2011年1月24日、通常国会が開会。菅直人総理大臣が施政方針演説を行った。いつも通り、カタカナ語等をリストアップする。今回は地名以外の語に焦点を当て、A~Dで評価してみる。なお、地名は一番最後にまとめる。
評価A:まあ使って大丈夫と思うもの。
評価B:言い換え付きならば、まあいいかと思うもの。
評価C:日本語にまだなっていないように思えるもの。
評価D:英語でないものなのに、カタカナになっているもの。番外。
表記方法例
評価A
「語句」(1224)
合計で4回で以下の各章(区切り)で使われた。
区切りは以下の通り。
1.はじめに
2.平成の開国 -第一の国づくりの理念-
3.最小不幸社会の実現 -第二の国づくりの理念-
4.不条理をただす政治 -第三の国づくりの理念-
5.地域主権改革の推進と行政刷新の強化・徹底
6.平和創造に能動的に取り組む外交・安全保障政策
7.結び
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評価A
ウイルス(4)
エネルギー(2)
サービス(333333)
デフレ(7)
テロ(6)
ネットワーク(6)
パーセント(2233)
ハイテク(製品)(2)
プログラム(2)
マニフェスト(5)
ミサイル(6)
メッセージ(4)
ルール(2)
医療滞在ビザ(2)
認定NPO法人(33)
ビザはわかっても、医療滞在ビザがどの程度認知されているかは微妙だろう。
評価B
APEC(2)
PKO(6)
WTOのドーハ・ラウンド(2)
ウラン(濃縮活動)(6)
オープンスカイ協定(2)
サイバー(犯罪)(3)
セーフティネット(3)
パートナー(6)
ビジョン(36)
レアアース(2)
ウラン濃縮活動という語句は、何かまだ日本語に思えない。尖閣諸島問題で注目されたレアアースだが、どれほど理解されているのだろう。
評価C
HTLV-1ウイルス(4)
なぜ、成人T細胞白血病ウイルスじゃダメなのだ。
ジョブサポーター(333)
トライアル雇用(3)
就職支援者、試用ではだめなのか。
パーソナル・サポーター(4)
仕事像が不明瞭。早くちゃんとした日本語を作るべきだ。
マッチング(3)
なんとも。
環太平洋パートナーシップ協定(22)
環太平洋戦略的経済連携協定でいいでしょう。
(TPP:Trans-Pacific Partnership、Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)
(原子力などの)パッケージ(型海外展開)(2)
一体型?
特命チーム(344444444)
チームはいいけど、なんだか据わりが悪い。
評価D
カネのかからない選挙(4)
政治の場合カタカナなのか。
ハローワーク(3)
どうしてもこの異様な英単語を使い続けるのだろうか。
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国等の名前も見てみよう。
アフガニスタン(6)
インド(26)
シンガポール(2)
パキスタン(6)
ブラジル(6)
ベトナム(2)
ペルー(2)
メキシコ(6)
モンゴル(2)
ロシア(6)
韓国(2266)
豪州(6)
中国(66)
米国(266)
北朝鮮(6)
地域・共同体等の名称は以下の語句が使われた。
ASEAN(6)
EU(2)
アジア(12666)
アフリカ(6)
グアム(6)
欧州諸国(6)
中東(6)
日米韓(6)
EUと欧州諸国は、同じではないので別けてみた。
国際関係、政治用語等は以下の通り。
日ロ関係(6)
ロシア
日中国交正常化(6)
中国
日朝平壌宣言(6)
北朝鮮
日米(合意・同盟)(6666)
米国
人名も...
オバマ大統領(6)
外国の指導者で名前が出てきたのはオバマ大統領のみ。
国等の名前以下、見てみるとあたりまえだけど、アメリカがたくさん出てくる。米国、グアム、日米韓、日米、オバマ大統領。好むと好まざるとに係わらず、関係が深いのだ。
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所信表明演説分析は、安倍内閣総理大臣があまりにカタカナを多用して、その気持ち悪さ、危機感を覚えたことがきっかけで始まったものだ。僕は内閣総理大臣は日本国の代表であり、日本を代表する存在のひとりであると思っている。そして、日本の政治家ならば日本語で話せるのが当然と思っている。そうでないのは、非常によろしくないと考えている。これからも、怪しげなカタカナ語を使う政治家(の演説)はチェックし続けるつもりだ。