「優秀な東大生は起業するか、スタートアップ企業にためらいなく就職するようになった」
東大工学部長のコメントだそうです。
大企業、ブランド企業、官庁ではなく、ベンチャーを志向する・・・。
日本もやっと米国のようになってきました。
失われた30年・・・この国からGAFAMを産み出すことが出来ませんでした。
日経ビジネス誌2021.8.9号の特集は 「学歴ダイバーシティ 高専、美大、高卒に脚光」。
なかなか興味深い記事でした。
コンテンツ
Part1 製造業でもデジタルでも希少性高まる高専生 知られざる実力
Part2 即戦力はここにもいる とがった人材、組織を変革 美大に近づく意外な企業
Part3 会社支えるエリートに 再び高卒に脚光 大和ハウス、静岡銀行
友人から相談を受けました。
息子さんは東京の国立大学を卒業し、カタカナ名の会社へ入社。
おやじさんは、メガバンや総合商社に入ると思っていたようで、「息子が退職金もない会社に入ったんだよ。心配だなあ。」
その会社は小職も知っているコンサルティング会社。
「いいじゃないですか。20歳代をそこで働けば、チカラがつきますよ」と回答。
きっと、この国の明日を支える人財になっていきますよと話しました。
少子高齢社会を突き進む日本・・・今や「若い」というだけでも価値のある時代にもなっています。
ただ、「学チカ」がアルバイト、サークル活動という勉強しない大学生、早慶MARCH以上という学歴フィルター、異質さを排除する会社、女性に対するガラスの天井を持つカイシャ・・・日本の会社が苦戦する理由が、このあたりにあると考えています。
幹部社員が、「日本人」で「男性」で「正社員」・・・こんな日本株式会社に未来はありません。
政治の世界も経団連も昭和の会社も、変えていかなければ絶対に時代に対応できません。
いっぽう企業でも、金太郎あめ集団では、市場で勝てないことにやっと気づき始めました。
正解や目標が明確だった時代であれば、ロジカルにキチンと仕事をこなせる偏差値エリートをたくさん集めれば企業戦闘力は高まりました。
ただ、先行き不透明のVUCAと呼ばれる時代・・・企業競争力、国際競争力はどんどん低下していくことになります。
多様性や創造性、実行力という仕事力のインフラを整えていかないと、明日はありません。
お堅いと言われる銀行やコンサルでも美術大を採用。
アクセンチュアやコカ・コーラ、神戸市役所では、デザイン思考ができる美大卒を採用しているとのこと。
また、面白かったのが音大生と防衛大生。
ともに「高い行動力」「結果を出すまであきらめない」という共通の強みがあるそうです。
そういえば、防大出の友人は、年をとっても「過酷な訓練で得た理不尽への耐性」「寮生活で身につけた組織力」「防衛学を学んだ高い戦略性」を確かに有しています。
組織にイノベーションを起こすためには、多様性が必須。
ダイバーシティ経営に変えていかなければ、時代のスピードについて行けません。
イノベーションを起こすのは、「若者」「よそ者」「バカ者」と言われています。
若さ、異分野、創造性・・・そんな人材が出てこなければ、日本のGAFAMは出てこないと思います。