tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

民間の力で政府見通しを越える経済成長を

2023年01月03日 20時15分11秒 | 経済
昨日は年頭のご挨拶でした。
ご挨拶のメッセージは、今年の一番大事なことは日本が徹底して平和を望むという意思を世界に示し続けることで、世界にとって人畜無害の国ですが、頼まれれば役に立ってくれる国という認識をいつまでも維持する事でしょう、という趣旨でした。

現政権が、「日本も強いぞ」と粋がって、大怪我をすることがないようにとの警告です。

日本の大多数の国民は、本能的にそれが解っていますから、安心はしていますが、「おのおの方、十分お気をつけなされませ」というところです。

ところで、このブログは付加価値(豊かさと快適さの源)を中心に論を展開することを目的にしているので、年頭に当たり、今年は「政府経済見通し」(実質1.5%)より高い経済成長率を民間の力で実現しようという提言をしたいと思います。

経済成長率とは、ご承知のようにGDPが何%増えるかで、GDPは付加価値そのものですからその成長率は最重要です。

政府の見通しでは、今年度の成長率は2.1%ですが、来年度は1.5%しか増えないという事になっています。

そんな情けない事には多分ならないと考えています。だいたいコロナについての政府の規制もなくなり「自分で気を付けましょう」になりましたし、ワクチンの普及、簡易検査キットの一般化で、みんな気を付けるようになっています。

その結果、国内旅行はかなり復活し、各種のイベントも盛況を回復しつつあります。インバウンドも着実に増えています。

更に頼もしいのは昨年の1、2月から家計の消費意欲が復活してきて、節約一辺倒から、少し日々の生活を楽しもうという雰囲気が出て来ています。(平均消費性向の上昇)

産業界では労使とも従来より高い賃上げをした方が景気も良くなるという認識と機運が出ていますし、消費者物価の方は昨年より上昇率は下がるでしょう。

こうして消費が増えれば、物の生産もサービス業の活動も活発になり、海外情勢の不安定から企業の国内での投資も増える傾向にあります。

海外経済の不安定による不振が、日本経済の国際環境の悪化につながるというのが、政府の日本経済低成長予想の要因のようですが、国内の消費・投資が活発になれば、その方がずっと大きな力になります。

1980年代、欧米主要国がスタグフレーションでメタメタだったころ、日本は健全な経済成長で「ジャパンアズナンバーワン」と言われた時代をご記憶の方も多いでしょう。

今年は(政府の計算は年度ですが)、国民の気持ち次第で、国内経済が、消費と投資の両輪が回って順調に経済が成長する1年目になる可能性が大きいと思います。

最も大事なことは、経済成長が始まれば、国民の気持ちが明るくなり、それが消費・投資の活発化を引っ張るという好循環が見えてくることです。

世界で最も平和を愛する国に、ミサイルが飛んでくるようなことにならないように努力するのが、差し当たって、政府の役割ですね。