品川で町工場を営んでいる知り合いのダイビング仲間の社長(タコ)からお誘いがあって、ANAインターコンチネンタルホテル東京のガーデンプールに行って来た。タコ社長の親戚のインターコンチネンタルホテルの従業員優待券があって、ただでプールに入れるらしい。
タコ社長の家族に加えて、他にダイビング仲間が2人動員された。2人とも、隣町に住むトラック野郎たちだ。
地下鉄で行こうと主張するぼくの意見は、<切符の買い方がわかんない>というトラック野郎(個人業主)の意見ですぐに却下。彼らは地下鉄とかJRに普段乗らないんだと妙に納得する。レクサス・グランド・ツーリング・セダンに男3人で乗り込み、休日で空いた都内の道をスイスイ抜けて、アークヒルズの駐車場へ。現地で待ち合わせをしたタコ社長一家と合流。
さすがは、ホテルのプール。カクテルを片手にデッキチェアで優雅な時間を過ごすセレブたちに混ざって、ぴちぴちの競泳用水着を着たまぶしい肢体の若者達がプールサイドで寝転んでいる。見栄と虚構に満ちた世界。所詮、ぼくとは住む世界が違う。赤貧の暮らしに甘んじているぼくは、気まぐれなセレブのお嬢さんたちに誘われて、何度、苦い思い出を作ったことか。
実直を誇るサーファーパンツを身にまとったダイバーズ軍団は、プールのど真ん中をひたすら泳いだ。そのうち、日光浴をしていてほてった体を冷やすため、水の中でぽちゃぽやっていた若者達が、我々をまねて、ひたすら泳ぎ始める。いつしか、プールには往復を泳ぐコースができあがっていた。
帰りは、トラック野郎の行きつけのラーメン屋で夕食。この前、飲みに行ったときにご馳走になったお礼ということで、夕食代を受け取ろうとはしない。年下の連中だが、義理堅い奴らだ。若い女の子達の水着を着た姿態が、今も脳裏に浮かぶ。まあ、久々の目の保養になった・・・・・・かも。気持ちよい疲れとともに、日焼けでほてった体をベッドに横たえ、ぼくはいま眠りの扉をあけようとしている。