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「本の旅人」をもらってきました。

2011-07-04 | 読書

  本屋さんへ行くと いつも 出版社のPR雑誌をもらってくる。 最近 なかなか手に入らないのが『未来』

  今日は講談社の『本の旅人』をもらってきた。

  最近、売り出しているお坊さん 小池龍之介や 加藤実秋へのインタビュー記事をぱらぱらっとめくってこの号のお目当ては梯久美子の「子どものころ戦争があった」 五木寛之の戦争…だ。

  「下級インテリ」だった五木さんの父親は、8月15日の「詔勅」の前日に「すごいことが起こるぞ。今度、日本とソ連がくんで、アメリカなどの連合国側と戦うんだ。これでもう、せんそうはこっちの勝ちだ」と言ったという。

  その一週間くらい前から「ピョンヤンの駅は大混雑で、高級官僚や軍の高級将校の家族、財閥関係の人たちなどが、山ほどの家財道具を積んでどんどん南下してい」たというのに。

  敗戦の直後には父親の教え子である師範学校の朝鮮人学生たちが「先生、なるべく早くピョンヤンから出られた方がいいです。」とアドバイスしてくれたが、そうはしなかった。   「公的な情報源で、日本人が最も信頼をおいていたメディアであるラジオが、繰り返し、『治安は維持される、市民は軽挙妄動せず現地にとどまれ』と告げていたから」だそうだ。

  「当時の普通の日本人は、政府や役所の指示に反して行動を起こすことなど毛頭考えなかった」

  五木さんは「情報の格差というのは怖ろしいと、つくづく思います」と語っておられる。

 

  このインタビュー記事を読みながら、福島の原子力発電所の大事故をめぐる最近の動きとダブってしまった。 

  自分の目で見、耳で聞き、自分の頭で判断することは 本当に大切なことですね。

 

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男は本気…???

2011-07-04 | まいにち

こんな社説、毎日新聞です。

 

社説:社会保障改革 男は本気で考えないと

 菅内閣は本当に危機感が足りないと思う。税と社会保障の一体改革をまとめはしたが内容はぼかし、閣議決定も見送った。厳しい現実から逃げてばかりの政権に社会保障改革などできるのだろうか。医療や福祉の亀裂は足元に広がっている。特に男は大変なことになることを政府・与党の幹部はもっと知るべきだ。

 「男性患者は退院させたくてもどこも引き受けてくれない」。認知症治療に携わっている堺市の病院の医師は厚生労働省の検討会で語った。認知症で入院治療をしても妄想や徘徊(はいかい)などの「問題行動」が改善されれば地域で暮らしていける。ところが退院できずにずっと社会的入院を余儀なくされている人がいる。同病院が原因を分析したところ、退院できる人とできない人の医学的な有意差は見られず、退院できない主な理由は「年金額が少ないこと」と「男性」だった。

 病院から自宅に退院させようとしても男性患者の場合、家族らが反対して引き受けてくれず、特養ホームなどの施設を当たっても「うちは男性枠はいっぱいなので」と断られるという。日常生活ができない、家族やケアスタッフ、ほかの入所者らと良好な人間関係が保てないことなどが原因らしい。

 一方、失業者や低所得者の生活支援をしている埼玉県内の福祉職員は「最近は独居で仕事も金もない50代男性ばかりが目立つようになった」と言う。正規雇用から締め出された若年層が非正規雇用になだれ込み、もともと非正規だった中高年男性が締め出されて仕事を失い、アパートなどに引きこもっている。生活保護を申請しても50代だと仕事を見つけるよう勧められ、なかなか認められないという。

 税と社会保障の一体改革は、年金財政の立て直しや増え続ける医療費などのために消費増税が焦点となっている印象が強いが、子育てや若年者雇用などを含めた「全世代型」に社会保障を抜本改革することがねらいだ。その中でも現時点で200万人を超える認知症の人の生活支援、中高年層の貧困などは切実だ。「互助」「共助」の福祉を担ってきた家族や地域社会の機能が低下している中、行き場を失った人々の問題は社会に暗い影を落としている。特にこれまでは福祉の対象としてあまり着目されなかった「男性」が深刻な状況にあるのだ。

 蓮舫氏が退任し菅内閣は全員が男になったが、男の老後について現内閣はまるで現状認識が足りない。さらに、消費税を10%へ引き上げる程度ではこの国の超高齢化は乗り越えられないということも強く指摘しておきたい。

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