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社員の賞味期限 増える「歳だけ重ね人材」 今週の日経ビジネス誌のちょっと過激でショッキングな特集です

2018年02月19日 | 本と雑誌
社員の賞味期限 増える「歳だけ重ね人材」 ・・・。
「社員」のルビには、「アナタ」と入っています。
日経ビジネス誌2018.2.19号のちょっと過激でショッキングな特集です(笑)。


ITやAI、IoTなどの技術革新、グローバル化に伴う競争環境の変化、専門知識の欠如・・・生え抜きのプロパー社員に「お役御免」を言い渡される事例が増えているとのこと。

ビクッ!

その背景として、「企業の中から定型的な仕事(マックジョブ)」が減り、創造性の高い仕事(クリエイティブジョブ)が増えた結果、社員としての賞味期限を維持することが難しくなったと指摘します。

やれやれ・・・長年企業戦士として働いてきたおじさん、おばさんはどうすればいいんでしょうねえ。

この特集は、3つのPARTで構成されています。

PART1 キーマンほど生え抜きより外様
パナソニック、デンソー、ダイドードリンコ等の事例紹介

PART2 「歳だけ重ね人材」量産のメカニズム
「ITやAIなどの専門知識を学ぼうとしない」「グローバル化したのに語学力を高めようとしない」「現状に甘んじ未来を切り開く気概がない」という指摘もありますが、「企業における仕事の本質が根本的に変わった・・・マックジョブが減り、クリエイティブジョブが増えたこと」が「歳だけ重ね人材」量産の原因であると指摘しています。
「マックジョブ」とは、ファストフードのマクドナルド店で行われている定型的な仕事。米国ワシントンポスト紙が、「低賃金で必要な技術レベルが低く将来性のない仕事」として、マックジョブと呼んだようです。

マック型人材だらけ企業の特徴
1.学歴を重視した採用
2.終身雇用を前提とした人事制度
3.プロパー重視のキャリアビジョン
・・・これは、日本の大手企業で一般的に見られるものですよね。

PART3 出世するか高給マックを目指すか
厳しい現実に対し、マック型人材のサバイバル方法を紹介しています。

非クリエイティブ型社員が目指すべき道は2つある。
一つ目は早々に出世して、現場を統括する上級管理者になってしまうことだ。
苦手な創造性の高い仕事は現場にまかせ、自らは得意な数値管理に徹する。
(中略)
非クリエイティブ型社員が目指すべき2つ目の道は、今の会社を飛び出し、誇りあるマックジョブを見つけることだ。

そして、この特集の最後では、将棋の話が出てきます。
将棋の「歩兵」「香車」「桂馬」は前にしか進めない、だから一番端まで行ったら、
「将棋盤の外に飛び出せ」と助言します。

賞味期限は切れていても、消費期限は残っているかもしれません(笑)。

「社畜」「歳だけ重ね人材」「マック型人材」・・・日経ビジネス誌は、これからも、ニッポン経済の土台を支えるサラリーマンたちに厳しい指摘で、励まし続けていくことでしょう。

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