能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

茶道・華道・剣道・柔道・・・そして能率道・・・能率技師上野陽一が残した能率五道

2011年04月23日 | 日記・エッセイ・コラム

「道(どう)」は、日本人の持つ自己研鑽、自己管理、礼儀、人間関係などを凝縮した生き方、生き様ということができます。

茶道、華道、香道、柔道、剣道など「道」の世界では、時間をかけた修練、努力が必要です。

その中で、身体と精神面を強化し、技術、技能を極めていくわけです。


能率学者上野陽一(1883年~1957年)は、科学的管理法を日本に導入し、「能率道(のうりつどう)」にまとめあげました。

科学的管理法とは、19世紀末、米国のフレデリック・テーラーが工場管理に科学的視点から抽出した生産性向上策。

テーラーの理論により、米国の産業界は大きく発展しました。

ドラッカー博士もマネジメント史の中で最大級の賛辞を送っています。


この科学的管理法を、日本に普及させるため、上野陽一は、五つの道、能率道に帰結させました。

この五つの道を日々実践することにより、能率的な人生を送ることができるというものです。


能率五道

1.正坐

2.正食

3.正学

4.正信

5.正語


正しい姿勢を保ち、正しいものを食べ、正しい学問をし、正しい信念をもち、正しい言葉を使うこと。

それが能率的な生活、能率的な人生を送る上で重要であると指摘したのです。


西洋の合理的科学に、日本的、東洋的な思想を融合させた能率道は、世界的にも評価されています。

1984年に米国で出版された書籍「The goldenbook of management(マネジメントに貢献した世界の100名)」にも日本の民間人として唯一上野陽一が取り上げられています。


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