冬休みに入りました。
今年もコロナやオミクロンがあるので、巣ごもりの休暇になりそうです。
本とウイスキーを買い込み、書斎にこもりたいと思います(笑)。
一冊目は、駅の書店で見つけたファイナンスの本。
話題の企業メルカリ、ソフトバンクG、amazon、電通などが取り上げられていることから手に取った1冊です。
決算書ナゾトキトレーニング 7つのストーリーで学ぶファイナンス入門
村上茂久著 PHPビジネス新書 900円+税
著者の村上さんは、ファインディール代表取締役社長。
一橋大MBAホルダーでスタートアップ企業のファイナンス支援やコンサルをされています。
目次
第1章 メガベンチャー「メルカリ」228億円の赤字でも好調の謎
第2章 経済のプロ99名が読み解けなかったソフトバンクグループの決算書
第3章 3兆円で買収された300億円の赤字企業Slackのポテンシャル
第4章 GAFA売上高No.1のアマゾンは本当に「利益を出さない」のか?
第5章 お金のプロでも差が出る「決算書の読み方」
第6章 世界初の「ESG経営」エーザイは、何がそんなにスゴいのか?
第7章 電通の「本当の値段」はいくら?6000億円が吹っ飛ぶ?名門企業の大誤算
同書は、同じゼミの先輩「宮田さん」と後輩「中村さん」の会話形式で進んでいきます。
とても分かりやすい構成になっています。
ファイナンスと言えば、数学を駆使したり、複雑な方程式が出てきたりで、ちょっと取っ付きにくさもありますが、入門書としては手ごろな一冊です。
アカウンティングが過去、現在を扱うのに対して、ファイナンスは企業の明日、未来を取り扱うため、難易度は上がります。
石野雄一さんの「ざっくり分かるファイナンス(光文社新書)」、砂川伸幸さんの「コーポレイトファイナンス入門(日経文庫)」を読む前に目を通すと良いと思います。
同書は7つの章から構成されており、各章の最後には「学びのポイント」が出ています。
「売上高や利益も大切だが、ファイナンスではキャッシュがどれくらい生むかが大切」
「株価の値ではなく、時価総額に注目しよう」
「CSでは営業CFに注目しよう」
「財務体質はネットデットを指標にしよう」・・・
一番役に立つのが、第5章の「お金のプロでも差が出る「決算書の読み方」。
デット、エクイティなどの決算書を読む視点によって、結果が異なっていくことを分かりやすく解説しています。
また、今はやりのESG経営を、製薬会社エーザイを取り上げています。
パーバス経営も含めた、なかなか面白い章でした。
大学生や20歳代のビジネスパースンに読んでいただきたい一冊です。