能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

深田和範著「マネジメント信仰が会社を滅ぼす」 マネジメント理論に逃げ込み組織業績を悪化させる症候群

2010年12月19日 | 本と雑誌

出張の新幹線の中で一気に読みました。

著者は経営コンサルタント。

本業である「ビジネス(事業)」を逃避し、マネジメント理論に逃げ込み、組織業績を悪化させている現状を嘆きます。

保身に走る経営幹部、管理者を痛烈に批判します。

ミンツバーグ博士の「MBAが会社を滅ぼす」の経営現場版、現場で働くビジネスパーソンが痛快に読める一冊です。

著者は、マネジメント信仰の四つの症状をあげ、その危険性を指摘します。


1 意見はあっても意志はなし

2 都合のよいことばかりを考える

3 管理はするけど無責任

4 顧客よりも組織を重視する・・・


これらは、最近の日本企業に見られる現象、それを打破するためには、「経験・勘・度胸」を重視すること、他人を変えるより自分が変わることの必要性を指摘します。

読みながら思わず膝を叩く記述がいたるところにあります。

経営者、管理者にお読みいただきたい一冊。

もしドラぐらい売れたら、日本の会社も多少良くなるかもしれません。

新潮新書。714円。


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