出張の新幹線の中で一気に読みました。
著者は経営コンサルタント。
本業である「ビジネス(事業)」を逃避し、マネジメント理論に逃げ込み、組織業績を悪化させている現状を嘆きます。
保身に走る経営幹部、管理者を痛烈に批判します。
ミンツバーグ博士の「MBAが会社を滅ぼす」の経営現場版、現場で働くビジネスパーソンが痛快に読める一冊です。
著者は、マネジメント信仰の四つの症状をあげ、その危険性を指摘します。
1 意見はあっても意志はなし
2 都合のよいことばかりを考える
3 管理はするけど無責任
4 顧客よりも組織を重視する・・・
これらは、最近の日本企業に見られる現象、それを打破するためには、「経験・勘・度胸」を重視すること、他人を変えるより自分が変わることの必要性を指摘します。
読みながら思わず膝を叩く記述がいたるところにあります。
経営者、管理者にお読みいただきたい一冊。
もしドラぐらい売れたら、日本の会社も多少良くなるかもしれません。
新潮新書。714円。