tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

長谷寺 紅葉の錦

2009-12-02 22:19:51 | 古都 鎌倉

 
 
 
 

「このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに」 菅原道真

鎌倉の紅葉の時期は毎年遅くなってきているように感じる。
上代歌謡・万葉集から近現代短歌まで四季の風物を通して読まれた名歌・秀歌によれば、晩秋の櫨紅葉 萩黄葉 蔦紅葉 桜紅葉 柞紅葉 草紅葉は長月(陰暦九月)。陽暦では11/7ころまでが相当する。
温暖化の影響は確かにあるのだが、それでもやはり、春の新緑が夏に色濃く成長し、やがて秋風とともに紅葉する四季の移り変わりは、今も昔も同様だ。
人の心を豊かにする。

11月に入って定番の北鎌倉を覗いたがうす紅葉。そこで下旬を待ち、ここならばとライトアップで有名な長谷寺、通称「長谷観音」まで出かけてみた。
期待に違わず境内のもみじがライトアップにより昼間よりいっそうの輝きを見せてくれた。 夜の闇に浮かび上がる紅葉が幻想的な景色を作り出していた。
葉の裏は表の色より一層濃く、葉が重なると見事な紅葉襲(もみじがさね)になっている。
・・・だが、やはり夜は暗いほうがいい。たくさんのエネルギーと経費を使って二酸化炭素を排出しているのは忍びがたい。

この長谷寺の本尊の十一面観音は木造の仏像としては日本有数の立像である。後世の修復が多く、造立年代は定かでないが、室町時代頃の作と推定されている。
山号を海光山、院号を慈照院と称し、上境内から眺める相模湾の景色も美しい。
散った紅葉の葉は持ち帰り自由ということなので文庫本に挟んで栞(しおり)にする。聞くところによると、天ぷらにして食するもけっこういけるらしい。


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