光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

「列車のお立ち台」をでっちあげる(笑)

2020-09-30 05:40:09 | 鉄道模型 
春からこのかた積みキット対策でやたらに増えているペーパー製建造物を使って仮想的にレイアウト風景を机上に再現する遊びを続けています。
 そこまでは良いのですが、これらのストラクチャーを並べた手前に鉄道車両を配置する時に気になるのが線路周りの貧弱さです。

 最初のうちはお座敷運転の延長のつもりでそう気にしていなかったのですが、建物を差し替え仮想情景を弄り倒してくると、どうしてもレイアウト的な風景を作りたい気分になってきます。
 中でも一番気になるのが、家々の連なりと道床付き線路が同じ平面に並んでしまうこと。
 実際の沿線風景ではこういうケースはごく少なく、大概の場合は線路の方がもう一段くらい道路や家々より高くなっている事が多いものです。

 それでもこれがレイアウトならば街並みと線路を仕切る柵を作ったり、線路または風景の方に高低差を付ける事で変化をつける事もできるのですが、仮置きの風景だとそこまで凝る事もできません。

 そこでせめて線路だけでもそれっぽく見せようと手を加えました。
 ・・・とか大仰な事を書いていますがやった事はごく簡単です。
 用意するのはユニトラック(ファイントラックでも可)と手持ちの16番用コルク(木製でも可)道床。

 道床の上に線路を接着する事で「犬走りの付いた、街並みよりやや高く敷設された線路」になります。

 これは以前から専門誌や専門書で推奨されたやり方ですが、よほど本格的なシーナリィのを除いてレイアウトで使われるケースは意外に少ない様です。
 (事実、うちのレイアウトでこれをやったのはローカルの葉純線だけでした)

 ですが犬走りがつき、土手の様な高さが付くだけで線路がそれっぽく見えるのはなかなか楽しいものです。
 あとはアクリルガッシュで地面の部分に当たるコルクを塗装し、芝生の達人で土手の部分に草を生やすというお手軽さ。
 材料さえ揃っていればここまでで1時間もかかりません。そもそも今回はすべてのマテリアルが手持ちの余剰パーツなので実質0円でしたし。

 今回の線路は運転に供するのではなく、線路のある風景を楽しむための、言わば「列車の侍らせ台」の様なものなのでそれほど細部にこだわる訳でもありません。
 (と言うか、そういう根性がない)

 ボンドが乾くのももどかしく(写真では半乾きで白い部分が残っていますが)前述のペーパーキットの街並みの手前にこの線路を置くとそれだけで「列車のいる風景」が簡単に楽しめます。
 ただ、それだっけだと少し物足りなかったので線路の手前にレイアウトで使っていた差し替え情景用パーツの道路を配置しました。

 これだけの事で、テーブルトップが俄然即席のレイアウトっぽく見えてくるから不思議です(笑)
 (この項続く)

バックマンの「ガレージのある住宅」

2020-09-29 05:38:11 | ストラクチャー
 かつてトミーナインスケールで買えたバックマンのストラクチャーネタから一席。

 今回紹介するのは「ガレージのある住宅」

 まあ、バックマンの住宅モデルは殆どがガレージ付きなので別に商品名でも強調するほどでもない気がしますがw
 今回の住宅はラインナップの中では近代住宅と並んでモダンな雰囲気の一戸建て。同じコーディネイトされた独立した棟のガレージが付いています。

 個人的な感想ですみませんが、実を言いますとバックマンの住宅モデルの中で一番面白くないのがこの住宅です。
 最初、カタログの写真だけ見ている段階では比較的近代的な外見なので現代の日本風レイアウトの風景に落とし込みやすいかなとか思っていたのですが。いざ実物を目にしてみるとそれも躊躇してしまいます。

 何といいますか、形状が単調というか愛想がないというか、住んでいる人間の表情が読めないといいますか、昔のダイヤブロックの基本セットから適当にパーツを組み合わせてでっち上げたような安普請感があるというか、このアイテムに関しては我ながらひどい物言いが並びます(汗)

 住宅本体よりガレージの屋根の方が複雑な造形になっているのも何かちぐはぐですし。

 この住宅が似合う風景というとそこそこ近代的な分譲地の中辺りという事になりますか。
 それも他の家々が相当にモダンなテイストでなら、ですが。

今月のジャンク車から KATOの西武新101系

2020-09-27 05:34:07 | 車両・私鉄/民鉄

 私が現住地に住み着いた前後の時期ですが、学生時代の知り合いが当時練馬に住んでいた関係から、池袋から西武線を利用する機会は結構ありました。

 特に最初に利用した時には東京では珍しい大雪の時で、当時は国電だった山手線も大塚でストップしてしまい、雪の中を池袋まで徒歩で歩かされたものですが、そんな時でも西武線が動いていたのには驚くと同時にとても頼もしく感じられたという思い出があります(あの大雪の時に国鉄で普通に動いていたのは東北新幹線くらいでしたが)
 その時によくお世話になったのが101系だったと記憶しているのですが、鉄道模型の趣味を再開してからも何故か101系を入線させる機会がありませんでした。知り合いが練馬を離れたために利用する機会が激減した事もありますが、西武線を利用していたのが鉄道模型の趣味の中断中の時期にもろに重なっていた事が大きかったと思います。

 という訳で今回紹介するのは、先日中古ショップで拾った西武101系3連のジャンク品です。
 当鉄道で自走できる西武の編成物はこれまで旧レッドアロー位しかなかったのですが、M付き3連でごく手軽に走らせられそうなところが気に入りました(もちろん安さも、ですが)

 6連くらいの101系だとこれまでにも何度か出物を見かけていたのですが、うちのレイアウトではいかにも大袈裟な感じがしてこれまで手を出す気になれませんでした。手持ちの鉄コレだと概ね2連程度の編成ばかりでしたし、それらとのバランスから言っても今回の編成は手頃でした。

 実車は4連〜8連程度の運用だった様ですが当初の新101系は2連の編成からスタートしており、車番の上では先頭車同士の2連(クモハ283、284)というのが正式な編成の様です。

(中間車のモハ240は別な4連から引っ張られた同梱品らしい)

 101系はかなりの数が地方私鉄に譲渡され、そこでは2連で運用されているケースも多い様ですが、西武仕様のままでも小レイアウトに向いたこじんまりさが嬉しい。

 ジャンクの理由は先頭車のパンタがやれて上昇しない物だったからの様ですが、これは時計ドライバである程度修正可能でした。
 旧モデルとはいえ、KATOらしいかっちりとした造形は安心して見られるレベルです。
 走行性も発進時に多少引っかかる程度で特に問題なかったですし、個人的には結構な拾いものだったと思います。

秋が近付き・・・

2020-09-26 05:32:40 | その他

 9月も半ばに近づき、ひところの様な猛暑は徐々に凌ぎやすい気候に変わりつつあります。
 とはいえ汗っかきの暑がりの私の事、少なくともお彼岸が過ぎる位の涼しさでないとレイアウトの改修などの作業に掛かれないのも困りものです。

 例年ですと次年度のグランシップを目標にモジュールの改修作業に掛かる時期が近付いているのですが、昨今の情勢を思うと来年予定通りにイベントが開催できるか微妙な所です。
 ですが今回改修をもくろんでいるモジュールはそろそろ改修時期に来ているので、イベントとは関係なしにリニューアルの必要性があるのも確かです。ステイホーム傾向で肉体的にも最新的にも纏まった作業が必要な時期でもあると思うので、ここは自分に一鞭入れてとりかかりたいところです。

 空は徐々に秋空に近づき、黄昏どきの夜景がきれいな季節も近いことを実感できます。

 家からちょこっと出かけるだけでこういう風景が見られますから、まったくこういう時田舎はいいですね。

花輪線貨物列車セットを機関車交換で愉しむ

2020-09-24 05:29:30 | 車両・蒸気機関車
 先日入線のKATO花輪線貨物列車セットのはなしの続きです。

 このセットには特に特殊な形式の貨車がある訳ではなく、昭和50年代以前であれば基本的に機関車を選ぶ様なものではありません。
 個人的な印象で言えば、実例の有無にかかわらず、8620にはワㇺ80000とかタキ43000は似合わない気もしますし、その意味では黒一色の二軸貨車で構成されたこのセットの編成バランスは結構いい感じもします。

 ですが、これを8620の専用編成にする必要もありません。
 手持ちの他の機関車で試してみても面白いと思ったのでさっそく試してみました。

 まず試してみたのがマイクロの9600。
 KATOの9600がややスケールアウト気味なのとTOMIXのそれがやや造形に難がある事を考えると正調スケールのマイクロ9600の存在価値はいまだに高い物があります。

 ロコ自体の大きさも今回の8620とのバランスもとれていて今回の貨物列車セットとは見た目の上でもベストマッチでした。

 という訳で更に調子に乗って完全フリーダム編成を試しました。


 ロコインターナショナルのBR141.5。ドイツの古典電機ですがそのクラシカルなところは和風の貨車にもよく似合うと思います。21世紀の日本車程のスムーズさこそないですが、いかにも機関車らしい重厚さを感じる走りが楽しめました。
 この機関車については近くこのブログでも上げる予定です。

 同じくBR141ことE44(ミニトリックス)も意外と私鉄の古典機ぽくて悪くありません。
 一度試しに茶色にリペイントしてみようかとか考えていますが、今の灰色もそれなりにシックな感じがするので決断しきれません。
 客車に比べるとオムニバスの貨物編成は機関車のメーカーばかりか国籍もあまり選ばない楽しみ方がしやすい事を今回の運転で再認識した次第です。
 なお、どちらの電機もパンタグラフが不自然に上昇していますが、これは欧州メーカーらしく架線集電に対応しているため、架線に対する確実な集電の為に強めにスプリングを効かせる構造になっているからの様です。

みにちゅあーとの「工場」

2020-09-23 05:27:39 | ストラクチャー
 みにちゅあーとの積みキット消化ネタから。

 今回は「工場A」

 下町とか地方都市なんかで見かける町工場といったノリの建物です。
 線路際によし、裏通りによし。意外と大抵の風景に溶け込めるナチュラルさのある建物と思います。

 組み立ては本屋に関しては他のキットに比べると簡単。

 ただ、右側にある作業場または車庫の部分は構造物の鉄骨パーツがペーパー製故に強度に欠け、屋根の接着で上から軽く圧を加えただけで骨組みが曲がってしまうので慎重さを要します。

 駅構内にぽつんとある黒塗りのワムと同様、住宅地の隅っこにこの工場がポツンとあっても目立たないのに不思議な存在感を感じさせます。
 ある意味「建物版偉大なる凡庸」といったところでしょうか。このナチュラルさはジオコレで複数出ている工場キットのどれよりも好感を持てます。

8620花輪線3重連を走らせる

2020-09-22 05:20:25 | 車両・蒸気機関車
 先週来(わたし個人が)盛り上がっているKATOの8620ネタ。

 罐を3両も買い込み、セット物の貨物列車セットまで入線させた以上はやりたい事は決まっています。
 「8620の3重連の貨物列車をレイアウト上で走らせる」事。

 カプラーも重連用に替えましたし、さっそくやってみる事にしました。
 8620は物がNゲージのモデルとしてはかなり精密なうえにパッケージがやや渋めなので、最初に箱から出す段階からやや覚悟を強いられます(笑)
 重連用カプラーは先輪の軸にはめ込む方式で端梁ごと首を振る方式。

 実は今回の8620で個人的に最大のウィークポイントと思えるのがこのカプラーでした。

 互換性重視で基本アーノルドカプラーを採用している当鉄道ですが、ファインスケールで小ぶり、かつ最高レベルの細密度のモデルにもなると「アーノルドの標準カプラーがでかいこと!!」KATOカプラーなら外見上のダメージは少なそうです(但しそうなると次位の貨車にKATOカプラーとアーノルドカプラーを装備した控車を設定する必要がありますが)

 とりあえず外見は目をつぶって3両のロコを繋ぎ花輪線セットの二軸貨車8両を牽かせると(メーカー推奨の方式ながら)花輪線の3重連編成は一丁上がりです。

 まずはロコだけで試運転ですが、今回の86は重連カプラー周りの挙動がやや神経質。3両の機関車が完全にシンクロせず、個体差で微妙に速度が異なる事と、重連カプラーを装備した先輪が頼りない挙動を見せるせいか、スピードが高すぎたり線路のジョイント部分の段差や隙間が大きいと先輪が脱線しやすい傾向がある様です(特に2両目と3両目にその傾向が強い)
 上述の様に重連用カプラーの部分が先輪にはまっているだけなので、場面によっては線路上にカプラーを落っことすトラブルもありました。
 (余談ながら140Rのミニカーブでも真っ先に先輪が脱線します)

 ただし、これは8620らしからぬ高速走行をやってはじめて顕著に出る傾向の様です。モデル自体はかなりスロー走行も効きますから「きちんと整備された線路で3重連らしい低速走行」で走らせる分には問題は出ませんでした。まあ、この編成で時速100キロ走行をやるのはナンセンスですし。

 3重連らしいスピードで走らせる8620の貨物列車はとてもいい雰囲気で、かねてからの夢が実現した喜びもあって嬉しさもひとしおです。

 気になると言えば「どこから見ても花輪線の沿線に見えないレイアウトのシーナリィ」である点。貨物列車だけに「イベントの記念編成」という言い訳が立たない都市風の風景で構成される光山市の沿線市街地を50年はタイムスリップした様なローカル貨物列車が練り歩くことになりました。
(今度OE88でも牽かせてみようかなw)

KATOの花輪線貨物列車セット

2020-09-20 05:48:18 | 車両・客車・貨車
 恐らく当ブログでは今年初めての貨車のネタだと思います。

 先日8620と一緒に入線させたセットから
 KATOの「花輪線貨物列車セット」です。

 実はこのアイテム「ほぼ全てが既にばら売りされている機種の2軸貨車8両で1万円弱」という値付けだったり「このセットを買わないと8620のバリエーションパーツが手に入らない」事などから、私の周囲ではその売り方の阿漕さをもって、押し並べて不評なセットの様です。

 ですが私にしてみれば今回ばかりは花輪線の三重連が目的で機関車を買った以上避けて通れないのも確かで、結果「機関車と貨車でTOMIXの四季島並みの散財」を強いられた訳です。

 なのでパッケージを開けて車両を並べるまでの私の感情はそれなりに複雑なものを感じたのは事実です。
 ですがとりあえず並べて見ると編成としてはとりあえず纏まって見えますし、この編成にワㇺ80000は似合いそうにないのは確かですw
 何よりわたし的にはワフの側面の「盛」表記には感動しました。
 
 ワㇺが3両トラが3両ワフとレが1両づつの8両編成というのは蒸機が牽く貨物列車としては視覚的なバランスもとれていて、例えばC56とかC50 、C11なんかに牽かせる編成としても手ごろではあります。それによく考えてみたらこの組み合わせが特に田舎の模型屋さんなんかでバラ買いで即揃えられるかと考えると中々微妙ですし。

 あと最近の二軸貨車全般に言える事を書くなら以前はKATOやTOMIXクラスのメーカーですら2軸貨車はボギー車に比べて車輪の転がりが悪かったものですが、今回のモデルに関していえば驚くほどするすると転がってくれます。ただ、アーノルドでもカプラーが時折あらぬ方向を向くことがままあって連結時のストレスになる事も増えた気が(笑)

 このセットに8620を先頭に立てれば編成としてのトーンは取れていて「ハチロクが牽く貨物列車」の雰囲気は十二分に発揮されます。
 なので購入時の微妙な気分は幾分緩和されたのも確かです。

「大人の鉄道趣味入門」

2020-09-19 05:47:11 | 書籍
 今回は久しぶりの書籍ネタから

 「大人の鉄道趣味入門」(池口英司著 交通新聞社)
 以前から折に触れて紹介している「鉄道趣味の俯瞰本」ジャンルの中でも最も新しい一冊と思います(初版2019年2月)

 カバー裏には「鉄道趣味の多種多様なありようを振り返りながら、現代の鉄道の楽しみ方を具体的に提言する(中略)これは還暦を過ぎた同世代に送るメッセージの書である」とあります。
 
 前半は国鉄時代から現在までの時系列で筆者自身の感じた鉄道趣味の変遷から始まり、「鉄道を撮る」「鉄道に乗る」「鉄道を集める」など、従来紹介されている鉄道趣味を俯瞰する構成です。
 この辺りはリタイヤ世代を鉄道趣味に誘う内容で、その点では目新しさがない反面、一歩間違うと単なる筆者の自慢話に終始してしまいがちになるために語り口が巧みでないと読み進めるのが苦痛になってしまう部分でもあるのですが、熟年世代対象に描かれているだけに平易ながら情報量の多い文章でかなり読みやすい内容と感じました。
 本書で今回目新しく感じたのは第4章の「鉄道×○○ 新しいコラボレーションを楽しむ・作る」の項です。

 鉄道×グルメからはじまり鉄道×俳句 鉄道×小説とか鉄道×アニメなどの最近とみに流行している異趣味とのコラボレーションを楽しむ方向性の紹介は従来の鉄道趣味とは異なる楽しみ方の紹介としては面白い部分です。
 (流石に鉄道×将棋 鉄道×酒蔵なんかになるとやや無理を感じますしアニメの部分は還暦世代の対象読者と現実にコラボを楽しんでいるファンの世代との落差をことさらに感じてしまう部分もあったりしますがw)
 余談ですがそういえば現在NHK FMで放送中の「×(かける)クラシック」も第一回は「鉄道×クラシック」でした。コロナ騒ぎの為に本来4回はやるはずだったのが1回だけで終わっている様ですが惜しい話です。閑話休題。

 さて、鉄道とテツドウモケイの話ばかりという当ブログの性質上、この手の本で私にとって興味があるのはやっぱり「鉄道模型がどう書かれているか」ですw
 結論から言えば、ページ数は十数ページほどなのですが内容面ではここ数年出たこの種の本の中では要領よくまとめられており内容もかなりまともな方で安心できました。
 これは筆者自身が実際に鉄道模型をやっている事が大きく寄与していると感じます(類書ではテツドウモケイを軽く生噛りした程度のレベルで一章を書いてしまう本が意外に多いので余計そう感じるのかもしれないですが)

 (あくまで俯瞰としての解説の範囲で、ですが)特にレイアウトに関する解説は類書の中でも最もきちんとしていると思います。
 「(レイアウトに関して)どのような方法を採用するにしても、無理をしすぎない事である」とのくだりは山崎喜陽氏の「レイアウトに欲張りは禁物である」という名言に通じるものでもあります。
 これはこの世にレイアウトが登場してから現在に至るまでどの時代でも共通なビルダーの永遠の箴言なのですが、一般向けの鉄道趣味本(鉄道模型本に非ず)でこの原則が取り上げられたことはこれまで殆どなかった気がします。

 要はこの50年ほどの間に一般向けの本でこういう箴言が意味を持つくらいにレイアウトが認知されてきたという事でしょうか(笑)

レイアウトで仙石線まつり・その2

2020-09-17 05:42:47 | 車輌・電車

 休日蟄居の中の自宅運転会も、梅雨明け後からこのかた暑さのせいでなかなかやる気が起きません。
 レイアウトの部屋に冷房でもあればいいのですが、なかなかそういう訳にはいかないだけに猛暑の日中は運休状態というのが増えています(汗)

 そんな中を縫って今回は仙石線シリーズの第二弾をば。

 前回も紹介したように仙台で4扉の通勤電車を見かけてそこに都会っぽい空気を感じたものですが、時期的にあの当時見た通勤電車とは恐らく72系かモハ40系辺りだったろうと思います。
 どちらもいわゆる「旧国」と呼ばれる電車のグループですから4扉(3扉)とはいえ電車の形状としては古色蒼然たるものはあったはずです。

 ですがもし、私がもう2,3年遅れて仙石線を見ていたら「都会っぽい雰囲気」とやらは更に強められていたのに違いありません。
 なぜといって1976年頃から旧国に属する72系電車がアコモ改造の名の下「外見だけは東京のと同じ103系高運転台電車」になっていたからです。

 電車に興味のない一般の人が見たら「東京で見るのと同じ電車が仙台を走っている」としか思わないでしょう。
 ファンからすれば床下を見ればこれが旧い電車そのものの足回りである事はひと目でわかるでしょうが。
 実際にはアコモ改造とは言っても走行系が昔のままですから何度か乗ってみれば騒音やら臭いやらとかは前とそれほど変わらないのに気づかれたかもしれないですが。

 その改装車ですが製品としては鉄コレで数年前にリリースされています。ウグイス色とスカイブルーはそれぞれ山手線・京浜東北線と同じカラーリングですが中間車が2両続けてパンタ付きな所に旧国上がりの素性が感じられはします。
 (しかもクーラーなしですし)
 ウグイス色は前面に黄色い帯を付けて辛うじて「これは山手線の電車ではありません」と言いたげなルックスになりましたが。

 その103系が仙石線に流れてくるのはそれからずっと後。
 2M構成のモハに先頭車を付けた4連の割合こじんまりした編成ですが、カラーリングはラッピング電車さながらの賑やかな仕様になりました。
 こちらはKATO(ラウンドハウス)から「タイプ」としてリリースされています。実車は前面窓が2連(二枚窓?)なのですが製品は普通の103系と同じ3連。
 他にも差異があるかもしれないですが、雰囲気は十分に仙石線の103系しています。細部に目くじらさえ立てなければ運転している分にはほとんど気になりません。

みにちゅあーとの「商店A」

2020-09-16 05:40:37 | ストラクチャー

 みにちゅあーとの町屋シリーズから。
 工作順では3番目ですが、製品化順ではトップだと思われるその名も「商店A」
 看板や店の構えから見て呉服屋、または小間物屋といった感じでしょうか。

 看板や暖簾を外せば普通にしもたやでも通用するタイプと思います。
 これも両側が切妻なので組み立て自体は簡単な方です。

 さて、ここまで3軒の商店を作った訳ですが、この3軒を並べてみると屋根の高さが3軒とも微妙に違っているのにお気づきと思います。
 余程整理されたところを別にすると表の構えが似たような店であっても屋根の高さは微妙に違う物ですし、高さの違う屋根が並んでいるからこそ街並みにリアリティを感じさせるところです。

 更に面白いのが3軒とも奥行の長さが異なる点。実は3つを並べると今回の商店Aが一番奥行があり、B・Cはごく標準的な奥行です。
(以前紹介した「たばこ屋」はBより更に奥行が短い)

 実はこの奥行きの違い、屋根の高さの違いの効果は線路側にこれらの家を配置した時に真価が解る様になっているのですが、これについては別な機会に考察します。

 同じ町屋の模型でも(一定以上の数の量産が必要な故に)部品の共用が最大限に必要なプラ製品だと「町屋のクローン」みたいな不思議な風景になりがちですが、小回りの利くペーパーキットならこうしたバリエーション展開が可能なわけでいかにも21世期のペーパーキットらしいところです。
(建物自体はレトロですが)

KATO8620を弄る・まずは微妙に仕様変更(笑)

2020-09-15 05:36:03 | 車両・蒸気機関車
昨日入線させたばかりというのに、平日休をいい事にさっそく弄り始めるKATOの8620のはなしです。
今回の86、私にとっては花輪線の3重連をやりたかった事もあり3両同時入線という仕儀になりました。
昨年のTOMIXの四季島以来の大散財です(汗)

普通ならば、同型を3両買ったらナンバープレートくらいしか違いを出す術はないのですが、今回の86は東北仕様という事でキャブ後部の防寒カーテンが後付けパーツになっています。またスノープラウや解放梃の一部も用途に応じて交換するのでそれなりに個体差は作れる構成にはなっています。

しかし、今回の86では花輪線の3重連を想定し「別売りの貨車セットに86用の交換パーツが同梱されています」しかもそれらのパーツはASSYなし。つまり万一パーツのどれかが紛失したら「貨車セットごと買わなければならない」という事になりそうで怖いです。
目的が目的だったので今回は貨車のセットも入手。

同梱のパーツは花輪線対応のナンバープレートが2両分(38698、78646)と専用の煙突パーツ2両分、更に38698用に副灯付きの煙室扉パーツという構成。これに通常品の48685を組み合わせればどうにか3重連の再現はできます(但し聞くところでは本来は一部の機関車のデフに点検口が開いた仕様との事で厳密には実車準拠ではないようです。なら点検口付きの交換用デフもつけてくれれば良かったのにとか思いますが)

交換自体はごく簡単。上記のパーツのほか3両分の重連用カプラー、スノープラウの交換を含めても工具があれば1時間もしません。
こうして並べた「微妙に仕様が違う86の集い」は私的にはなかなかの壮観です。

3重連もなかなかのものですが、このままだと不自然にピカピカしているのが逆に却って気になってしまいます。このロコもウェザリングは必須と思います。また、3両も入線しただけに個々で走行させると微妙に走行性のばらつきが感じられるのも重連前提としては気になる所です。

とはいえ、私自身が昨日来の86旋風でまだ舞い上がっているのも確かです(大汗)

KATOの8620が(ようやく)やってきた

2020-09-13 05:18:45 | 車両・蒸気機関車

 行きつけのショップから入荷の連絡は頂いていたのですが、所用が重なりなかなか取りに行けなかったKATOの8620.
 やっと暇ができ、閉店直前の店に滑り込みで駆け付けようやく入手する事が出来ました。
 
 かなり細いボイラーと見た目にやや華奢な足回りが組み合わされる8620は特にNゲージでの再現が難しい機関車だそうで、なるほど過去に出た製品なんかはこれを8620だと思い込むのに相当苦労させられるプロポーションでしたし、当のKATOが先行して製品化していた8620の後継機だったC50も8620に比べると結構重厚に見えます。

 16番ならともかく車体が小さいNゲージにとって86は国鉄型蒸機製品化の最後の大物ともいえる存在だったと思います。 

 ですから、満を持してKATOが8620を出してくるからにはどんなモデルになるか、それが大きな興味でした。
 (もうひとつ、私の故郷の名物だった「花輪線の3重連」を念頭に置いたラインナップにもそそられたのですが)

 レールに載せてみると、明らかにC50とは違う、8620のフォルムが再現されているのが分かります。東北仕様という事でデフが付いているため独特の細さのボイラが生み出すプロポーションが十分堪能できないのを惜しがるファンも多いかもしれません。


 しかし、私がこのモデルでしびれた(死語w)のは店頭で試運転をしたときでした。
 やや上から覗き込むように走る86を眺めるとボイラの下の隙間から反対側のスポーク動輪が回っているのが見えるのです。
 これは動輪のスポークがきちんと抜けているからこそ得られる感動ですし、86の細身のボイラゆえに得られるものではないでしょうか。
 実車でこのアングルから走る所を見られるのはまれと思いますから、模型ならではの演出と思います。

 入線してまだ数時間しか経っていないのでこれ以上の事が書けないのですが、この86をこれからどう楽しもうかと今からワクワクしている私が居ます(笑)

昨日入線させたばかりというのに、平日休をいい事にさっそく弄り始めるKATOの8620のはなしです。
今回の86、私にとっては花輪線の3重連をやりたかった事もあり3両同時入線という仕儀になりました。
昨年のTOMIXの四季島以来の大散財です(汗)

普通ならば、同型を3両買ったらナンバープレートくらいしか違いを出す術はないのですが、今回の86は東北仕様という事でキャブ後部の防寒カーテンが後付けパーツになっています。またスノープラウや解放梃の一部も用途に応じて交換するのでそれなりに個体差は作れる構成にはなっています。

しかし、今回の86では花輪線の3重連を想定し「別売りの貨車セットに86用の交換パーツが同梱されています」しかもそれらのパーツはASSYなし。つまり万一パーツのどれかが紛失したら「貨車セットごと買わなければならない」という事になりそうで怖いです。
目的が目的だったので今回は貨車のセットも入手。

同梱のパーツは花輪線対応のナンバープレートが2両分(38698、78646)と専用の煙突パーツ2両分、更に38698用に副灯付きの煙室扉パーツという構成。これに通常品の48685を組み合わせればどうにか3重連の再現はできます(但し聞くところでは本来は一部の機関車のデフに点検口が開いた仕様との事で厳密には実車準拠ではないようです。なら点検口付きの交換用デフもつけてくれれば良かったのにとか思いますが)

交換自体はごく簡単。上記のパーツのほか3両分の重連用カプラー、スノープラウの交換を含めても工具があれば1時間もしません。
こうして並べた「微妙に仕様が違う86の集い」は私的にはなかなかの壮観です。

3重連もなかなかのものですが、このままだと不自然にピカピカしているのが逆に却って気になってしまいます。このロコもウェザリングは必須と思います。また、3両も入線しただけに個々で走行させると微妙に走行性のばらつきが感じられるのも重連前提としては気になる所です。

とはいえ、私自身が昨日来の86旋風でまだ舞い上がっているのも確かです(大汗)



 罐を3両も買い込み、セット物の貨物列車セットまで入線させた以上はやりたい事は決まっています。
 「8620の3重連の貨物列車をレイアウト上で走らせる」事。

 カプラーも重連用に替えましたし、さっそくやってみる事にしました。
 8620は物がNゲージのモデルとしてはかなり精密なうえにパッケージがやや渋めなので、最初に箱から出す段階からやや覚悟を強いられます(笑)
 重連用カプラーは先輪の軸にはめ込む方式で端梁ごと首を振る方式。

 実は今回の8620で個人的に最大のウィークポイントと思えるのがこのカプラーでした。

 互換性重視で基本アーノルドカプラーを採用している当鉄道ですが、ファインスケールで小ぶり、かつ最高レベルの細密度のモデルにもなると「アーノルドの標準カプラーがでかいこと!!」KATOカプラーなら外見上のダメージは少なそうです(但しそうなると次位の貨車にKATOカプラーとアーノルドカプラーを装備した控車を設定する必要がありますが)

 とりあえず外見は目をつぶって3両のロコを繋ぎ花輪線セットの二軸貨車8両を牽かせると(メーカー推奨の方式ながら)花輪線の3重連編成は一丁上がりです。

 まずはロコだけで試運転ですが、今回の86は重連カプラー周りの挙動がやや神経質。3両の機関車が完全にシンクロせず、個体差で微妙に速度が異なる事と、重連カプラーを装備した先輪が頼りない挙動を見せるせいか、スピードが高すぎたり線路のジョイント部分の段差や隙間が大きいと先輪が脱線しやすい傾向がある様です(特に2両目と3両目にその傾向が強い)
 上述の様に重連用カプラーの部分が先輪にはまっているだけなので、場面によっては線路上にカプラーを落っことすトラブルもありました。
 (余談ながら140Rのミニカーブでも真っ先に先輪が脱線します)

 ただし、これは8620らしからぬ高速走行をやってはじめて顕著に出る傾向の様です。モデル自体はかなりスロー走行も効きますから「きちんと整備された線路で3重連らしい低速走行」で走らせる分には問題は出ませんでした。まあ、この編成で時速100キロ走行をやるのはナンセンスですし。

 3重連らしいスピードで走らせる8620の貨物列車はとてもいい雰囲気で、かねてからの夢が実現した喜びもあって嬉しさもひとしおです。

 気になると言えば「どこから見ても花輪線の沿線に見えないレイアウトのシーナリィ」である点。貨物列車だけに「イベントの記念編成」という言い訳が立たない都市風の風景で構成される光山市の沿線市街地を50年はタイムスリップした様なローカル貨物列車が練り歩くことになりました。
(今度OE88でも牽かせてみようかなw)

コロナ禍と鉄夏

2020-09-12 05:16:14 | その他
今回の元記事は8月29日の物です。今となっては若干ずれがありますがご勘弁ください。

 8月もそろそろ終わりを迎えつつあります。
 思えば今年の8月もコロナ禍に伴うステイホームの夏ではありました。

 ときたま近所の山道をドライブするものの遠出は原則なし。
 子供の学校はカリキュラムの変更でお盆明けが即新学期で実質2週あるかないかでした。

 そのお盆も盆踊りはもとよりお坊さんの棚経までもが中止となり、実質墓参り(と草むしり)だけのお盆。

 通常の生活ですらこうですから、鉄道模型関連のイベントなどは壊滅状態。行きつけの鉄道カフェも事実上休業していますしとにかく出歩かない8月ではあったのは間違いありません。

 それでも夏は暑いもので、猛暑どころか40℃以上の超が付く高温を含めて丸々3週間くらい晴れが続いたのも特筆ものでした。
 これがどう影響したかというと「レイアウトの運転が暑くてできない」事。
 なにしろ朝の7時の時点で「暑くて寝ていられない」くらいでしたからステイホームどころではありません。

 休日の朝5時台6時台(この時間がそこそこ暑くなくて外も明るい)にゲリラ的にレイアウトでの運転をするなんて経験も初めてだったりします(汗)
 そんな一方でペーパーキットのストラクチャー製作だけが進むこと進むこと

 あらゆる意味でこれまでの「鉄夏」とは異なるノリの8月となりました。
 今の現状に鑑みて来年以降の夏が昨年までの夏と同じノリになるとはなかなか思えないのですが、今年の夏が後々印象に残る夏になる事だけは間違いありません。

 さて、このまま9月が近付く訳ですがさて、どうなりますか。

みにちゅあーとの「商店C」

2020-09-10 05:14:07 | ストラクチャー
 先日入手したみにちゅあーとの町屋第二弾。商店Cです。

 一応牛乳屋か自動車部品(?)の販売店の看板が付いています。
 商店のBと違い店先がガラス戸で構成されていますが、こういう構えだと農機具店とか肥料屋なんかを連想します。
 両側とも切り妻構造のむしこ造りなので組み立て自体は商店Bより簡単です。
 まあ、どこにでもありそうな町屋のイメージでごくプレーンな町屋が仕上がります。

 ただ、これ一見だけポツンとあっても様にならない建物なのも確かで少なくとも隣りに別な店舗がないと落ち着きません。

 看板は自動車屋のそれを選択しましたが、前面ガラス戸という開放感を利して店内にオート3輪をこっそり入庫させています(笑)あと適当な棚が二つ三つあれば店らしくはなるでしょう。