今の大学生は、昔の大学生と比べて勉強しています。
厳格な出席管理、レポートの提出、試験、そして3年になれば、シューカツ、インターンシップ、就職・・・かなりハードな4年間になっています。
小職の学生の頃のように「楽園」生活は、過去のものになってしまいました。
日経ビジネス誌2023.4.17号の特集は、「崖っぷち大学 再生へ立ち上がる経済人」。
日本の大学が失われた30年の中で、国際競争力が凋落。
THEの世界大学ランキング2023で、東大が39位、京大が68位・・・。
被引用論文も2000年に世界第3位だった日本は、2020年には第12位まで落ち込んでいます。
国際性と研究力が圧倒的に劣後している日本の大学です。
Contents
Part1 理想の大学づくりに始動 楽園生活に終止符
Part2 鍵は国際性と研究力 衰退傾向に歯止めを
Part3 公立化、国家資格取得推進・・・背水の地方中小大学 生き残りに知恵絞る
そんな中、民間の経済人が大学改革に向けて動いています。
日本大学はオリックスの宮内義彦さんを顧問に据えたり、近畿大学はソニー「プレステの父」久多良木健さんを新設情報学部の学部長に迎えたりしています。
ニデック(日本電産)の永守重信会長は京都先端科学大学を設立、アスキー創業者の西和彦さんも小田原に日本先端工科大学(仮称)を計画しているそうです。
これは、明治維新に企業や大学設立を推進した篤志家、渋沢栄一や大倉喜八郎に似ています。
戦前は、アジア諸国から日本の大学に留学した人たちが母国に帰って大きな仕事を成し遂げました。
周恩来、陳独秀、薫必武・・・。
それが、今では、家電や半導体など、かって日本が得意だった分野で、中国や韓国、台湾に負け続けています。
今の日本は、明治維新の頃のように、もう一度、外国の文化を学び、イノベーションを起こさなければ明るい未来を描くことが出来ないと思います。
鍵となるのは、国際性と研究力、イノベーション力。
この特集では、スーパーグローバル大学のICU(国際基督教大学・講義集中化で濃密な議論)、AIU(国際教養大学・英語必須、使えるツールに)、APU(立命館アジア太平洋大学・寮の二人部屋は国籍混交・混ざる教育)も取り上げられています。
バブル敗戦、失われた30年・・・低下し続けるニッポンの国際競争力。
知識、詰め込み、暗記、偏差値偏重・・・もう限界が露呈しています。
富国強兵、殖産興業で、強い兵隊、言う事を素直に聞く従業員を育成するための教育からの脱却は必須です。
この特集で京都先端科学大学の前田学長が「教科書を疑う力」の重要性を説いています。
「実践力を備えた人材」「突出した人材」「未来を創れる人材」の育成が急務です。
ゼネラリストはいらない、尖がった「トンガリスト」が未来を創のます。
「早くしなさい」「ちゃんとしなさい」「いい子でいなさい」・・・そんな幼少期からの教育が、今のニッポンを形作りました。
さよなら、ヨイ子の優等生。
ハロー、トンガリスト!