クラフト市の後、まだまだ酷暑の京都へは戻りたくないので、モモンガの来訪で有名な八ヶ岳の山小屋「やまびこ荘」にモモンガを見に行くことにしました。
「やまびこ荘」は、深い森林地帯の様相を呈する北八ヶ岳と岩稜が荒々しい南八ヶ岳を分ける中間に位置する夏沢峠にあります。
夏沢峠はその昔、佐久と諏訪を往来する近道として開かれたそうです。なのでアクセスは茅野側からと反対側の小海町側からのルートがあるのですが、今回は茅野側から登ることにします。理由は単純、楽だからです。
車で茅野側三井の森終点からダートを約3km、30~40分ほど、多少車が傷むのを覚悟で登ると、標高約1,890mの桜平に着きます。一般車で行けるのはここまで。タクシーもここまでは来てくれます。
林道脇や奥に駐車スペースがあり40~50台くらいは駐車できます。あともう少し駐車スペースはあるのですが、傾斜や路面の具合を考えるとそこは4WDでないとムリでしょう。
登山口ゲートです。鍵かかってます。ここから登り始めます(9:50)。
なお、山小屋などの業務車両は鍵を開けてさらに上、夏沢鉱泉(2,070m)まで行けます。
オーレン小屋(2,315m)。さすがに2,000mを越えると涼しい涼しい。灼熱の京都に比べると天国ですな。
夏沢峠(2,430m)、「やまびこ荘」着(11:20)。桜平から休憩無しで1時間30分かかりました。案内書には2時間くらいと書かれています。途中休憩などを考えるとそのくらいは見ておいたほうがよさそうです。
バックは硫黄岳(2,755m)。今回は避暑のためのゴクラク登山なのでパス。
峠から小海町方面を望む。
宿泊手続きをして小休止。今回の目的の一つ、日本最高地点の露天風呂「本沢温泉」目ざして出発(11:30)。露天風呂は峠を反対側に下ったところ(2,150m)にあります。
露天風呂まで下ること30分、12:00着。硫黄の匂いがプンプン。
バックは硫黄岳爆裂火口の雄大な断崖絶壁。 上から見る。左下が露天風呂。
お盆休みの土曜日、混んでいるのを覚悟できたけれど誰もいません。極楽ゴクラク。
泉質は言わずもがなの硫黄泉、湯温は40度くらいでしょうか、ちょうど良い。pH3だそうで、傷口などあるとちょっとヒリヒリするかも。でも殺菌効果あり。熱くなれば縁に座って涼む。すぐ側に冷たい沢も流れている。
湯に使ってのんびり昼飯のオムスビを食べていると、15分ほどして若い男性が2人、3人と続けてやってきたのでお互いに写真を撮りあいっこ。
続いて父子の親子連れ。3年生くらいのちびっ子は「つまんな~い」とブーたれていました。
「やまびこ荘」のご主人の話しでは、「シーズンは混むよ。並ばないとは入れないこともある」と脅かされていたので、まあ、ラッキーだったの...かな?
“正しい”登山者はまずピークの制覇を優先するので温泉はその後、たぶん、午後は混むのではないかと思います。温泉にゆっくり入りたいなら午前中ですかね。
混浴なので「あわよくば...」と1時間半も粘ってみましたが...。これ以上の“絶景”への展開はなし。ザンネン。あきらめて山小屋へ戻ることに。
つづら折れの登りは約40分、せっかく流した汗をまたかくことになりますが、涼しいのでゆっくり登ればそうでもないです。
で、いよいよ夜のお楽しみ、モモンガに会いたい!
本棚の一番上段がエサ場。午後7時半ころからランプの薄明かりの中ひたすら待つ。
キタ~~、何かいる?私の古いデジカメではこれが限界。もちろんフラッシュなどもってのほか。元々静かに観察していれば長く遊んでくれているものを、心無い登山客がフラッシュをたくもんだからすっかり怯えてしまってすぐ逃げてしまうようになってしまったんだとか。
翌日明け方5時頃、窓外にあるエサ場にも出現。
空が白んでくるとモモンガは去り、替わって小鳥達がやってくる。
“ウソ”という小鳥です。ホントです。
早朝の山小屋はさすがに少し肌寒く、メガネストーブが焚かれています。これがまた良いのです。流行の立派な薪ストーブは山小屋には似合わない。
山小屋のご主人。以前は赤岳山頂小屋にもおられたんだそう。
ご主人も数cmほどの小さくてかわいい木彫りを作られる。オコジョがかわいかった。持参したチェンソーで彫ったモモンガを記念に置かせてもらいました。「しっぽの置き方が実際と少し違うよ。背中にべったりとつけるんだよ」とアドバイスをいただきました。なるほど、上の後姿の写真を見ると確かにその通り。やっぱり実物をよく観察しないとダメですね。
下山途中で見かけた“岩上の糞”。オコジョのマーキングだろうか?
最後に夏沢鉱泉で朝風呂。これまた朝早くは貸しきり状態。極楽ゴクラク。
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