光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

トレインフェスタ2021をふりかえる・総括して・・・

2021-06-30 05:25:49 | 旅行・探訪・イベントなど
 先週から断続的に書いてきましたトレインフェスタ2021のはなしから。

 トレインフェスタ2021は2日間の日程をどうにか無事に済ませ、2週間を経過した時点でイベント発のクラスターも起きなかった様で何よりな結果になったと思います。

 そこでこの項の最後に、わたし個人が感じた今回のイベントについて総括してみたいと思います。

 今回のイベントはコロナ禍の状況の中、準備、運営、出展と全てが異例ずくめの展開で行われました。わたしの所属するクラブでも準備の段階から参加できるメンバーが絞り込まれ、イベント前の健康管理には各自が意を配ったと思います。
 そして開催中もまめな手洗い、各メンバーの距離の確保、勿論全員がマスク着用で臨む3日間でした。

 とにかく準備から開催、その後の2週間までもが「もしやイベントからクラスターが発生してやいないか」と半ば戦々恐々の緊張感で過ごしてきた訳です。

 それは私ばかりではなく今回の企画を担当した運営や参加した他のクラブの方々に共通した認識だったと思います。

 結果として来館者は当初想定の五千人づつ計1万人の来場を想定していたのが、結果としては各日それを割り込む入場者数という推移となったそうで3密のリスクが減ってはいた様です。
 が、いずれにしろ薄氷の条件のもとで行われたイベントだった事には変わりはなく、とにかくも無事に開催できたことは幸いだったと言えます。
 (事実、この後も現在に至るまで突発的なクラスターがあちこちで散発的に発生している現状を思うと猶更です)

 今回のイベントを通して感じた事ですが、たとえ自分の好きな事を行うイベントであっても「予想外の問題から参加、開催に大きな責任を負わなければならない局面がある」という事。
 今回ばかりはそれを強く実感せざるを得ませんでした。
 そこでは、クラブや主催はもとより各個人一人一人に至るまで周到な準備とリスク管理を強いられるという事でもあります。

 これまでの趣味のイベント参加でこの点を意識する事はほとんどありませんでしたが、だからこそ余計に堪えたのかもしれません。

 ですがこうして無事にイベントが済んでみると、これらの心構えと経験は逆に趣味人としての財産の一つになったのではないかとも感じています。
 少なくとも趣味のイベントにおけるリスク管理と責任について肌で感じながら今回のイベントを行った事が、無駄ではなかったという事は言えるかもしれません。少なくともリスク回避のノウハウのいくつかは今後実地で使えるでしょうから。
 (とはいうものの、一度うまくいったからと言って油断していると足元をすくわれる危険も大きいですが)

 コロナ禍が今後どう展開するかわかりませんが、当面の間は鉄道模型を含むこの種のイベントの開催には細心の注意と周到な準備が求められるのは間違いありません。今回のイベントの経験が少しでも今後の役に立つ事があればとは感じます。

 とはいうものの
 個人的には「テツドウモケイのハナシを肴に酒が飲める」というトレインフェスタの楽しみが相当にスポイルされた事はやっぱり堪えました。
 メンバーの多くが「宴会要員」で構成されている当クラブのメンバーにしてもそれは同様だったでしょうw

「富井電鉄 猫屋線直通用路面電車(全金車)+貨車セット」

2021-06-29 05:23:11 | 車両・16番
 先日購入の久しぶりの猫屋線ナローモデルです。

 「富井電鉄 猫屋線直通用路面電車(全金車)+貨車セット」

 昨年の今頃、第一弾の路面電車が出た時花巻電鉄のデハ22を思わせるルックスに感心したのですが、今回のモデルはより近代的な形状のデハ57に似た形状でこれまた岩手出身の私には馴染みが感じられる車両となりました。
 (但し実車はZパンタ、と言うかピューゲルの様な形状なのですがモデルは普通のパンタグラフになっています)

 昨年の路面電車と異なる暖色系のカラーリングもローカルっぽさを感じますし。
 何よりこのカラーリングは屋外の自然光が良く似合うのです。なので早速お外へ持ち出して撮影するおバカなおっさんがここに居ます(大恥)

 本来の意味の路面電車よりもかなり小ぶりなサイズなのは「田舎のナロー電鉄」っぽさが横溢してなかなかに楽しいモデルと思います。
 一応ボギー貨車のワフも付いては来ますが、他のモデルでも既に出ているモデルの色替えで新味に欠けるうえに路面電車に牽かせてまで走らせたくなる様な貨車でもない感じもするので、これは一種蛇足な気もします(これが二軸のワとトフとかの組み合わせならまだ風情も出たと思いますが)

 ただ、今回の入線では購入時期が遅かったせいで動力ユニットが入手できず、当面は初代モデルと動力を使いまわすか「構内の飾り物」状態にするかと思っていました。
 が、幸いにして近所のショップに1両だけ出物を見つけたので晴れて動力化も実現できました。
 昨年の路面電車とミニカーブ&スーパーミニカーブのエンドレスですれ違いをさせると鉄コレのNゲージ路面電車よりも風情があって私は好きです。

  ですが、デハ57タイプが出るなら馬面電車のデハ3とかも製品化されないかなという思いがさらに強まるのも確かです。
 出来たらポール仕様で出してくれないものかと(笑)

トレインフェスタ2021を振り返るその4・望外のHOまつり(笑)

2021-06-27 05:08:33 | 旅行・探訪・イベントなど

 前回に引き続いてトレインフェスタ2021の当クラブの展示から。
 これはわたし的にかなりイレギュラーな、ある意味嬉しいおまけイベントのはなしです。

 当クラブの今回からの新機軸はNのモジュールの外側に16番/HOの複線エンドレスを敷き、Nで最大4列車、HOで2列車の同時運転を行った事です。

 従来当クラブの展示ではレイアウトが大きいために列車が一周する時間が長く、時折列車の見られない間延びした見た目になる事があったのですがHOの2列車を組み合わせる事で運転の密度が上がり例年よりも賑やかな運転になったと思います。

 メインはこのトラックを設営したメンバーのカナディアンパシフィックの貨物列車およびフルスクラッチのE257系や伊豆急100系などだったのですが、わたしの方でもそれに便乗させていただく形で16番/HOの車両を持ち込み参加させていただきました。

 とはいえ参加が急だったこともあって、わたしが持ち込んだのはショーティの機関車類と単行でも成立する電車群程度でしたが。

 小型機中心とはいえ、大型のトラックの中ではどの機関車も車両もイキイキとして見えるのは自宅の小規模なエンドレスでは味わえない楽しさでした。

 16番/HOのモデルを運転会で走らせるのも今回が初めて(昨年の「おうちでグランシップ」では映像参加していましたが)ですがやはり走りの迫力はNのそれとは一線を画すものです。

 しかもNのモジュールのシーナリィを背景に走らせるとHOでもそこそこ風景付きのリアルな走りに見えるのも面白かった部分でした。
 と、いう訳で今回ばっかりはNゲージそっちのけでHOゲージを走らせまくっている私が居た訳で(汗)

 もし次回も同じ構成ならばもう少し16番/HOの編成を多く持っていきたいものです。

マイクロのED71を復活させる

2021-06-26 05:04:19 | 車両・電気機関車
 先日紹介したご懐妊〜ダイカスト崩壊によるマイクロのED71、1次型のその後です。

 読者の方のアドバイスで同じマイクロのED級電機の動力がED71と共通との情報を頂き、早速近所の中古屋を中心に出物を漁り始めたのですが、最近はマイクロのモデル自体が中古屋では品薄らしくなかなか思うような物に当たりません。

 そんな訳で一時は諦めかけていましたが、先日のイベントの折に立ち寄った中古屋でマイクロのED70の出物を発見。
 ボディの一部に瑕疵があるものの、走行性には問題なしでお値段は3300円。
 他に使えそうなものもなかったので、これをドナーに使う事にしました。

 帰宅後、ボディを外し足周りを見ましたが、ED71と外観がそっくりなED70とはいえ、台車枠、スカート、床下機器は異なるパーツが使われている事が判明。
 ここは分解したED71からストックしていたパーツをあてがう事にしました。

 更にライト点灯用のLED基盤の配線の一部や導光用の天井パーツも異なる構造だったためここもED71用のパーツを移植(ED70のものを使用するとボディがうまくはまらず、腰が浮いてしまいます)

 結局、ED70の動力ユニットで使ったのはモーターとダイカストブロックだけ。しかも試行錯誤の段階で何度かギア周りをばらしては組み立て直す繰り返しを強いられました。

 とはいえ、おかげで購入時の時よりも走りがスムーズになったのは望外のおまけでした。

 冬のワールド工芸C55の時といい、今年は走り系のレストア、補修ネタが多いですが、今回もネットを通じた様々なアドバイスや情報を頂けた事が非常に有難かったです。
 この場を借りて改めてお礼を申し上げます。

トレインフェスタ2021を振り返るその3駆け足で観て回り

2021-06-24 05:53:44 | 旅行・探訪・イベントなど
 トレインフェスタ2021の回顧から。
 まず下の写真をご覧ください



 上の写真は前回2019年のフェスタメイン会場。
 下のそれはほぼ同じアングルから捉えた今回の会場の状態です。

 人出の少なさは勿論ですが、展示も密集を避けるために通路スペースも拡大していた様です。
 確かにメイン会場を見下ろすと前回よりも人通りがまばら。
 中には例年とは会場を移して展示したところもありましたが、場所の分かりにくさから閑散としてしまったところもあった様に感じます。

 例年なら会場を1周するくらいの行列ができる屋外のライブスチーム運転は屋内での車両展示にとどまりました。
 とはいえわたし的にはそのお陰で普段は間近で観られないライブの車両を見られた事は幸いでした。特に貨車類はなかなか間近では見られないだけに有難かったですね。

 こんな例は極端にしても、その他のクラブも規模を縮小したりスタッフを少なくしていたりと今回のコロナ禍の影響を少なからず感じさせるものだったと思います。
 とはいえ展示には注目できるものも色々と見る事ができました。

 スワローエンゼル倶楽部はNjゲージ(Nスケール車両にZゲージ軌間のレールを用いて狭軌感を出す物)のでも展示が目を引きました。

 1/45鉄道模型房州鉄道のラージスケールモデルはスケールモデルからショーティ、フリースタイルまでバラエティあふれるラインナップで華やかさを感じました。

 殊にショーティモデルは16番でもなかなか展示のないジャンルなのですがフルスケール機にない愛嬌のあるキャラクターが和ませてくれます。

 ゲキダンサンポールでは迫力物の海岸モジュールのほか、ミニサイズながらも密度感あふれる情景のパイクが展示され、特に植生の表現は大いに刺激を受け、かつ参考になりました。

 ここの造形物はいつ見てもその密度とセンスにため息が出ます。

 愛知ろう鉄模型は聴覚障害者を中心に活動する愛好会ですが大規模なNのモジュールレイアウトでスケール感あふれる展示が見られました。

 ヘッドマークファイブナインズのモジュールではロープウェイのモジュールがわたしの興味を惹きました。近年ジオコレでもロープウェイは製品化されていますが、こちらのはフルスクラッチの模様でこれまたいい雰囲気です。

 他のクラブにも注目モデルはまだまだあったのですが、今回は3密回避の駆け足取材(汗)だったので取りこぼしも大分出してしまいました。
 次回はもっとゆったりと見られればと思います。

トレインフェスタ2021を振り返る その2当クラブの展示から

2021-06-23 05:50:08 | 旅行・探訪・イベントなど
 トレインフェスタ2021の回顧から。
 5月15日、トレインフェスタがスタート。
 予め来場日と時間帯を指定されていた予約客が決められた時間帯に入換制で入場します。

 今回はまず当クラブの出展から。

 予想はしていましたがやはり一般客の出足は鈍いものがありました。
 当クラブの特色は一般参加可能な体験運転コーナーと塗り絵コーナーでしたが時節柄それらは中止、ギャラリーのお子様達に塗り絵を持って帰って頂くにとどまりました。

 毎回当クラブのモジュールはイタズラ対策で透明アクリル板でレイアウトを囲むのが常なのですが、皮肉なことにコロナ禍の折ではこれが飛沫除けとしての役割も負う形になりました。
 但しリスク回避のために一定時間毎に除菌シートでの清拭を行い、又定期的に手洗いと洗顔を行う事としました。

 今回当クラブの新作(というか初出展)は先日来紹介してきたわたしの改修形モジュールのみ。しかも情景が地味だったので注目はそれほどでもありません。


 本来なら昨年に走らせる予定だったリニアモーターカーMLU002とML100もようやくお披露目。宇宙戦艦ヤマトと並んでモジュールを快走します。

 ML100なんかはものが小さ過ぎてどこを走っているのかわからないくらいだったりします。

 当クラブに関する限りは今回は来客数は前回より少なかったとはいえ、それでも結果としてみれば減少幅は少なかったと思われます。

 恐らくですが、昨年まで締め切られていた出入り口の一つがコロナ対策の換気で開放状態になったため、一般客には扉の締まった状態だとわかりにくい場所にあったクラブの存在が気づかれやすかったことも効いていたのでしょう。
 ある意味皮肉な話ではあります。

トレインフェスタ2021を振り返る その1・準備と設営の一苦労のはなし

2021-06-22 05:46:39 | 旅行・探訪・イベントなど
実を言いますと今回から扱うネタはアップする事ができるか否かでここ3週間くらい寝かせていた題材です。
何しろ他ならぬコロナ禍の絡む話なだけに、万一クラスターでも発生したら到底掲載などができる状況ではなくなるという危惧もありました。

という訳でつい先日まで戦々恐々とした状態だったのですが、開催から3週間近く経過し、会場発クラスターのリスクが減少したタイミングとなったと思われますので、先日行われたグランシップトレインフェスタ2021を回顧したいと思います。

私自身はこの春先、4月以来のコロナ禍の進捗具合から言って今年も昨年に引き続きトレインフェスタが中止となるのではと危ぶんでいました。
全国的に昨年の同時期よりも感染者数がはるかに多い状況でしたし、しかもGW直後くらいまではそれが急増していましたから。
とはいえ一方ではプロスポーツや一部のイベントでは感染対策のノウハウがそれなりに蓄積している様でしたから、それらの応用があれば或いは開催もありうるかなといった感じだったのです。

結局、今回は全ての観覧客が時間帯予約制、入館者の入替えを頻繁に行いつつ一日辺り五千人に収めるという条件での開催が決定となり、わたしの所属するクラブも出展の運びとなりました。

とはいえ搬入、準備の日は会場のある静岡県のコロナ禍の警戒レベルが上がってしまい、そのために剣呑さは加速していました。

主催者側、会場側の方でも万全のコロナ対策はしているとは考えていましたが、より万全を期してそれとは別個に個人レベル、クラブレベルでの警戒も必要と考え予め消毒用のアルコールと清拭用ウェットシートを準備。もちろんマスクも日数分を用意して臨みました。

加えて会場入場直前になって全ての設営スタッフにPCR検査が実施され、わたし達もメンバー全員の陰性を確認します。
これで、少なくとも搬入時点ではスタッフに感染者がいないか、僅少である事はわかったので多少は気休めになります。

とはいえ、参加、設営メンバーは例年より少なく前回よりも時間がかかったことは否めません。
おまけに汗っかきには酷な「全編マスクつけっ放し状態、手袋装着状態」での作業でしたし汗

もっとも、同じ事は他のクラブでもそうだった様で参加メンバーは少なめの様子でした。

例年開催の前夜祭は勿論なし。
ひたすら黙々と設営に勤しむことになります。

そして翌日から全てが異例ずくめのトレインフェスタ2021の開催となる訳です(この項続く)

エンドウのビスタカーのはなし

2021-06-20 05:06:57 | 車両・私鉄/民鉄
「1980年代・懐かしのNゲージブラスモデルのはなし」から

 今回はNゲージの量産模型としては初めての私鉄特急モデルとなったエンドウの近鉄ビスタカーをば


 エンドウのビスタカーはTOMIXよりも早く(あとオオタキのプラモデルと言うのもありました)ビスタカーのNスケールモデルの中では最も古い物に当たります。
 あの当時は私鉄の看板特急のモデル化自体珍しかったので注目度も高かったと思います。

 物がエンドウですから当然車体は金属製。
 TOMIXに比べると細密感では劣りますが電車モデルで最も大切な窓抜きのクリーンさは現在でも魅力的です。
 先頭部の造形もかなり良く印象を掴んでおり流石は16番の老舗のモデルと言う安心感があります。


 このモデルはエンドウのNゲージとしてはEF58に続くヒットモデルだった様でショップや奥でも結構出物に当たるタイプです。流石に1両3桁と言うのは最近ではなかなか見ませんが。
 その一方で同じビスタカーでもTOMIXの同年式はあまり目にしません。
 走りはTOMIXの方がスムーズですし細密感も高いのですが、遠目で見るとエンドウの印象もそう悪くはないのです。
 
 このセットは初回発売当時のラベル付き。これから推定されるように尤も初期のバージョンでしょう。


 走行性ですがエンドウの動力ユニットはKATOやTOMIX辺りのそれに比べるとスムーズさには欠けるもののとにかくタフな事が身上。
 ノイズはやかましい物の結構豪快に走ってくれます。
 前述の様にエンドウのモデルとしてはごく初期のバージョンなので後の阪急6300の様にヘッドライトが点灯する事もありません。


 こうして改めて見るとなかなか味のあるモデルではあります。

ブログ14周年に思うこと

2021-06-19 05:05:32 | その他
 当ブログが前のサービスで2007年に開設されてから今月で14年目を迎えます。

 まあ、開設記念日自体がどうかすると私自身が忘れたりする事もあったりして結構いい加減ですが(汗)

 昨年に引き続きコロナ禍に伴う休日蟄居と出張や研修を含めた遠出の制限が続いている状況ですが、その間積みキットの消化やら自宅運転の増加やらでそれなりにホビーライフの変質はあるものの、どうにかやっているという感じです。
 そういえば10年前の震災とそれに伴う様々の影響があった時も暗然とした気分の中でも「気が付いたらモデルを弄っていた」事で不思議と気分が落ち着いた事を思い出します。

 開設以来14年の間には私にとっては血縁者の死別が複数あったほかに社会的な影響のある変転が二度も続いていた訳ですが、そのどの場合でも私にとって趣味を愉しむ事が一種の救いとなったのは間違いありません。

 趣味自体が心を鎮め、落ち着かせ、どうかすると気分すら高揚させてくれる。
 このご利益は歳を重ねてゆく毎により強く実感するところです。

 また、昨年辺りからはネットを経由したコメントやアドバイスを頂く中で工作やレストアなどのハードルがクリアされる経験が重なったのも大きな変化でした。
 それでなくとも蟄居状態の中でネットのコメントでのやり取りが細々ながら続いて来た事それ自体も心の鎮静に大きく役立ってきましたから、いい意味でネットのご利益も享受してこれたとも言えます。

 15年目に入ってもマイペースで、書きたい事があったら書く(内容のいい加減さは置いておいて汗)というスタンスは変わらないと思います。
 しかも例によって鉄道とテツドウモケイのはなしばかりのブログですが、読者の皆様には今後もよろしくお願いします。

あまぎモデリングイデアの「旧吹屋小学校」を作る・その1

2021-06-17 05:00:54 | ストラクチャー
 ここ1年以上休日や寝る前のひと時を殆ど埋め尽くした感のある「積みペーパーキット消化」ネタ

 今やっているのはそれらの積みキットの中でも最も長く寝かせてきた物で、サイズといい存在感といい(わたし的には)殆どラスボス級のアイテムと言えます。

 物はあまぎモデリングイデアが最初にリリースしたペーパーストラクチャーキット。
 岡山に実在する「旧吹屋小学校」です。

 もう10年近く前ですか、ソニックシティの例のイベントで入手していたものですが、何分当時からペーパーストラクチャーがわたしにとって未知の分野だった事と「完成後のサイズのデカさ」がネックになって今日まで塩漬け状態だった物です。
 (そういえばGMの校舎も長い事塩漬けだった汗)

 ですがここ1年ほどみにちゅあーとをはじめいろいろなメーカーのペーパーキットの製作経験(出来はさておいて)を重ねてきたこと、そして完成後のキットの当てができたことから、今回製作にGoサインを出した次第です。

 実在する建造物をモデルにしているだけに構造も複雑、特に大きい上に形状が複雑な屋根は一筋縄では行かない予感がします。
 しかも細密感はみにちゅあーとに慣れた身でもひと覚悟要りそうです。

 レーザーカットの窓の抜けは10年近く前のキットと思えないほどクリーン。
 そういえばキットを買った時に初回特典で「窓ガラスパーツ」がサービスされてきましたが、あらかじめ窓のサイズにカットされているのは非常にありがたいポイントですが、この部分は他社のキットで追随したところがないのが惜しまれます。

 ともあれ少しづつですが制作は進行中です。

商品としてのテツドウモケイのレイアウトに思ったこと・その2

2021-06-16 05:57:19 | 思いつくままに・考察
 前回当ブログで上げた「出来合いのレイアウト」について感じた話の続きです。
 ただ、今回の方は聊か強引な論旨になってしまっていますがその辺りについてはご勘弁を。

 近年は地方都市レベルでもレンタルレイアウトが登場してきましたし、地方レベルの鉄道模型イベントも増えビギナーでも「本物のレイアウトを目にする、あるいは利用する機会」と言うのは確実に増えていると思います。

 従来地方のファンや都会でもビギナーレベルのファンだとレイアウトの作例を目にしようとしたら専門誌の写真くらいしか参考になる例がなく、しかもそれらは「数ある自作レイアウトの良質な上澄み」ばかりなので自分で製作しようと思っても技量面のハードルの高さに心理的に手が出ないという事も多かったのではないかと思います。

 それが形はどうであれ「シーナリィのあるレイアウトの中で自分の車両や編成を走らせる楽しみ」に触れることが以前よりも容易になってきていますからビギナーにもレイアウトの魅力が普及しているであろうことは想像されます。

 そうなってくるとそうしたビギナーが次に考えることは「小さくても自分のレイアウトを持ってみたい」と言う欲求ではないでしょうか。
これまでだったらさまざまなパーツをバラ買いしてレイアウトを自作すると言う方向になるのですが、ガイドブック片手に手間暇かけてレイアウトを作ることに対する心理的な抵抗感は依然大きいと思います。
 (実際は作り始めると「そんな事の大半が杞憂であり、やってみたら下手でも案外面白い」という事がわかるのですが流石にそれをビギナー全てにお勧めできるかと言うと難しいですね)

 その意味でいうなら「こち亀」のレイアウト話に登場した「出来合いのレイアウト」が商売として成立する条件は当時に比べると多少は上がっているのではないかと感じます。

 オーディオが「我が家にコンサートホールを」、ホームシアターが「我が家で映画館を」という発想からスタートしている事を思うとレイアウトに関する限りこれまでは「コンサート」や「映画館」に相当する原体験のないところで「商品としての出来合いのレイアウト」がポツンと出ていた感じになっていたと思います。当然そんな状況下ではユーザーへの訴求力を欠くのは仕方がありません。

 (特にそういう意味で早過ぎた商品と思えるのがZゲージで出ていたマルイのジオラマベースです)

 ですから(いいコンセプトの製品が出れば、ですが)今ならもう少し出来合いレイアウトが売れる下地は増えているかもしれないと朧げながら感じています。個人的には単なる出来あいのシーナリィやトラックプランは単純でもユーザーによる拡張性に優れたもの(後からシーナリィやストラクチャーが差し替え可能だったりサブセクションを加えて線路配置を複雑にできる)が出てくれればなあとか思えます。

 それでもレイアウトを自分で作る楽しみが格別であるのも(経験上では)確かなのですが笑

鉄コレの「名鉄7700系」

2021-06-15 05:54:14 | 車両・私鉄/民鉄
鉄コレ第30弾の埋蔵金編成から

今回紹介するのは名鉄7700系。
実車は最低2連の編成で優等列車が運用できる車両である意味鉄コレメインのレイアウトでは重宝しそうな機種でもあります。
パノラマカーの流れを汲むワイドな窓に車内は転換クロスシート。短い編成でもデラックス感はそれなりに感じます。

(実車は他のパノラマカーとの併結での運用もあったらしいですが)

さて、今回の鉄コレ30弾で私がN化を考えていなかったのがこの7700系です(つまり当鉄道での埋蔵金化が確実w)
というのも、7700系に関しては数年前にGMのモデル(おそらくキットメイク品)が入線しており、単純にレイアウトで運用するならこちらで事足りるからです。
ですが同じプロトタイプでメーカーが異なる事から二つ並べて比較する愉しみはあります(笑)

実際に2編成を並べると、製造時期の差と動力ユニットの構造の関係からかGMの方が幾分腰高になっています。
但しボディそのものについては意外と鉄コレ、GMでの差は感じられません。
レタリングや行先幕が既についている鉄コレに対してGMの方があっさりした印象ではあるのですが同じ密度で色刺しや幕の追加がされればそれほどの差はないのではないかと思います。

流石に旧動力を使っているGMは走行音もうるさく走りもがさつですがこれはまあ実用の範囲内。
既にGMのモデルを持っているなら鉄コレのモデルでボディコンバートしても良いのかもしれません。

しなのマイクロのブラス製117系

2021-06-13 05:47:58 | 車輌・電車
 「1980年代・懐かしのNゲージブラスモデルのはなし」から
 今回は事あるごとに「しなのマイクロのイメージダウン製品」として書かれる事の多い117系。

 5年ほど前に何故か無暗に安いモデルの出物があったので少し考えて購入してしまいました。

 上述の悪評の原因の大半は専ら先頭部の造形と車体との接合部の処理の杜撰さから来ていると思います。
 事実モデルを手に取って見ると裾の部分で先頭部と胴体の間に段差がある、のみならず側面の膨らみも先頭部と車体部でずれているので見るからに適当に繋いだ様な感じはあります。

 ですがユニットサッシ窓を打ち抜きプレスで表現している側面部は今の目で観ても中々にクリーンです。
 今にして思えば先頭部の処理さえきちんとしていれば結構違う評価が得られたのではないかと言う気もしてきます。
 先日紹介した同じメーカーの183系が事前の想像よりも良く出来ていた事もありますが、評判だけで良し悪しを判断するのは宜しくないという意味で少し反省させられます。

 動力車はフライホイール付き動力との事で、他のしなのの動力に比べて可もなく不可もなし。
 強いて言えば「新快速なのに速くない様に感じるもっさりした加速性と盛大なノイズ」が気になると言えば言えます。

 さて、このモデルが安かった理由は実はそんな所にありません。


 片方の先頭車の側面をよく見ると微妙な歪みが出ています。
 最初は造形上の欠点かと思ったのですが、窓周りの一部に塗装がはげかけたところがあったのでこれは「何らかの事故車」だった可能性が高い気がします。
 恐らく横倒しになった上からふんずけてしまったか、何か重い物を載せたまましばらく放置されていたのではないかと思います。

 何ともな瑕疵ではあるのですが、それでも今日まで生き延びてきたのは大した事の様な気もします。
 恐らく同じ事がプラ車体で起きていたら車体が割れるか粉々になっていたかもしれませんし。

 モデルとしての欠点は確かにあるのですが、それでも大事にしたい心持ちにはなっています。


 因みにプラ製の117系ではKATOのサンライナー色が入線していますが、こちらはこちらで4連で纏まり、レイアウト映えするという意味では重宝する編成です。

カーコレ80のMS60クラウン

2021-06-12 05:44:58 | アクセサリー
 先日のイベントの折に入手した16番スケールのミニカーから
 カーコレ80のMS60クラウンのセダンです。

 登場時にはあまりに未来的なデザインとそれ故に豪華さに欠ける雰囲気が嫌われて歴代クラウンの中では最大の失敗作とされるMS60クラウンですが、わたし個人としては歴代でベスト3に入る「好みのデザイン」の車でした。

 今では当たり前のボディ同色のバンパーや曲面の使い方が巧みなエッグシェルのボディデザイン、「未来的」な雰囲気のウィンカーの処理など見どころの多い車ですが、ミニカーはトミカやダイヤペットなどのダイカスト製と異なりプラ成形ゆえにフォルムの表現にぼってり感が無くすっきりとしていてこれより大スケールのミニカーに引けを取らない造形です。


 MS60は不人気ゆえに登場2年目くらいに「メッキパーツを増やしてキンキラキンのお下品デザイン」にマイナーチェンジしているのですが、今回のミニカーはそのお下品な後期型をモデル化しています。
 再現度が素晴らしいミニカーではありますが「お下品さの再現度も高かった」という点、ここは嬉しくもあり嬉しくもないポイントなのですが(笑)


 いまでは旧車のなかでも見かける機会が急速に減っているMS60だけに今回の入手は嬉しかったです。

 因みにこのクルマと並べて似合う鉄道車両というと登場間もない583系や485系辺りのデンシャではないかと個人的には思います。
 D51やEF57と並べるにはデザインが未来的すぎますし、シンカンセンと並べるには光り物が多すぎますしw

商品としてのテツドウモケイのレイアウトに思ったこと・その1

2021-06-10 05:41:56 | 思いつくままに・考察
 今回は先日紹介した「こち亀」の鉄道模型ネタを読んでいてふと思ったことから書いてみたいと思います。

 単行本168巻所収の「最新鉄道模型の巻」ではHO(16番)の完成品レイアウトが29万円で発売された話でした。
 作中で両さんが「レイアウトは全てが手作りで大きさによって手間が2倍、4倍と違ってくる」「どれも一点もので高価だったので鉄道ファンは欲しくても眺めるだけなのだ」と力説するところから始まり、

 「そこでファンの声に応えて大量生産によってコストを下げて30万を切る価格となったおそらく世界初の量産型のHOのレイアウト」が登場となる訳ですw

 原作を見ると作中のレイアウトは単線のエンドレスで側線なし、最急カーブはかなりキツく作中のように16番のDF50といえどもこのカーブをクリアするのは難しそうです。ただ「週刊鉄道模型」を思わせるシーナリィはそこそこ付いていますし雰囲気はなかなか良さそうです。
 まあ、この辺りは「漫画としての誇張」と言う事でそこに突っ込むのは我ながら無粋とは思います(だったら書くなw)

(NRE TrainShop 2006年12・1・2月号14Pより画像引用)
 ですがわたし個人が気になったのは実はそこではありません。
 つまり、量産化で格安になったとはいえ「完成品の出来合いのレイアウトがただ安いと言うだけで売れるだろうか?」と言う疑問です。

 完成品とはいえ「何から何まで同じ風景、同じトラックプランのレイアウトがあちこちのマニアの家に同じ様に鎮座している光景」と言うのがわたしには想像できないのです。

 完成品の出来合いを大枚叩いて買うと言う行為から得られるものとは端的に言って「所有欲の満足」ではないかと思います。
 これは高級車やブランド品とか、高級オーディオなんかにも共通する心理であり、いってみれば「所有することによるステイタス性の誇示」の側面もありうるでしょう。
 その目で見た場合、市販品の出来合いのレイアウトにそこまでのステイタス性を感じさせるものがあるのかというのがまず最初に出てくる疑問だったりもします。

(NRE TrainShop 2007年1・2・3月号1Pより画像引用)
 更に言えば鉄道模型のレイアウトほど「個人の好みの違いが端的に示される物はない」と言うのもまた確かではないかと思います。
風景の好みひとつとっても都会風ありローカル風あり、近郊風景あり、渓谷や海岸などそれぞれの風景に魅力を感じる人もあるでしょう。さらにトラックプランや走らせる車両の好みを加味するとそれこそニーズは無限大に広がると思います。

 レイアウトを作る趣味にはまり込むと言うのはまさにそうした個人の嗜好を最大限に反映させたいという事であり、そう言う人にとっては最大公約数的なシーナリィの出来合いのレイアウトに魅力を感じるとは到底思えないのです。

 (とはいえ、流石にレイアウトひとつが1万円くらいで買える位ならば自分の好みを押し殺してでも買うかもしれないですが笑)

 その一方で凄腕のモデラーの方が精魂込めて作った一品物のレイアウトやセクションなんかが奥なんかで売りに出る事があったりしますが、これを買うと言うのは上記の出来合い品を買うのとは些か意味が変わってきます。
 これは文字通り工芸品や美術品を買う様な感覚で「作り手が作品に注ぎ込んだ労力やセンスにお金を払っている」訳ですからお値段的に「適正値に近い」取引がされることもありうる訳です。

 しかも「他の誰も持っていない」と言う点でのステイタス性は確かにありますし。
 (或いはレイアウト製作そのものを専門の業者に発注するというのもこれに含まれるかもしれませんが、予算も相当に膨らみそうです)

 ですがわたしなんかがそうである様に「腕が拙くとも自分の狙った風景の中で自分の好みの車両を走らせたい」と言うニーズは存在し続けるでしょうし、趣味のレイアウトの本質の一つはそこにある様に思えてなりません。
 ただ、大概の場合はスペースや予算、何より自分の腕やセンスの問題から大なり小なり妥協を強いられるのも確かなのですが汗

 とは言うものの、だからといって出来合いレイアウトのニーズが今後もないのかと言うとそうも思えない気がしているのも確かです。
 その理由は「レンタルレイアウトの普及」「イベントとしての鉄道模型」の発達の二点によるのですが、それについては次の機会にでも書いてみたいと思います。