英語で書かれていたメールだが、覚えてるそのメールの内容はこうだ。
<3人の男がホテルに泊まって、フロントでホテル代の30ドルを一人10ドルづつ支払った。部屋はシャワーの出が悪く、3人は部屋の交換を依頼するが空いている部屋はない。翌朝、ボーイが申し訳ないと言って、一人につき、部屋代を1ドルづつ返してきた。しかし、実は、ボーイはホテル側が3人の男に返金すべき5ドルの内、2ドルをネコババしていたのだ。
さて、部屋代は、3人が10ドルづつ支払ったうち1ドルづつ返金されたので一人9ドル。合計27ドルだ。これにボーイがネコババした2ドルを足すと29ドル。あとの1ドルはどこに?>
この手のチェーンメール。海外のサイトをよく訪問する人や、文通している人は1度以上目にしているに違いない。この<あと1ドルはどこに>は、算数の問題と言うよりも、国語の問題と言った方がいいかもしれない。
ぼくのところに相談に来た彼女は、その解答を導き出して相手のメル友をギャフンと言わせてやりたいみたいだ。
<だったら、自分で考えなよ>と言いかけて、彼女が手にしている六花亭のマルセイバターサンドに釣られた。
しょうがないから、解説してあげることにした。
「お金の動きは、こうだろう」
客→ホテルのフロント: 30ドル
ホテルのフロント→ボーイ: 5ドル
ボーイ→男たち:3ドル.
「で、男たちが払った部屋代はいくら」
「えーと。30ドルから3ドル引いて27ドル?」
「しぇーかい」
「で、本当の部屋代は?」
「25ドルでしょう?」
「ボーイがくすねたのは?」
「2ドル」
「2つを足すと?」
「え?25ドルと2ドルだから27ドル?」
「合ってんじゃん」
「・・・・・・」
「いいか、男たちが払った部屋代は27ドル。ホテル部屋代は25ドルに加えて、ボーイがくすねたのが2ドルで合計27ドル。合ってんじゃんん」
「え゛ー?もう一回言って!」
「あのね。部屋代の27ドルにボーイの2ドルを加えるから変になるわけ。要するにその計算は根本から間違っているんだ」
「・・・・・・?」
ということで、昼休みはブログの記事を書く予定を変更して、カップヌードルを食べながら、彼女の英文メールの作成を手伝わされた。
結構、昔から出回っているチェーンメールなのだが、いまだにしぶとく出回っている。消えた1ドルのからくりがわかるかどうか、相手のメル友は挑戦のつもりなのかもしれない。しかし、彼女は結構かわいいので、そうそうたるブレインがたくさんついている。簡単になめられるようなヤツではけっしてない。かわいそうだが、どんな難問だろうが、そいつの負けは確実だ。
おわり
How many more lonely years, must meander by, until I learn the lesson, it does no good to cry.