年末の12月中旬くらいからは、新聞などの各紙誌が、10大ニュースや特集を組む。岐阜県の裏金はどういう扱いだろう。一部を紹介。
ところで、今日のNHK(中部)では岐阜県の裏金の特集
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12月15日(金) 公金は取り戻せるのか ~岐阜県庁 裏金問題~
全国的に波紋を広げる岐阜県庁の裏金問題。
隠され続けた裏金17億円に利子を加えた
19億2000万円の返還が今月から始まりました。
しかし、返還対象者には、すでに退職してしまったOB、
約1400人が含まれています。
OBの中には返還金額の割り当て方が不公平だとし、
返還を躊躇する声も聞かれます。
19億2000万円の公金は取り戻せるのか。
番組では、OBの資金返還問題に焦点を当て、
浪費された公金を取り戻すための道筋を探ります。
毎週金曜日 総合 午後7:30~7:55(中部7県向け)
再放送 日曜日 総合 午前8:00~8:25(中部7県向け)
私は、昨日は、山県市議会の本会議での議案の質疑。
午後、新聞の取材のあと、新しい風ニュースの原稿作り。
今日は、午前中、総務委員会の傍聴、あとはニュース1万1千枚の両面を輪転機で印刷。12月16日付けにするから、明日にはインターネットに載せたい。
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● 10大腐敗疑惑事件 2006年12月12日
毎年12月9日には、トランスペアレンシー・ジャパンというNGOが「10大腐敗疑惑事件」を公表している。そのホームページによれば、今年の10大ニュースは、
(1)県知事たちの甘い罠(わな)―談合と選挙資金(2)世に裏金の種は尽きまじ(岐阜県と厚労省地方労働局)(3)官製談合で防衛施設庁は解体(4)ライブドアの粉飾決算疑惑(5)村上ファンドのインサイダー取引疑惑(6)自治体の利権をめぐる癒着(7)夕張市の巨額の赤字隠し(8)繰り返される差額関税悪用の脱税行為(9)巧妙な手口、汚泥施設の談合(10)大学教授の研究費不正流用疑惑、である。
「政・官・業」が満遍なく網羅されているのは、嘆かわしい限りである。
12月9日に発表されるのは、03年の同日に国連腐敗防止条約が調印されたことを記念し、国連が「国際腐敗防止の日」と定めたからだそうである。この条約はすでに30カ国が批准し、05年12月14日に発効した。わが国もこの条約に署名したが、便乗して成立させようとした「共謀罪」がメディアや国民の疑惑を深め、批准は先延ばしされている。
腐敗関係の条約としては、他にOECD外国公務員贈賄防止条約がある。外国公務員への贈賄行為を犯罪として処罰することを締約国に義務づけるもので、99年2月に発効し、日本も締約国になっている。
この条約では、「フォローアップ」と呼ばれる履行状況の監視手続きが合意されている。わが国は腐敗対策に不熱心なので、05年にOECDより「フェーズ2」審査という追試を受けたが、更なる指摘を受け、落第している。
ここには、「共謀罪」導入に役立ちそうなら積極的に利用するが、腐敗のトライアングルの利権を失うような国際条約は徹底的に先送りしようとする体質がある。そのような国をいかにして美しくしようというのであろうか?(六菖)
● 岐阜県裏金 自殺部長「おれは武士」 前知事ら責任逃れ 退職者の返還額いまだ3割
12月13日
裏金問題で追加処分が行われた10月27日、岐阜県庁5階の総務部長室に、1人の男性職員が泣きながら駆け込んだ。手にした辞令には「懲戒免職」と記されている。「何とかしてもらえませんか」。声を震わせながら、職員は懇願した。
その夜、河野定総務部長(当時58歳)は自宅で、「正直に話してくれた職員を守ってやれなかった」と打ち明けた。夫が職場での悩みを口にするのは珍しい、と妻の千恵子さん(59)は思った。河野部長が県庁の自室で自殺したのはその2週間後。11月12日のことだった。
7月の県議会で裏金問題が表面化して以来、河野部長は調査チームの副リーダーとして、休日返上で対応に当たってきた。千恵子さんは、夫が次第に暗く、ふさぎがちになることに気づいていた。
8月のある夜、自宅で遅い夕食を取りながら、河野部長は「おれは武士だから、責任は取る」とつぶやいた。「1人で責任を負うことはない」と千恵子さんは答えたが、「あの時、夫はすでに死を決意していたのかもしれない」と、今は思う。
◎ ◎ ◎
4374人が処分を受け、2人が逮捕され、2人の自殺者まで出すに至った岐阜県庁の裏金問題。処分に困って裏金を焼いたり捨てたりするなど、納税者の感覚とは余りにかけ離れた公金の取り扱いは世間の怒りを買い、激しい批判を浴びた。
事態がなぜここまで拡大したか。弁護士による第三者機関である検討委員会はその原因を、県幹部の隠ぺい体質にあると指摘した。
梶原拓前知事は1989年の知事就任時に裏金の存在を推察しながら、何の措置も講じなかった。96年、他県で裏金問題が相次いで明るみに出た際も、「総点検をすれば、県庁全体が混乱する」との森元恒雄元副知事(現参院議員)の進言を受け入れ、静観した。
「徹底した調査を行わなかったことが、裏金の個人保管や消費を招いた」。検討委の結論は明確だった。
だが、問題発覚後の会見で、梶原氏は「私の在任中に表面化すればよかったのになあ、と思う」と、他人事のように語った。森元氏も県議会の調査検討委で、「調査見送りは梶原前知事の判断」と、責任逃れの答弁に終始した。
◎ ◎ ◎
隠ぺいが長期に及んだことで、実際に裏金作りや保管にかかわった職員の多くが退職してしまっていることが、岐阜の裏金問題の特徴でもある。処分を受けたのは全員現職。現職だけが割を食う形になったことへの不満は、今もくすぶり続ける。
古田肇知事あてに11日、抗議文を送った県立多治見病院の医師を代表して、間渕則文・救命救急センター部長(48)は言う。「前知事らの判断ミスが招いた不祥事の責任を問われ、処分を受け入れることはできない」
職を退いた人々から、裏金が確実に返還されるかどうかも、なお不透明だ。総額19億円に上る返還金のうち、退職者の負担分は8億6700万円。県は今月29日を期限としているが、3割弱が返還されたに過ぎない。
◎ ◎ ◎
部下と家族にあてた河野部長の遺書には、「迷惑を掛けて申し訳ない」と書かれていた。「問題発覚後、職員が互いに疑心暗鬼となり、罪をなすりつけ合う姿が悲しかったのでしょう」。涙で声を詰まらせながら、千恵子さんは「一日も早く立ち直ってほしい」と、夫が長年勤めた県庁への思いを口にした。
(2006年12月13日 読売新聞)
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