光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

特撮アーカイブセンターに触発されたこと

2023-04-30 05:28:21 | 思いつくままに・考察
 昨年の秋に亡父の法事で帰省の折に立ち寄った須賀川の「特撮アーカイブセンター」

 今回も帰省の帰途で立ち寄りました。
 ただでさえタイトなスケジュールなのに、わざわざ二回目の寄り道をする事になったのですが、実は昨秋の時にわたしのうっかりミスで見ていなかった重要な展示物があったのを知った事から、たとえ短時間でもそれを見て行きたいと家族を説得してようやく実現させたものです。

 その「見ていなかった展示」とはセンターの2階に据えられたジオラマ。

 これと同じ原理の物は以前の特撮博物館の展示でも見ているのですが、今回のはまた構成を変えてよりパノラミックに構成されたもので印象もまるで違います。

 地上の視線で眺めるとどうという事のないミニチュア風景ですが奥に行くほどスケールが小さく作り込む事で実際以上の奥行き感とパノラマ感を演出する「強遠近法」というテクニックの実演モデルです。


 一見遠くまで続いている様に見える道路も上から見ればこの通り。奥に行くほど道幅は狭く、クルマも小さくなっているという寸法です。
 種明かししてしまうとちゃちな様に見えますが実景でも遠くの建物や車が細部まで見えるなんて事はありませんし距離に伴うミニチュアの比率さえ計算していればかなりの効果が見込まれそうな技法です。


 前回の特撮博物館では「ミニチュアの家の中から遠くの風景を見せる」という演出でしたが、今回のは「丘の上の家や公園から下の街並みを見下ろす」アングルが使われており前回よりも効果的でした。
 思えばこういう見晴らし台のようなロケーションは、ちょっとした田舎であれば日常的に観られる構図だと思います。
 

 元々が特撮映像で使うテクニックなので、効果が得られる視点が限られるのがこの技法の弱点ですが、視点が一定の範囲で保たれていればライブでもかなり臨場感のあるジオラマ体験ができます。
 その点で言えば今回の様な「丘の上から風景を眺める」と言うアングルの設定の強遠近法はレイアウトでも使えそうなテクニックではないでしょうか。
 レイアウトと言えども(いや、レイアウトであるがゆえに)視覚的な臨場感は重要な気がします。

 「疑似風景の中で主役が動きまわる」という点では怪獣もレイアウトの列車も同質のものといえますし。

 今回は短時間の見学でしたが、わたし的には大いに触発されるものがありました。

 勿論手前側はそれなりのラージスケールの方が良いでしょうけれど、Nゲージのレイアウトでなら手前側が43分の1とか80分の1スケールでも遠近感は出そうですし、遠景の建物にはZゲージや特撮ガチャの建物類(最近はこんなものまで製品化されています)が転用できそう。
 尤も、シーナリィや建物が自作できれば更に思い通りの風景になるでしょう。

 ただ、怪獣映画と異なりここでの主役は「風景の中を走る列車」なので、風景の中の遠近法とどう組み合わせれば効果的かは考える必要はあると思います(少なくとも手前から奥に列車が去って行くような構図はこの場合は感心しませんね)

 こういう感じの実景なら効果が期待できそうです。

今月の「TEZMO SYNDOROME」と100均ジオラマのはなし

2023-04-29 05:26:27 | 鉄道模型 
 今回は先日更新されたWEBマンガ「TEZMO SYNDOROME」から。

 昨年来レギュラーキャラになっている、鉄模(というかジオラマ)ビギナーの宮浦さんが風奈のレクチャーに影響されて自分でもジオラマを作ろうと思い立った。

 宮浦さんからジオラマの製作法を相談される風奈だが、実は風奈自身はレイアウトもジオラマもやった事がなく、やむなく先輩の高嶋女史に助けを求めるが、逆にこの機会に自分も何かジオラマを作ってはどうかと叱咤される。

 モチーフも形式もはっきりしないまま二人が素材探しに向かった先は・・・

 と言うのが今回のストーリーでした。

 ネタばらしになってしまいますが、100均ショップの展示用プラケースを使ったミニジオラマ(ヴィネット)はここ10年くらいの間に急速に作例が増えたジャンルです。
 わたしの所属するクラブでもこのジャンルの達人が何人かおりまして、かつてショッピングモールでの運転会の時などは会場に華を添えていました。
 そればかりか、展示されたそれらの作例を見た一般の方の中から「自分もやってみたい」という申し出が結構あり、風奈や高嶋先輩さながらに即席のジオラマ相談室みたいな状態になる事もしばしばでした。

 実際、100均ショップのアイテムではレイアウトやジオラマに使えそうな素材の宝庫みたいな存在です。最近はかなり模型っぽいものも出てきていますし、定番商品のA4書類ケースは車両ケースに使われる事が多いですね。
 ただ、一部を除いて変わったアイテムの大概が一回限りの販売で終わってしまう事も多く、後から「しまった!100均のアレは今ならこう使えたのに!!」とか臍を噛む思いをするのも一度や二度ではありません。

 まあ、それはさておいて

 今回のプラケースは限られたスペースの中に情景を凝縮させやすい(或いはそうしたインスピレーションを呼びやすい)せいか他所でも作例を見る事が結構増えています。メーカーサイドでは昨年KATOがジオラマサーカスと称してヴィネット専門のコンテストを始めるまでになっています。

 モジュールの時もそうだったのですが、案外こうしたミニジオラマは、今後従来とは異なるテツドウモケイの新たな方向性を指し示す存在になるのかもしれません(それがどういうものかはわたしには未だおぼろげにしか見えてこないですが)

カツミの中型客車

2023-04-27 05:24:33 | 車両・16番
 先日の上京での戦利品から。
 今回のお目当ての一つは2、3年前に渋谷にオープンした中古ショップを覗くことでした。

 天賞堂からエバーグリーンが無くなってこの方中古モデル(特にHOやZゲージ)の掘り出し物になかなか出会えないでいましたから偵察方々面白い出物があればという気持ちでの探訪となった訳です。

 店内は広くはないもののわたし個人の印象で言うなら、HOや外国型の品揃えがいい感じでNもそこそこの出物が並んでいます。
 全体にあの頃のエバーグリーンの雰囲気が漂い、銀座時代に近いワクワク感がありました。


 で、こういう雰囲気のショップというのはわたしを「空手で帰らせない」事が多いのですが、今回も早速(わたし的な)掘り出し物をサルベージできました。
 物はHO(16番スケール)ですが、最近のファンの嗜好とは真逆のコンセプトのモデル。
 かつてカツミが入門者用モデルとして出していたフリースタイルのボギー客車の4連です。


 同じ様なコンセプトのフリー客車は2軸の仕様もあり、世間ではそちらの方が有名で出物も多く、わたし自身数年前に故郷の中古屋でひと編成入手しています。
 ですがこちらはこちらでチビ客車的な魅力はあるのですが、同じフリースタイルでもED100とかED66の様な中型サイズの機関車と組ませるには可愛らしすぎました。さりとてフルスケールの客車だとこれはこれで洒落になりません。

 なので以前からこの仕様のボギー客車は折に触れて探していたモデルだったのです。


 モデル自体は長いことおもちゃとして使われていた様でボディのヨレヨレ感も年式相応にありますが、一方で固定編成用にドローバー、両端はケーディカプラーに換装されており、走りを楽しむ上で不満のない改造がされていました。
 (ノーマル品はベーカーカプラー)

 できれば今年のグランシップで手持ちのED66かED100辺りに牽引させてみたい一品です。

「マンガと鉄道」

2023-04-26 05:23:24 | 書籍
 前回紹介したのは古本の児童書でしたが、今回紹介するのは新刊のムックです。
 「旅と鉄道」の増刊号「マンガと鉄道」(天夢人 刊)

 表紙にある様に「鉄道が舞台のマンガを一挙紹介」と言うコンセプトの下、先日物故された松本零士の「銀河鉄道999」を筆頭に現在の鉄道マンガでは外せない「カレチ」「鉄子の旅」などのメジャーどころでは著者や編集者のインタビューを交え下手なマンガ専門誌並みの構成になっています。

 かと思うと、後半ではマイナーどころや昔の作品なども俯瞰的に取り上げられていまして、当ブログで以前扱った事のある「鉄道少女漫画」「ぱらのま」「初恋れーるとりっぷ」なんかも紹介されています。
 これには正直驚きましたw

 ムック形式の俯瞰本として読みやすく、また、わたしにとってはこれまで知らなかった鉄道マンガがいくつか紹介されておりそのいくつかは「これは読んでみようかな」と思わせるものがありました。
 こうした出会いに誘ってくれるのも俯瞰本のムックのご利益でしょう。

 ある意味鉄道マンガの入門書、或いはガイドブック的な性格が強い一冊で、鉄道ファンを自任しているけれどマンガのほうはさっぱりと言う向きには(あらゆる嗜好に合わせて構成されている点で)お勧めできる一冊と感じました。

 唯一気になる点としては鉄道ネタで結構濃い題材が選ばれる事がある「こち亀」や「チャレンジくん」以外の1980年代以前の鉄道マンガがない事で、現在読めないものが多いとはいえできれば次回辺りで取り上げて欲しいところです。

 で、期待ついでに我儘を書かせて頂くならこの手で「鉄道模型のマンガ」の俯瞰本が出てくれないかな、なんて事を故郷のベッドの中で寝っ転がりながら本書を読んでいるおっさんが夢想していたりしますwww

「鉄道100年日本の機関車」

2023-04-25 05:20:15 | 書籍
 帰省の戦利品から

 実を言いますと今回の帰省では例年になく鉄道関係の出物が少なく、期待したほどの戦果はありません。
 特に模型関係は外国型電機の中古モデルがひとつだけ。

 スケジュールのタイトさゆえに多くのショップを回れなかった事が影響している気もします。
 とはいえ、質的にはそう不作でもなく、個人的に面白い物にも触れられましたが。

 という訳で今回紹介するのは児童書です。
 「写真で見る100年シリーズ 鉄道100年日本の機関車」(本島 三良 著 秋田書店)

 秋田書店という所は「写真で見る○○シリーズ」が結構多いのですが、中には「世界の怪獣」みたいに一枚も写真が掲載されない様なのもあったりしてw油断がならない児童書です。
 が、流石に今回のは写真と文章のほかはイラストの類すら一切ありません(当たり前ですが)

 昨年無事に150周年を超えた日本の鉄道ですが、本書の上梓された「鉄道100年」の時とは様変わり感が強く一般レベルのムーブメントと言う点ではいまひとつだった様な気がします。
 尤も本書の出た頃は空前(絶後?)のSLブームの時期で普通の映画館で「素晴らしい蒸気機関車」「真紅の動輪」などが公開され「デゴイチ」なんて愛称がテレビや雑誌、一般の会話中にもよく出ていた頃でしたから、ノリが根本的に違うのも無理はありません。
 本書でも「日本の機関車」と名乗ってはいるものの中味の8割が蒸気機関車で占められており電機やディーゼル機関車にはお気の毒な内容ではあります。
 (実際、それらのボリュームは明治期の蒸気と共にかなりおざなりに見え
ます)

 ですが、同時期の入門書と比べて本書の大きなアドバンテージになっているのが「蒸気機関車の写真」なのは間違いありません。
 各形式の解説は子供にもわかりやすい語り口ですが、情報量はほぼ最低限のレベルです。

 その分写真は実に豊富で、8620以降の近代型蒸機についてはあちこちで撮影された走行風景の写真が数多く掲載されています。
 しかもその一枚一枚が実に抒情を掻き立てられる好い雰囲気の写真なので、ただぼーっと眺めているだけでかなり癒されます。
 また、写真の多くが列車全体を俯瞰できる風景写真なのでレイアウト派にとっては「こういう情景を作りたい」衝動にかられそうな面もあったりします。

 蒸機と言えども機関車単体よりも列車の先頭に立つ姿が一番魅力的なのは間違いなく、しかも線路のカーブや勾配と組み合わされることでその魅力が倍増するのを実感させてくれる写真が多く、ともすれば機関車偏重に陥りがちな類書にない特色と言えます。
 その意味で本書は今でも「大人の絵本」的に楽しめる一冊ではないかと思います。

レイアウト改修2023・その9シーナリィをベース化する

2023-04-23 05:43:25 | クレイドルレイアウト

 その日は朝から雨模様で明けました。
 コロナ禍の脅威が薄らぎ、誰もが花見に繰り出したくなる春の日曜日。

 ご丁寧にも桜が丁度満開を迎えたタイミングで大雨が外を覆いました。
 わたしも朝から気分を腐らせていた一人だったのですが、ふと「これなら一日中レイアウト工作ができる」と思いついたのが朝の9時頃。
 その日は丸一日レイアウト改修の続きに勤しみました。

 前にも書きましたが、こういう時は実に工程が進みます(笑)

 すでに本線の線路は敷設され、バラストこそ撒かれていませんが列車の運行は行える状態。
 となると次の工程は線路周囲のシーナリィをどうするかになります。

 元々地方都市の郊外を想定したレイアウトですが、単に建物を建てこませるだけでは風景は単調になりますから、多少は地形の起伏があった方が列車もストラクチャーもそれなりに映えると思います。
 ですがだからと言って都市郊外に峩々たる山塊が出現しても却ってうるさい感じもしますから起伏も適度に緩やかな方が良いと思えました。

 加えて今回の改修の裏テーマに「コロナ禍の間に街ひとつ分作り溜めたペーパーキットのストラクチャーの活用」というのがありまして、それらの建物を配置できるスペースも必要です。

 今回はホームセンターで買い込んでいた発泡スチロール板をひな壇状に積層し建物用のスペースを確保しつつ緩やかな丘陵の一部となす方向で取り掛かりました。

 ここでは線路のカーブに合わせて板を切り取り、現物合わせで段差を作ってゆく工程がメインです。
 後は前述の様に作り溜めたストラクチャーの中から雰囲気に合いそうなものを選んで仮配置。列車を通過させながらどの向きでどう建てこませればリアルに見えるかを検討する繰り返し。

 以前のレイアウトやモジュールと異なるのはシーナリィのベースを差し替えるのではなくベースはそのままに建物だけ差し替えを行う方向である点です。最近のペーパーストラクチャーの充実のおかげで同じ住宅街でも時代に合わせた組み合わせが可能になっていますから(「昭和60年代」と「令和」でも街の雰囲気は異なる)気分や走らせる列車に合わせて建物を差し替えられるのはわたし的には重要な事です。

 現時点では大雑把な段差の表現で塗装もしていませんから「氷山の上に家が建っている状態」に見えますが今後の植生や加工の追加でこの雰囲気をどう変えられるかが課題です。

 (以前の記事では触れませんでしたが同じレイアウト工作でも塗装やバラスト撒布、プラスターを使う工程は晴れた日でないとうまく進みません)

春の帰省に思うこと(鬱)

2023-04-22 05:39:52 | 旅行・探訪・イベントなど
 今年の正月にできなかった帰省を年度末のタイミングで行う事ができ、先ほど帰宅したところです。

 昨年の彼岸どきの帰省では大地震と大雪で事実上何もできなかったのですが、今年は打って変わっていつにない暖かな気候。
 いつもならばGWあたりが見頃になる筈の故郷の桜の開花も今年ばかりはかなり早まりそうな気配すらします。

 故郷の4月は寒いものと思って冬支度してきたこちらとしては、些か肩透かしを食った様な気分でした。
 現住地と言い故郷と言いこの春の気候は異常です。

 それは置いておいて、
 前回の上京の折に「次の目標は電車で帰省したい」と言うのをぶち上げたのですが、今回はクルマを使わざるを得ませんでした(今回も?)

 というのは、前のダイヤ改正以来現住地での退勤時刻と照らし合わせて「その日のうちに帰省できる列車が無くなってしまっている」からです。以前ならば最終の新幹線に間に合うダイヤの列車が設定されていたのに、それに接続できる列車の発車時刻が改正で15分前後ずれてしまった為わずかな差で乗り換えができないか、1,2分のわずかな隙を使ったアクロバティックな乗り換えを強いられる設定になっています。
 (ですから「ダイヤが10分乱れるだけで新幹線に乗れなくなる」リスクも増大しました)

 わたし一人ならともかく家族連れの場合これは非常に困る訳で、同じスケジュールならSAで車中泊ができるミニバンの方が融通が利いてしまうという何ともな状況になってしまいました(暖冬ならぬ暖春なので寒さも気にならなかったですし)

 これではいくら列車が高速化しても全く無意味ですし、時間のロスやコストも馬鹿になりません。
 おまけに近年の高速道路網の拡充で、クルマでの所要時間も鉄道にかなり接近する様になりました。今では東北道も栃木の佐野以南は120キロ規制になりましたし。

 わたし的な印象ではダイヤの改正の度に、電車での帰省が遠ざかっているような気がして聊か僻みっぽい気分になります(そういえば以前は現住地でも使えたフリー切符の一部がいつの間にか東京始発にしか使えない設定に変わったりとかもしていますし)

 まあ、この辺は模型でなく実車の鉄道に対する愚痴になってしまいましたが。

 とはいえ、この好天ゆえに昨年できなかった事や、やり残した事を一気に消化できたのは幸いでした。
 尤も、そうなったらなったでスケジュールのタイトさに泣かされる事にはなりましたが。

 当初予定していた事の半分近くが押せ押せの日程で実行できなかったのも聊か心残りではあります。
 もし昔の様なダイヤだったらあと半日くらいは自由時間が増えていたはずですから(まだ未練がましくこんな事を書いている汗)


 そんな訳で今回の戦利品その他に関しては次回以降にでも紹介したいと思います。

TOMIXのチキ7000

2023-04-20 05:37:55 | 車両・客車・貨車
 先日の上京の折の戦利品から。

 TOMIXのチキ7000の中古モデルです。
 わたしの手持ちにもチキは1両在籍してはいるのですが「操重車のおまけ」なのでこれをそのまんまオムニバスの貨物編成に組み入れるのは躊躇しますw


 今回は渋谷の中古ショップの店頭でたまたま見つけたものでしたが、新品と異なり「柵柱と積み荷のレールが装着済み」というのに惹かれて手を出してしまいました。

 吊るしの新品だと「床板に台車がくっついているだけ」という味気無さなのにパーツをきちんと装着すればなかなか見栄えのする車両です。
 (尤も、今回のは柵柱をありったけくっつけた感も濃厚ですがw)

 それでいて車体標記のレタリングが良いアクセントになっているのも見逃せないところです。


 この種の長物車は「積み荷のバラエティをユーザーが選択できる」というのが売りではありますが、上記の様に空荷の状態で店頭に並んでいても今ひとつ訴求力が弱い気がします。今回現にわたしがこのモデルに手を出したのも「レールが積んであったから(それで500円だったからというのもありますが汗)」でしたし。

 この点、同じ長物車でもHOのエンドウのチキとか海外メーカーの同形車の場合は「大きな丸太」なんかを積み荷に設定して見栄えを図っています。まあ、Nスケールの丸太くらいならそうそう邪魔になるものではないと思えますから積載状態で製品化しても悪くない気もします。

丸政の「そば屋の天むす」

2023-04-19 05:31:39 | グルメ
 春の駅弁フェアからその3

 山梨の丸政から「そば屋の天むす」をば。
 「駅弁なのに『そば屋』とはこれいかに」と一瞬思うのですが、丸政というのは甲府や韮崎の駅そばの店でして、わたしも甲府駅や韮崎駅に行くたびによくお世話になるところです。

 言って見れば名代富士そばの山梨版みたいなものでしょうか。とはいえここでは駅弁の製造もやっており、駅弁フェアに顔を見せるのも不自然ではありません。

 ・・・でもそば屋の丸政にこんなメニューあったかな?
 今度行ったら確かめてみなくてはw


 そんな事を考えながらパッケージを開けば、中にはおむすびが五つにたくあんが3切れ。
 日本最初の駅弁は宇都宮駅で売られていた「おにぎりとたくあんの組み合わせ」だったそうですが、こちらの天むすにはなんとなくそれを彷彿とさせる素朴さがあります。

 天むすだけに具は小さな海老天が入っていましたが、それとは別にきくらげが混ぜ込んでありご飯自体にも味が付いているので普通のおむすびよりもスナック的なイメージはあります(とはいえご飯の密度が高いのか、おむすびとしての量感はなかなかのものでしたが)

 聞くところではこのメニューは冷凍食品としても通販で売られているのだそうで、これも駅弁としては面白い感じがします。
 いや、それどころか新宿の伊勢丹にも常設店舗があって東京でも普通に買えるらしいです。

レイアウト改修作業2023・その8・シーナリィの骨格を考える

2023-04-18 05:28:47 | クレイドルレイアウト
 先日、行きつけのショップを訪ねた折、たまたま居合わせた一見さんのお客がご店主にレイアウトの製作について相談している場に出会いました。
 向こうは文字通り初めてのレイアウト製作との事で、台枠の設置やレイアウトプランの設定などに関していろいろとご店主の助言を頂いているところを脇から興味深く拝見させて戴いていたのですが、そこでご店主が言ったひとことが胸に刺さりました。

 それは「実物の鉄道は自然の地形の上に線路を敷設するのですが、レイアウトの場合は逆に線路に合わせて地形を作るのが原則」という一節です。

 レイアウトつくりの上でこれは当たり前と言えば当たり前の事なのですが、改めて言われてみるとこれは胸に刺さります。
 一部の本格派(と言われる)シーナリィ重視のレイアウトであっても、基本的には地形が線路に従属するのがレイアウトの宿命みたいなものですから地形創生の時点でどこかしらシーナリィに不自然さが出てしまう事は避けられません。

 わたし自身、今回のレイアウト改修でやれフレキシブルレールの緩曲線だとか自作突堤による緩勾配だと独りよがりなこだわりを持って改修を進めてきた訳ですが、それらは結局線路を主体にしか考えておらず(もっと言えば「少しでも列車の走りをリアルに観たい」という欲求から)無意識のうちにシーナリィが線路に従属する形でしか考えていなかった訳です。

 尤も完全な形で実物の鉄道を縮小したらまともなダイヤ運転をするために少なくとも教室ひとつ分くらいのスペースが必要な気がしますし、そのスペースの中で線路の占める割合は(操車場の様なケースを別にすれば)恐らく数パーセントにも満たないでしょう。

 しかし、わたしもそのお客様も、大レイアウトの製作経験のあるご店主にしても基本は「鉄道ファン・鉄道模型のファン」の端くれですから風景の主体はやはり鉄道な訳です。

 如何にして風景のリアルさ(これは必ずしも細密である事を意味しません)と走らせる列車との釣り合いを取るか。または「風景の中に列車を溶け込ませる」のか「列車が映える様な風景づくり」にするのか。
 これはシーナリィ付きのレイアウト作りではプランの段階でビルダーの頭の中で鬩ぎ合う課題ではないかと思います。

 わたしなんかは基本的な構想を決めればあとは殆ど「どんぶり勘定と現物合わせ」の繰り返しでレイアウトらしきものをでっちあげるプロセスの繰り返しなので、予め確固としたモチーフを持って製作されているコンペで入賞する様なレイアウトとは彼我の差がありすぎる訳ですが(大汗)本当ならもっとこの点については神経質であるべきだったのかなという感じはしています。

 今回は殆ど実際の工程の前振りみたいな内容になってしまいましたが、製作の進行については次の機会に。

ダブルデッカーの競演w

2023-04-16 05:53:59 | クレイドルレイアウト
 今回もレイアウト改修と試運転ネタから。

 昨日のブログにも書きましたがレイアウトの改修が進むのは専ら天候が良くないときですが、その一方で晴れた日とか、寝る前のひと時を使ってする事と言えば試運転(と称するひとり運転会)です。

 この間のスハ44の時の様に予想外の展開を拾うこともあるのですが、大体の場合はどうにか順調に走らせる事ができ、まあ8割がたは満足のゆく結果が得られてはいます。
 前にも書いた様に当鉄道のラインナップは新車もあれば中古車やジャンクモデルもあり、日本型から外国型まで様々なコンディションの編成が走り回る事を想定しています(この点だけでもうちのレイアウトがいわゆる「本格派のレイアウト」では無い事は歴然としていますがw)

 今回走らせたのはエンドウの近鉄ビスタカーとMODEMOの小田急RSE「あさぎり」のダブルデッカーペア。
 形状のユニークさも去る事ながらそれぞれに一種曲者の動力を搭載している事からセレクトしたものです。
 (そもそも近鉄と小田急の列車がすれ違う時点でうちのレイアウトがいわゆる「本格派以下略)

 エンドウの動力はいわゆる「重戦車系」で動力がずっしりと重い上にトルクフルでスピードは出ませんがぐいぐいと押しまくる様な走りを見せます。それでもエンドウの場合はT車の台車の転がり抵抗が大きい事が多いのでフル編成など考えたらあっさりと息を切らしますが。

 MODEMOの標準車(路面電車や軽快電車とは異なると言った程度の意味です)は入線車の大概が中古の事が多いせいか、TOMIX辺りと比べても走行が安定しない事が多いのですが、RSEはその中でも比較的まともな方です。

 実際に走らせてみるとやっぱりそれぞれの特徴が前面に出た走りとなったのですが、30‰の本線勾配はどうにかクリアしてくれました。
 これさえわかれば後は、新設の緩曲線区間をのんびり眺めながら就寝前のひと時を眺められますw。

 改めて思うのですが、時間帯の制約のない自宅のレイアウト運転は形態がどうであれ、優雅なホビーライフのひとつかもしれません。
 まあ、うちの場合周りの環境が優雅さとは無縁の雑然さと田舎臭さではありますが(汗)

レイアウト作業と天候の関係w

2023-04-15 05:51:40 | クレイドルレイアウト
 昨年来、自宅のレイアウトの移設・改修作業が順次進行中なのですが、その折に気づいた事から。

 今回のレイアウトの移設自体は実は昨年の初夏の時点で計画していた事でした。
 とはいえ、稀代の汗っかきであるわたしの事、梅雨明けの酷暑(ついでに多湿)の気候の下では到底力仕事主体の作業などできるものではなく、早くても10月以降の涼しくなってから取り掛かる積りでいました。

 ですが、実際に作業を本格的に始めたのは9月の半ば過ぎ。例年だったら到底このタイミングで作業の開始なんてできるものではなかったはずなのですが。
 実は9月の半ばに秋雨前線の影響で一日中雨に降りこめられ、しかもこの時期には珍しい肌寒い平日休だったので「これなら今初めてもいいんじゃないか?」と思い立ち急遽作業を開始したものです。
 何しろ外はざんざんぶりの雨でしたから、外に出て何かするなんて思いもよらなかったのですが、この天候のおかげで作業が殊の外進み、丸1日かけてレイアウトの移設作業を進める事ができました。

 次に作業が進捗したのが10月下旬の不純な気候だった時。この日も肌寒い雨の日でしたがこちらも丸一日かけて上段部へのレイアウトの移設を進める事ができた次第です。

 本線部分にインクラインで勾配を設定した日は朝から寒さがきつくなった初冬の日で、夕方には初雪が吹雪になって降りすさぶ一日でした。

 先日触れた緩勾配の敷設作業はこの地には珍しい大雪の日。

 そしてシーナリィの骨格を作る作業は春の長雨で蟄居を強いられたタイミングに作業の主要部分が一気に進みました。

 今振り返って思うのですが、レイアウト絡みの大仕事を成し遂げられているのは大概天気が悪く、外出がしにくい気候の日に集中しているのに気づきます。

 これが台風とか豪雪なんかだとそちらへの対処に忙しくてレイアウトどころではなかったでしょうが、逆になまじっか好天だったらこれほど進んだろうかとも思えます。
 天気が良かったらよかったで「こんな天気のいい日に何を好き好んで家に籠って汗をかいているんだろう」と思うのは必須ですし、実際どこかへ繰り出す用事も集中しがちですw

 してみると、レイアウトの様な大掛かりな工作、作業を要求されるものを進捗させようと思ったら、雨の日とか寒い日は案外好適な条件なのかもしれません。わたし自身に照らし合わせると一年で一番汗をかきにくい時期と気候ですし。
 (逆に晴れた日なんかは工作より運転をしたくなってしまいますし笑)

 まあ、これは結果論でして上述の作業の大半は当日、半ば思い付きで作業を始めたという面がありますから、予め「この日は天気が悪そうだからレイアウトつくりに充てよう」なんてのを事前に予定できない恨みはあります。

 その意味では今回の作業の進捗は良くも悪くも「天候に恵まれた」面が大きかった気もします。
 今回のレイアウト改修に関しては「荒天とレイアウト」が記憶に中で強く結びつく事になりそうです。

今月のHOモデル・エンドウのコラ1

2023-04-13 05:48:34 | 車両・16番
 先日渋谷の中古ショップで入手した戦利品から。

 物はエンドウのHOゲージ貨車(16番スケール)の「チラ1」というニ軸コンテナ貨車です。
 (実車は昭和40年にコラ1と改称)

 先日紹介のフリータイプのボギー客車はなかなか出物を見かけなかったのですが、チラ1の場合は意外にあちこちの中古ショップで出物を見かける貨車です。

 その理由を考えてみるに、2軸貨車主体のオムニバス編成を組むときに「緑色のコンテナを積んだ貨車」というのは冷蔵車と並んで編成に彩りを添えるアクセントになるからでしょう。

 おそらく前ユーザーはお座敷運転主体でチラ1を含む貨物列車編成を楽しんでおられた方ではないかと推察します。あるいは先日紹介のボギー客車と同じユーザーかもしれません。

 さて、チラ1という貨車ですが、現在では甲府モデルがペーパーキットでフルスケールに近いモデルをNゲージでリリースしており現時点ではこれがチラ1の決定版ではないかと思います。
 (そういえばこちらもそろそろ増備がしたい)

 その目で今回のHO版を比べてみると実車よりもかなり寸詰まりの印象を受けます。おそらくですがベースに既存のニ軸貨車を使ったために全体に短くせざるを得ず、コンテナを中心にかなりディフォルメが入ったからではないかと思います。
 
 今ではコンテナ貨車の模型ではコンテナを取りはずせて当たり前。編成に応じてコンテナを入れ替えたり空車を表現したりとかなりプレイバリューの大きな使い方をされています。


 ですが以前はそういう使い方を想定した製品化は難しかった様で、こちらのチラ1はコンテナが取り外し不可、仮に外せても外したコンテナが寸詰まりで他の貨車に載せ替えるのが躊躇われるものです。
 一方でモデルの材質はコンテナも含めてブリキの様な強度があり、多少粗があっても安心感はありますね。

 (尤も、こうした構造はNゲージでも一緒でKATOのコキ10000系、トミーナインスケールのコム1(チラ1の2個積み仕様)なんかも同様にコンテナが外せない構造でした。


 このモデルは上述のように、今でもあちこちのショップで出物を見かけることが比較的多いので、今だったらあちこちのショップから中古のチラ1を買い集めて「ニ軸のフレイトライナー」を作ることも可能です。

 ですが、わたしの場合は「何もそこまでしなくても」という気持ちも大きいですから冒頭に書いた様な「ニ軸貨車のオムニバス編成の中に見た目のアクセントとしてコンテナ貨車を入れる」と言った様な使い方をしたいですし、そちらの方が似合う気もします。

テレビとテツドウモケイのはなし・2023

2023-04-12 05:45:34 | 思いつくままに・考察
 先日のこと、とある地上波局のゴールデンタイムのバラエティ系紀行番組でわたしの行きつけである鉄道模型ショップが登場し驚くと同時に堪能させて頂きました。
 BSやCS辺りの趣味系番組・紀行番組でテツドウモケイが取り上げられる事は今世紀に入って以来それなりに増えていますし、地上波でもローカル系紀行番組やワイドショーなんかで地元のショップが出てくる機会も増えてきています。

 とはいえ、全国区の地上波番組で鉄道模型ショップが纏まって取り上げられたというのは一種のカルチャーショックではありますし、個人的には行きつけの店なだけに結構な壮挙と感じます。

 それは置いておいて、

 以前(と言っても大分昔のことになりますが)前世紀の地上波バラエティで鉄道模型ファンを取り上げたテレビ番組の事を当ブログでも扱った事があります。

「レイアウトを持つ事」とステイタスの関係(笑)
テツドウモケイとメディアの露出に思うこと

 その当時はNゲージがそれなりに一般レベルでも知名度を上げてはいたものの、自宅の中にレイアウトが引き回されている家というのはまだまだ少数派でしたし、番組内の扱いも「究極のマニアとしてのファンの濃さ」に焦点が当たる事が多かった感じがします。
 (そのノリは演出を多少変えているとはいえ最近のBSやCSの趣味系番組でも基本的に変わっていない気もします)

 その一方で徐々にではありますが「普通の人が普通にテツドウモケイを愉しむ」という観点からこの趣味を取り上げるコンテンツも現れ始め、観ている人に「凄いですねぇ」と感嘆させるよりも「これなら私でも出来そうだ」と感じさせる敷居の低さを持った番組も登場し始めています。
 今回の場合、紹介されているのは「レンタルレイアウトに車両を持ち込み日がな運転を愉しむお客」でしたが、その姿を見たゲストの男優さんが「こんなのもあるんだ・・・」と呟いていたのがわたしには特に印象的でした。

 恐らくこの男優さんのつぶやきは同時にこの番組を観ていた視聴者の何割かが感じた実感ではないかと思います。
 特に大手ホビーショップの無い地方にとってはそうでしょう。

 他の番組で「部屋いっぱいを占領しているマニアのレイアウト」ばかりを観てその出来とスケールに圧倒されてしまい「これは私には無理だ」とあきらめかけていた予備軍にとって「車両さえ持っていればそれを走らせられる場所がある」事を知らしめる意味でも今回の地上波全国放送(とはいえキー局の中で最も系列の少ないところですが)はそれなりに意味があったのかもしれません。

 ファンにとっては半ば常識のレンタルレイアウトも、その存在自体が一般に知られている訳ではありませんし。

 個人的に感じる事なのですが趣味としての「鉄道模型の市民権」とやら(これも前世紀来専門誌でよく聞かされる定番ワードですが)を認知させようと思ったら凄腕モデラーの作品を取り上げるのと同じくらいに「腕は無くても趣味そのものを愉しんでいる人たち」の存在もアピールされなければならないのではないかと思います。
 今ではネット動画に押されて旧世代メディアになりかかっている感のある地上波ネットですが、それでも1%の視聴率でも大概のネット動画より露出度がはるかに高いのですからその中でこうした「凄腕でなくても十分以上に楽しめる」事を感じてもらう事が趣味の裾野を広げるうえでも必要なのではないかと。

 今回の放送を観てふと思ったのはそんな事だったりします。
 (写真は一部を除き本題とは関係ありません)

南洋軒の「牛宝弁当」

2023-04-11 05:43:07 | グルメ
 春の駅弁フェアからその2

 今回も牛肉ネタで滋賀県草津市の「南洋軒」という所から出ている「牛宝弁当」

 何しろ同じ弁当箱の中に「松坂牛のすき焼き」と「近江牛のステーキ」が同梱されている豪華版。
 どちらかだけでも十分売りになりそうなのにそれがふたつも入っているのですから「ブランド牛肉の競演」のあおりは伊達ではありません。

 ふたを開くと左半分にすき焼き、右半分がステーキの領分になっていまして彩りにニンジンやミニコーン、カボチャがあしらわれています。
 右端に何やら白いものがあって、最初は大根おろしかと思って(事実ステーキ宮なんかで大根おろしベースのたれを出していますし)何も考えずにステーキの上に振りまいてしまったのですが、食べて見るとこれがハッシュポテトだったのに参りました(あらかじめ一口食べて確認すればよかったのに汗)その上のステーキソースはデミグラス系でした。

 これらの付け合わせから見てもこの弁当はステーキ弁当に比重が置かれた構成の様です。
 まあ、目の前にすき焼きとステーキを並べられたら大概の人はステーキに目が行くでしょうしw

 実食した印象もステーキの印象の強さにすき焼きがやや霞みがちなところがあります。同時に浜吉のすき焼き弁当を家族でシェアしつつ食べていたので余計そう感じるのかもしれません。
 ステーキ自体は他所のステーキ系に比べるとソースの甘辛さで引っ張る事がなく、肉そのもので勝負しようという意図は感じられます。
 惜しい事に弁当が冷たいとそのメリットが十分生かせない感じもあるのでこの弁当はレンチン必須と思います。

 (まあ、この傾向は出来立てでもない限り他の肉系・ステーキ系の駅弁全般に言える事ですが)