全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

水は海に向かって流れる

2023-06-19 04:00:00 | 全英連参加者 2023
「水は海に向かって流れる」ポスタービジュアル  高校への通学のために叔父の家に居候することになった直達が駅に着くと、見知らぬ大人の女性、榊千紗(広瀬すず)が迎えにきていた。案内された家には、脱サラしてマンガ家になった叔父、女装した占い師、海外を放浪する大学教授、そして笑わない26歳の会社員・榊がおり、彼らとの共同生活が始まる。直達は次第に榊に好意を寄せるようになるが、榊は「恋愛はしない」と宣言する。

 シェアハウスを舞台に《年の差10歳》の2人が綴る、
 爽やかな “ときめき” と “感動” の物語

 ...である。

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 これまで広瀬さんの出演作で僕が見たのは実写は、
  「ラストレター」(’20-01-24)
  「先生! 、、、好きになってもいいですか?」(’17-11-12)
 の2作品。CVを担当したものでは、
  「ルパン三世 THE FIRST」(’19-12-15)
  「打ち上げ花火、上から見るか? 横から見るか?」(’17-08-23)
 の2作品。

 「大人の広瀬すず」の演じる「大人の女性」を、大きなスクリーンで見るのは、本作が初めて。(広瀬さん、本日が25歳誕生日。)

 榊に思いを寄せる直達は、大西利空。直達に思いを寄せる楓を、當真あみ。これは、見に行くべき作品と思い、出かけた。

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 主人公の榊は高校生の時、母親の不倫のために家庭が壊れた。そのためひどく傷つき、周囲とのかかわりを極力避け、父親とも疎遠。シェアハウスに居候することになる直達はそんな榊さんとは、本人同士は知らないが因縁がある。直達の父親達夫と不倫関係にあったのが、榊さんの母親なのだ。
 これはかなり重い関係である。

 傷つき心を閉ざした榊さん。幸せを求めることを放棄しないと、自分の心の安寧が保てない。そんな彼女が直達とかかわりながら、少しずつ前に進むことを始めるまでのものがたり。

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 広瀬すず as 榊千紗
 大人になった広瀬さんをスクリーンで見るのは初めて。何かやさぐれた千紗を演じる。表情があまり変わらず、何かいつも怒っている千紗。ごはんを食べる、ビールを飲む。生きることへのエネルギー、力強さを感じる。
 こんな不機嫌な広瀬さんを見るのは、TV・映画とも初めてだ。

 大西利空 as 熊沢直達
 ナイーブな少年。でも、心にはいらだち、怒りをかかえている。一生懸命に千紗を知ろうとするが、空回りする。自分が好かれていることに気がつけない。1週間に3人から告白されるようなクラスのマドンナ的存在である楓から、思われていることに気がつけない。
 父親達夫への複雑な思いもある。

 當真あみ as 泉谷楓
 本作の撮影が昨年1月ということなので、feature film(劇場作品)のデビュー作ということになる。場面場面で、表情が変わる。
 日経エンタの7月号で、「久しぶりの現役高校生の期待株」との評価だが、僕もそう思う。近年現役高校生年齢で映画の主演、助演で注目されたのは広瀬さん。その前は長澤まさみさんかな。

 北村有起哉 as 熊沢達夫
 直達の父親。ダメ人間。個人的に僕は北村さんの声が大好きである。

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 ちょっと見では直達の独りよがり~空回りが、榊さんの心を動かし、彼女が前に進むきっかけとなる。
 全体的に重苦しいものがたり。この先も様々な困難が、榊さんを待ち構えているだろう。でも、生きていることはいいことだと感じさせてくれる。そんなお話しだと思う。

 文中一部敬称略

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