WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

ユンボトラブルその3) 燃料フィルターの詰まり

2009年03月08日 | ログハウス

おそらく知っている人にはどうってことないことでしょうが..。

 クローラ交換して快調だったユンボが、2日もしないうちに今度はエンジンの吹け上がりが悪くなってきて、ついにエンストしてしまいました。セルモーターは動くから電気系統は問題なさそう。そうするとおそらく燃料系統の問題の可能性大、そのくらいはシロートでも想像はつきます。

 燃料タンクからディーゼルエンジンまでの燃料系統の流れは、下図の黄色→のとおり。左にある燃料タンクから[燃料フィルター]→[電磁ポンプ]→[インジェクター]→[シリンダー(エンジン本体)]。この基本的な流れはどのユンボ、というかディーゼルエンジンでも共通。

 このうち燃料フィルターのトラブル(汚れや水による詰まり)がもっとも考えられる。
軽油はけっこう水分を含んでいるらしい。しかも苛酷な条件下で使用されることが多いユンボ、特に寒冷地などでは冷える日に燃料タンク内で凝結した水分が燃料に混ざってしまう。冷える夜間にユンボを放置する場合は、燃料タンクは常に満タンにして燃料タンク内の水分を含んだ空気の量をできるだけ少なくしておくのがよい。ユンボによっては燃料フィルターの前に[水分トラップ]を設けているものさえある。私のユンボは旧式のためか[水分トラップ]はついていませんでした。ということは余計水分でフィルターが傷みやすいということ。

 次に多いのが電磁ポンプのトラブル。めったに壊れないけれど壊れると交換するしかない。壊れていなければ、スターターのスイッチを入れると電磁ポンプの動くカチカチという音が聞こえるそうです。壊れると、スターターを入れても音がしない。
 ユンボの場合、JAFみたいな「お助けシステム」があるわけでもなく(私が知らないだけで、あるのかもしれないですけど)修理は業者に出張してもらうしかない。いったんトラブルと出張料も含めて多額の出費を覚悟しなければならない。メンテナンスはできる限り自力で出来るようになっておく必要がある。そういう意味では一通りのトラブルは経験しておくべき、とあくまで前向きに

 以上、携帯ネットで調べたり、近くの建機レンタル業者さん(H*T*CH*系)に教えていただきました。この建機レンタル屋さんは親切で、いろいろなユンボのエンジンルームを見せながら説明してくれました。後でも書きますが、この業者さん、レンタル料金も他の業者に比べてリーズナブルなものでした。こういう頼りになる業者さんを見つけておくのもシロートには重要なことです。
 なお、ユンボを買うかレンタルするか迷っていたとき、建機レンタル料金相場を知りたかったのですがネットなどで調べてもあまり公開されていません。これについてはあらためて書きます。

 ということで、電磁ポンプのトラブルでないことを祈りつつ燃料フィルターを交換してみることにしました。交換するにしても燃料フィルターの注文コード(製品番号)が分からないと手に入れようがありません。新しいユンボならまだしも古いユンボでは機種を聞いても業者も分からないことがある。実際、私もメーカーS*M*T*M*の販売店に問い合わせましたが分からないとの返事でした(なんじゃそりゃ)。後でフィルター手に入れてから「エア抜き」のやり方をたずねたときも不親切で要領を得ませんでした)。
 フィルターのコードがなぜ分かったかというと、取り付けてあった純正?フィルターに互換品らしいコードが3つ印字されていたのです。これを控えてYLLWHTやATBCSへ行きましたが、ディーゼルエンジンの燃料フィルター自体置いていないとケンもホロロ、自動車部品の専門業者で調べてもらってようやくその一つがT*Y*T*の古い燃料フィルターのコードであることが分かり取り寄せてもらうことができました。3,500円でした。
ちなみに、エンジンオイルフィルターならYLLWHTやATBCSはもちろん、ホームセンターでも売ってました。

 取り寄せてもらったT*Y*T*の燃料フィルターにはコードはおろか製品名(FUEL FILTER)も何も印字されていません、のっぺらぼう。幸か不幸か、はじめに取り付けてあった純正燃料フィルターは、ユンボ販売以来十数年、前ユーザーはおそらく1度も取り替えていなかったため互換品コードが書かれた純正品のままでしたが、もし無記名品に交換されていたらシロートには調べようがなかったでしょう。

で、燃料フィルター交換の手順です。
1) フィルターレンチでフィルターエレメントを外します。
(フィルターレンチはホームセンターで売ってます。フィルターエレメントの径に合う物を。私のはレンチ(小)、980円でした。)

最近のユンボは燃料タンクから燃料フィルターまでの間に燃料の流出を一時停止するためのバルブがついています。私の骨董ユンボはバルブがついていませんのでフィルターエレメントを外すと軽油が垂れ流し状態、手が軽油まみれになりながら急いで新しいフィルターエレメントを取り付けなければなりませんでした。こんなこと、さすがにドシロートでも予想できます。S*M*T*M*の販売店にたずねたとき、「エレメント外すと軽油が漏れ出すと思うんですがどうすればいいんですか?」とたずねても、「漏れませんよ!」と「何をトーシローがしょーもないことを聞くんだ」と言わんばかり。たぶん、バルブつきの最近のユンボしか触ったことないんでしょう。

2) (油まみれになりながら)すばやく新しいフィルターエレメントをねじ込みます。
手で回して締め付けた後、さらにフィルターレンチで軽く締め付けます。「手締めの後、レンチでさらに3/4回転締め付けろ」とか書かれていますが、適当に締め付けました。

3) エア抜きをします。
これをしないと燃料が電磁ポンプに回らない(らしい)。
最初の写真のフィルターエレメント取り付け部の[エア抜きバルブ](六角ボルト)を緩めるとブクブクと泡と一緒に軽油が出てきます。泡が出なくなったら[エア抜きバルブ]を締めます。
プライミングポンプをペコペコ押し続けるとエアドレンから泡が出てきます。さらに押し続けると泡は出なくなって燃料が出てきたらOK。
エンジンを始動します。燃料フィルター部から燃料漏れがないことを確認して完了。

 分かってしまえば実に簡単なことなのですが、やったことのないシロートにはエア抜きの方法さえ分かりませんでした。先の建機やさんで教えてもらってなんとかできましたが。基本的にはこんな要領なのですが、ユンボによってエア抜きバルブの仕組みやプライミングポンプの位置、形状も微妙に違うようです。

取り替えた古い燃料フィルター。傾けると茶色いヘドロのような物が流れ出てきました。


エンジンを始動すると購入当初よりも快調に吹けあがるようになりました。もともとかなりフィルター詰まり状態だったようです。