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刑事弁護人と司法通訳者との意見交換会

2011-02-21 | 手話

  昨日午後から、八丁堀シャンテで、広島弁護士会主催の「刑事弁護人と司法通訳者の意見交換会」が開かれ参加させていただきました。

  まず、弁護士会研修部会の岩崎正さんが 外国人事件の通訳の現状について報告されました。(「人数の関係で」と言われてましたが、なぜか手話通訳者は調査の対象にはされてなかったんです,人数は関係ないと思うんですけど。)

  通訳経験 なし 15名     1~4件       9名     5~9件       2名

  10~29件     4名(うち裁判員裁判2名)     30件以上      3名

で、警察、検察、裁判所の2か所以上の通訳を継続して担当された人も7名おられました。

  また、弁護士からの回答のうち、接見時と取り調べの通訳人に重複はあったかとの質問に32件中8件が重複だと回答しておられました。

長尾ひろみ先生のお話は約20分と短いものでしたが、メルボルン事件の概略、会議通訳と司法通訳の違いについて話されました。

この中で印象に残ったのは、最高裁は同時通訳を禁止しているというお話でした。

パネルディスカッションでは、

  長尾先生は先日の朝日新聞記事の中で大阪地裁での通訳のうち60%が誤訳出合ったとの新聞報道には少し疑問がある、言い淀みや、通訳者がセレクションの間違いをしているところはいろいろあるが、「誤訳」と言い切っていいものかどうか、私たちはこのことから何を学ぶのか、どこが変わればより正しい通訳が可能となるのかを考えることだ…

  広島でのペルー人事件を担当された久保弁護士は 公判での質問時にはできるだけ短いセンテンスで質問し主語述語を入れるように気をつけた。また一センテンスごとに訳してもらったと話されました。

  この意見交換会(というよりも研修会でしたが)では、短い時間でしたが、たくさんのことを学びました。このような場がたくさん積み重ねられていくことが司法・通訳双方にとって相互理解を深めていくここにつながると思います。

  関連して、3月26日27日には、広島県手話通訳問題研究会主催のコミュニティ通訳研修会が開かれます。お時間の取れる方は是非ご参加ください。

創ろうや 住みたくなる広島2010年度 コミュニティ通訳研修会

 

○日  時  3月26日(土)~27日(日)いずれも10時~16時

○対  象  地域でボランティア通訳として活動している人、または活動したい人

○定  員  30名                     

○受 講 料  2000円 (広通研会員は半額を広通研が負担します)

○会  場  広島市東区地域福祉センター4階・ボランティア研修室

○申込方法  下の「受講申込欄」に必要事項をご記入の上、郵送またはFAXでお申し込みください。*応募人数が定員に達した場合、申し込みをお断りする場合がございます。ご参加いただけない場合のみ連絡をいたします。

時     間

テ   ー   マ   と   講   師

 

2 6日(土)

10:30~12:00

不 眠 と う つ  

県立広島病院・精神科主任部長( 精神保健指定医) 高畑伸一さん

 

13:30~16:00

通訳者の役割ってなんでしょう

広島女学院大学学長・

 ソーシャルサポート通訳翻訳学会会長  

長尾ひろみさん 

 

2 7日(日)

10:00~12:30

通訳の正確性を求めて ~司法・医療通訳の中から~     スペイン語通訳者  西松鈴美さん

 

12:30~13:30

~弁当を食べながらの交流~

 

13:30~15:00

広島での通訳活動の中から発表とアドバイス

 

 

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