74人の子どもたちが犠牲になった大川小学校の悲劇を繰り返してはならない
今日の日曜日、「上村吉弥が魅せます 歌舞伎の魅力と愉しみ方」で楽しい思いをするとともに、その一方では老いを感じる切ない出来事もあった。まさに、人生悲喜こもごもだ。そうした出来事は、またの機会に。とりわけ「老いを感じる切なさ」については深く傷ついており、今はまだ書く勇気もない。
そこで、過日読んだ本についての感想を書かせていただく。全校生徒数108人の大川小学校。あの日、お休みしたりお迎えに来て帰った子どもを除く78人の子どもたちが校庭で寒さと恐怖に震えた。そして襲い来た津波によって74人のこどもたちの10人の先生の尊い命が奪われた。そんな子どもたちを思うお母さんたちの手で、小学校のぞばにひまわりが植えられた。子どもたちへの愛と、決して忘れないという思いを込めて。
絵本『ひまわりのおか』(岩崎書店刊)は、そうした実話に基づいて作られ、「あとがきにかえて」には、作者の葉方丹さんとともに、ひまわりをうえた8人のお母さんの思いも書かれている。事実の重みがあり、涙なしには読めない。こうした絵本は、必ず次の時代に引き継いでいきたいものだ。読ませていただいたことに感謝した。
ところで、この「大川小の悲劇」を詩に読んだ宮城県登米市の元教諭・菊田郁さんの詩をネットで見つけたので、紹介させていただく。
鎮魂譜―石巻・大川小学校の子どもたちへ―
幼き子らよ/短かった小さき命よ
春には/たくさんの花となって/咲いておくれ
夏には/浴衣を着て/祭にいこう
秋には/星になって/優しい光を届けておくれ
冬には/雪になって/悲しみを鎮めておくれ
幼き子らよ/失われたたくさんの命よ
もう一度/母の胸に/もう一度/父の肩車に/戻ってきておくれ
「裸を見られるよりも書斎を見られる方が恥ずかしい」、ブログも裸になる
とても素敵なブログをアップされている方と話をしていて、「ブログは人柄や教養がばれてしまうので、もう止めようかと思っている」と語ったことがある。すると、その方は、「バレバレ、裸ですっぽんぽん。もう遅すぎる」と笑われたことがある。
過日、スタバで読んでいる本をアップしたところ、「専門書は一冊もない。軽いものばかり」と揶揄されたり、「まさに雑学。一貫性がない」等と言われたりもした。もちろん、それは親しさを込めてだが。
そんなこともあり、読んだ本について書くのを止めようかと思ったりもするが、ま、「もうバレバレ」との言葉もあるので、読んだ後に「書きたいな」思う時には、これからもアップしていきたいと思う。
今日ご紹介する本は、広田千悦子著『ほんとうの和の話』(文藝春秋刊)だ。「日本には古からの習慣や物事がありますが、それらに親しみ和文化の背景を理解しようと努めていくと、そこには共通するものがあることに気付きます。(中略)そこに共通するのは、人として大切にすべき芯はおさえつつも、個々それぞれに違う存在を認め合い、宇宙や自然など、大いなるものとのつながりをいとおしむ豊かで大きな世界観です」(「まえがき」より)
浅学非才で無教養な私ではあるが、こうした本を読むことで感性に水やりをしている。そしてまた、結果として少しは知識を身に付けることができればと思ったりもしている。