光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

「私鉄機関車30年」

2019-02-28 05:54:14 | 書籍
JTBキャンブックスは時折古本の出物を見つける事がありますが、鉄道書籍自体の古本が少ない現住地や故郷にあってコンスタントに並んでいる事が多いシリーズです。

 今回紹介するのは「私鉄機関車30年」
 以前紹介している「ローカル私鉄30年」の姉妹書とでも言えます。

 「ローカル私鉄?」の時もそうだったのですが、本自体の興味に加えて鉄コレの登場で「ガイドブック」としての性格も持つ様になりかなり重宝しそうな一冊と言えます。

 実際、本書を開いて見るとここ数年鉄コレやワールド工芸などのキットでリリースされた機種も数多く掲載されていて、その意味でも役に立ちそうです。

 が、本書の魅力は「旧国鉄の払い下げ機」「国鉄のそれとは異なるノリで作られた私鉄ならではの機種の持つ個性」「後の貨物事業の縮小や私鉄そのものの廃止、廃線に伴う機関車の流転の経歴」といった私鉄の機関車故の特徴が俯瞰できる点にもあります。

 第3の特徴については鉄コレの機関車なんかが「同一機種の登場時と移籍後」を同時リリースしたりするので模型そのものが「鉄道図鑑」みたいなノリに近づいていますが、本書を併読すると各機種の経歴や特徴が鉄コレのパッケージ解説よりも詳しく書いているのでなかなか参考になったりします(笑)

 ジャンルの俯瞰本としてもなかなか役立ちそうですし、少しの暇を見つけて1ページだけ斜め読みしていても楽しい一冊です。

エバーグリーン最後の買い物へ

2019-02-27 05:50:30 | 旅行・探訪・イベントなど

 この間天賞堂エバーグリーンの話をしたばかりですが、そのエバーグリーンも2月17日で営業終了との由。
 田舎者の私が銀座にまで出かける最大の理由だった店だっただけにショックも大きい物があります。

 ですから、閉店直前に最後のエバグリ巡りをやったとしてもまあ罰は当たらないでしょう。

 予想はしていましたがエバーグリーンショップはお客の数こそいつも通りでしたが、品物は7割方売れてしまい残っているのは外国形のHOかNが主になっていたようです。
 そして来る客の何人かが閉店を惜しむ話をしていたり、店員さんに再開の見通しはあるのかとか、なぜ閉店なのかを尋ねていたのがこれまでの来店とは違う所でしょうか。

 同じ事は私も思う所で、外国形のHOやNやZのオールドモデルがコンスタントに選べる店なんて私が行ける範囲の秋葉原や中野、新宿でも滅多にお目に掛かれないだけにエバグリの存在感を今更のように痛感している所です。

 ここで買った最後の買い物はZゲージのとある貨車ですが、個人的にはエバグリ最後の記念に買ったモデルとしては印象に残るものになったと思います。

 一方で新品を扱う2,3階もやや遅れて3月初めに閉店、同じ銀座でも松屋の裏側に近い所に移転だそうです。
 そのせいで在庫処分のセールがここでも行われていたのですが、3割4割当たり前、どうかすると7割引きのアイテムまであったりして(まあ、そこまで安いのにはそれなりに理由もあるのですが)こちらでもつい財布を開いてしまいました。
 ですがトータルしてみたら、現住地から上京する電車代の1,5往復分くらいの値引きになったのだからこれは馬鹿になりません。

 今年の正月も鉄道模型の福袋は買えませんでしたが今回の買い物は実質的にそれに近い物になりました。ですがその理由が理由なので素直に喜べない気持ちも半々だったりします。

 今回の戦利品については次の機会に。

タンゴエクスプローラーとレイアウトの彩り

2019-02-26 05:47:37 | 車両・気動車


TOMIXの四季島が入線して当レイアウトもスペシャルトレインが花盛りの様相ですが、この種の列車を初めて入線させたのは10年ほど前、レイアウトが600×900の小サイズだった頃です。
 今回はその紹介から。

 当初のうちのレイアウトでは観光地という設定だったので様々な特急車輌が入線していましたが、当時の入線車両は比較的普通のデザインの車輌が多く、いわゆるジョイフルトレインやそれに似た感じの類が殆どありません。
 車体にイラストを満載したラッピング電車でも派手さはありますが、形態がベースとなる車輌そのままの事が多く、見た目にちぐはぐ感を感じていました。
 それに当時はレイアウトのサイズの関係上短編成ならともかく20m級6連等だとうるさすぎる感じもするので観光地向けの形態がユニークな、それでいて2,3両で収まる車輌がないか物色していました。

 そんな折マイクロエースから北近畿タンゴ鉄道の「タンゴエクスプローラー」が発売されました。
 これなら3両編成なので比較的入線させやすい。

 金色の車体、屋根まで回りこんだ展望窓等を観ている内にこれなら似合うのではないかと考え、早速入線させてみました
 金色のボディカラーは最初は派手すぎるように感じたのですが、入線させてみると結構風景に溶け込みやすく好ましい雰囲気です。走りの方も一頃のマイクロ製品に感じられたがさつさがかなり薄められスムーズに走ってくれました。

 なによりこの車輌が走る事でレイアウトの風景も何となく観光地っぽい雰囲気に感じられてきたのが収穫でした。

 あれから10年、実車の世界ではイベント列車やクルーズトレインが花盛りですが、当レイアウトではOE88をはじめこの種の編成は片手で数える位しかありません(ラッピング車ならそこそこ増えていますが)その意味ではこの編成もそこそこ異彩は放っています。

鉄道ミステリとNゲージ30「下り終電車」

2019-02-24 05:44:13 | 小説
 これまで車両やストラクチャーと言ったアイテム中心に書いてきた「鉄道ミステリとNゲージ」ネタ。
 そろそろ玉数も少なくなっていますし、レイアウトや線路なども取り入れつつもう少し続けてみようかと思います。

 今回はカッパノベルズ版「下りはつかり」所収 坪田宏作の「下り終電車」
(本作は現在著作権フリーな筈ですが青空文庫をはじめWEB文庫ではまだ上がっていないようです。ですから光文社文庫版の「下りはつかり」を探して読むのが最も楽かと思います)
 本作はとある架空の地方私鉄を舞台に、ある疑獄事件の証人であった男の轢殺死体の謎を追う短編です。


 死体の発見状況から轢断したのはその私鉄の下りの終電車以外考えられず、しかもその列車には乗客として重要容疑者であるその私鉄の社長が乗っていたという鉄壁のアリバイ!
 しかし一方で被害者の息子から依頼を受けた私立探偵は調査の過程で、運転士がそのような死体を見ておらず、車両自体にも轢断の痕跡が残っていない事に目を付ける。

 一体被害者の男に何が起こったのか、犯人の仕組んだトリックは!?



 と大雑把にあらすじを書くとこうなります。

(光文社カッパノベルズ「下りはつかり」211Pより引用)
 実は本作の特徴は発見現場周辺の鉄道の線路配置がトリックの種になっています。
 ですので文中にそれらの地図も付属していますが、ネタバレを避けつつ書くなら何といいますか「これ、レイアウトでやってみたい」と思うようなこじんまりとしたポイントToポイント、適度にカーブや勾配もありますし本当にレイアウト臭いのです。
 (まあトリックのために作者の頭から産みだされた架空の線路ですがw)

 因みに前回紹介の「天空の魔神」と異なり、本作のトリックは理論上はNゲージで再現可能です(別に16番でもZゲージでも可。スペースさえあればお座敷運転でもできます)
 但し実物の鉄道でこれが出来るかと言うと、現在はもちろん恐らく当時でもほぼ不可能だと思います。
  この作品は読者と推理比べをするのが目的でないので、読者は「ひたすら探偵の語るトリック解明にお付き合いさせられる」と言う難点がありますが上記のような下心のある人が読むと結構楽しめます。


 犯人は大体皆さんのご想像どおりですが(笑)トリックとは別にラストで語られる犯人の悪辣さはアンソロジーの中でも際立っていまして読者が全く共感できないその人物像は、いまだに私の中で強い印象を残します。

 本作の舞台は前述の通り架空の地方私鉄なのですがそれに合致しそうな車両と言うと「鉄コレの富井電鉄の車両」なんかが似合いそうですね
(無理やりNゲージにこじつけました笑)

「耳できくのりもの」とイマジネーション

2019-02-23 05:42:25 | 書籍
 昨年暮れの事ですが、例の鉄道カフェでご店主と雑談の折「こういうものがありますよ」と紹介されたレコードがありました。
 

 おそらく昭和40年代後半の物でしょうか、学研の学習ずかん百科のひとつ「耳できくのりもの」
 図鑑と言っても中身はアナログレコードでいろいろな乗り物の音を収録したものの様です。

 そういえば昭和40年代頃を中心にこの手の「レコードで聴かせる図鑑」と言う体裁の物は結構あった記憶があります。
 CDに比べて直径が大きくて平たい事からB5やA4サイズの書籍に落とし込みやすかった事、また当時はDVDどころかVHSすら出ていなかった為に映像主体のソフトが作れなかった面もあったのでしょう。

 ご店主の所ではプレーヤーが無いので私の所のプレーヤーで再生して中身をチェックしてほしいとの事でした。
 早速自宅で再生、中身をチェックしました。


 収録されているのは主に蒸気機関車、新幹線、フォーミュラレーサー、DC-8型ジェット旅客機の音。
 なぜか船がありません。

 SLブームの折ですから蒸機の音が入っているのは当然で、しかも大人向けの音源レコードだっていくらでもありそうですが、当時のマニアにほとんど無視されていた0系新幹線やDC-8の現役時代の音が聴けるというのは考え様によっては貴重とも言えます。 

 聴いていると蒸機のブラスト音とか新幹線のフォーンには確かに昭和40年代の空気が感じられます。
 最初はD51の3重連の石炭の投炭、確認の声、後補機を繋いだ状態での登坂が、後半では0系新幹線の通過音、ひかり33号の車内アナウンス、中でも「電話室からの呼び出しアナウンス」なんてのはこんなレコードでもないと収録されていないのではないでしょうか。 ナレーションでは岡山止まりらしいので収録時期は山陽新幹線開通前後の昭和47,8年頃でしょうか。

 またDC-8ではJAL105便大阪行きの空港内のアナウンスから始まり機内アナウンス、管制塔との交信を経て離陸音、着陸音が収録されています。

 ナレーションは教育映画のそれをイメージさせるもので教育テレビのそれよりも堅苦しさがあり、聴き様によってうっとおしいかもしれません(笑)が当時物の音を聴きながらあの頃の気分に浸るならこれはこれで雰囲気は悪くないと思います。
 今ではこの手の図鑑はレコードからビデオやDVDあるいはWEBに主役を譲っていると思いますが、今回聴いてみて思ったのは、レコードには映像主体のビデオ図鑑とは異質な「聞きながら情景を想像する」と言う意味でのイマジネーションを刺激させるものがある気がします。

ジオコレの病院を弄るその3・冷却ユニットとエアコン室外機

2019-02-21 05:40:25 | ストラクチャー

 前回の記事からかなり間が空きましたがモジュール改修に絡む建物弄りの続きについて。
 最近、と言いますか80年代以降のビルには必ずと言っていいほどにエアコンの室外機、ユニットが付いているか、屋上に鎮座しているものです。

 特に今回改造中の病院について言っても、冷暖房完備が当たり前ですから大型のユニットがいくつも屋上を占領しているものです。
 ところがこの種のパーツは数が必要な割には安価に手軽に手に入る市販パーツがありません。流石に一個が百円とか二百円を超える様だと何十軒もあるビル街の再現はかなり難しくなります。

 幸いここ10年くらいのこの種の設備は外見上の差異がごく少なくメーカーも限られているため1種類か2種類作れればある程度どうにかなりそうです。形状も「頭にファンの載っかった四角い箱」ですから

 製作法・・・というほどの事もないのですが、まずビルの屋上に上がってそこにある室外機や放熱塔を写真に収めます。この時注意するのは出来る限り正面からカメラが傾かない様に撮影する事です(あと色調を考えると出来るだけ晴れた日を狙ったほうがよさそうです)

 帰宅後ラベル製作ソフトで撮影した機械の外見を150分の1に縮小して切り抜き、箱状に組み立てるだけ。実に安直です。
 また、上部についている冷却ファンの部分は革細工用の穴あけポンチでボール紙5ミリ径に抜いて貼り合わせたもの。本格的に作るとかなりの手間が掛かりそうなのでこれまた妥協です。同じ事は大真面目に作り出したらきりがない屋上の配管についても言えますが

 ですが数が必要なことを考えるとこれくらいで妥協するしかありません(汗)こんなのでもそれなりに試行錯誤と言う奴はあっていくつか作っては崩し配置を検討したりを繰り返しています。

鉄コレの名鉄6000系

2019-02-20 05:38:22 | 車両・私鉄/民鉄
今回は先日の帰省の折入手した戦利品から

今年の帰省では例年になく車両の出物が多かったのですがその大半がなぜか鉄コレの旧製品でした。
その中のひとつをば。

名鉄6000系ワンマン仕様の2連。
これが盛岡の中古ショップにあったのですが、故郷のショップで名古屋の電車を見つけるというのは殊帰省の時だとかなり新鮮だったりします。

先月の鉄コレ27弾に出た7300系の3扉仕様の様なデザイン上の共通点が感じられて2つ並べた時のマッチングも良さそうです。
この6000系は蒲郡線のワンマン運行に対応した3次車の2両編成で、外見上ドア脇にかなり目立つLED表示部があるという特徴があります。

さてこの6000系、当初7300系と同様に「側線の留置車両」として使うつもりでいました。入手時点で動力も車輪も入手の当てが無かったからです。
ところが帰途に立ち寄った新宿のショップでユニットと車輪が入手できたので帰宅後急遽動力化。

今回は他にも入手した鉄コレは複数あったのですがそれらを差し置いて名鉄の2連が今年最初の動力車となりました。

「四季島」と「オリンピック電車」をコラボする

2019-02-19 05:33:15 | 旅行・探訪・イベントなど

TOMIXの「四季島」ネタもそろそろ締めです。
 前にも書いた様に今回の四季島はあちこちで試走を兼ねて走らせていますが、「シーナリィが異なるいくつかのレイアウトを走らせる」のは大概の背景(風景)にも組み合わせられるというクルーズトレインの特徴を最大限に生かせる楽しみではないかと思います。

 「レイアウトの梯子のお供」という使い道はNゲージの、それも運行場所を選ばないこの種の豪華列車には持って来いの気がしますし、今回の四季島はそんな用途に十分応えられるだけのスペックはあります。

 さて、前にも紹介したレイアウト改修中の鉄道カフェもそうしたツアーのひとつだったのですが、今回は思い立って四季島と共にある列車を持ち込みました。
 数年前に紹介した事のあるアーノルドラピードの西独420形電車、通称「ミュンヘンオリンピック電車」です。
 近々閉店する天賞堂のエバーグリーンでかつて入手した中古モデルだったのですが、これは確か1972~73年頃のリリースのモデルだったと思いますから、かれこれ40年以上前のモデルという事になります。

 では何故これを「四季島」とペアで走らせたかと言いますと、実はこのモデル今回の四季島とモデルとしての共通点が多かったからです。

 40年前のモデルでありながら「動力ユニットは室内にはみ出さない低重心設計」しかも「照明が標準装備」な上に「通電カプラーと同様に3両が電気的につながった固定編成」なのです。日本のNゲージが今回の四季島で到達した機構の大半を40年以上前に実現していたのですから凄いと思うと同時に「これは四季島とコラボさせてみたい!」と思いました。

 動力が古いだけにスムーズという訳にはいきませんが、室内灯は電球ながらもちらつきが少ない事、3車体それぞれから集電(カプラーでなくドローバーに組み込まれたリード線ですが)しているため動力の集電が安定しているのは四季島同様の特徴です。
 しかもこちらには「一定時間以上走らせるとモータが停まる」という、恐らくはモータや照明の過熱に対応するためと思われる安全装置(サーモスタット?)も付いている様子です。



 ノイズは年式相応にやかましい物の、走行性は今走らせても安定したもので危なげなところは殆どありませんでした。
 しかも西独の車両らしく、質実剛健なだけでなく洗練されたセンスを感じさせるデザイン。逆スラントノーズを組み合わせた前面は当時のBMW車を連想させます(このデザインは後の117系に影響を与えていると思います)

 今回の運転では四季島とこの420が交互にコース上を快走しましたが、どちらも模型としての個性が強い組み合わせだけにただ走らせるだけで一種お祭り騒ぎの様相でした。40年前の先進と現在の最先端のモデルが同じ線路上を等しく走る様はなかなか面白い物があります。

 鉄道カフェの新メニューのカニクリームパスタ。運転後の食事が楽しめるのはカフェならではです。

TOMIXの四季島入線に思うこと

2019-02-17 05:00:46 | 車輌・電車
今週に入ってから当ブログはほぼTOMIXの四季島一色となってしまいました。
予約して購入した新製品でここまで引っ張った例は当ブログだとTOMIXのC57 135とKATOのC50の時以来になるでしょうか。

それ位この製品の模型としてのインパクトが強烈だったという事でもあります。



KATOの四季島から1年2か月も遅いリリースで、しかもあの値付けですから半端ない気合いを入れて来るだろうという予測がほぼ的中した形ですが、前にも書いた通りKATOの四季島も室内灯を後付けするとトータルではTOMIXより少し安い程度のコストが掛かりますから、実際には両者の差はそれほど大きくないとも言えます。
(今回運転させて思いましたが「走るホテルを買って室内灯を付けない」のはかなり勿体無い気がしましたwブルトレと違いどの窓もカーテン降ろしっぱなしと言うのが考えられない仕様の編成だけになおさらです)

本来ならKATOの四季島と今回のTOMIXを直接比較するところですが、生憎KATOのを持っていないので過去の運転会でメンバーが持ち込んだモデルの印象と昨年二度ほどテレビて取り上げられた時の映像の印象で書かせて頂きます。



個人的な印象だと造形面で言うなら「かっちり感のKATO、模型らしさのTOMIX」を感じます。確かにプロトタイプが同じなだけに普通に見る限りは殆ど「クローン人間状態」なのは間違いないのですが、メーカー毎に造形や塗装の印象の解釈の違いはありそれが実際の造形に反映しているところもある様で、純粋に主観的なイメージで言えば微妙に印象が違う感じはあります。

ここで「模型らしさの」と書いたのは決して悪い意味ではなく完全に実物を正確に縮小すると却って実物らしさが失われやすいという模型の宿命を理解したうえで微妙な印象把握の妙で魅せると言った程度の意味です。その意味では天賞堂の16番モデルに近い感じと言いましょうか。
これをどう解釈するかは個々のユーザーの嗜好で変わると思うのでこれ以上は書けません。
(因みに今回のブログの写真はKATOとTOMIXがちゃんぽんしていますがどちらがどちらか見分けが付けられるでしょうか?)




確かにTOMIXの方が細密面でパーツの作り分けや屋上配線の別パーツ化などで一定のアドバンスは持っていると思いますが、それとて決定的なものとは感じませんでした。

一方で走行系での大きなアドバンスは何と言っても通電カプラーに尽きます。

照明だけでなくモーターへの通電にも寄与しているようで、今回試走した範囲では線路の部分的な通電障害の影響を受けない走りが実現できていると思います。モータも今回新製されたユニットになりましたが主にスローの性能と加減速の滑らかさが印象的でした。
ただ、連結時にやや要領を要する(連結の当たりが渋く、意外に手間が掛かります)所と高速時のモータのノイズは少し気になる所。
またうちの個体では確認できなかったのですが、一部モデルにヘッドライトが運転台下のパーツから漏光する物があるらしいのは購入時に注意を要する所かもしれません。

総じて今回のモデルはかつてのHG仕様と同様にTOMIXの今後のモデルの質や製品展開を占う意味でも興味深い物になっていると感じます。

モータの耐久性に問題がなければこれが今後他のモデルに展開されるのは予測できますし、コスト面で室内灯標準装備は難しいにしても固定編成の電車なんかで今後通電カプラーが標準装備される可能性は高いのではないでしょうか。
(但し集電系や照明ユニットの独自性も感じるモデルなので後付けユニットの展開には紆余曲折がありそうですが)

いずれにせよ、今年最初の大物となったこの四季島、わたし的に今年最大の大物になりそうな勢いです。
(何しろこれに大枚はたいたのでこの上「瑞風」を予約するのが金銭的につらい汗)

TOMIXの「四季島」入線3・内装とディテーリング

2019-02-16 05:56:47 | 車輌・電車

 TOMIXの四季島ネタ、二回を消化してまだ終わりません。

 今回は内装と造形に関して。

 実はTOMIXが四季島を出すと聞いた時、真っ先に連想したのがKATOとTOMIXでほぼ同時にリリースされ競合状態になったC11とDD13でした。
 どちらもプロトタイプがほぼ同じな上に技術上は殆ど拮抗した実力のメーカーの競合でしたから、実際に二つを並べてみると差異が殆ど無く敢えてそれをしようとすると殆ど「間違い探し」のレベルになっていたのです。
 ましてや四季島の場合プロトタイプがひと編成しかありませんから、理論上はどちらも同じ外見になってしまうのは十分予想されます。

 あえて差異を付けようとしたらライバルにない細密度を付けるか、印象把握に基づくディフォルメのセンスで見せるかのどちらかという事になります。
 KATOと今回のTOMIXの間には1万円以上の価格差はあるので一見TOMIXが高級に錯覚しそうですが、実はKATOの四季島も全車に後付けの室内灯を装備させるとTOMIXにかなり肉薄するお値段になるのです。
 ですから後出しのTOMIXがどういう部分で魅せてくるのかも、興味の対象でした。


 事前の予告などでは台車のディテーリングの作り分けとか、屋根上機器配線の別パーツ化の拡大などが挙げられていましたが、実際手に取ってみると確かにそれだけの事はあります。
 ただ、個人的にはこういうのはレイアウトなどで3メートルも離れて見ればどうでもいい事のようにも映ります(こんなことを書くのも私自身がいい加減歳を取ってきた証左かもしれないですが汗)

 むしろ目立つという点ではパンタグラフの集電舟にホットスタンプでメッキ処理をした点でしょうか。これは案外目立ちます。




 車両をかぶりつきで眺めるという点では一番楽しいのが室内で、これがこのモデルの最大の特徴のひとつといえます。
 特に5号車のラウンジの車内は衝立がクリアパーツで別体化されているのをはじめ、室内装飾の殆どに色刺しか別パーツ化が施され明らかにKATOのそれを凌駕しようとする意志は感じられます。
(展望車の絨毯の印刷までもがKATOより細かい様に見えますw)



 その他の車両も基本的にはこのノリが貫かれていて7号車の窓の障子はユーザーの手で「半開状態」が選べるという(つまり風呂場もきちんと再現しているという事ですかw)気配りっぷり。

 
 又、室内灯標準装備のメリットを引き出すために室内灯の配光を工夫し間接照明風の演出を加えているというのがメーカーの自慢ですが、確かにそのメリットは感じられます。
 余禄なのか1,7,10号車の室内灯の色調が他の車両と微妙に違えている様です(あるいはパーツの個体差の可能性もありますが)

 というか、この四季島を暗くしたレイアウト内で走らせていて思ったのが「これ、ストラクチャーの照明に使えないかな?」でした。
 それ位に室内灯としての雰囲気が良かったのです。

 走るホテルである以上「走らないホテル」の灯りに似ているのは当然かもしれませんが、もしASSYで室内灯が入手できるならホテルの建物に使ってみたい気がします

TOMIXの四季島入線!その2

2019-02-14 05:52:37 | 車輌・電車
TOMIXの四季島が入線してから走らせる度、手に取る度に驚かされっぱなしです。

前述した様にこの四季島の走り初めはこれを買ったショップのレンタルレイアウト(日本最大級のスケールなのでショップのおまけレベルではありません)、その後自宅のレイアウトや近所の鉄道カフェのレイアウトなど異なる条件で走らせていますがそのたびに驚くのが「条件が変わっても走りっぷりが変わらない事」です。

大概の場合、新車状態であっても線路とかパワーパックの相性などで走り味が変わる事がモデルによってはあるのですが、この四季島にはそれがほとんど感じられません。
(因みにパワーパックはKATOのスタンダードS、TOMIXのN-1000CL、鉄道カフェのオリジナルパワーパックの3種で試した結果です)
おそらくは通電カプラーによる集電の安定と新開発の足回りの良さによるところが大きいのではないかと思います。

同じ事は室内灯についても言え、うちのレイアウトの様に線路の手の届かない所が汚れがちになったりジョイナーのトラブルなどで一部に通電が不安定な場所があっても灯がちらつくという事が殆どないのです

その走行性ですが起動時からゆったりと加速する走りっぷりにまず感動しました。
列車の性質上、新幹線まがいの高速走行が似合う車両ではありませんが、実にしずしずと走りますし、加減速のフレキシブル感はまさに「シルキーな走り」と言う言葉がぴったり来ます。
KATOの機関車の様なフライホイールが仕事をしている様な惰行感が乏しいのですが、逆にパワーユニットのスロットルにかなり良く反応させる事で惰行に近い効果を得ようとする意図がある様に感じます。
なので運転側次第で惰行の雰囲気のある運転をする事も可能でしょう。

ただ、速度が上がるとモーターがノイジーになる傾向があるのが少し気になりますが、個人的にはかなりいいフィーリングの動力です。

スローも十分合格点。次回の動画にあげますが、カメラの前で可能な限り低速で10連を通過させてみるとたっぷり2分近く掛かります。
これはスケールスピードへの換算で時速8~10キロを保ちながら連続走行できる事になります。
それでいて室内灯の明るさも十分なのですからリアルなことこの上ありません。

今回の写真はショップの大レイアウト及びこの間紹介した鉄道カフェの改修中のレイアウトでの走行画面です。

フレキシブルレールを駆使したゆったりした大径カーブを見た時「TOMIXの四季島が来たら絶対ここを走らせよう」と心に決めておりました(笑)
四季島の走行性能とこのレイアウトの大径カーブとの相性はまさに最高!リアル且つ重厚な走りっぷりが堪能できました。

その意味でもこの四季島、屋根しか見えないお座敷運転よりも目の高さに線路がくるレンタルレイアウトでの走行に向いたモデルの様な気がします。

TOMIXの四季島が入線する!その1

2019-02-13 05:49:18 | 車輌・電車
一昨年の暮れにKATOから四季島が出た時、私の所属するクラブが地元テレビで紹介された時にはレイアウトの上に実車では絶対にありえない「四季島が4編成も並ぶ」と言う壮絶な風景が見られました。
ほぼ同じ時期、それとは別に普段鉄道模型などに縁のない故郷のローカル紀行番組の中でも地元商店街の模型屋さんの紹介でKATOの四季島が取り上げられていて驚かされたものです(尤もその番組のスポンサーはJR東日本盛岡支社だったのですがw)

もちろん昨年後半のクラブの運転会などでもKATOの四季島は大活躍でした。

要はそれくらいKATOの四季島が昨年の話題となり、これを入線させたユーザーも多かったと言う証左だと言えます。

ですから、それから暫くしてTOMIXもが四季島をリリースすると聞いた時は最初「何を今更」感が強かったのも確かです。
私個人にしてからが、KATOのが出た時も四季島自体には特に興味を持たなかったですし、たまたま実車を見かけた時も「凄い」とは思っても敢えて模型が欲しいと思った訳でもありません。

ただ、一方でKATOより1年以上遅れて出すからにはなにか新機軸があるか、物凄く気合いを入れたモデルになるのではないかという漠然とした予感があったのは確かです。何しろ予価がKATOより1万円以上高い4万8千円なのですから。
その後「室内灯標準装備」「通電カプラー装備」「新開発のモータと動力系」「HGを超えたプログレッシブグレード仕様」とかかなり勇ましい予告を聞かされて行くうちに「これは案外凄いモデルになるのではないか」と思えてきました。

多少は値引きが効くうちにと思いフル編成セットを予約したのが昨年の夏。その時点では暮れの年越し運転の主役として故郷の実家でお披露目となる筈でした。
ところが当初11月だったリリースが延びに延び、ショップに入荷したのが2月に入った昨日のことだったりします。

この辺のいきさつからお分かり頂けるように今回の四季島の入線は「実車が好き」と言うよりも「模型としての新機軸や気合いの入り方への興味」の方が強かったりします。第一私はモデルに琴線を刺激する何かがあれば飛びつく質なので別にKATO党でもTOMIX党でもないですし。

その四季島、早速検品をかねてショップ併設のレンタルレイアウトで編成状態での試走と相成りました。
走るところを初めて見るというショップのご店主とたまたま店に居たお客さんなどのギャラリーまで揃い、早速出発進行!

レイアウトのロングコースを数周させてみましたが、これが最初から最後まで驚きの連続。走行のスムーズさやスローの効き具合も凄いのですが、わざと照明を落としてもらい薄暗い中で走らせる列車の室内照明も「ただ灯りが点いている」などというレベルを超えた仕様になっているのにも驚かされました。

ここまででも結構な長文になってしまいましたが、これだけでは収まりそうにないのでモデルの具体的な内容については次回以降に書きたいと思います。

割と余談
このモデルのパッケージは限定品のフル編成セットという事もあってかいわゆる「さよならシリーズ」のそれよりも良く言えば高級感のある、悪く言えば「大仰で七面倒くさい」ものになっています。
モデルを出そうとするとまるで高級和菓子か何かの様に




これ位のプロセスを経てようやく中のモデルが拝めると言う物ものしさだったりします(笑)

昔の「とれいん」をまとめ買いしたはなし

2019-02-12 22:46:49 | 書籍

(プレスアイゼンバーン「とれいん」1976年9月号より画像引用)
 先日の秋葉行きでは帰りの電車で読む用に「とれいん」のバックナンバーを何冊か買っています。最近では現住地や故郷の古本屋でも出物を滅多に見なくなっているので東京のショップはそれだけでも結構貴重な存在です。

 TMSと異なりとれいんについては当時は「気に入った記事の乗った号だけつまみ食い」という買い方をしていたので結構欠けや未読が多いのですが、東京のショップに関する限りそうした号を見つけるのは割合容易なのが有難いです。

 で、帰省の帰りの電車の中でも未読のやつを何冊か持ち込みました。
 実はこれらの本は帰省中に実家で寝ながら読むつもりで持ち込んでいたものだったのですが、なぜか実家ではそういう気持ちになれず、電車に乗ったら急に読みたくなったという難儀な経緯があります。

 「帰りの電車でとれいんを読む」というのはいつの間にか私にとって一種の条件反射になってしまったのでしょうか(笑)

 まあそれは置いておいて

 RM MODELSやNについてもこれは言えるのですがこの種の専門誌というのは創刊から最初の数年くらいの時期が一番おもしろいと感じます。創刊直後の作り手の熱意が持続している事、雑誌としての形が固まっていない分試行錯誤の過程が多く中には「私みたいなボンクラくらいしか面白がらないんじゃないか」と思えるくらい型破りな記事や企画が載ることが多いからかもしれません。

(プレスアイゼンバーン「とれいん」1978年7月号より画像引用)

 今回読み返した中で特に印象的なのが78年7月号の「ダイヤ運転で競技会」と76年9月号の「レイルウェイスピードトライアル」
 それとこれは既に持っていたものですが77年1月号の「私の社長専用車」「メルクリンのポータブルレイアウト」の「頭の体操」の項です。

 「予め設定されたスジの通りに複数の駅の間に複数の列車を走らせ、複数のチームが所要時間を競うというリアル且つゲーム性のあるイベント」「HOの線路の周回トライアルで最高速度を競う(レコードブレイカー的な自由形車両可)」
 あるいは「作者を社長に見立てて自分が乗ってみたいであろう自分専用車をモデル化する」「レイアウト上で予め配置された貨車を決められた順番に編成しその所要時間を競う」
 どれもこれも読んでいてワクワクしてきます。

(プレスアイゼンバーン「とれいん」1977年1月号より画像引用)

 これらは最近の鉄道模型趣味界のなかでは顧みられる事のない楽しみ方ではあるのですが「こういう行き方もアリ」と言う点で読んでいて物凄い解放感を感じる記事です。
 (逆にこればっかりが主流になっても困りますがw)
 いやむしろ趣味なのだから「たまにはこれ位自由な発想があってもいいのではないか?」とも思えます。

レイアウト改修中の鉄道カフェへ遅ればせの御年始(汗)

2019-02-10 05:08:45 | 旅行・探訪・イベントなど
 ついひと月前の今日は実家に居て初日の出を見つつ年始のブログなんかを打っていたのですが、それからもうひと月が経ちました。
 全く早いものです。

年が明けてからいろいろと用向きが重なり、地元では行きつけのショップにも鉄道カフェにもなかなか顔を出せない日々だったのですが、1月も終わろうという先日の平日休にようやく鉄道カフェを覗く事ができました。
 店に入るとご店主の「今年もよろしくお願いします」の挨拶を頂き、年明け以来丸ひと月顔を出せなかった私は汗顔の至りです(汗)


 さて、その鉄道カフェのレンタルレイアウトですが、昨年暮れから改修工事に入っていたとの事。
 早速覗かせて頂きました。

 今回の改修の眼目は運転席側から見て奥に当たる高架駅などのあったポイントの改善が主のようです。
 以前運転させて頂いた時に気になっていた「運転席側から見て意外に死角が多い」点ですが手前側に配列され列車を見えにくくさせていた建物類を撤去し、代わりにホーム主体の地上駅を線路配置を一部変更して差し替えていました。
 これに伴い死角は減りました。そればかりかフレキシブルレールを駆使して雄大な緩曲線で構成された地上駅がパノラマで観られる様になっていました。

 実際に運転席に座って眺めると試走するフル編成の列車が緩曲線の中を身をくねらせて走る様が実に心地良く見えます。
 運転のみならずただ走る様を眺めるだけでかなり癒されていくのが自分でも感じられました(笑)

 個人のレイアウトではこれほどの差し渡しで雄大なカーブを再現するのは規模的にかなり困難ですからこれだけでもレンタルレイアウトならではのメリットは発揮されます。

 実はこのレイアウトでも同じような緩曲線のビューポイントは以前にもあったのですが、運転席からは死角に当たるレイアウトの裏側にしかなかったので運転しながら眺められない点で前回の運転では少々ストレスを感じていたところでした。
 今回の改修でかなりその渇が癒されるのは間違いありません。

 この他ご店主があちこちからかき集めてきたストラクチャーが新品、中古を問わずジオコレ中心にかなり入ってきているのでシーナリィの面でもかなり充実するであろうことは確実。聞く所では従来のビル街から貨物列車との親和性の高い工場街のシーナリィを考えているとの由。

 後しばらくしたら昨年の今頃よりもかなりグレードアップしたレイアウトが楽しめそうです。

趣味の原点を振り返る番外編「TOMIXの113系」

2019-02-09 05:05:15 | 車輌・電車
趣味の中断前に入線させていたNモデルのはなし、今回はTOMIXの初代113系を取り上げます。
DSCN8801.jpg
 1976年のTOMIXの登場が私のホビーライフに大きな衝撃を与えた事は折に触れて書いていますが、TOMIXブランドとなって最初の国産動力車を入手するのはそれから2年位間が開きました。
 横須賀色の113系4両編成がそれです。
 この種の近郊型電車はGMが既に111系を出していたのですが当時は動力車なし(トレーラーに関水金属の103系動力車をコンバートする様な仕様になっていましたが、これをやると103系の動力車の分コストがかさむので学生の身分の私には決断できませんでした)
 最初から動力車を揃え、GMと仕様や形式が被らないTOMIXの113系はそれだけで十分魅力的だったのです。

 価格こそ関水よりやや高めでしたが最短で4連で組みあがるお手軽さもあって当時の私の小遣いを1年くらい貯めればどうにか買えましたから飛びつくのも当然と言えば言えます(笑)

 さてこの113系、動力も当然TOMIXのオリジナルの物が搭載されていましたが、これがウォームギアの代わりにスプリングを使うという今見てもかなり斬新なものでした。
 初めて専門誌でこの事を知った時にはそのアイデアがコロンブスの卵の様に見えたものです。
 走行させてみると確かに関水とは異なるジージーしたノイズや、何となくとろくさい加速に個性を感じたものですが特急車でもない電車としては性能面ではこれで十分以上でした。
(当時は関水の153系とペアで走らせることが多かったですからその印象の違いを感じる機会も多かったのです)

 個性と言えばたしかこの動力ユニット、TVやラジオのノイズ対策として動力内にノイズ除去の抵抗パーツを組み込んでいた最初のモデルだったと思います。
 今でもGMの中古動力(エンドウのOEM品)なんかをばらしてみると似た様なパーツが転がり出る事があります。デジタル時代の今では特になくても困らないらしいですが)

 因みにGMもこれと前後して専用の動力ユニットをリリースしましたがこちらはよりコンベンショナルなウォームギア仕様でした。30年後にこの動力を入手(恥)して走らせたのですが組みつけ精度の関係からかTOMIXのそれよりもガサツな印象です。

造形は流石に関水並みという訳には行きませんでしたが(特にサッシと車体の隙間の大きさや「日」の字に見えるサッシ造形に煮詰めの甘さを感じたのも確かです)それでも前面の造形は十分に横須賀色の電車らしく見えて満足感も非常に高かったものです。
当時は買えませんでしたがラインナップに入っていたサロ113は床下造形のパイピング表現が自慢で広告写真でもでかでかとサロの床下のどアップが掲載されていたほどです。
ずっと後、中古でこのサロを入手した時真っ先に見たのが床下だったという思い出がありますからあの広告のインパクトは当時の私にもよく刷り込まれていたと見えます。

 そんな訳で趣味が中断する直前までこの113系と関水の153系が襖レイアウトの主力機種として君臨していました。
 (それはそうでしょう。他にはキハ82系の中間車と組み合わされたクハ181とかプロポーションの差が激しいエンドウのEF58が牽引する関水の20系ブルトレ位しかなかったのですから)