本屋さんへ行くと いつも 出版社のPR雑誌をもらってくる。 最近 なかなか手に入らないのが『未来』
今日は講談社の『本の旅人』をもらってきた。
最近、売り出しているお坊さん 小池龍之介や 加藤実秋へのインタビュー記事をぱらぱらっとめくってこの号のお目当ては梯久美子の「子どものころ戦争があった」 五木寛之の戦争…だ。
「下級インテリ」だった五木さんの父親は、8月15日の「詔勅」の前日に「すごいことが起こるぞ。今度、日本とソ連がくんで、アメリカなどの連合国側と戦うんだ。これでもう、せんそうはこっちの勝ちだ」と言ったという。
その一週間くらい前から「ピョンヤンの駅は大混雑で、高級官僚や軍の高級将校の家族、財閥関係の人たちなどが、山ほどの家財道具を積んでどんどん南下してい」たというのに。
敗戦の直後には父親の教え子である師範学校の朝鮮人学生たちが「先生、なるべく早くピョンヤンから出られた方がいいです。」とアドバイスしてくれたが、そうはしなかった。 「公的な情報源で、日本人が最も信頼をおいていたメディアであるラジオが、繰り返し、『治安は維持される、市民は軽挙妄動せず現地にとどまれ』と告げていたから」だそうだ。
「当時の普通の日本人は、政府や役所の指示に反して行動を起こすことなど毛頭考えなかった」
五木さんは「情報の格差というのは怖ろしいと、つくづく思います」と語っておられる。
このインタビュー記事を読みながら、福島の原子力発電所の大事故をめぐる最近の動きとダブってしまった。
自分の目で見、耳で聞き、自分の頭で判断することは 本当に大切なことですね。