改修工事のすんだHRの床材を見て、ふいにこんな言葉がうかんだ。
「この床材、30センチまっかくだな...
「〇〇まっかく」は、一辺〇〇センチの正方形。僕はそのように用いた。とても狭い地域でのみ生きている表現か、死語だと感じた。
調べてみた。
❶まっかくは「真四角(ましかく)」という意味。
❷まっかくは「直角」のことで、直角と書いてまっかくと読む。
僕は床材を見て、「一辺が30センチ」「形状が正方形」ということをまとめて「30センチまっかく」と考えたと思う。❶になる。
❷明治期から昭和戦前期にかけての時代の用例。現在では死語。
❶の用例は「群馬県、長野県、広島県、香川県、愛媛県のそれぞれ一部の地域に分布している方言」という記述を見つけた。
僕も僕の両親もこれらの県に直接的関係はない。父方は埼玉の人たちだし、母方は東京の下町の人たちだ。僕の言語環境は、埼玉方言と東京弁の両親のものと考えるのが順当だろう。標準語とまでは言えないが、それに近いものだ。ただ、父は埼玉の人なので、「おっぺす」「ぶったたく」等は使う人だった。
まっかく...
なんとなく、僕はこれは江戸っ子弁のような気がした。なんとなくせわしなく、勢いのある言葉遣い。ただ、母が使っていたかどうか全くわからない。
学校(同僚や生徒)で使うつもりはない。おそらく通じないだろう。なお、使用している日本語変換プログラム、ATOK2015もMS IMEも「まっかく」はおかしな変換を提示した。前者は「真っ赤⑨」、後者は「真っ赤区」が第一変換候補である。
死語もしくは廃語なのだろう。