goo blog サービス終了のお知らせ 
毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



 福島の原発事故の調査に関して、東電が虚偽説明をして、調査を拒んだことが問題になっている。
 それについて、東電は一定の釈明をした。
 が、今朝の朝日新聞の報道では、
   「この問題への東電の釈明も、虚偽の内容で構成されていることがわかった。」
 という。

 原発で儲ける事業者が自らの発生させた事故の責任逃れすることは許されない。
 この問題の論評社説などはブログ末に。

 ところで、先日、チラシが届いた。
 市民団体「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」、通称「県民ネット」あて。
 内容は、チェルノブイリ原子力発電所事故を題材にした映画『故郷よ』の案内。
 ・・ということで、ブログで紹介しておく。

人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点

 昨日2月9日から名古屋のシネマスコーレで公開の映画。

 1986年のチェルノブイリ原発事故がおきたときと、その10年後をえがいた映画。

  
(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

   映画『故郷よ』 公式サイト 

「故郷よ」M・ボガニル監督がたどり着いた、チェルノブイリ原発事故最大の悲劇とは?(2013年2月8日  映画.com)
  故郷よ (映画.com)
劇場公開日 2013年2月9日

解説
チェルノブイリ原発事故が招いた悲劇を描いた人間ドラマ。
1986年4月26日、チェルノブイリの隣村プリピャチで、アーニャとピョートルは結婚式を挙げる。
しかし、幸せの絶頂の日であるはずのこの日、消防士のピョートルは「山火事の消火活動」という名目でパーティ中に駆り出され、2度と戻ることはなかった。
10年後、観光名所となった廃墟の街をガイドするアーニャ、事故当時に原発技師の父と生き別れとなった青年バレリー、
事故後も頑なに自宅を離れず、汚染された土地を耕し続けた森林管理人のニコライという3人を通し、失われた故郷に心を置き去りにしたまま、
現実と向かい合う人々の姿を映し出す。2011年・第24回東京国際映画祭「natural TIFF」部門でも上映された(映画祭上映時タイトル「失われた大地」)。
主演は「007 慰めの報酬」のオルガ・キュリレンコ。




  
 『故郷よ』 娯楽性、作家性、メッセージ性の三位一体で反原発を訴える

 チェルノブイリ原発事故は、1986年4月26日の深夜1時過ぎに起きた。
その日、結婚式を挙げた花嫁とリンゴの苗木を植えた原発技師の父子を軸に、事故前後と10年後の被災者たちのドラマが紡がれる。
現在も立ち入り制限されている区域で撮影された初めての劇映画として、多くの映画祭で話題となった作品だ。
実際、被災者たちの葛藤や苦しみに見る者を誘い、感情移入させる力は、劇映画ならではのものだろう。

とりわけ、3・11以後を生きる我々日本人にしてみれば、他人事ではないリアリティーを持っている。

 もう一つ、この映画のメッセージ性に寄与しているのが、新鋭女性監督ミハル・ボガニムの作家性だ。
本作には、ある共通した映像が頻出する。窓ガラスやビニールシート越しに、あるいは激しく降る雨越しに風景や人々の様子をとらえたカットである。
花嫁と技師の幼い息子は、花嫁のベールを思わせる半透明のカーテンを挟んで対面する。何か越しの映像が、
空気中に漂う目には見えない物質の存在を否応なく見る者に意識させる。

つまり作家性がテーマと密接に結びついて、相乗効果を生んでいるのだ。

 主演は、地元ウクライナ出身で国際的に活躍するオルガ・キュリレンコ。
有名女優の起用とフィクションの力が生む娯楽性、そして作家性とメッセージ性が三位一体となることで、“反原発”を国際レベルで訴えかける力を手に入れた傑作である。★★★★★(外山真也)

 【データ】
監督:ミハル・ボガニム
出演:オルガ・キュリレンコ、アンジェイ・ヒラ
2月9日(土)から全国順次公開
2013/02/05 【共同通信】 



 Interview:ミハル・ボガニム(映画監督) 映画「故郷よ」、フィクションでチェルノブイリ事故描く
毎日新聞 2013年01月29日 東京夕刊

 ◇郷土愛、重要テーマに
 チェルノブイリ原子力発電所事故を題材にした映画「故郷よ」が、2月9日、東京・シネスイッチ銀座で公開される。
ミハル・ボガニム監督はあえてフィクションで挑んだ。「被害に遭った人たちの人間性や感情を描きたかった。
放射能被害は、ほぼ未来永劫(えいごう)続く。時の流れを描くことも重要だった」と理由を明かす。
 チェルノブイリ原発から約3キロ離れた「原発城下町」に住む、若い男女や原発技術者家族らの物語。
事故で彼らの生活は激変するが、10年後、強制退去させられた者も町に帰って来る。主人公のアーニャ(オルガ・キュリレンコ)は
「チェルノブイリツアー」のガイドとして事故を語り継ぐ。

 ボガニム監督は「実際に、汚染された土地を捨てきれずに、戻った人たちがいた。
彼らにインタビューする中で、故郷への思いがいかに強いものであるかを感じた」と振り返る。
子供時代、戦火に追われてイスラエルからフランスに渡った自らの経験もオーバーラップし、「故郷への愛は映画の重要なテーマとなった」という。
 東日本大震災による福島第1原発事故を知ったのは、この映画の編集作業に追われている時だった。「(映画の中と)同じような映像をニュースで目にした。
福島の方々も、生まれ育った土地を離れなければいけないつらさや孤独を感じているのではないか」と心を痛めている。
順次全国で公開。【広瀬登】 


チェルノブイリ原発事故描いた『故郷よ』 オルガ・キュリレンコ インタビュー(2013.2.09 text:cinemacafe.net)

●社説/東電虚偽説明 釈明できぬ背信行為だ
            北海道新聞 (2月9日)
 東京電力が、福島第1原発事故の原因を究明していた国会事故調査委員会に虚偽の説明を行い、現地調査を断念させたことが明らかになった。

 「事故原因は想定外の津波」と主張する東電に対し、国会事故調は地震による重要機器損傷の可能性を指摘した。これを確認するために不可欠の調査だった。

 東電は「意図的に虚偽の説明をしたわけではない」と釈明しているが、こんな言い訳は通用しない。

 津波到達前に地震で壊れたとなれば、東電だけでなく全原発の耐震性を抜本的に見直すことになる。

 業界の利益を優先するあまり、当初から固執した津波原因説を覆しかねない調査の妨害を策した―。そう疑われても仕方あるまい。

 虚偽説明を受けた事故調の元委員が批判するように、まさに「国会を愚弄(ぐろう)した」やり方と言えよう。

 未曽有の大惨事の原因特定にかかわる問題である。事故の教訓をくみ取るためには、決してゆるがせにしてはならない。

 国会は元委員の再調査の要望を受け入れ、徹底的な解明に直ちに着手すべきだ。

 国会事故調は昨年2月、福島第1原発1号機の原子炉を緊急時に冷やす非常用復水器が地震で壊れた疑いを持ち、東電に立ち入り調査を申し込んだ。

 東電側が「現場は真っ暗」などと危険を強調したため、事故調は調査をあきらめたが、実際には既に照明が設置されていた。

 国会、政府など複数の事故調が設けられ、地震の影響について互いに食い違う見解を示したことが、国民を戸惑わせている。

 この疑問を検証するほとんど唯一の機会を意図的に妨げたのであれば、これほど悪質な行為はない。

 原子力規制委員会は、新たな原発の安全基準を策定している。新基準の柱の地震対策に事故の知見を反映させるのは当然だ。

 規制委は今回の問題を放置せず、自ら東電に事情を聴き、現地調査を実施すべきだ。

 福島第1原発には放射線量の高い場所が多く、原子炉内の状態も把握できていない。

 国会事故調は、民間有識者からなる独立調査機関を設置し、究明作業の続行を提言した。

 地震による機器損傷説を退けた政府事故調も、放射線量が下がった段階で詳細な実地検証を必ず行うよう政府に求めている。

 国会も政府も、この課題を誠実に実行する責務がある。事故の検証がいまだ途上にあることを忘れてはならない。

●社説/東電の虚偽説明 真相究明を拒むのか
          東京 2013年2月9日
 東京電力が調査を妨害したと疑わざるを得ない。国会事故調査委員会に虚偽の情報を伝え、福島第一原発1号機の現地調査を諦めさせていた問題である。国会は真相究明に向けて調査を尽くさねば。

 事故調の委員を務めた元原子炉設計技術者の田中三彦氏が記者会見で経緯を明らかにした。

 事故調は昨年二月、原子炉を緊急時に冷やす非常用復水器が津波ではなく地震の揺れで壊れたのではないかとみて、1号機建屋内の現地調査を求めた。

 これに対して東電は、建屋が放射性物質の飛散防止カバーで覆われていて「真っ暗で危険だ」と説明し、同行を拒んだ。結果的に現地調査は実現しなかった。

 ところが、実際には建屋内には太陽光が差し込み、照明が取り付けられていて「真っ暗」ではなかったのだ。東電が昨年公開した現場のビデオ映像をチェックした田中氏が虚偽に気づいたという。

 東電は調査を妨げる意図はなかったと釈明した。一方で、建屋は大破して足場が悪いし、放射線量が高いので現場が危険だったのは間違いないと弁解した。

 しかし、東電には事故調に協力する気があったのか。安全に調査できる環境を自発的に整える努力をすべきだったのではないか。

 事故調は昨年七月に調査報告書をまとめて解散した。だが、田中氏は「国会が愚弄(ぐろう)された」として、あらためて建屋内の調査を衆参両院議長に要望した。

 国会は国政調査権を発動してでも応えねばならない。東電が証拠を隠滅する恐れも否めない。事故調の再設置も視野に入れ、調査の在り方を急いで検討すべきだ。

 原発の重要機器が地震で壊れたのか、津波で壊れたのか。その原因の違いは今後の安全対策を左右する。
原発の新しい規制基準を作っている原子力規制委員会の判断に重大な影響を与える。


 1号機の重要機器の一つの非常用復水器について、政府事故調は東電の報告に寄り添うように津波で壊れた可能性を示した。
これとは対照的に、国会事故調は建屋内の水漏れの目撃証言を重く見て、地震で壊れた可能性があると現地調査を求めたわけだ。


 原因究明は歴史的な使命であり、究明なき規制基準などあり得ない。東電は猛省し、国会が調査に動けば全面協力すべきだ。

 原子力規制庁幹部が福井県の敦賀原発の断層調査情報を漏らすなどたがが緩んでいる。事故の痛みを決して忘れてはならない。


●東電、調査妨害でウソ上塗り 「真っ暗」自ら切り出す
           朝日 2013年2月10日5時58分
 【木村英昭】東京電力が、国会事故調査委員会に「真っ暗」と虚偽説明をして福島第一原発1号機の現地調査を妨げた問題で、この問題への東電の釈明も、虚偽の内容で構成されていることがわかった。

 朝日新聞が入手した説明のやりとりを精査したところわかった。東電は虚偽を重ねたことになる。

 問題が発覚した7日、東電は自社ホームページなどで、国会事故調側から現場の明るさについて質問があった際、事実を誤認して説明したが、何らかの意図をもって虚偽の報告をしたことはないと釈明した。

 ところが、国会事故調側から明るさについて質問があって説明したというのは虚偽で、説明の席では、玉井俊光・東電企画部部長(当時)の方から「建屋カバーがかかり、今は真っ暗だ」との明るさをめぐる話を切り出していた。



コメント ( 0 ) | Trackback ( )