光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

日本型Nゲージの50年と思い出から・EF30編

2015-10-30 05:09:00 | 車両・電気機関車
   昭和39年版の「模型と工作・鉄道模型ガイドブック」から50年前の16番モデル工作とそれ以降のNモデルの思い出を語るある意味支離滅裂な企画(汗)です。
 

 今回はステンレス電機の走りとなったEF30を。
 全身にコルゲート板を纏うEF30はあの当時ですら機関車好きなら誰もが知っている有名人(笑)でした。
 前面のフェイスはED70かED61のそれでありながら車体はEF級の堂々たるものでコルゲートの部分を別にしても似た機関車が存在しない特異な地位を占めます。
 (現にそれ以降の電機はほぼ全てがEF60かED75みたいな顔が標準になっていますし)

 ですが当時はコルゲート板を纏う機関車が他に存在していない事に加えて普通の「交直流の機関車」というのも他にED92しかいない状態でした。それゆえに工作もかなり独自の工夫と技法が要求される素材ではあります。
 しかも本書の出版当時はバリバリの新鋭機だった筈ですから製作記事が載らないのがおかしい位です。

 そのせいでしょうか、本誌の工作記事は他の記事と比べ物にならない位に図版が豊富と言う特徴があります。
 (もちろん本文の文章も結構なボリュームなのですが)
 記事の出出しもいきなり「車体は白ボールで作ります」ではじまります。

 これまで紹介してきた記事の場合は大概書き出しが実物の紹介とか時節のあいさつが付いてくるものなのですが、それすら一切ないハードボイルドな製作記事になっています。

 また、上述の事情もあって製作法も他の電機機関車の様な訳には行かなかったと見えていくつもの奇策や新技法が投入された力作記事となっているのが本書の16番記事です。
 例えば、コルゲート板についても従来記事ではアルミホイルを使った物が多かったのですが「しわが付きやすい」「意外に面倒」と言う事でこちらはケント紙に鉄筆で筋を引いて凸凹を付けたものを銀色に塗装するという方法を紹介していたりします。
 台車も当時はEF30用の物はありませんでしたから「スハ43系用の台車枠をベースの大改造」したオリジナル品です。

 これらの技法が一々絵解きで紹介されているため、6ページのスペースを目一杯使った本書の製作法の中では断トツの密度を誇る記事になっています。
 見ていて目がちかちかするほどですが、反面見ていて引き込まれる魅力があるのも確かです。

 とりあえず書き手の気合はよく伝わる力作ではありました。


 さて、Nゲージでは製品化自体が奇跡と思われていたEF30ですが80年代半ばには早くもTOMIXが製品をリリースしました。
 Nのモデルもこの頃になると製造法も確立し走行性や品質で危なげな製品は殆ど見なくなっていた頃でしたから走行性やディテーリングのバランス、車体の表現も実に宜しく当時としては殆ど決定版と言って良いほどのものだったと記憶しています。
 他に転用できないはずのオリジナルの台車もきちんと再現されていますし。
 私がこのEF30を入線させたのは2006年頃、TOMIX30周年記念でクリーニングカーと組み合わせられた「1・2号機タイプ」でした。
 実車ではこのタイプは試作機の性格が強く量産型より微妙に車体が長い上にコルゲート板はなし、赤い帯がアクセントとなっています。

 流石に当時はそこまで作り分ける余裕はなかった様であくまで「タイプ」なのですがそれでもEF30自体がよく出来ていたのでそれだけで十分満足できるものでした。

 ・・・まさかそれから10年後にKATOがこれより凄いのを出すとは(驚)
 出た事自体が奇跡的どころかEF30が競作されるなんて全く隔世の感です。

KATOと鉄コレ・ふたつのクモハ12

2015-10-29 05:06:16 | 車輌・電車
 前回の続きです。

 先日も書きましたがKATOのクモハ12の前に鉄コレからも同形式が出ています。
 この機会に例によって鉄コレとKATOのクモハの比較をば。

 まず、車番で言うなら鉄コレはクモハ12000、KATOのはクモハ12050となっています。

 このうちKATOの12050の出自については前回述べましたが鉄コレのそれは最初から両運転台仕様だったモハ34を改番したものだそうで、ある意味両運転台のクモハとしてはオリジナルに近いデザインと言えます。

 そのせいか造形は全く同じではなく貫通口側のサイドはKATOは戸袋窓がありませんし、鉄コレのドアにはHゴムが表現されています。
 その一方で前面のドアにHゴムがあるのがKATOの特徴です。
 更にKATOは増設側運転台の屋根の端部が一直線になっており微妙に曲線の付いた鉄コレやKATOのパンタ側の前面とは形状も異なるため印象は結構違って見えます。

 つまりプロトタイプが全く同じではないので既に鉄コレを持っている人でも食指が動かせるというメリットが(笑)

 それはさておき

 KATOの方は車体の艶が強いのと全身にリベットが打ってあるのが特徴です。

 特にボディ艶はホーム上で斜め前から眺める時にそれなりにリアルな質感に見えるのがうれしいポイントと言えます。
 鉄コレのクモハは車体側面にリベットの無い、KATOに比べあっさりとした印象ですが元のモハ34の実車の写真を見てもリベットがない(あるいは目立たない)様なのでこれも本来の仕様かもしれません。
 屋根の色もKATOの方がやや濃いめのグレー。別パーツ化されたベンチレータや避雷器が目立つ演出がされています。
 細部のレタリング類もKATOの方が細かく(というか、鉄コレは車番以外のレタリングはありません)これも細密感に貢献しています。

 これに比べると鉄コレの方は全般に安っぽさが隠せません。

 走行性もKATOのクモハは非常に滑らかで安心して走りを楽しめるレベルと言えます。
 しかもヘッドライト、テールライトはともに点灯式。
 単行運転が基本のこの車両としてはこれも大きなアドバンスと言えます。

 全体にKATOの方がよく出来た印象ですが、ここで思い出してみると鉄コレでクモハ12が出たのは今から8年くらい前です。
 しかも動力込みでも当時の値段はKATOの半額程度。

 同形式だからこそこうして比較している訳で、本来はコストでも製造時期でも同列に論じる訳には行かないものである事は考えなければなりません。

 鉄コレの走りも必要にして十分以上の性能ですし、テールランプに色刺しでもすれば結構見られると思います。

KATOのクモハ12050が入線する

2015-10-28 05:04:01 | 車輌・電車
 運転会の撤収ついでに立ち寄り購入したKATOのクモハ12

 発売は知っていましたがとっくに売り切れていると思っていたので今回入手できたのは幸いでした。
 17M級の小型電車で単行での運用も可能なのは小レイアウトでは助かります。
プロトタイプは戦後に鶴見線での使用を想定しモハ11を両運転台式に改造したものだそうです(これ次回の伏線)

 モデルは最小249Rのカーブを推奨していますが棚幡線の140Rはどうにかクリアできます。
 ただしカーブの抵抗が大きいのも確かで運用は慎重にした方がよさそうですが。

 最近飯田線シリーズを中心に旧国のリリース目覚ましいKATOの製品だけに造形はなかなか見事なものです。

 ところでクモハ12は以前鉄コレの第5弾辺りでリリースされた事がありクモニ12共々KATOと競合します。
 こちらは私もリリースの時点で入線させていますが、その時はクモニを動力化させていたのでクモハ単行での運用はKATOにお任せする方針です。
 折角ヘッドライトばかりかテールライトも点灯するのですから単行で使わないともったいない(笑)

Nゲージ50周年と思い出から、あの頃のキハユニ26

2015-10-27 05:00:12 | 車両・気動車
 私の手元にあるTMSの65年10月号(通巻208号)の裏表紙。
 そこには「関水の9mmゲージいよいよスタート」の広告が飾られています。

 第一陣となるC50は「10月発売」との予告が。
 つまり今月は日本型のNゲージが登場してから50年目と言う事になります。
 (但し、TMSにこのC50を含めたNゲージの紹介が掲載されたのは翌66年の新年号だったので実際の発売がこれより若干前後している可能性はあります)

 私が鉄道模型の趣味に入ったのはそれから10年後の75年の事でしたから中断期間を含めればこちらも40周年と言う事になります。
(かなり強引なこじつけ汗)

 Nゲージが本来の「手軽にレイアウトが作れて運転の出来る鉄道模型」のレベルに達したのはここ10年位の事です。
 少なくとも最初の10年間についてはKATO(当時は関水金属)一社が孤軍奮闘に近い形でラインナップの充実を図っていましたし、その最後の時期になってトミーの参入、GMのキットの登場で弾みが付き始めていました。
 実際、私がこの趣味に入った頃がその時期に当たりますが今から思えばこれは実にいいタイミングだったと思います。

 この直後に学研が0系新幹線でNに参入、GMからは日本初の「量産された日本型ストラクチャーキット」として信号所と詰所がリリースされました。
 この趣味に入って最初の2年位はTMSや創刊間もないとれいんなんかを見るのが楽しみだった記憶があります。
 確かにラインナップの数で言うなら当時のNは16番とは比較にならない少なさでした。
 しかし、徐々にではあっても参入メーカーの増加、建物やレールなどの「走らせるシステム」の充実は確実に進んでおり「発芽した苗が徐々に成長してゆくのを見るかのような」感覚があったからです。

 この翌年トミーナインスケールが「TOMIX」と改称し、同時にNはもとより従来の鉄道模型の概念をも変えた新システムメーカーへの脱皮を宣言します。

 そんな訳で個人的な「Nゲージ50周年」記念企画として今月から来月にかけて以前お話した事のある「趣味の原点を振り返る」を加筆の上で再掲したいと思います。
 以前のブログはこちらにもありますが、ブログ移転のどさくさで画像が無い上に掲載時から今までの間に描き加えたい事もかなり出て来ましたので。

 私が始めて購入したNゲージの車両はKATO(当時は関水金属)のキハユニ26です。
 この車両はこれまでこのブログでも何度か取り上げてきた車両ですが、購入は昭和50年の初夏で値段は2650円と記憶しています。当時の私の小遣いでは年間に動力車は1・2両しか買う当てが付かず、更にパワーパックに至ってはいつ買えるか分からない感じでした(苦笑)
 何しろあの頃はEF65が3500円、トミーナインスケールのED75で2900円。一見安いようですがあの頃は食堂でラーメンが一杯180円位だった頃です。

 当時私の故郷ではNゲージを扱う店が2・3軒位でしたが専門店は殆どなく、この車両を購入した店でも鉄道模型はプラモやミニカー・モデルガン等に混じって隅のほうに陳列されていました。
 そんな中でなけなしの小遣いを握ってモーター付きの車両を買うという行為はある意味清水の舞台から飛び降りる様な覚悟の要るものでした。

 帰宅してからもすぐ走らせるという訳には行かず、翌日に先述した親戚(趣味の原点1参照)へ車両を持ち込み、そこの手作りパワーパック(もちろん16番用)を借りてこれまたどうにか入手したフレキシブル線路にわに口グリップ(!)を接続して線路に載せました。
 一見突飛なようですが、あの頃は(特に16番では)結構ふつうにみる光景ではありました。

 そこでこのキハユニ26が線路上を走り出す様を見たときの感動は忘れられません。ここで初めてNゲージを見た親戚も「意外に走るものだなあ」と驚いていた事が思い出されます。
 ただ、一方で「スローが効かない」のも気になりましたが。

 それから30年以上が経ち、鉄道模型の趣味には紆余曲折(20年の中断期間も含めてですが)ありましたが、このキハユニはずっとそれらを見守り続けつつ今も私のモジュール上に鎮座しています。通電すると最初はがくがくするもののなかなか威勢の良い走りをして見せる辺りはあの当時とそれ程変わりません。

 そのキハユニを含めたキハ20系、KATOのNゲージの中でも古参の部類に入る様になりました。
 動力系はモデルチェンジしてあの当時のとは別物になっていますが、ボディが基本的に変わっていないのが凄い所です。

中古ショップの品薄とマイクロのC11

2015-10-25 05:57:40 | 車両・蒸気機関車
 先日の入線車から。

 この間から近所の中古ショップを覗いているのですがどこも鉄道模型の品ぞろえが薄くなっています。
 少し妙だと思ったのですが店員さんに尋ねてみると「他所の県で新規オープンする大型店の為に各地の在庫品を回している」のでそうなっているのだそうです。

 田舎のショップでも全国チェーンの場合はそういう事もあるのですね。
 そんな中でも見つけモノがあったのは幸いとは言えます。

 物はマイクロのC11「函館大沼号171号機」

 NゲージでC11と言うとまず思い浮かぶのはKATOのそれですが、実車と比べて見た場合サイズが大きめなのと少し長めのプロポーションが気になるところではあります。
 私などが最も手軽に目にできる実物のC11と言うと新橋の駅前に鎮座している奴ですが、KATOのそれに比べるとややぽってりした体躯が目立ちます。

 ところで一般にマイクロの蒸機と言うと「背高、腰高、キャブ高」の3高プロポーションの物が多く評判の面で今ひとつなのが多いのですが、そんな中にあってC11は比較的人気のあるモデルです。
 そんな訳でいい出物でもあれば入線させたいと思っていた機種なのですが、ようやくかなった形になります。

 さて、実際にモデルを手に取って見ると上述の3高プロポーションは確かに感じるのですがC12やC56に比べるとそれほど気になりません。
 実車の持つぽっちゃり感がそこそこ感じられる分KATOのそれよりもC11ぽさは確かにあります。

 更に有難いのはこのC11、KATOではできなかった「140Rのミニカーブがどうにかクリアできる」事です。
 勿論通過時にそこそこ抵抗は感じるのですがC12よりも楽に曲がれる部類です。

 ミニカーブ主体の棚幡線を走れるC11というのは私にとってはそれだけで大きな存在意義があります(笑)

 ここからは余談です。
 登場当初からプロポーションの難を指摘されてきたKATOのC11ですが、既存のモーターを組み込むためにやや大きめのサイズと間延びしたプロポーションになったというのが定説の様です。
 ですが、手持ちのグラハムファリッシュのCタンクのプロポーションがKATOのそれに似ているのを見ていて輸出用のCタンクと足回りを共用する意図があったのではないかと思えてきました。
 同時期に出たC62も動力系はアメリカ形の転用らしいですからまんざらあり得ない事でもない気もします。
 ただ、当時のKATOにこのC11に該当する外国形があったのかがわからないので仮説の域を出ません。

 個人的には上述のグラハムのCタンクの事を思うと「間延び」というよりもスマートさの印象が強いのでプロポーションの改悪と言うよりも「一種の美容整形」の印象が強かったりするのですが(笑)

 ですがマイクロのC11のぽってりしたプロポーションを併せて思うと、そろそろ決定版のC11のNゲージモデルが出てきても良い様な気もします。

プレ鉄道の日(笑)の運転会から 車両たちの競演

2015-10-24 05:54:52 | 旅行・探訪・イベントなど
 今日は鉄道の日・・・ではないのですがそれに近い土曜日という事で(ついでに3連休の初日だそうです。このおtころの私にはあまり縁のない「連休」ですが)近所のターミナルのコンコースで恒例の運転会が催されました。

 運転会自体についてはメインのブログで明日辺り上げるつもりですが今回は例によって「列車の走行風景」を中心に。
 今回出ている車両は全て他のメンバーの物で私の物はありません。

 普段買わなかったり買えなかったりする編成が豪快にモジュール上を快走するのはただ眺めるだけでも十二分に楽しいものです。

 まさに東西を問わない組み合わせの編成が快走しました。
 この豪快さもまた運転会の楽しみであります。

秋のエキナカ運転会・雑記

2015-10-23 05:51:42 | 旅行・探訪・イベントなど


 世間では連休の最終日ですが私は今日も出勤だったりします。
 5月とかいわゆるシルバーウィークなんかの時もそうだったのですが、年々私の中で「連休」の概念が薄くなってきている様な気が(汗) 

 そんな折ですから飛び飛びの休みを縫って出られる「運転会」みたいなイベントがとても印象に残りやすく、また楽しい物になっている気もします。

 さて今回は先日の運転会の話の続きです。

 運転会ならではの楽しみと言うかメリットの一つに「長編成で走る列車を流し撮りする」と言うのがあります。
 他の会場では客の途切れる時などを狙えますし、スペースもそこそこ広いので良いのですが今回はその両方に恵まれませんでした。
 おまけに私のカメラは手振れの出やすいコンデジかレンズの小さいスマホ(汗)
 私自身の腕の問題も大きいですが今回はなかなか思う様なのが撮れませんでした。

 それでもたまに狙った被写体だけびしっと止まったのが撮れると他に粗が多くても妙に嬉しくなります。


 会場の外では別なイベントが開催中。
 こちらのクラブとは直接関係ないのですがソーラー式のミニ列車が走ったり

 こんなのが展示されていたりすると相乗効果で妙にお祭り気分が盛り上がるのも楽しいものです。
 ですが私たちにとってのサプライズは実はその後にやって来ました。

 運転会の最中に突如駅に乗りつけられたのは、タイミングが合わない限り普通ではなかなか見られないキヤ95の編成と言う意外なゲスト(笑)でした。
 偶然とはいえクラブのメンバーが盛り上がったのは言うまでもありません。


秋の駅ナカ運転会から・2015

2015-10-22 05:44:53 | 旅行・探訪・イベントなど
 昨日は鉄道の日・・・ではありませんがその関連イベントとして私も所属するクラブが近くのターミナル駅のコンコースで最近この時期の恒例になった運転会を行ないました。

 駅ナカだけに見物して下さる方が多い上に、観光目的で下車する客が多いだけにショッピングセンターや地元の客の多い都会の駅のそれとは異なる反応が得られるのでその雰囲気だけでも十二分に刺激になります。
 そういえば外人さんのギャラリーも他に比べて多かったですが、日本人のそれに比べて集中して眺めている傾向が多かった気がします。

 さて、今回は運転会で目を引いたいくつかから。


 メンバーの新作モジュールはハリー●ッターの城をモチーフにしたと言うコーナーモジュール。
 実は当クラブの女性メンバーの作だそうです。
 そのままでも十分見られますが灯りが入るとさらに好い雰囲気になります。
 水面の表現にデコパージュ用のニスを用いた様ですが水面の独特の質感がこの風景によくマッチした印象でした。

 既存モジュールの改良ですがLEDを増量し不夜城のイメージをさらに強めた香港&道頓堀モジュール。
 運転会では明るい照明のもとで行なわれる事が多いので実際より明るめの方が映える様です。

 ですがやはりこういうのは一度位暗い中で観てみたい感じもします。

 今回の運転会でお目見えのKATOのサウンドユニット。
 登場以来あちこちで話題な様なので(そのくせ田舎ゆえにデモ展示と言う物にお目にかかれない)実際に触れたのは今回が初めてです。
 サウンドカードはSL用でD51 496の牽引する12系で使用されました。
 実際の走行にシンクロした音響を目指したものの様で、運転会でも雰囲気づくりに一役買っていたと思います。
 ただ今回はユニット近くに配置した二基のアクティブスピーカで音を出していましたが、レイアウトの規模が大きいので「列車が遠くにいても同じ大きさの音になってしまう」のが少し気になりました。
 サラウンドやマルチスピーカとの組み合わせで列車の位置にシンクロした音が出せれば面白い気もします。
 (車載スピーカで車両自体が音を出せればそれがベストかもしれませんがレイアウト上のスピーカなら走行音だけでなく周囲の自然の音と組み合わせてよりリアルな雰囲気を出す方向性もありそうな気もしますし)

ブログタイトルの変更

2015-10-21 22:47:04 | レイアウト・竹取坂
 今回から当ブログの名称を「光山鉄道管理局アーカイブ」に変更。

 更にテンプレートを横長画面に対応した物に変えました。

 もともとこのブログはメインのブログの過去記事保管庫としての性格が強いのですが、加えてHPの記事のリンク先として機能する事が多くなり従来の「ブログ」と言うタイトルでは実情にそぐわなくなっているのでテンプレート変更を節目にタイトルもHPに準拠した物に変えた形です。

 内容が変わる訳ではないのですが今後とも宜しくお願いします。

久しぶりにミニSLレイアウトに手を入れる

2015-10-21 05:42:39 | ミニSLレイアウト
 今年に入ってからのレイアウトの改修や手入れは運転会への参加頻度の低下と同様に殆ど進捗していません。

 とはいえ今年後半はいくつか参加を予定しているのでそろそろ手を入れるべきタイミングと言えます。
 そんな訳で今回はミニSLレイアウトの棚幡線から少し手を加えました。

 今回の行程は機関区部分の給炭台と給水塔の差し替えとそれに伴う一部処理です。
 この部分は昨年暮れにそれまでの鉄コレの施設をしなのマイクロとシバザキ模型のそれに差し替えていますが、昨年の段階ではまだ仮置きのレベルでしたからこれを少しいじります。
 最初に行なうのが各モデルのウェザリング。

 どちらもNとしては珍しい金属モデルですがそれだけに塗装のテカリが目立ちそのままでは玩具臭さが出てしまいます。
 ここはタミヤのウェザリングパフで煤と砂埃を追加。
 写真では分かりにくいのですが質感的にかなり落ち着いてきました。
 特に効果的だったのは給水スポートで、元々KATOのそれに比べて質感に優れるもののテカテカ感が強いシバザキのスポートはウェザリングでかなり落ち着いた雰囲気が出て来ました。

 前にも触れましたがストラクチャーの塗装やウェザリングの効果は重要と思います。
 レイアウト上を走りまわる車両ならそれほどではないですが常にそこに固定されている建造物類やアクセサリは常に目に触れている分、質感の違いも目立ちやすい様です。

 後は給炭台の上にジオコレの石炭を載せ、そのままでは間が抜けて見える各建造物の足元をライケンやフォーリッジで隠して落ち着かせます。
 これだけの事ですが雰囲気的にはかなり良くなったと自画自賛しておきます。

HOスケールの「丘の上の一軒家」

2015-10-20 05:39:12 | ストラクチャー
 最近上京すると何故か出物に当たるジャンルという物があります。

 現住地とか故郷とかのショップではなかなか買えないジャンルだったりするとそれなりにお得感もありますし図体の割には案外安価だったりして財布の負担も大きくないのが有難いです。
 但し、異様にかさばるという問題点もありますが。

 それは何かというと16番・HOスケールのストラクチャーモデルです。

 この間もエンドウの駅舎が入手できましたが、今回のは恐らくファーラーかフォルマー辺りの住宅のキットメイク品。
 見たところ傾斜地に建つ近代型の住宅という風情でしょうか。
 手すりの一部が欠落していますがこれで500円ですからコストパフォーマンスは最高の部類でしょう。

 こういう垢抜けた住宅モデルは最近昭和レトロ全盛の日本型16番ストラクチャーでは見ないだけに逆に新鮮です。
 とはいえこのモデルが使われていたと思われる1970年代頃はレイアウトにしろお座敷運転にしろエンドウ辺りのブリキ建造物(それも駅周辺施設のみ)を別にするとこの種の輸入品モデルしかなかったのも事実です。
 当時の鉄道模型本なんかでは車両は国鉄型なのに欧州風の建造物しかない運転風景への不満が必ずと言って良いほど書かれていた位です。
 (Nゲージですら本格的な日本型一般建造物の展開が始まったのは1980年代初めから)

 尤も、私の故郷の周辺は良く言えば丘陵地、悪く言えば山の中なので似た様な家を見かける事が案外多く、この種の住宅は案外違和感なく見られました。
 ですから線路の沿線にこういうのがあってもそれほど困りません(笑)

 流石に今の環境では16番のレイアウトは夢のまた夢なので当分はお座敷運転の彩りとして機能する事になります。

 それにしてもこういうモダンなマイホーム、70年代の住宅メーカーのカタログの定番でミサワホームやらセキスイハイムとかのチラシでよく見かけた記憶があります。
 いや、今だって「お金があればこういうハイカラな家を建てる(それも専用のレイアウトルーム付きの奴)のに」とか思ったりするのですが(笑)

 16番のアイテムと言うと実はもうひとつ安価に買えた物があるのですがそれについては次回に。

EF13の3連発(笑)

2015-10-18 05:27:31 | 車両・電気機関車
  今回は中古モデルの入線車から


 物はワールド工芸のEF13戦時型です。
 これの同形は昨年マイクロの物を入線させているのですが、そちらは初期も初期のタイプで「デッキなし、電車用のPS13パンタを搭載」というタイプでした。
 ですが今回のワールドはデッキ付なので仕様が異なる凸型EF13が2両揃った訳です。

 それを別にしてもワールドの仕様はマイクロに比べてやや腰高な印象で恐らくこれは動力ユニットの違いによる物でしょう。

 とはいえ同じ凸型でもフロントにデッキがあると結構印象が違って見えるのはひとつの発見ではあります。
 造形ですが、マイクロと比較して見ると意外に外見上の印象の差がありません。
 どこまでも角ばった凸型電気というのは意外と素材の違いが出にくい物かもしれません。

 更にEF13は同じワールドの戦後型も入線していますから3者3様が楽しめます。
 こちらは旧EF58の車体を乗せた普通の電機なのですが足回りが戦時設計のままなので本来ならかなり違って見えるはずです。
 
 事実台車枠周りは戦時型と同じ物が使われていましたから個性が少ないと言われる戦後型EF13の中では良いアクセントにはなっています。
 (と言うかこれがないととっさにEF15と見分けがつかない)

 動力はワールドオリジナルのユニット成形されたタイプで運転する分には問題は殆どありません。
 これに限りませんがブラスの電気機関車モデルはワールドとそうでないのとでは走行性能に歴然とした差を感じます。

 Nといえども(あるいはそれゆえに)安定した走行性が確保されているのは最低条件と思いますからワールドの方向性は正しいと思います。

 さてその戦時型EF13ですが前述の様に昨年秋にマイクロのデッキなし、PS13パンタの「超戦時型」が入線しています。
 このふたつも比べて見ると面白そうだと思ったのですが。

 並べて見たら思いのほかメーカーの造形の違いがありません。
 両方ともマイクロ、あるいは両方ともワールドで通用しかねない位です。

 強いて言えばワールドの方が動力の関係からかやや腰高な事くらいでしょうか。
 むしろプロトタイプのデッキの有無、ライトの位置等の差異の方が目立ちますしその辺りのキャラクター性が比較できる分「模型としては」まっとうとは言えます。

 しかも驚いた事にこのふたつ、走行フィールまでもがそっくりなのです。
 ワールドの動力がアセンブル式のユニットパーツになので一定の走行性能は確保されているのは確かでしょうが、これでは「マイクロの方がライトが点灯します」位の違いしか感じません(笑)

KATOのタム500と2軸タンク貨車のはなし

2015-10-17 05:24:32 | 車両・客車・貨車
 KATOのC12と同時位に2軸貨車が発売されていましたが、予算不足でこれまで買えていませんでした。
 と言う訳で10月になってようやくタム500の入線です。

 それにしても2軸貨車で1両1000円を超えていますからKATOの貨車も高くなったものです。
(例外的なケースとしてホビセンで買ったASSY寄せ集めのワサフ8000が3千円以上でしたが)

 とはいえ、今回のタムはそれだけの事はある出来栄えと思います。
 KATOのタンク貨車では40年前にその後のKATO製品のクオリティを決定づけたタキ3000という傑作がありますが、そのクオリティをそっくり2軸貨車に持ってきているのですからむべなるかなと言うべきでしょう。

 ところで2軸のタンク車と言うとナインスケールのタム6000、その後を継いだTOMIXのタム500(タイプ)と言う先行作があります。
 特に後者は140Rのミニカーブ対応と言う事もあって今回のKATO版タム500と混成させる楽しみもあると思っていました。

 なので早速編成を組ませて見たのですが、これが予想外の展開に(笑)
 KATOのタムは実物の存在するスケールモデルなのに対しTOMIXのそれは基本的にフリーに近い(近似の形式はありますが)構成。

 他の貨車と足回りを共用する関係からかKATOのタムよりも背も腰も高め、全長も長めなのです。
 なので知らないで混ぜ込むと2軸タンク車なのに凸凹が目立つ編成になってしまうのです。
 特に電気機関車と組ませた場合、機関車の屋根よりタンクの方が高いという現象も。


 因みにナインスケールのタムとTOMIXのそれとは高さだけは揃っている様です。
 細密度の問題と異なり、これは一度気にしだすと気になって仕方ありません。
 ここはおおらかな心で対応すべきなのかもしれません。

 それは置いておいて、
 KATOのタムはタンク上部の給油口周りの手すり表現が白眉です。

 車輪の転がり抵抗の少なさも有難いポイントでしたし、150R対応の小回りの良さ(専らカプラーの首振りの問題ですが)も魅力でした。

小さな時刻表に「掌の小宇宙」を感じた話(笑)

2015-10-16 05:22:45 | 書籍
 今回は書籍のはなしから
 先日の帰省の折に押入れをひっくり返している時に見つけたもののひとつに列車時刻表があります。
 表紙に「1982年6月23日からの新ダイヤ」と書かれている様に東北新幹線の盛岡~大宮間が暫定開業したタイミングで出された(あるいは配布された)ものです。

 これだけだったら「単なる古い時刻表」であり時刻表マニアでもない私がわざわざこのブログで取り上げるほどの物ではないのですが(汗)

 その時刻表の大きさがこれ位だと話の種くらいにはなると思います。

 「豆本」と呼んでもいいサイズとボリュームですがこの中に東海道・東北の新幹線と東北地方の幹線とローカル線の時刻表が網羅されているのだから凄い話です。

 おまけに巻末には「東北新幹線あらかると」と称する解説から「東北の民謡の歌集」まで付いているという親切設計(爆)

 このサイズですから当然活字も小さいものです。
 よほど周りを明るくして相当に眼を近づけないとまともに読めないのではとすら思えるほどです。

 ですから入手直後からこれを読むのは専ら「寝床の電気スタンドのそばで」という事になります。
 (これ以外のシチュエーションだとはた目にも惨めったらしいw)
 この時期は新幹線開業前後とはいえ夜行列車が全盛だった最後の時期と重なります。
 前にも紹介しましたがこの当時私の故郷の田舎では深夜0時~6時の間だけでも少なくとも12往復以上の列車が走っていました。
 今ではもちろんそれらは全滅状態ですが、改めてその頃のダイヤを眺めていると当時の「鉄路(の上だけ)の活気」が伝わってきます。
 それとは別に当時のローカル線の閑散ぶりをその最終列車の時刻と重ね合わせて寂寥を感じたりも出来ました。
 こういう所も時刻表を眺める楽しみの原点とも言えると思います。

 同じ事は普通の大判の時刻表でもできますが今回はこの本自体のサイズの小ささゆえに「この小さい中によくこれだけの情報量が」と言う驚きとともにわが掌の中に「小さな宇宙」の様な広がりをも感じてしまいました。

 われながら大袈裟になりましたが(汗)これは正直な気持ちでもあります。

 スマホの乗換案内ソフトでは便利な事は便利なのですが、なかなかこういう気分にはなれません。

カーコレ発売希望・日産ブルーバードのはなし

2015-10-15 05:17:37 | アクセサリー
 今回は久しぶりにレイアウト絡みで車の話をば。

 カーコレの新シリーズは最近なかなかその話を聞きませんが個人的にぜひ出してほしい車種がありますので今回はそのはなしから。

 16番スケールのカーコレの80ではかつて歴代のスカイラインをモデル化した事がありますし、Nスケールのカーコレ自体も歴代フェアレディを出した事があります。
 いずれも年式や車種の選択がマニアックな割にはレイアウトでの使い勝手も良くなかなか良いシリーズでしたが、今回出してほしいと思うのは歴代のブルーバードのモデルです。

 この写真をみればたとえ車に興味のない人でも「そう言えばあの頃はこんなのが走っていた」と思いだして頂けるのではないかと思います。
 歴代が無理ならせめて510と910くらいは出してほしいとも思います。

 510は1960年代後半から70年代前半までのあらゆる風景の一部として記憶に残りやすいクルマでした。
 いつも折に触れて紹介する機関士の親類も最初に買った車がこの510の後期形でしたし(笑)

 カーコレの上位モデルともいえるTLVではこれまでに様々な仕様の510がモデル化されてきました。
 4ドアでは前期型・後期型が作り分けられ、更にバンボディもしリース。パトカーやサービスカー、警備保障の仕様までもがモデル化されています。
 (TLVで次に期待したいのはタクシー仕様ですw)

 910の方はTLVでも出ていませんがカーコレ80ではタクシー仕様やJAF仕様、ファイヤーチーフまでが出ています。こちらもオーナーカーとしてばかりでなくタクシーや営業車としてかなりの数が出ていた車でした。
 まさしく80年代初頭の空気のひとつでもあった車です。


 実は910、こっそりとNスケールのモデルが出ているには出ています。
 ですがそれがマイクロの「カートレインの積荷」だったりするのでなかなか一般的に入手できるという訳ではありません。

 余談ですがマニアの間では非常な不人気車となっている610ブルーバードも実は70年代には結構普及した車ではありました。こちらもタクシー仕様が多かったクルマのひとつです。
 
 いずれにしても単に人気があるとかカッコいいというだけではなく、この2車はそれぞれ60年代後半や80年代前半の空気の一部を成すほど普及した車だったからです。
 上述の様々な仕様がそれを雄弁に物語っていますし、レイアウトの一部を形作る空気を表現するのには最も有効なアイテムではないかと思います。