。

 第1巻の近鉄に始まるこのシリーズもこの辺りになるとメジャーどころの私鉄はほとんど網羅され全国区の人気はなくとも私鉄としての規模が大きいところが取り上げられ始めます。

 神戸電鉄などはその典型でついこの間までNゲージはもとより鉄道模型すらあまり出ていない私鉄と言っていいでしょう。
 その名の通り神戸をホームとするこの私鉄はこの本の出た当時でも神戸高速の新開地から市営地下鉄の湊川に連絡し、西は加古川線や北条線、東は福知山線と東西の国鉄線を連絡し有馬温泉にも駅を持つ都市・郊外型の私鉄と言えます。
 
 その一方で山が海岸に直接迫る様な神戸独特の地形ゆえに沿線は丘陵・山岳地帯が多く変化に富んだ風景が楽しめる路線の様です。
 実際本書の写真を見ていても山や丘の写り込んでいない構図の写真はほとんどありません。
 車両もオリジナリティのあるデザインの通勤車を数多く擁しておりわたし的にも面白い私鉄と感じられるところです。

 本書の上梓された昭和58年当時でもデ3000形が新鮮さを醸し出していますし、些か野暮ったいながらもデ1100,1300といったクラシカルな電車が活躍していました。

 今回本書を入手したのは先日のカラーブックスの古本まとめ買いの中に入っていたからなのであまり偉そうなことは言えませんが。
 実際、今わたしの手持ちで神鉄の車両ときたら鉄コレ21弾に入っていたデ1300形2連があるきりですし。

 ですが本書に触れた事で神鉄の魅力の一端を認識できたことは結構大きい気がします。

遂にと言うか(やっとと言うか)の「SL銀河」リリース!

2023-03-28 05:48:10 | 鉄道模型 

 長い事リリースを待ち望んでいたC58とSL銀河が実車の引退とタイミングを合わせる様にリリースされるとのニュースが入りました。
 C58と言えばKATOがモデルを出してから大分経つので、リニューアルを兼ねてKATOが出してくるのではないかと漠然と考えていたのですが、つい先日C55を出したばかりのTOMIXからのリリースとの由。

 つまり今回のセットは実質的に「さよならSL銀河」という事になります(笑)

 わたし自身数年前に実車に乗っていますし、できればもう一回くらい乗ってみたいと思っていたのですが今回の引退でそれも叶わなくなり幾分腐っていたところでしたから今回のリリースはびっくりと同時に朗報でもあります。

 C58は専用の239号機のモデル化で製品の性質上これは当然ですが、C58そのものはパレオエクスプレスの363号機ややまぐち号の1号機などイベント列車で使われる頻度が高いので今後はそちらのバリエーション拡大も大いに期待できるでしょう。
 (ですが個人的には「現役時代の普通のC58 」もぜひ出して欲しいところです。レイアウトで使うならかなり使い勝手の良いロコでもありますから)

 239号機は復帰前は盛岡の運動公園でオハ35・ワㇺ80000と繋がった姿で静態保存されていた時期が長く、帰省の度に馴染みのある存在だったので、その意味でも今回のリリースは感慨深いものがあります。
 (国鉄時代の239号機に改造してみるのも案外面白いかもしれませんが、でもお値段が汗)
 先日のC55の走りっぷりを見る限りでは今回のC58も走行性は期待できそうです。

 客車の方はSL銀河用にブースター機能を持たせたキハ141を中心にしたもので単独でも走行可能なのが面白いところ(実際、東北本線上を客車だけが走っているところも見た事がありますw)

 それにしても機関車はともかくとして客車(と実質気動車)の4連であの値段は正直きついものがあります。最近のNゲージの価格高騰を今回も実感するところですね。

 とはいえ、わたしにとっては今回のリリースが朗報なのは間違いありません。
 お財布には厳しい組み合わせですが今から貯金でも始めないと(大汗)

 あと通常品の鉄道コレクションも久々に32弾が出る模様ですが、今回のはどれもこれもなじみの薄い新鋭DC、ハイブリッド車メインのラインナップなのでどうしたものか思案中です。
 デザインのアヴァンギャルドさで言うなら、むしろ同時期発売の宇都宮ライトレールが魅力的な気もします。



 ところでC58と共に保存されていたオハ35とワㇺ80000はその後行方不明らしいですが、一体どうなっているのやら。


とある中古コントローラを導入してみる

2023-03-26 05:22:21 | アクセサリー
先日、地元の店で発掘したアイテムから。

チェーン店系の中古ショップで扱われる鉄道模型のアイテムの中で電気系のパーツはその殆どがKATO/TOMIXの2大ブランドで占められ、それ以外のメーカーのアイテムが手に入る事は滅多にありません。

ですからそうしたアイテムを拾うにはあちこちのショップを巡り歩いているだけではなく一種の運の要素もあるのではないかと思います。
過去にわたしが入手した二大メーカー以外のアイテムといえな大宮のハード●フでメルクリンのZゲージ用パワーパックを入手した一度っきりです。

と、前振りはそれくらいにして

先日ふらりと入ったショップに並んでいたアイテムの中にふと目に入った物。
どうもパワーパックらしいのですが形状が見慣れないもので、一瞬どこのメーカーのものかわかりませんでした。

商品タグには「コスミックのパワーパック」と書いてありました。

タグに書いてあるフレーズに「VVVFの音が車両から出せる」とありましたが、思わず不安を感じるくらいの安さの値付けになっていて、買った物かどうか不安を覚えたのも確かです(何しろ同じ店に並んでいたKATOのスタンダードSよりも1000円単位で安い)

という訳で、現物を前に丸々30分逡巡し覚悟を決めた上で財布を開きました。

この品のリアにはKATOのコネクター端子と電源端子のふたつだけ。電源と前後進のスイッチはトグル式で加速率と常点灯のつまみ、力行と制動をひとつのつまみで操作する形式で昔工作ガイドブックで見掛けたトランジスタコントローラのキットによく似た操作系です。
常点灯のつまみがあるところから見てある程度Nゲージに対応した製品だろうと踏んでの購入でした。

帰宅後さっそく本線開通直後のレイアウトに接続。
このパックは他の製品と異なり、いきなりつまみを捻っても即発車(ラピッドスタート)しません。

列車のモータが徐々に唸りを上げ始め、超スローから発進、その後徐々にスピードを上げてゆきます。
この際にVVVFを思わせるサウンドがモーターから発生し、加速率を調整すると音も加減速に合わせて変化してゆきます。

ここで加速率のつまみを捻る事で加速率も上がってゆきます。
減速の時も同様に制動つまみを捻る事で徐々にスピードを落とし最後には人が歩くくらいのスピードで停止。

この一連の流れは文字通り流れるようなスムーズさで、これがこのパックの持ち味かと納得させるものでした。
今回は手持ちの鉄コレ、GM旧動力、マイクロの3社で試しましたが基本的に走り味は同じもので、動力のギアのかみ合わせなどから出足が弱いものもあるもののどれも同じ様なスムーズさをみせています。

おそらくですが他社のパックに比べると電源と出力が安定しているからではないかと思います。

先日入線させたTOMIXのC55でもその威力は絶大でした。発進時に文字通り「人が歩くくらいの低速からスムーズに加速」して見せたのは感動ものでした。

ただし「C55がVVVFの音をたてて加速してゆく」のはこれまた盛大な違和感だったりもするのですがw

でもそれほどのパックならなぜ前ユーザーはこれを手放したのか?
実際うちのレイアウトで編成を変えながら何周か走らせて感じたのですが、このパックは加速も減速もスムーズなのですが停める時に狙った位置にぴったり停めるのが意外に難しいのです。

やってみた範囲ですが、ホームに停車させる時は10回中9回までオーバーランかホーム手前での停止。つまみに頼るより前後進スイッチを切った方が確実に停められるという、まさにリアル版「電車でGO 」の気分が味わえましたw
事によると前ユーザーはこの挙動を嫌って手放したのかもしれないという気はします。

ですがわたし的にはこの走り味は他に代えがたいのも確かです。
なので、メインレイアウトのサブパックとして当面は活躍してもらうつもりです。

追記
後で調べてみたのですが、これは2010年頃に個人メーカーからリリースされたPWMタイプコントローラーの様です。
VVVFの音が出るのはこの製品の元からの仕様らしく、10種類の走行音が再現可能らしいのですが、取説が付いていなかったのでどうすれば切り替えられるのかはわかりません。

2023レイアウト改修その6 勾配区間の製作 

2023-03-25 05:20:01 | クレイドルレイアウト
 レイアウト下段の改修その6

 今回は支線部分の勾配の設定と敷設。

 本来、こうした勾配線の敷設に際してはこれまでの当レイアウトだったらウッドランドシーニックスのインクラインを使う所なのですがショップで探した範囲では2%が最低でそれ以上緩い勾配の物は無いようです。

 こうなったら仕方がないので予め1,5%の勾配を設定して切り出した工作用紙を何枚か積層して貼り合わせ側壁にしました。
 工作用紙には端部にミリ単位の目盛りが付いているので勾配の角度を決めながらのカットには有利ですが、1枚だけでは強度が足りないので最低でも3枚は貼り合わせる必要があると思います。

 更に線路やベースを乗せる部分には角度に合わせてカットしたスタイロフォームのブロックを間隔を置いていくつも貼り付けた「即席インクライン」を作ります。
 元々は緩曲線との組み合わせを想定し自在に曲率を設定できるようにしていましたが、実際には直線との組み合わせです。

 あとは線路をセットしたベース板を載せ、がたつきが出ない様にスタイロのカット角を調整します。
 (現時点では見た目にはややしんどいですが、側壁部には後からカットした石垣かなにかを被せて見た目を整える予定です)

 お座敷運転なら橋脚がやっている事を紙製の突堤で代用するわけですが、工作用紙の値段も知れたものですし、スタイロのブロックもこれまでの工作で余った屑が使えるのでコストの点では有利です。
 また構造が簡便なので壊れやすいリスクがある(ですからお座敷運転や移動を伴うモジュールには使えないと思います)反面、壊れた時のリペアが容易という長所もあります。

 ただ、この方法は手間と時間をやたらと喰います(突堤の切り出しで1~2ミリ寸法が狂うと、てきめんに左右差が出てしまう。つまり直線区間に予想外のカントが付きます汗)

 それでも丸半日くらいかけてどうにか勾配突堤は形になりました。
 見た目は実にしんどいものですが、後で石垣やシーナリィを被せれば目立たなくできるだろうという甘い腹積もりです(大汗)

 ここでも試運転の列車を走らせてみましたが、流石に1・5%の勾配だと登坂力に難のあるモデルでも意外なほどスイスイ登りました。
 単に眺める時のリアリティに留まらず、走らせる車両の自由度も高まる訳でこれは意外な拾い物です。

TOMIXのC55が入線する

2023-03-23 05:17:49 | 車両・蒸気機関車
 今年最初の大物とも言えるロコの入線です。

 TOMIXのC55 3次形北海道仕様が先日入線しました。

 C57に始まったTOMIXの蒸気機関車攻勢もC61、C11と続いてきましたが、1980年代のカタログで一度製品化予告されていたC55がここに来てようやくの製品化となった訳です。
 その間に中村精密を筆頭にKATOやマイクロエースが次々にC55を製品化。確かワールド工芸が初めてリリースした完成品のNゲージ国鉄型蒸機もC55の流改タイプだったはずです。
 で、それらに紛れていつの間にかTOMIXのC55の予定は立ち消えになり、長いブランクを開けてしまっていました。
 今回は21世紀仕様のTOMIX蒸機の流れの中の製品化で、真打的な存在としてのリリースとも言える訳です。

 早速入線させるとまず目についたのはC55を特徴づける「水かき付き車輪」の存在感。
 レールに載せるまで水かき付き車輪の事を忘れていたのですが、いざ真横から見るとこれがなかなかいいアクセントになっています。

 その他の造形やディテーリングについても文句のつけようがない物になっています(ですがここまで細密になると「アーノルドカプラーの存在感も半端ない」のですが。
 今回のモデルはその名の通りの北海道仕様でヘッドライトは副灯付き、テンダーのライトも点灯します。全体的に九州仕様の門鉄デフ仕様に比べどことなく重装備感が漂うものものしい雰囲気があります。

 今回のモデルの動力系は以前リリースのC57に準じているそうなので、走りっぷりも殆ど同じ。
 超スローからスケール上の巡航速度までそつなくこなします。

 この機関車の本領はやっぱり旧客、それもブドウ色の編成が似合う気がします。

 さて、今回のC55はロコ自体も大物アイテムと言えるのですが、実はこれと前後してC55の凄さを更に生かせる別の大物アイテムも入手しています。
 これがないと(わたし的に)今回のC55の本領を実感できないというほどの代物なのですが、それについては次の機会に。


鉄コレ京成3300をN化したはなし

2023-03-22 05:11:28 | 車両・私鉄/民鉄

 先日来レイアウトの改修が進行していますが、新しいレイアウトにはそれを記念した新しい編成を走らせたくなってきます。
 とはいえ、予算の都合もありますし、今のタイミングで敢えて入線させたい編成物の新車もとっさには思いつきません。

 さて、どうしたものかと思ったのですが2,3年前に購入させていながら自走に持っていけないで塩漬け状態になっていた鉄コレがあったのを思い出し、これをNゲージ化しようと思いつきました。

 物は京成3300系更新車ファイヤーオレンジと呼ばれる旧塗装の仕様です。

 先日の上京でN化に必要なパーツを揃え、3年越しの入線を果たしました。
 なぜこれを入線させたかと言いますと、京成と相互乗り入れしている都営地下鉄の5000系と京急の1000系を以前から入線させていたのですが京成もないのは片手落ちの様な気がしていたからです(尤も、カラーリングの変更に伴う時代設定のずれは生じてしまいますが、ここは目をつぶります)

 塩漬け状態だった時は幾分後ろめたい気持ちもあったのですが(汗)やはり編成化してレイアウトの新区間を走らせると中々嬉しいものがあります。

 一方、これとペアを組むことになる都営5000系はGMのジャンクモデルですが、元々6連だったはずなのが入線当時はカプラーやパンタの欠落などが見られ、4連での運用を強いられていましたがこちらも台車とパンタをリペアし、どうにか本来の状態に戻す事ができました。

 田舎に居るとこの種のリペアパーツを一度に揃えるのが難しいのですが、東京の様なところなら狭い範囲で何軒かショップをはしごできるのでこういう時には好都合です。

トレーンの「L0系」

2023-03-21 05:09:00 | 車輌・電車
 先日に引き続き上京の戦利品から第3弾w

 前回紹介のMLX01−1の隣に並んでいたのが同じリニアモーターカーのL0系先頭車でした。
 MLX01の方は実車が走っているところを見たことがないのですが、L0の方は実験線を眺めていて1、2度走っているところを見ています。
 ただ、回送中だったらしく、そこいらの貨物列車と変わらない程度のノロノロ走行でしたがw

 MLX01の方はレコードブレイカー的実験車的性格でしたが、L0の方は営業運転を想定した仕様との事で時たま抽選制で一般人を乗せて走る事もあるのだそうです。

 ですが実車の印象、および今回実際のモデルを手に取ってみると、デザイン尾浮世離れ度はMLX01よりも前衛的といいますか変態的と言いますかw

 先頭部の流線型は異様なほどに長く一見してカモノハシの化け物みたい。しかも塗り分けのせいか最初からそうなのか、運転席らしいものが見えません。
 サイドビューでは窓周りこそ今時の新幹線的な雰囲気を踏襲していますが、1両に何人乗れるのか疑問を感じるほどの窓の少なさを誇りますw w w

 モデルの造形は実車の印象をよく捉えていて、そこは嬉しいところです。
 こちらの方も「鉄道博物館の展示品」という位置付けの用途を考えています。

 が、今回のL0の入線で当鉄道ではリニアの実験車が4世代にまたがって入線した事になり、我ながら意外な展開に驚いています。

 以前、甲府モデルから入線させたリニア実験車2両の存在がなかったら今回の買い物もなかった気もしますが。

2023レイアウト改修その5 勾配区間の設定を検討する

2023-03-19 05:19:12 | クレイドルレイアウト
レイアウト下段の改修から・その5です。

前回、現物合わせながら本線と支線の立体交差部の線路配置は形になってきました。
立体交差はレイアウトの向かって右3分の1程度のスペースを占めていますが、残る左側3分の2では支線は勾配を駆け降りて裏側に流れ込んで行く形になります。

市販の勾配橋脚を使えば高架の平面部の長さを取りながら左側のカーブ手前で下り勾配に掛かる形になりますが、それでは勾配が右側と変わらなくなります。

そこで考えたのは左側カーブに至る部分は立体交差の直後から可能な限り緩い勾配を設定し「列車が徐々に駆け下る(或いは徐々に駆け登る)流れ」を作ろうという事でした。


これまで何軒かのレンタルレイアウトを回って感じた事ですが、自宅レイアウトでは難しい緩曲線(大カーブ)と同様に「きわめて緩い勾配(或いは最初から勾配の無いレベルの異なる複数の線路を設定して立体感を出す)」が大きな特徴になっているのに気づかされます。
商業用のレイアウトですから客の持ち込む、それぞれコンディションの異なる車両を安定して走らせるようにするためには緩曲線と緩勾配は必須なのですが、これが同時にレイアウトのパノラマ感やスケール感につながっている点も見逃せません。

うちのレイアウトはスペースの点ではお話になりませんが、一方でポイントもヤードも設定していないのでそれらにスペースを取られず、本線部の線路配置の自由度が高いメリットもあります。

今回はその点を利用し支線に関しては直線部を中心に可能な限り緩い勾配を設定する事にしました。
例によって現物合わせで線路の高さと勾配の角度をチェック。
その結果では最大で1%から2%程度まで勾配を緩くできる様です(因みに現在の本線の勾配は3%)

大体1・5%前後であれば傍目に見ても緩い勾配にはなりそうです。
(現在の第3線の突堤部は便宜的に水平状態にしています)

カラーブックスの「新幹線」

2023-03-18 05:16:44 | 書籍
サブブログでも触れていますが、先日ひょんなきっかけから古本のカラーブックスを格安のお値段でまとめて入手する機会を得ました。
その中にはこれまで私が持っていなかった鉄道ネタのカラーブックスも10冊以上含まれており、おかげで当分は退屈しないだけのボリュームだったのが有難かったです。

そんな訳で久しぶりの鉄道ネタカラーブックスから。
今回紹介するのは昭和58年初版の「新幹線」(関 長臣著)

今「昭和58年初版」とわざわざ書いたのは本書が出た当時の状況が今とは大きく異なるからですw
この時期はようやく東北新幹線が盛岡ー大宮間で開業したばかり。

したがってこの当時現役の新幹線電車は0系か200系しかなかったのです。
もちろん2階建て車とか個室車も出ていません。

ですが、当時は新幹線そのものが夢の存在から普通の存在に切り替わるとっかかりの時期に当たります。
「夢の超特急」との呼び名もそろそろ過去のものになり、その間に新幹線が「雪に弱く、やたらと故障し、盆暮れ正月の大混雑が常態化」という現実も定着して「新幹線も所詮普通の電車だった」という認識がそろそろ現れ始めた時期、おまけに映画では爆弾まで仕掛けられたりして(爆笑)いた時期でもありました。

とはいえ、わたし自身は帰省を中心に専ら東北新幹線のお世話になっている身です。
しかも「新幹線のもたらした利便性が無かったら今のわたしのライフスタイルも無かった」わけで、新幹線の存在が人生に影響を与え続けている事実も間違いありません。

ある意味、新幹線もまた「偉大なる凡庸」ではあった訳です。
DSCN6043.jpg
そんな時期に新幹線を主題とした一冊が上梓されたというのは一種快挙でもありますが、本書について私の印象では「昭和58年時点での新幹線本の決定版」を目指した一冊といったところでしょうか。

中身も単なる車両の紹介に留まらず、世界初の高速列車(これは「在来線での共用を念頭に置いていなかった高速列車専用の鉄道」という意味合いです)を支える各種施設や運用にもページを割き、時代のニーズの応じた改造や改善の経歴についても触れられています。

実際本書は0系、200系以前の新幹線本としてはなかなか要領よくまとめられていると思います。

その後、新幹線網は函館から鹿児島まで延伸(とはいえ当初考えられていた通しの運用には至っていませんが)し、最初は予定になかった盛岡ー秋田を結ぶ路線まで登場。それに伴い新幹線車両のバリエーションも飛躍的に増えています。

かつてはSLファンが中心だった鉄道ファンから半ば無視(あるいは敵視w)されていた新幹線そのものが今では鉄道趣味中での大きな比率を占めるジャンルになるに至っています(でなければ0系の引退があんなに話題になるわけがない)

ですが、もし今カラーブックスでシンカンセンの本が出ていたら今以上にカラフルでバラエティ溢れたラインナップが楽しめたのではないかという気もします(中には本書以降に出た新型車で既に全車引退したものが「思い出の新幹線」とか書かれていたりしてw)

TOMIXの仙台臨海鉄道SD55

2023-03-16 05:15:08 | 車両・ディーゼル機関車
 先日の上京の戦利品ネタから。

 今回の戦利品は中古ばかりとはいえ、ジャンルの偏りが結構目立つものになっていますが、その理由のひとつが「DD13の派生車をショップ違いで2両入線させている」事にもありそうです。

 そのひとつがTOMIXの「仙台臨海鉄道SD55」
 以前店頭で新車を見た時、欲しかったモデルですが財布の問題から見送らざるを得なかった一品でした。
今回八王子のショップで手頃な出物を見つけ、ようやくその夢が実現できました。

 外見上は国鉄仕様のDD13後期型に準じますが、群青のボディカラーに白のラインという組み合わせが独特の端正さを感じさせるロコです。

 モデルの造形は最近の模型らしく細密感も上々です。
 尤も、最近ではメーカー間の造形力の差が縮まっているせいか「これはKATOのモデルです」と言っても騙されそうですがw

 青のボディカラーに赤いナンバープレートがいいアクセントになっていると思います。
 もちろん貨物専業鉄道らしいゼブラカラーもいい味を出しています。

 走行性についてはいつものTOMIXという感じのスムーズさで文句はありません。

 DD13派生の私鉄仕様はかつてKATOが初代DD13の時にいくつか出して以来のこのロコならではの特徴ですが、TOMIXでも本機の他に秋田の小坂鉄道の仕様が出ています。
 このジャンルは非常にバリエーションの幅が大きいので今後要注目かもしれません。

「琴電-古典電車の楽園」

2023-03-15 05:10:16 | 書籍
 先日の上京で入手した鉄道本から。

 JTBキャンブックスの「琴電-古典電車の楽園」(後藤 洋志 著)

 当鉄道では鉄コレ第2弾からこのかた、琴電のモデルが多数入線しています(わたし的に「西の琴電 東の富士急」と内心で呼んでいるくらいw)

 元々鉄コレのラインナップが私鉄や国鉄の譲渡車輛メインで始まっているので無理もないはなしですが、琴電の場合鉄コレの種車との相性が良いのかこれまでにもかなりの頻度で色々の車種がモデル化されており、そのほかにもGMのキットやラウンドハウスの完成品などで現在まで連綿と琴電の車両がモデル化されています。

 ですがその割には琴電だけで一冊纏めた俯瞰本というのにはこれまでお目に掛かる事がありませんでした(単にわたしの探索不足の面もあるのですが)カラーブックスの「日本の私鉄」シリーズでも琴電というのはありませんし。

 そんな折に今回の上京に伴い八王子の古本屋で見つけたのが本書でした。

 長い年月の間にあちらこちらの私鉄から車両譲渡を受け続けた伝統と、長尾線・志度線という適合車両サイズの異なる二つの路線を持つことから年月を追うと様々な車両のバラエティが楽しめるのが琴電の特徴と思います。
 本書では専ら発行年度である2003年の時点で引退した旧型車両に視点を置き、各車を紹介しつつ創業以来の琴電の沿革を重ね合わせ、古典電車の楽園だったこの私鉄の魅力を発掘する構成になっています。

 合間合間にはカラーブックスもかくやと思わせる見開き一杯の写真も掲載され、本のサイズの割には意外なほど「写真を眺められる」一冊となっているのも嬉しいところです。

 本書では21世紀初頭に倒産・その後の民事再生による新生琴電の誕生前後までの経緯にも触れられていますが、この辺りを読むと地方私鉄が全般的に抱える問題の縮図(と、地方の足としての鉄道の浸透と重要性)もが透けて見える様な感じがしました。

「LEVEL UPPER」の「きぬた歯科インプラント看板」

2023-03-14 05:06:32 | アクセサリー
 最近、私の現住地周辺でよく見かける「きぬた歯科インプラント」の黄色い看板(一部黄色くないのもありますが)

 八王子から結構な距離にあるわたしの現住地でもここ数年見掛ける頻度が増えていたのですが、先日山梨の田んぼの真ん中にまでこれが進出していたのを見つけた時には驚かされました。
 (写真の看板通りに走行したら西八王子駅前までたっぷり100キロは走らされそうです)


 山梨でさえそうなのですから、国道16号沿いの相模原から狭山辺りまでの間を走ると殆ど林立状態といっていいほどの頻度でこれを見掛けます。
 それも野だて看板なんてレベルでなくビルの屋上看板にまで進出しているのですから凄まじい。

 ある意味、八王子を中心として埼玉南部~神奈川・山梨にかけての一帯ではこの看板が風景の一部と化している感すらあります。

 そのきぬた歯科インプラントの看板ですが、先日立ち寄った中野の「LEVEL UPPER」というショップでレイアウト用アクセサリとして製品化されていて驚かされました。
 それも絵柄違いで2種類。

 HO・Nの両方に対応しているとの事でキットも大小ひとつづつ入っていますが、HO用と思われる大型のものも「ビルの屋上看板」として通用するレベルと思います。

 キットの見た目はキワモノっぽいですが、ペーパーキットの看板としてはなかなかしっかりした構造でこれ単体でも十分使えるレベルです。
 但し、組み立てにはピンセットとカッター、クラフトボンドくらいは必須ですが。

 先日落成したばかりの東京ジオラマファクトリーの雑居ビルなんかの屋上に据えるにはぴったり。
 (HO用は下の空間が空いてしまいますがここにもう一枚看板を追加しても様にはなると思います)

 レイアウトにこれを組み込むと「気分は八王子(か相模原)」かもしれません(まあ、山梨の例から言って、遠隔地を想定したレイアウトでも行けそうですがw)

 で、先日行きつけのショップに予約品を引き取りに行った折に、そこのご店主とたまたまこの看板の話をしたら、なんとご店主の所にもこのキットが常連客からの進物として届いていてびっくりしました。

 恐るべしLEVEL UPPER。恐るべしきぬたインプラント(笑)

2023レイアウト改修その4・本線の試運転と支線高架部の検討

2023-03-12 05:13:09 | クレイドルレイアウト
レイアウト改修ネタからその4です。

どうにか敷設を終えた本線部で手持ちモデルの試運転を行いました。
緩曲線をつけたとはいえ、殆ど現物合わせのノリでやってしまった為、実際出来上がって見ると曲線が緩すぎる様な気がしたのですが、実際に走らせてみたら適度に身をくねらせては知ってくれたので、そこはまあ一安心。

最も直線部の差し渡しが1,8M強なので、単行や2連では効果が分かりにくい感じでした。
その一方で6連以上の編成物では、緩曲線に沿った列車の流れが分かりやすく、連結間が妙に屈曲することなく流れるように走ってくれます。

これなら運転が楽しくなりそうです。

さて、本線の試運転と同時に行う事はモジュール上では支線に相当する第3の線路の扱い。
以前書いた様に支線部分は2センチほど路盤を持ち上げ、本線との立体交差を加える方針です。

最初は支線の部分もフレキシブルレールで緩曲線を付けるつもりでしたが、実際に検討してみると立体交差部のカーブが強く曲がる形になるためフレキシブルでもかなりの急曲線になり実用性に欠けることが判明(現物合わせだとこういう事が度々起こります汗)

最低でも立体交差の高架部分は市販の組線路(ユニトラック)を使わざるを得ませんでした。
交差部にトラス鉄橋を組み込むためその前後の高架はあまり急曲線を付けられないため、315Rのカーブを緩和曲線に使い、そこからの最急カーブは248Rに設定しました。
当初予定していたガーダー橋の設置も橋脚位置が本線レールに掛からないようにするのが困難になった為、普通の高架にグレードダウンです。

交差部の高架を仮置きの段階でチェックしてみたところでは下から見上げる限りは不自然さは無い様です。

(ですが上から見ると支線が不自然な「くの字」に屈曲しているため「立体交差の為の立体交差」にしかなっていません。尤も単純な三つのエンドレスの組み合わせでレベルの異なる別線が走る形になるので、8の字レイアウトの様な同じ列車が地上と高架を二度通過する不自然さだけは無いのですが)

「カーコレクション変身セット(A・B)」を使ってみる

2023-03-11 05:11:06 | アクセサリー
 今回は先日紹介した「カーコレクション変身セットA/B」のはなしから。

 前回紹介した時の写真では、KATOのMS80クラウンをタクシー化した例を載せましたが、今回は他のクルマにこれらのパーツを偽装しました。

 トミーテックでは(恐らく)今回のアイテムに対応させるために単色のRV、1BOX系を中心にした「基本セット」を今回のアイテムとほぼ同じタイミングでリリースしています。
 日産のセレナ、NV350、X-TRAIL、Y30グロリアワゴンというラインナップは今回のアイテムに組み合わせるのに丁度いい組み合わせですが、そこは根がへそ曲がりなわたしの事。

 他のカーコレや他社のミニカーにこれを装着させて楽しみました。

 ルーフキャリアとルーフボックスの組み合わせはエスティマやワゴン系のクルマに似合います。

 はしごや三脚はKATOのハイエースやカーコレのボンゴ(バネット、デリカと同一車種)、或いは「軽トラの荷台に積み込む」というのも様になります。

 一番の難物は「街宣車の拡声器」
 こちらはNV350での使用を想定していますが、KATOのハイエースのほか、TOMIXの旧型ハイエースやカーコレのボンゴでもOKなのは良いとして、かなり用途が限定されてしまう割にパーツが妙に充実しているのが癪に障りますw

 覆面パトカーに使える「赤色回転灯」
 これはカーコレのティアナやクラウンをはじめ他社のミニカーにも使えるアイテムですが、今回はY30のバンに装着しました。

 実は平成初め頃に放映された「あいつがトラブル」という刑事ドラマで萩原健一が使っていた覆面パトカーが「黒塗りのY30バン」だったから。
 これがやりたかったために当初購入予定になかったカーコレ基本セットを急遽購入するというバカ真似を(大汗)

 あと、前にも紹介したネコミミ&尻尾ですが、意外にもカーコレでこれが似合いそうな車種は殆ど製品化されていません。
 強いて雰囲気的に似合いそうなのと言えばKATOのポンチョとかヴィキングのビートルとかですがこれにしてもあまりピンときません。

 とはいえ、これらの擬装の付いた車をレイアウトに配置すると道路上が一気に活気づくのは確かです。
 パーツを使わなくても付属のデカールを貼るだけで営業車の雰囲気が出るので意外に隅々までしゃぶりつくせるアイテムではないかと思います。