光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

カラーブックスから「ブルーリボン・ローレル賞の車両」

2016-06-30 05:26:17 | 書籍
 今回はカラーブックスの鉄道ネタから


 「ブルーリボン・ローレル賞の車両」
 先日古本屋で見つけたものです。

 本書では1958年度から1993年度までのブルーリボン賞、ローレル賞の車両が網羅されているという鉄道ファン以外には今ひとつよくわからないかもしれないタイトルではあります。
 ですが通して読んでみるとこれほど楽しめる一冊もなかなかありません。

 鉄道友の会選定によるブルーリボン賞は「趣味的見地、及び利用者側の見地の両面から」その年の最優秀と認められた車両に与えられるもの。
 一方のローレル賞は同様の見地から「性能、デザイン、企画、運用面に卓越した物が認められる」車両に与えられるものだそうです。


 ですので受賞車はブルーリボン賞は主に優等列車のそれも電車が選定される傾向が多く(とはいえ江ノ電の1000形や名鉄6000系などの普通電車も選定される事もありますが)
 一方のローレル賞は通勤電車をはじめとしてナローや路面電車、レールバスの受賞もあったりするバラエティの広さを誇ります。
 (日本カーオブザイヤーもこれ位バラエティが広ければ面白いのにw)

 ですから「ブルーリボン・ローレル賞の受賞車」の括りで見ても「同じ様な車両が毎度羅列される」なんて事はなく中々に面白い一冊となっています。



 本書で取り上げられた車両のなかで1950年代~1960年代までの編成は私も模型を持っている物が多くびっくりさせられました。
 なぜって別に「ブルーリボン・ローレル賞コレクション」をやろうとしたわけで買った物でもなかったですから。
 ですが、これほどの確率で受賞車を入線させていたと言う事は「単なるノリだけで選ばれた様な首をかしげたくなる様な受賞車(前述の日本カーオブザイヤーには往々にしてそういう受賞車がある)と言う物が殆ど無い」
 言い換えれば「真の名車が多かった」と言う事でもある証左と言えます。
 それだけの時の重みに耐えなければ「後からNゲージの量産品でモデル化される」なんて事もないはずですし。
 してみるとこの賞の権威もそれなりに高いのかもしれません。

 面白かったのは中ほどにある「受賞車両の変身」と題された「かつての受賞車両のその後」の記事。
 鉄道車両の場合クルマ等よりも長期の運用がされている関係上途中で用途が変更されたり、イベント用に駆り出されたりするための改造が施される事が意外に多いものです。
 カラーリングの変更位はまだ可愛い方で「かつての特急電車が通勤車に改造されている」とか「ローカル客車が展望車になった」なんてのもあります。
 まるで「あの人は今」みたいなノリですが鉄道車両特有のこうした変転を初めて読む人にもわかりやすく伝える事で「よりディープな世界に誘う」という恐ろしい効果も期待できそうな気もします(笑)

 それは置いておいて、
 今回のこの一冊は最近買ったカラーブックスの中でも結構な拾いものでした。

鉄道ミステリとNゲージを語る5「飛行する死人」とキ620

2016-06-29 05:21:00 | 小説
先日からスタートさせました鉄道ミステリとそれに絡んだNゲージモデルのはなしから。


今回は「下りはつかり」所収の青池研吉作「飛行する死人」を取り上げます。
ある意味私にとってもタイムリーなネタですし(笑)

ある雪の朝、三方を建物に囲まれた三角地帯の空き地に「二本の足を逆さまに突っ立たせた女の死体」が発見されると言うのが発端となります。
その捜査の過程で被害者と容疑者たちのどろどろした人間関係があぶり出され更に終戦直後のデカダンな世相を感じさせる描写と相俟って生臭さ全開の展開となります。
その過程で特異なトリックが暴きだされるという構成で短編の割に密度が非常に濃く読み応えがあります。
実は鉄道絡みでない殺人トリックがその後にもうひとつあったりしますが、作者が新潟の方という事もあってか豪雪地帯の風景や生活の描写が非常に優れています。

私個人としては大雪の夜、雪の帳の中を歩く刑事たちの描写や翌日の積もった雪の上に夕陽のさしかかる庭の描写などに思い入れを感じます。
まあ、この辺りは私の方も自分の故郷の冬景色と重ね合わせてしまうからでしょうか。

ここまで書いてしまうとこのブログの読者の方ならトリックなんか丸わかりと思います(笑)
なのでここからはその前提で話を進めます。
未読の方はネタバレになるので是非文庫版をお読み下さったうえで以下を読んで頂けると有難いです。

ここでの主役は除雪車。
この間動力・駆動系に手を加えてどうにかトレーラーが牽けるようになったMOREのキ620。
本作の終戦直後の時代設定ですとこれの前の型のキ600が該当するのですがこちらはマイクロのキマロキセットにあったと思います。

ただし素人目には外見の大きな違いはないので便宜上キ620ではなしを進めます。

この形式自体、鉄道模型としては相当にマニアックなのですがNゲージ蒸気機関車様のサイトを見たところこの種のロータリー車だけで少なくとも3社4タイプが競作されていたと言うから驚きました。
しかもどれもが揃って「ブレードが回転する」機構付き。
全く凄い時代になったものです。

ですがこのトリック(?)でふと疑問に思ったのはいくら大雪でもラッセル車もマックレーもなしに蒸機駆動式ロータリーが単体でいきなり除雪に出動するだろうかという事です。
後のDD14やDD53なら本体にマックレーに近いかき寄せパネルがありますからあり得ない事でもないのですが。
少なくとも踏切近くで殺人と死体遺棄が同時にできる位の積雪量でロータリー車の出番があるとは少し考えにくい所があります。

尤も、以上の様な穴は最近読んで気付いた事ですし、それが事実としても本作の特異な読後感が損なわれる事は全くないのですが。


こちらは一昨年の大豪雪の折にマイクロのキ600を「実際の雪を背景に撮影」したものです。
が真っ白の雪に真っ黒の車体というのはコントラストが強すぎて背景が完全に白飛びを起こしているのですが(汗)

ターミナル駅ビルモジュールの建設・2・清掃とプランニング(汗)

2016-06-28 05:17:05 | モジュール4
 先日からスタートしたターミナル駅舎のモジュール製作記から。
 製作にまず必要なベースボードを注文して始動となります。

 今回のモジュールについては既述の通り既に製作している駅ビルと超高層ビルを使うのでそれほど手間もかかるまいと高をくくっておりました。
 この機会に以前製作していた駅ビルを引っ張り出したのですが…

 「何?この荒廃しきった未来都市みたいなのは(大汗)」
 製作以来、店晒し状態で鉄博風以上に手を付けていなかったせいで荒廃ぶりが半端ありません。

 手つかずだったので埃がだいぶたまっている辺りまでは覚悟していたのですが
 製作当時まっすぐ上を向いていた筈の街灯類は軒並み傾いていますし、バス停やタクシー乗り場の庇もひどい物です。
 更にジオコレの樹木の枝が片っ端から接着部から垂れ下がっているところにも荒廃ぶりが顕著です。

 まずはこれらの修正と掃除から入らなければなりません。

 ところでこの駅ビル、駅舎だけだったのでホームも線路もない状態でした。
 RMの投稿規定が「駅舎」だったので駅ビルだけ勢いで作ったと言うノリだったのですがモジュールとして展示するとなるとやはりこれだけでは済みません。
 とはいえモジュールレイアウトでは既に長編成対応のホームが付いているのに個人モジュールでターミナル駅でございというのも困ります。

 本線部を地下線に見立ててその上にビルを配置するにしても地上部にもホームくらいは必要です。

 そこで思いついたのがメインレイアウトで製作していたのは良い物のその後の変更で宙に浮いていた高架駅(初代竹取坂駅&栗栖川駅)がまだ残っていた事です。
 こちらもひどい状態なのですが駅ビルの背後にこれを持ってくる事である程度の体裁は付きそうです。
 更に駅前か駅裏に既述した超高層ビルもあります。

 これらが上手くベース上に載ればこのモジュールの形はどうにか付きそうです。

 この時点ではまだプランニングの段階だったのに、何やら(工事もコンセプトも腕も)悪い意味で物凄い事になりそうで怖い話です(大汗)

テツドウモケイのブランド志向に思うこと

2016-06-26 05:26:42 | 思いつくままに・考察
 最近ウェブやブログのコメント、以前ならSNSのコミュニティなんかを見ていてふと思った事から。



 鉄道模型、特にNゲージの場合に顕著ですがブランドの信者の軋轢という奴に当たる事があります。
 特にKATO,TOMIX、マイクロエースの御三家の間で信者同士の熱いやりとりや論争などが特に多い様です。

 前々から書いていますが、私自身は特定のブランドに肩入れする趣味がない、それどころか世間で誰が見ても駄作扱いするモデルでも結構喜んで入線させる事の方が多いのでこの手の論争に首を突っ込む事はあまりありません。
 ですが自分の好きなブランドに肩入れする余り特定の他社を貶めたり中傷したりするのには少なからず不快感を覚えます。
 書いている事のいくつかが正しいと思っていてもコメンターの物言いによっては反対したくなったりすらするので、随分と天の邪鬼な話ではあります。

 この種の論争の根底にあるのは贔屓の引き倒しと先入観、自分の好きなブランドの対する冷静さを書いた過剰な思い入れがあるのでうっかり首を突っ込むと痛い目を見そうな側面もあります。

 ですから、ここからは私自身の経験に基づいたはなしから。

 この趣味を再開した当初は殆ど素人同然の所からの再スタートでしたので雑誌やネットからの情報からモデル選びをする事が多かったです。
 その過程でとある特定ブランドのモデルの性能の悪さや造形の雑さについての悪評を随分と聞かされたものです。
 私自身そうした評判を随分と参考にさせて頂きましたし、当初の段階ではそれに乗せられる形でそのブランドの製品を意識的に避けていたりもしました。

 そんな折、SNSでもずいぶんと懇意にさせて頂きレイアウトビルダーとしてもなかなかの方だった方のブログでそのブランドのモデルを購入したという一文に当たりました。
 その方はそのモデルの走行性については殆ど手放しに近い褒め方だったので、少なからず違和感を感じたものです。
 何しろ当時そのブランドに肯定的な意見という物を殆ど見ていなかった事もあって、かなり眉唾な印象を持ちました。
 
 が、それから暫くしてたまたま中古モデルでそのブランドの編成物を入線。
 理由は「その編成のモデルがそこからしか出ていなかったから」という物もありましたが上述のブログの話も心のどこかに引っかかっていたのも事実です。
 ですから試走時はどこかおっかなびっくりでまともに走らない覚悟だけは決めておりました(笑)

 ですが私のレイアウト上ではその編成が結構するすると走りでしたのを見て「これなら許容範囲じゃん」と胸をなでおろした記憶があります。
 確かに他社に比べると雑な構造の動力系はスムーズさや走行条件にシビアな点で噂通りだったのですが、それを持って全否定するほどの物ではなかったのです。

 それ以降(主に中古モデルですが)そのブランドの車両を増備する上での心理的抵抗はかなり減りました。
 確かに常識の範囲を超えてひどい物もあるにはあったのですが最初の予想よりは少ない物でした。
 それどころかそうしたモデルに当たったのをきっかけに走行性改善のために動力をばらして再調整する事をためらわなくなったのが一番の収穫でした。
 長い目で見るとこのブランドへの偏見を打破できた事で増備の対象が他社の旧モデルなんかにも広がりましたしかなりモデルライフが充実したのも確かです。

 (一方で殆ど屑屋同然のラインナップにもなりましたが大汗)

 この時の経験で私が覚えた事は「少なくとも趣味の世界では他人の褌で相撲を取る真似はしない方がいい」という事です。

 もちろんモデル選びの上ではある程度、第三者の評価が大事なのは間違いありません。

 ですが殊趣味にかかわる場合は、外野がどう騒ごうと選ぶのは結局自分自身ですから、最終的には借り物でない自分自身の感性をもう少し信じても良いのではないかと言う気もします。
 それに買って後悔するにしてもその事で人を恨む必要がなくなりますし(汗)

 個人的には車両に関する限りブランド性だけに頼る様な買い方はそれだけ自分の視野を狭めている様な気もします(これは鉄道模型に限らず他のジャンルでもいえる事ですが)
 ブランド性の陰になっている「隠れた傑作製品」を見つけられるのも結構面白いですし、メーカー毎の造形や動力機構の差異もそこに興味を持って見れば単なる優劣だけでは語りきれない刺激があります。

 とまあ、車両模型についていえばそういう事になるのですが、実はここで厄介なのが線路や走行システムに関するブランド性の問題です。
(写真は本題とは関係ありません)

2
主に車両の事について書きましたが今回は線路とシステムの話から。

いま、うちのレイアウトの線路上は最新モデルのKATOのC50が快走していますが、TOMIXやマイクロ、GMの車両も走っています。
或いは今は亡き学研、エンドウ、MOREなんかのモデルも走ります。
それどころかアーノルドやフライッシュマンの機関車や電車、それも50年近く前のモデルも(コンディションが整っているなら、ですが)最新式のモデルと同じ様に走れます。

考えて見たらこれは凄い事です。上述の車両モデルは「同じ線路であれば古今東西の違いなく走れてしまう」訳ですから。
これこそが規格が守られる事ゆえに可能な楽しみであり鉄道模型の満目躍如たる部分だと思います。

ことほど左様に線路とは鉄道模型にとって必須のパーツと言えます(当り前ですが)
ですがその凄さを意識する機会というのは普通にはあまりないと思います。
DSCN2548.jpg
40年前のTOMIXの登場はNゲージ全体にとっても大きなエポックと言える物でした。
それまでの道床なしのレールでは難しかったお座敷運転へのハードルを一気に引き下げましたし、これで鉄道模型趣味へ第一歩を踏み出した層も多かったのではないかと思います。

その直後からエーダイやエンドウも独自の線路システムを引っ提げて「道床付き組みたてレール」に参入。
中でもエーダイは当初から複々線に対応出来る事を売りにするなどかなりTOMIXを意識するものでした。

そしてそれから数年後、最後発とはいえTOMIXのシステムを研究し尽くしその欠点をある程度カバーする形でKATOがユニトラックシステムで参入。
その頃にはエーダイやエンドウは倒産、撤退などで消えており実質TOMIX・KATOの二大ブランドの時代を迎えました。
今では各々のシステムは互いにアップデートを繰り返しながら完成度を上げてきている事は皆様もご存知の事と思います。

さて
車両と異なり線路システムは「古今東西を組み合わせたチャンポンが最もやりにくい」ジャンルと言えます
特に道床付き線路のそれではさらに顕著だったりします。

実は線路という奴は組線路の時代からメーカー毎に枕木やレール断面の寸法、それどころか微妙にゲージの幅まで違っていたのですが、それでも少し無理をすれば接続自体はどうにか可能なレベルでした。

ですが今の道床付きシステム線路という奴は原則他社のシステムと組み合わせる事を考えていないだけに「メーカー毎のユーザー囲い込みがやりやすい」というメーカーにはメリット、ユーザーにとってはある意味不便な要素をはらんでいます。

そのせいでしょうか実質上記の2大ブランド体制な事もあって「ファイントラックとユニトラック」の優劣に関する論争もそれなりに聞かれます。
ただここで幸いと言いますか車両の時ほどには感情的な諍いはあまり聞かれないのがとりえです(笑)
βとVHS、WINDOWSとMac程の極端な差異がない事もここでは幸いしているでしょう。

まあ車両の様に情緒的な感性が入り込む余地が少ない点も大きいのでしょうし、ツールとしての有利さ、不便さの観点から語られる事が多いのかもしれません。


私なんぞはTOMIXの登場当時からのお付き合いだったので最初の数年くらいそのノリが続いていましたが、20年の中断の後にこの趣味を再開して最初に作ったレイアウトはKATOのパンフレットに出ていた作例を参考にした関係でユニトラックを使いました。
その後路線の拡張で本線を敷設する時にTOMIXを使ったのでメインレイアウトに関する限りはKATO・TOMIXの並立体制となっています。
これは別にユニトラックに不満があった訳ではなく「複数の線路を敷設するなら違うメーカーを使ってみるのも面白いか」位のノリで選んだにすぎません。
(ちなみにこのレイアウトではKATOーTOMIX間の相互接続はやっていません)

そんな訳でこれらの比較と言うといわゆるブランド性というよりも「便利・不便」という観点で比べる形になっています。
TOMIXの場合当初からDCフィーダーというパーツが存在した関係で「大抵のレールにフィーダーが付けられる」事が最大の魅力です。
このメリットが生かされているのがミニSLレイアウトの棚幡線で運転会の時と自宅での使用時に条件に合わせてフィーダー位置を自在に変えて使っています。
あと感覚的な印象ですが線路同士の接続はTOMIXの方に幾分かっちり感があります。


一方でユニトラックの長所は路盤状態にあまり左右されない(あとTOMIXよりも線路らしい外観の)道床とジョイナーがメリットでしょうか。
それと線路のカットと接合が比較的容易なのもメリットと言えば言えます(クラブの運転会なんかでは1ミリ単位でカットした端数レールが大活躍しています)

線路のラインナップに関しては片方が新機軸をやればもう一方も追随するというまるで仙台駅の駅弁みたいな拡充の仕方をするので大した差は感じません。
こうしてみると二つのシステムのどちらを選んでもそう問題は少ない感じです。


但しパワーユニットだけはTOMIXは乾電池駆動からサウンドシステム搭載機までかなりのラインナップなのにKATOはスタンダードと上級機まで2,3種類しかありません。
それと形態は似ている物のポイント切り替えやギャップの設定方法などの配線系にはあまり互換性がないのが不便と言えば言えます。

それとごくたまにですが例えばユニトラックで線路を組み合わせていて「ここでファイントラックにあるあれがあればなあ(もちろん逆もアリ)」と思う場面が多少はあったりする事があります。

因みに今現在私が列車運転に使っている通称クレイドルレイアウトは運転会用モジュールをベースにエンドレス化した物ですがクラブの規格がユニトラックなので直線部分とフィーダーはユニトラックです。
ですが曲線部分はカント付きカーブレールの緩和曲線の設定とベースの奥行きの都合上ファイントラックを使っています。
勿論そのままでは直接つながりませんからユニトラックのアダプターレールとバリアブルレールを組み合わせて長さの調整を図っています。

この種の他の規格同士を接続するアダプターレールはかつてはエーダイからも出ていましたが肝心のTOMIXだけは出していません。
しかも惜しい事にレイアウト上で一番列車がガタつくのがこの接続部分だったりします。




そういえばローカルレイアウトの葉純線ではメインはTOMIXでしたがガーダーブリッジだけはどうしてもKATOの奴を使いたかったので前述のアダプターレールを使ったこともあります。

またパワーパックと接続するコネクタがそれぞれの規格で異なる事(特にポイント操作系)なんかは明らかにユーザーの囲い込みを意識したものだと思います。
まあDC系のフィーダー線位ならはんだごてと熱収縮チューブの一本もあれば繋ぎ換えは簡単ですが、本来ワンタッチで済みそうな「たかが線路との結線」にそこまで手間を掛けさせられるのもどうかと。

どちらのシステムもいい加減長い期間を掛けて構築されただけに今更規格統一などができるとは思いません。

ですが異なるシステム間の接続性についてはもう少し柔軟に対応してほしいというのが正直なところです。
少なくとも線路に関する限り「ブランド性のために不便を我慢出来る層」がそうそういるとは思えないですし。














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HOのハイスラー式ギアード蒸気機関車のはなし

2016-06-25 05:24:11 | 車両・16番





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この間のトレインフェスタの記事でラージスケールのハイスラー蒸機の話をした折に触れたHOモデルのはなしをば。
先日の上京の折に某時計店で入手した中古モデルです。


これがハイスラー式蒸気機関車、リリプット製です。
「ハイスラー」と聞いて馴染みのない向きも多いと思いますが通常の機関車が動輪に対して並行にシリンダを配置しているのに対して急曲線の多い線区等で牽引力を稼ぎたい機関車に用いられる「ギアードロコ」の一種です。
こう書いてもまだわかりにくいですが(汗)
動輪を組み込んだ台車にロッドから直接動輪に伝達するのではなく、自動車と同じようにギアを介して動輪を駆動する形式と言えば少しはわかりやすいのではないかと。

この種のものは一括して「ギアードロコ」と呼ばれる事が多く普通のファンでも知っていそうな物として「シェイギアードロコ」があります(因みにシェイもハイスラーも蒸気機関車の名前としては聞いていて不思議な語感ですが前者は考案者、後者はメーカーの名前から来ています)
シェイの場合は機関車の側面に直列二気筒又は3気筒のシリンダが並ぶのでかなり目立つ(ついでにギアも露出している)ので覚えやすいとはいえます。

今回のハイスラー式は駆動用シャフトに対してシリンダが前から見てV字型に配置されているのが特徴。
蒸気機関車で「V型2気筒」なんて書けるのがこのロコの特色です(笑)

時計屋さんの中古棚でこのハイスラーが並んでいるのを見た時には衝動的に「欲しい!」とか思ってしまいました。
しかもお値段も最近のN蒸気の半額程度。
つい財布を開いてしまいました(あほですなあ)

さて、このハイスラーですがモデルとしては相当な年代物らしくはこのスポンジはボロボロに劣化。
説明書も紙が盛大に変色していたりするのですが、モデル自体はしっかりしている様で走行性にもこれと言った瑕疵は見られません。

そしてこの「走り」がハイスラー最大の面白いところです。
実はこの機関車の伝達機構は16番の電車なんかでよく使われるMPギア駆動によく似ています。
MPギアの場合「床下でプロペラシャフトが回転する」という最近の電車では考えられない様な駆動なのですが、殊ハイスラーではこの駆動法はぴったりなのです。
モータから伸びたシャフトにクランクをモールドさせて上述のシリンダにつなげる形式は正にハイスラーそのもの。

試走させると床下でクランクシャフトが回転するのが見えてこれがなかなかに楽しいのです。
まあ、見ようによっては「FRの自動車の動力伝達モデル」に見えなくもないのですが(笑)


このハイスラー、HO以上のサイズのモデルで楽しめるモデルと言えます。
Nでもできない事はないでしょうがこの機関車は「真横かやや煽りぎみのローアングルで床下を覗きこむように駆動機構を眺めるのが一番楽しいから」です。
その意味ではまさにHO向けと言えましょう。
カプラーもケーディーなので手持ちの貨車は直ちにつなげられますし。

鉄コレの小田急1700系と2200系旧塗装

2016-06-24 05:21:51 | 車両・私鉄/民鉄

 今年に入って当鉄道は不思議と小田急の電車の入線が続いています。

 そのきっかけは間違いなく先日紹介した1910系の鉄コレだったと思うのですが、先日の上京で更にラインナップが拡充しました。

 そしてそのどれもがオレンジとダークブルーの旧塗装の奴だったりします。
 種を明かせば新宿駅の小田急ショップで「纏め売りのバーゲンをやっていたから」だったりするのですが(笑)

 その中から先日発売の1700系の3連と既に第3弾で出ている2200系の旧塗装を入線させました。

 1700系はこれまた1910系に負けないユニークさが身上の優等編成。
 18M級のモハを両端に配し中間車に20M級のサハを挟み込んだ編成は見る人が見れば十分に個性的です。
 先頭部のデザインも一見湘南電車風に見えながら縦桟の入った二枚窓といった風情。
 更に小田急らしくおでこにタイフォンが2連というフェイスも独特です。

 事業者特注品でつい先日リリースされた割には実車の知名度の低さゆえかあまり話題に上らないモデルですが、1910系同様手軽に纏まる優等列車としては侮れない機種です。

 これを買ったからには当然動力化を考えるのですが当のショップには動力がなく、近場のヨドバシでも20M用の動力しかなかったのでうちでの入線は「サハが動力車」と言うことになりそうです。
 この編成で一番室内が面白そうだったのに(汗)

 2200系の方は山梨の某所に富士急仕様の同形車が小田急旧塗装にリペイントされて飾られているのを以前見た事があり(まだあるかな)その意味ではまんざら馴染みのない物でもありません。
 元々のモデルの造形もなかなかよかったのでこれも拾いものと思います。

 因みに小田急のショップでは上記2編成に1910系とデニの2連を加えた4セットが若干の値引き価格で売られていました。
 どれも持っていない向きには悪くないセットかもしれません。

 それにしても、新宿にはよく行く上に小田急ショップはその度に前を通りかかるにもかかわらず未だに小田急を利用した事がない私っていったい(大汗)


ブログ9年目に思うこと

2016-06-23 05:19:57 | 思いつくままに・考察
 私がブログを始めて6月5日で9年目に入ります。

 途中でブログサービスの閉鎖に伴う引っ越しなどもありましたが、結構続くものです。
 どうかすると自分の誕生日も忘れてしまう事すらあるのにこのブログの開設の事は忘れていないのですから我ながら大したものですね(汗)

 この機会に開設当初のブログを読み返してみたのですが、
 「なんて短い文章」「何が書きたいのかわからない」のが丸わかりで汗顔の至りです。


 このブログを始めた当初はそれまでに作ってきたレイアウトの紹介が精一杯で写真に適当なキャンプションを付けるのと大して変わらない内容でした。
 自分にとっても初めてのブログで何を書いたらいいか五里霧中だったのが伺われます。

 それがここまで来る間に随分と好き勝手な事を書く様になったものです。
 とはいえ全体にこの9年で私の鉄道模型の趣味も随分と変質(進歩でない所が何とも)している事も実感されました。
 これもブログを継続してきたがゆえに気付かされる点だったりします。


 この9年を振り返って見てレイアウトでも車両でも自分でできる範囲でですが色々と「これまでやらなかった事」を実行できたと感じます。
 最初にこの趣味を始めた頃は何をするにもおっかなびっくりで「機関車の動力をばらす」とか「レイアウトに電飾を組み込む」とかそれどころか「ハンダ付け」「切り継ぎ工作」すら到底自分がやる事になるとは考えもしませんでしたから。

 ・・・とは言ってもそれらの大半は「実行できた」というだけで技量面ではお恥ずかしいレベルから出ていないのですが(大汗)
 ですが、何であれ「手を動かす」事でこの趣味の楽しみが深まったのも確かですし、それをこのブログに上げる事を通してコメント等を下さる方々がおられた事、その都度刺激や鞭撻をいただけた事で自分なりにフィードバックを得られた事も非常に有難いことだと改めて実感しています。

 そのひとつの成果が先月のグランシップへの初参加でした。
 クラブの参加についていったようなレベルとはいえ、こんな事ができた事の一因にこのブログを通して色々な方々と交流を持てた事で、より大きなイベントに出てみたいという動機づけが得られたこともあったと思います。

 少なくとも一人で模型を弄る、買い集めているだけでは到底ここまではやらなかったであろうことは確かです。

 ある意味これもブログを続けてこれた事の御利益のひとつでした。


 このブログに限って言えば(ほぼ毎年書いている事ですが)鉄道模型と鉄道のはなしだけでよくもまあここまで持ったものです。

 これからも形を変えながらこの趣味が続くと思いますが今後ともよろしくお願いします。

ターミナル駅ビルモジュールの建設・1・唐突なスタート(汗)

2016-06-22 05:14:45 | モジュール4

 今回は先日紹介したターミナル駅モジュールの建設記を不定期更新で書いていきたいと思います(汗)
 その第一回はプランニングです。

 グランシップのイベントまで3カ月を切りつつあった頃。
 鉄博風モジュールの方はどうにか目鼻が付きつつあったのですが、ここに来て「第4のモジュール」の計画が浮上しました。

 ここでのテーマは「光山駅本屋」と「超高層ビル」の活用。

 以前某SNSのコンテスト用に出品した光山の駅ビル。
 サイズ的にもかなりの物なのですが本来想定していた運転会用にはベースのサイズが中途半端だったためにSNSの出品(とRM MODELSの掲載)後は事実上宙に浮いた形になっていました。

 同じ事はそこに隣接して建っていたTOMIX総合ビルを組み合わせた駅前超高層ビルについても同様です。
 あれから高さを更に増して34階という相当な高さにまでなりましたがメインレイアウトの電気街に一時置かれただけでこれも宙に浮いてしまっています。

 このふたつを今回のグランシップイベントに向けて適当なベースを与えて持ち込もうというのが今回のテーマです。
 幸い、ゼロからスクラッチするのに比べれば条件面では有利ですし照明類を組み込むにしても材料はまだ残っています。

 ただ、このふたつを配置してしまうと事実上他には何も載りません。
 第一「ターミナル駅の前に本線が通る」と言う間抜けなロケーションをどうクリアするか。

 これについては駅前広場を含めたベースを5センチほどかさ上げし本線部を掘割構造にするしかないというのが現時点でのプランニングです。
 こうする事で駅前広場のスペースを確保すると同時に見た目の広々感を出します。

 手前側の本線の上には二本の道路橋を掛けうち一本にはトロリーラインを配置(これは元のセクションに配置していたものを延長して対処します)

 実現すれば相当な広さの駅前広場になると同時に34階建ての超高層ビルと言うモジュールのランドマークが登場する事になります。
 とまあ、こういう構想のもとに第4のモジュールの工事が起工されました。
 
 ですがこのプランは進行にしたがって紆余曲折を経る事になります。

鉄道ミステリとNゲージを語る4「剥がされた仮面」とアルプス8号の謎(笑)

2016-06-21 05:05:42 | 小説
先日からスタートさせました鉄道ミステリとそれに絡んだNゲージモデルのはなしから。

今回は「急行出雲」所収の森村誠一作「剥がされた仮面」から

この作品は山梨県の韮岡市の殺人事件に絡むダイヤグラムアリバイトリックを用いた短編です。
韮岡のモデルは韮崎市と思われますが、昭和45年当時の現場の特殊性や列車の特性を生かしたトリックは当時興味深く読ませてもらった記憶があります。
実はこれとは別に人間心理の盲点を突いたトリックがメインに来るのですが、短編でふたつのアリバイトリックを組み合わせる手法は森村氏の他の作品にも見られる物で短編としては中々贅沢な構成です。

さて、本作のトリックのメインとなるのは新宿と松本を結ぶ急行「アルプス8号」です。
本編に付属する時刻表によると列車番号は「409M」

この番号や時期的に見ると本作に登場しているのは165系又はキハ58系の編成ではないかと思われます(ただ、キハ58系だと409Dになるはずですが)
中央線を疾走する165系というと映画の「砂の器」なんかを連想してしまう私はもうおっさんの域です汗

ただ、そうなると少し気になる点が出て来ます。

実はこのアリバイトリックの成立するにはアルプス8号のドアが手動である事が重要な前提になります。
(実際、本書の作者の注釈によると「当時アルプス8号は自動ドアではなかった」と付いています)

ですが、私の知る限り165系の急行仕様が手動ドアだった記憶がないのです。キハ58系の方も私の故郷では大概自動ドアでしたし。

或いは手動ドアが主流だった旧客の客車列車のアルプスも存在するのかと思ったのですが私が調べた範囲ではこの時期に旧客のアルプスがあったかはわかりませんでした。
(この地域の電車で冬季に良く見られた半自動ドアは基本的に駅のホームで無いと作動しませんし)


この点はかねて疑問だったので先日のグランシップのイベントの折、二次会に集まった面々にご教示を願った次第です。
そこは名だたる鉄道ファンの集まりなだけあって殆ど即答に近い形で回答が得られたのは幸いでした。

それによると当時アルプスに用いられていたキハ58系は半自動ドアが標準で駅以外の所で停止中でも外からドアが開く可能性はあるのだそうです(キハ58の客用ドアの下部にある丸窓は自動ドアの解除状態を表示する灯りを見るための物だとか)
まあ尤も、それ以前に「ホームでもない線路際から電車によじ登って乗り込む」事自体が相当無理のある設定ではあるのですが、手元にあるTOMIXのHG仕様のキハ58には一応台車近くまで下がっているステップがあるのでまんざら不可能でもなさそうではあります。
(ですが車掌や他の乗客に見られたり乗車時のノイズで気付かれる可能性がないのか?)

しかもこれはキハ58系での話であり165系では私が調べた範囲では半自動扉、又は手動扉の装備を記したデータは見つかりませんでした。
どなたかこの点についてご教示頂けたら有難いです。

それは置いておいて

極力ネタバレを避けて書かせて頂きますが、
前述のトリックを刑事が見破る場面は活字でありながら読む者に鮮やかなビジュアルを与えている点で私自身は好きな場面です。


本作では他に181系時代の「あずさ」と普通電車の545Mも登場しますがこの普通電車が115系なのか70系なのかも少し興味あるところです(115系ならたぶん大目玉の仕様ではないかと思いますが)

列車運行に絡むトリックだけに線路配置を工夫すればレイアウトやお座敷運転でも再現できると思うので原作を読んだ鉄道模型ファンがこれを実験して見るのも面白いと思います。

(線路配置にスイッチバックを作れればあとのダイヤグラムトリック自体には問題はないので)

それはさておきキハ58系も165系電車もNゲージの初期のころ最もリリースが待望された機種である事は間違いありません。70年代当時もっともよく見かけた急行型でありながらどちらも10年以上製品化されませんでしたから。
それほどまでに待望されていたせいか特にキハ58系は出たとたんに「各社競作状態」165系はKATOが最初にリリースして以来、ペースは遅かったものの後になって陸続と仕様違いや各社競作が出続けています。

写真の165系はKATOの割合初期のモデルですが、ごく最近の入線なので近いうちに紹介するつもりです。

トレインフェスタ2016に参加して・・・(総括編)

2016-06-19 05:47:21 | 旅行・探訪・イベントなど
「丸々三日間鉄道模型に始まり鉄道模型に終わる」という(私にとって)空前のイベントでもあったグランシップトレインフェスタ2016もどうにか無事に幕を閉じました。
 その間、全てのイベントや展示を回り切れない所もありましたが大いに刺激を受け、また楽しいひと時を過ごさせて頂いたのは間違いありません。

 このブログも今月12日以来「まるまる3週間近くトレインフェスタの話ばかり」という、われながら凄い流れになってしまいましたが、そろそろこれまでのレポートをまとめ、そこで得られた収穫や課題を展望してみたいと思います。

 今回のイベントではまず、これまで専門誌やWEBで間接的にしか得られなかった実力派ビルダーやモデラーの作品を生で、しかもライブ感覚たっぷりに触れられた事がまず最大の収穫でした。
 それらは例えばNのモジュールであったり、16番の車両作品であったりもするのですがその技術も去る事ながら、何れも造り手のポリシーや思い入れの確かさ、そしてセンスの発露がストレートに感じられるものでした。
 こればっかりは生で見ないと分らない部分も多々ある物ですが、田舎暮らしでは得られない濃密な情報量と、それらを手掛けた方々に直接お話を伺ったりする事で得られる所が大きかったと思います。
 最近はWEBの発達であらゆる情報が家に居ながらにして、或いは手の中の端末で容易に得られるように錯覚させられるのですが、それでも生で触れないと得られない物もまだまだ多い事を改めて実感させられます。
2016-05-15_101118(3).jpg
 それに関連して今回は普段触れる機会の少ない他フォーマット(Oゲージ以上のラージモデルや交流式モデル、或いはライブスチームなど)にふんだんに触れられた事も大きな収穫だったと思います。
 これまた自分で無意識に情報を取捨選択してしまうWEBなんかではなかなか目にしない事でもあります。
 こうした異種フォーマットへの接触は趣味における視野の拡大に間接的にせよ大きな影響を与えるものだと思いますが、自分の守備範囲外だからと食わず嫌いを決め込んでいるよりははるかに充実した気分になれた事も確かです。

 堅苦しい話ばかりになりましたが今回もうひとつ嬉しかった事は「趣味の集まりでこんなに酒が飲めるとは」だったりします。
 それも二晩も続けて(笑)
 私の人生の中でこれほどうまい酒が飲めたことはあまりありません。同好の士のもとで思い思いの事を語らいながら飲む酒は実によく進むという事をこの歳になって初めて知った気がします(恥)

 そんな楽しいイベントであったグランシップですがこれからに向けての課題も感じられた事もまた確かです。

 何と言っても自分の出品した作品(これがまた文字通りの愚作なのですが)と上述の作品群とを比較すると技量面ばかりかセンスの面でも大きな差を感じさせられました。
 それらの作品を超えるなんていうのはおこがましすぎるにせよ、「もう少し自分の雑なところだけでも直してゆかなければ」という無意識の鞭撻を受けたのも大きな収穫であります。
 やはり一人でちまちまやっているとどこかで妥協してしまう所も出てくるのですが、これまでそのハードルを低く見積もり過ぎていたのではないかという思いがあります。
 他のどこかで「下手なのは仕方ないが雑にやるな」という言葉を聞いた気がしますが、殊今回のイベントでは作品そのものを持って同じ言葉が何度も私に投げかけられた気もします。

 もし次回も出品できるならせめて今回よりはバージョンアップした物を出したい。

 そういう前向きな気持ちにさせてくれた事も私にとっては得難い収穫であり、同時に課題でもあります。
 来年の日程がまだはっきりしないので次回出られるかどうかはわかりませんができるだけ参加したい、今回のリベンジをやりたいという気持ちは今でも湧き上がっています。

トレインフェスタのはなしその13・撤収と帰宅とエスクァイア(笑)

2016-06-18 05:45:52 | 旅行・探訪・イベントなど

今年のグランシップトレインフェスタのはなしもいよいよ締めに近づきました。


5月15日午後3時半。
一般展示が終了し、閉会式を経て撤収に入ります。

これまでのショッピングセンターの運転会では今回と同規模程度のレイアウトを(人海戦術もあるにせよ)大体30分から40分程度で撤収させています。
今回搬入の時同様に同時並行で撤収しているクラブが多いのとエレベータを使って移動する関係上でやや手間取りましたが大体1時間程度で完了させました。

ですが横目で見ていると他のクラブ、それも16番関係の組みたてレイアウトの撤収の速い事!
うちのクラブがモジュールを各車に積みこんだ頃にはメイン会場は全くのドンガラ状態に戻っていたのですから大したものです。

グランシップのイベント自体すでに17回もやっている事ですし、大概のクラブが設営の常連な事もあるのでしょうがそれにしても水際立っています。
まあ二回目の参入でこれだけの時間内に納めている分うちのクラブも結構大したものと思いますが。これは決して自画自賛ではなく、その証拠に今回の撤収で一番手間取ったのが唯一初参加だった私のクルマへの積みこみでしたから(恥)あくまで他のメンバーの皆様の手際の良さによるものである事を強く申し添えておきます。

それにしても全てが終わって空っぽになったグランシップのメイン会場の寂寥感ときたらこれまた半端ありません。

うちのエスクァイアも結構な荷物を積み込みました。
帰りの時は2列目を運転席に密着させるまで前進しその後ろに「モジュールの岡持ち」をふたつ、2列目シートの上にその他の機材の段ボールを積み込みました。実質2シーター状態ですが見ての通り後方視界が殆どふさがれていないのが凄い(モジュール岡持ちの高さは60センチプラスアルファです)

帰途は高速も併用して大体3時間程度で帰着。

その間トータルで300キロ以上を走り切ったわがエスクァイアの燃費は往路でリッター26・5キロ、復路も入れたトータルで22・2キロを叩きだしました。
復路で燃費が落ちるのはルートの大半が上り坂だからなのですが、それでも明らかに以前のっていた先代エスティマハイブリッドを凌ぐものです。
まあ、燃費などは走行条件次第でいくらでも変わるものですがそれにしても凄い。


静岡行での戦利品(笑)長野電鉄2600系ほか

2016-06-17 05:44:30 | 車両・私鉄/民鉄
 トレインフェスタの静岡行きでもうひとつ入手したのはマイクロの「長野電鉄2600系」
 東急青ガエルの長電仕様です。

 実は3月に出かけた時にも見つけていたモデルですがその時は「この次グランシップに来た時にも残っていたら買おう」と思っていたものです。
 それから二月経ち、あまり期待しないで覗いてみたら、まだ残っていました。

 いや、それどころか同じセットが増えている。

 二つの違うショップで計3セット、しかも値段がどれも同じ。
 中古屋の性格上こういうのはとても珍しいケースです。
 コンディションにも差が無かった事からかねての計画(笑)通り入手できました。

 それにしてもどうして長電2600ばかりが残っていたのか、岳南と間違えて買った静岡のユーザーが多かったのか(まさかそんな事もないでしょうが)謎です。

 走行性自体はいつものマイクロのそれで特筆するようなことはありませんが個人的にはこの頃の長電のカラーリングは東急のオリジナルよりも好みなのでその意味では拾い物でした。
 (鉄コレのゆけむり号とお揃いのイメージがあります)

 とどめがTOMIXのトラ70000とクム80000。



 貨車モデルはこのように1両単位でちょこちょこと増備するのが最近の私のパターンです。
 特に2軸貨車は。
 クムの方は4tトラックが二台付属していますが、このトラックは単品でも製品化されていたのに持っていない物でしたからこれだけでも拾い物ではあります。

 トラの方は外函に誇らしげに貼られている「さの模型」のシール。
 これこそが「静岡のイベントに出かけた何よりの証拠」を誇ります(笑)が、昔はこんな風にモデルの外箱なんかに模型店のシールが誇らしげに貼られているケースが多かったですね。
 最近は見なくなりましたが、それでもこんなのが貼られている中古モデルを見ると「初めて見るのに懐かしい」気分になります。

静岡行での戦利品(笑)エンドウの0系新幹線1000番台

2016-06-16 05:43:35 | 車輌・電車
 トレインフェスタのはなし・番外編です。

 今回のイベントは「トレインフェスタ」であり地元の鉄道会社のグッズ販売やら駅弁大会やら散財の種には事欠かないイベントです。
 しかも隣接の東静岡駅前ではドイツビールのイベントもあり、もちろんホビーショーへの客が駅前のバス停で長蛇の列を作っていました。

 ですから私もそこらでいくばくかの散財をしているはず・・・だったのですが、会場ではイベントを見てまわったり(それも結局全部は廻りきれませんでしたし)自分のクラブに張り付いていたりしていて会場では結局何も買っていない自分に気が付きます(汗)

 おそらくここで払ったお金で一番高額だったのは二日目の昼食に一階のレストランでパスタバイキングに払ったやつだったのではないかと
(「バイキング」それも「おかし系」は子供への受けは良いですね)

 不思議な事に今回の静岡行きでの購入物は静岡の駅ビルと某鑑定団での購入物。
 当然の様に中古モデルを買って帰ってくる自分に我ながら唖然とします(大汗)
 ・・・「なぜ!?」

 今回はその戦利品(?)から

 エンドウの0系1000番台新幹線ひと編成。
 0系は既に学研製を昨年故郷の中古屋で入手しているのですが(ここでKATOもTOMIXも出てこないのはなぜ?)小窓車のブラスモデルはかねて欲しかった一品でした。
 一部車両のパンタ部に瑕疵があり、また一部に塗装のひび割れも散見されたせいか割合安価でした。

 このモデルの魅力はひとえにブラスによるクリーンな造形に尽きます。
 0系の独特な先頭部は細密感よりも全体の印象把握が物を言う所であり学研製はやや繊細過ぎる造形とプラスチッキーな質感で損をしているのですが、エンドウ製は細密感では劣るもののそれ以外の全てで学研製を凌駕します。
 特に小窓車の窓周りの抜けのきれいさは現在のプラ製品に引けを取りません。

 動力も試走した範囲では結構スムーズに思ったのですが帰宅後レイアウトを試走させるとスムーズなのはスムーズでしたが速度自体はそんなでもありませんでした。
 尤もこれは普段スケールスピードよりも速めに走らせているせいもあるのでしょう。

 このモデルについては少し腹積もりもありまして「折角のブラス車体なら室内灯を組み込んでみたい」というのもあります。
 物理的に光漏れのリスクも少ないですし。

トレインフェスタのはなしその12・ラージサイズモデルから

2016-06-15 05:42:05 | 旅行・探訪・イベントなど
 これ位の全国規模のイベントのメリットのひとつとして「普段は見られないラージスケールモデルを一堂に見られる」と言うのがあると思います。

 これが田舎では何かのイベントの時に「人の乗れる模型列車が一本か二本小さなエンドレスをぐるぐる回る」程度しか見られません。
 それがここでは同じサイズでも「機関区が作れそうな規模で機関車がとっかえひっかえ走り回る」のですからインパクトは田舎の比ではありません(笑


 しかもこれ位大きなサイズだと「人が乗っていなければまるで本物にしか見えない」位の作り込みのモデルですから迫力も段違いです。
 ちなみにこのクラブは今年の「ベスト鉄道クラブ賞」を取っていますが、会場を一回りするくらいの行列が出来ていました。
 ただ人が乗れる模型機関車ではこれほどの人気は出なかったと思います。この点は「同好の士が心ゆくまで作り込んだモデルが大集合している」パワーのなせる業ではなかったでしょうか。

 さて、「ラージモデル」と書きましたが、ここでは私なりのざっくりした基準で「Oゲージ以上のサイズのモデル」を指します。

 実は今回のイベントの中で一番見ていて楽しかったジャンルがこれらのモデルでした。
 ふだんはNとかHOのサイズに慣れきっている目からすれば、大きなモデルがサイズに比例する迫力に物を言わせて走り回る様をげっぷが出るほど楽しめるのですからたまりません。

 そこに出ているモデルも上述の様な本物と見分けがつかないライブモデルがある一方で今や懐かしい3線式Oゲージのモデルの素朴な楽しさを持つ物もあり、自作モデルであろうフリースタイルでも好ましいキャラクターを感じる物もある。
 おそらくはそれらの大半が市販の吊るしでない、最低でもキットメイクかフルスクラッチのモデルなのでしょうし、それゆえにオーナーの手の加わり方や思い入れをストレートに伝えるモデルが多い様に思います。



 その意味ではNや16番のモデルにない(あるいは忘れかけている)なにかがこれらのラージサイズモデルにはまだ残っている感じもしました。

 ここからは個人的な趣味のはなし。
 今回いちばん嬉しかったモデルは桜門鉄友会のハイスラーの走行を見られた事だったりします。
 先月これのHOモデルを買ったばっかりだったので(爆)

 HOモデルについては近く書くつもりです。

ターミナル駅ビルのモジュール(トレインフェスタ2016から・11)

2016-06-14 05:40:04 | 旅行・探訪・イベントなど
トレインフェスタに出展したモジュールのはなしからその2です。
こちらのブログでは初公開となります第4作目のモジュールは今回2カ月強の製作期間でしかも建物の殆どが既存の製作物の流用という「リサイクル製ターミナル駅」です。

失敗点が目立っているのは鉄博以上なのですがこれについても書かせて頂きます。

今回モジュールレイアウトのランドマークのひとつにするべく「長さ50センチ以上のさし渡しの駅ビル」と背後に「34階建ての超高層ビル」を配置しています。
「細密度よりもインパクト」という私の大雑把なポリシーの具現化みたいな代物でした。

とはいえ建物自体は数年前に作っていたものなので実際の手間は殆ど内部照明に費やされています。
ベースは以前某SNSのコンテスト用に出品した光山の駅ビル。

サイズ的にもかなりの物なのですが本来想定していた運転会用にはベースのサイズが中途半端だったためにSNSの出品(とRM MODELS200号掲載)後は事実上宙に浮いた形になっていました。

同じ事はそこに隣接して建っていたTOMIX総合ビルを組み合わせた駅前超高層ビルについても同様です。
当初25階建てだったのが高さを更に増して34階という相当な高さにまでなりましたがメインレイアウトの電気街に一時置かれただけでこれも宙に浮いてしまっています。

このふたつを今回のグランシップイベントに向けて適当なベースを与えて持ち込もうというのが今回のテーマでした。幸い、ゼロからスクラッチするのに比べれば条件面では有利ですし照明類を組み込むにしても材料はまだ残っています。

結果的に造りはまだラフな所や未消化な所を残していますが、建物自体の照明効果は結構遠くから見ても分るほどでしたから「クラブの位置を示す標識」という本来の意味でのランドマークの役割を果たせていたのは不幸中の幸いです。

それを含めてですが次週以降このモジュールの製作記をちょこちょこと上げていきたいと思いますがよろしくお願いします。

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