WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

「戦国武将人間関係学」を読んで「軍師官兵衛」を“視る”

2014年06月24日 | 面白かった本

20年位前だったと思いますが、通勤電車の暇つぶしに読もうと買ってちょこっと読んだまま“積ん読”になっていた本。

NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」を視ていて、「そう言えば..」と思い出して引っ張り出して読んでみました。
戦国時代の、信長、秀吉、家康とその周辺の武将達の出所、性格、人間関係と自国の管理術を現代の企業になぞらえて比較、教訓を論じた本です。

考察している時代が戦国時代である上、文庫としての発刊が1984年(30年も前!、単行本初刊はさらに古く1975年!)ともはや古書の領域に入りつつあるような書ですが、改めて読んでみるとこれが結構今でも通用するような内容なのです。
amazonでは中古本が1円で売られてました。

TVの「軍師官兵衛」はこの本を元に登場人物のキャラクター作りをしたのではないかと思われるほど本書で語られるキャラクターとそっくりです。これはおそらくこの本もTVの脚本も人物分析の参考にしている書物が共通しているためだと考えられます。

著者はかなりの参考文献を読み通していますが、主文献となっているのは「名将言行録(岡谷繁實)」の他に、「新書太閤記(吉川英治)」、「国盗り物語(司馬遼太郎)」など小説が中心で、フィクションの部分も多分にあると思われます。

しかし、フィクションはやはりフィクションだけに誇張や脚色もあって面白いのは面白い。また、戦国武将の人間関係を現代の企業に置き換えたその分析は、結構当っていると思えるところがあって興味深いです。

歴史(とりわけ戦国時代)好きで「軍師官兵衛」を毎週視ているという方には、是非一度目を通しておかれるとドラマをいっそう面白くしてくれると思います。

ところで話は変わりますが、「TVをみる」というときの「みる」に使用すべき漢字はどの「みる」なのでしょうか?「見る」?、「観る」?、それとも「視る」?。「視聴率」という言葉があるのでこの記事では「TVを視る」としましたが。