tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

国連の改革で人類社会の平和の実現を

2023年09月20日 16時47分19秒 | 国際政治
終末時計は、人類終末まであと1分30秒を残すのみになってしまいました。ロシアのウクライナ侵攻、核の脅しなどの世界情勢から昨年より10秒進みました。

そうした中の国連総会です。岸田総理は、G7議長国として、国連改革を訴えると報じられています。

国連中心主義を掲げる日本としては、国連が人類社会の役に立つ組織であることが最も重要です。そして、世界の大多数の国も同じ思いでしょう。

報道されている岸田総理の一般討論演説は、現状の問題点を的確に指摘する適切で説得力のあるもののようです。

国連の中枢機関である「安全保障理事会(安保理)」の常任理事国5か国の中の1国であるロシアがウクライナ侵攻を進めるという異常事態を前提に、国際法を蹂躙するロシアの行動を強く非難したうえで、国連の安保理常任理事国が国連憲章に違反し、人権蹂躙を行い、核の脅威を利用するような状態は即刻是正すべきと主張するようです。

更に、国連安全保障理事会が、ロシアの拒否権発動でほとんど機能しない現実を指摘、拒否権の行使抑制に言及して安保理の信頼回復を図るべきと述べ、更にそのためには安保理の理事国、非常任理事国の増加が必要と訴えるとのことです。

こうした国連改革の理念は、「人間の尊厳」「人間中心の国際協力にある」との趣旨に立ち、人類社会の平和と安定・発展こそが国連の目指すものとの視点を明確にしています。

このままでは終末時計は、人類の残り時間1分半からさらに短くなる可能性を示唆しているわけで、いざとなったら核の利用も辞さずといった、人類のために何にもならない事を言って国連を機能不全にするロシアのリーダー、それに同調する少数の国のリーダーたちの覚醒を改めて促すという日本の意思は、広い賛同を得るでしょう。

各種の情報によれば、ロシアの国民の多くも、プーチンの政策に賛同しているわけではないでしょう。ロシアから出国する若者は多く、国内にいても出来れば反政府運動をという人も、今のロシアは良くないと思っている人も大勢いるのでしょう。

「人間中心の国際協力」を如何に力のあるものにするかも大きな課題でしょうし、人類全体の民主主義の在り方を考えれば、世界人類全員投票は無理でも、国連総会の意思決定を安全保障理事会の上に置くことが必要という事になるでしょう。

国連中心主義を標榜する日本としては、現存する地球人類の危機を如何に国連改革で辞湧現するか、その実現まで、取り組みを緩めない事が最も重要ではないでしょうか。